うどん 熊五郎のブログ

日替わりメニューの紹介や店での出来事など徒然なるままにつづりたいと思います。

連載97

2013年01月31日 | 学習室
熊五郎と12名の仲間達

 九月からは数学を除いて過去問集を使った本格的な受験指導が始まる。この頃になると常に六~八名は中学一・二年生の授業に参加する中学三年生の姿が見られるようになってきた。多い時には十人ほどが聴講している。一般の学習塾でも受験対策問題の量が多くなる。いわゆる詰め込み主義の指導法である。結果が総ての進学塾などは特にその傾向が強い。だが、学習室ではそんな気配はない。指導時間内の学習課目も学習時間も自分で決める。指導者から一切学習課目の指定はしない。生徒が自分で考えることに主眼を置いて指導に当たっている。十月にはいると二回目の英検受験が控えていた。前回、準二級を取得した五名は二級に挑戦する事になった。残りの七名は準二級に挑戦である。しかも、関、越智の二名は二級にも挑戦するダブル受験を申し出た。もちろん、娘も熊五郎の指導方針に従って特別な授業はしない。こんな時、合宿講習の成果が現れる。彼等は自習室にある過去問集とリスニングCDを利用して受験勉強に取り組んでいる。決して弱音を吐こうとはしない。更に、スコットの英会話授業で面接などの練習をする。ネイティブイングリッシュの講師がいれは鬼に金棒である。結果は黒山、猪野沢が二級に合格した。しかも、ダブル受験をした越智が、準二級、二級をダブル合格をした。更に残りの六名も準二級に合格した。結果的には十二名全員が準二級を取得、三名が二級を取得する事が出来たのである。娘は鼻高々である。
「どう、お父さん。すごいでしょう。」
「準二級って言えば高校二年生相当だろ。どうやって合格できたのかな。」
娘は秘策を教えてくれた。
「文法や単語力ではとても駄目。リスニングと面接にかけたのよ。あの子達、スコットの英会話で耳が慣れてるの。」
そう言われて結果の配点表を除いてみると娘の言う通りである。リスニングの得点が突出して高いのである。娘の作戦は成功したのである。170
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何処に入ったのかな?

2013年01月31日 | 店での出来事
常連のMさん。
以前、替え玉ありますとお話ししておきました。
早速、替え玉をご注文。
何処にこんなに多くのうどんが入るのかなあ。
ちなみに替え玉は300円増しです。

ラーメンの替え玉はありましたが、うどんの替え玉第1号でした。

今日も師匠が手伝いに来て下さいました。
海鮮味のポイントを教えて頂きました。

明日は「アサリ麻婆うどん」です。

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連載96

2013年01月29日 | 学習室
熊五郎と12名の仲間達

 二学期が始まると横山は正式にアルバイト料をもらえる身分での小中学部のスタッフに加わり、熊五郎の新たな右腕として活躍してくれることになった。採用の条件もまたふるっていた。普通なら時給換算でアルバイト料を支払うのが通例だが、熊五郎は月給制を採用したのである。だから、時給千円を割る月があれば二千五百円以上の月もある。その上、旅行などで出費が重なるような場合を想定して限度額二万円の前借り券なる物を発行した。彼は、大学卒業まで指導者の一員として二十三年の人生の中で十三年間、我々に関わってくれたのだった。
 九月に入り、長い間、英会話教室を盛り上げてくれたWeyneであったがいよいよ帰国の時期が迫ってきた。彼は、素晴らしい日本人の伴侶を得て五年六ヶ月の日本生活にピリオドを打ち母国に帰ることになったのである。最後の授業が終わり釜山駅に送っていった熊五郎は笑顔で送るつもりでいた。ところが
「Thank you for everything. I was very happy to know you.」
そこまで言うと二人とも涙をこらえきれない。無言で互いの肩を抱き合った。必ず日本へ戻って来るという彼の言葉を信じ、妻も辛いからと成田での見送りを辞退した。良い講師には良い後任者がついてくるものである。彼が後任として紹介していった人物が二ヶ月ほどでスペインに仕事が移り、その彼が紹介してくれた人物が現在の講師を務めるScott Heemstraである。彼は、現在も学習室の講師を務めている。温厚な性格は子供たちにも好かれ、英会話教室発展の大きな戦力になっている。自宅でバースディーパーティーを開いたり、家族旅行などにも同行して家族の一員として欠かせない存在にもなっている。169
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懐かしい同僚が

2013年01月29日 | 店での出来事
12年前に退職した元同僚が訪ねてきました。
ちっとも変わらず、当時の話に花を咲かせました。
共に戦った企業戦士です。
途中、お代官様も加わって・・・・・。
当時と違うのは年齢だけ。
タイムスリップしたひとときを楽しみました。

明日は定休日、明後日は「煮込みうどん」です。

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連載95

2013年01月28日 | 学習室
熊五郎と12名の仲間達

「これだけ頑張れたんだから自分に自信を持って大丈夫だ。辛いことがあったらこの合宿を思い出して欲しい。それと、これだけの環境を整えて下さったホテルの社長さんを初め、健康管理に細心の注意を払って下さった厨房の皆さんがいたからこそ頑張れた事を十分理解して欲しい。」
参加者達は皆、疲労の色を見せながらも、やり通したという自信にあふれた顔をしている。お世話になった厨房のご夫婦とホテルの社長にお礼を述べ帰路に就いた。インターチェンジまでの五分足らずで皆、熟睡に入っている。運転する熊五郎も辛い。いくら最終日は他の講師陣より早く寝かせてもらったと言っても十二時を過ぎている。事故を起こさず参加者達を無事送り届けなければならない。沼田を過ぎ、伊香保までの間、最も眠くなる危険地帯へとバスは突入した。その時である。すぐ後ろの席で寝ていた田島が突然、熊五郎に話しかけてきた。
「先生。合宿って高校生になったら参加できないの?」
「出来ないことないよ。田島さん、どうして来たいの。こんな辛い合宿に二度と来たく無いんじゃない。」
「違うの先生。この合宿で解ったの。今までの勉強法、少し間違ってた。」
「ほう、それはいい事じゃない。何が違っていたの。」
「あのね先生。今まで解らないことは学校の先生や塾の先生に聞けばいいと思っていたけど、自分で調べるって本当に大切なんだって解ったの。だって、苦労して調べたこと忘れないもん。だから、高校生になっても参加していい。」
「もちろん。来年待ってるよ。だけどね、高校生になったら夜間講習、少しだけ手伝ってもらうからね。教えることは自分にとって最も学力がつくんだから。」
田島は、県北の進学女子校をねらっていた。十分合格するレベルである。このまま頑張ってくれれば結果は自ずとついてくる。夢ではなかった。思わぬ会話で熊五郎は眠気に襲われることもなく学習室に戻ることが出来た。もちろん、横山には、徴収した一万円に数倍の利息を付けて返したことはいうまでもない。168
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