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「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから… 言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

舟山古墳群

2007-03-06 00:00:10 | いにしえびとの睡
(舟形山古墳 愛知県豊川市上長山町)
 一宮中学校背後、舟山丘陵に点在する9基の古墳である。 1号墳から4号墳は、丘陵南部に群集し、5号墳から9号墳は丘陵北部に群集する。古墳群中、最大のものが全長40m、高さ3mの前方後円墳の2号墳で、横穴式石室が開口している。
 明治時代に後円部を発掘し、甲が出土したといわれている。その後前方部が盗掘に遭い始めたために、昭和34年発掘調査が行われ、武具、馬具、金環、須恵器、人骨が出土した。石室の形式、須恵器から6世紀中葉の古墳とみられている。石室は次第に変形し始めており、危険な状態となっている。また、墳丘は苗畑となっており、葺石が周囲に散乱している。
 2号墳の東側に1号墳があり、「一宮町遺跡文化財地図」による正式な規模は、直径13m、高さ1.2mの円墳、その北側には3号墳があり、直径17m、高さ1.3mでやはり円墳である。 4号墳は3号墳の北西にあり、直径13m、高さ1mで平成7年に調査され、横穴式石室と、追葬が検出された。
 「長山年代記」によると、宝永五年(1708)御手川(宝川支流白鳥川)に橋を架けるために舟山の石を運び用いたという。現在その石材の一部は、上長山公民館敷地内に残されている。
       

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