染織工房豆ブログ

染織工房「豆」の日々の記録

LOVE

2010年03月12日 07時53分27秒 | 芸術作品
らしくないのですが、LOVE展に参加中です。



都内の方は大体終わっているのですが、青梅のギャラリーわあすの企画に無理矢理参加中です。
テーマはかんたんに言うと、LOVEを感じる郵便物 。
必ず参加しろとお達しがありましたので、送りましたLOVEを感じる郵便物。2つ。

本日が郵送期限なので、他に影響が無い事と、ギャラリーに届いたのを確認できたので、どんな物かご説明したいと思います。



まずはPC型の携帯電話のデモ機を改造して見たもの。パカリと開けると顔の表情の様で面白い。僕は瞳に感じられたバネが、人によっては「ハートがあるね」と視点が変わってきますが、それはどちらも良い。
文字盤が赤く塗ってあるのは、左から、E V O L です。

それから、問題があったのはこちら。


モデルガンを改造して、PEACE , NO MORE GUMS , SAVE THE FUTURE , SATYAGRAHA
等と書き、まさにそのテーマですな。
個人的に文字を入れるのは嫌いなんですが、今回は間違いがあってはならないので、文字を入れました。
回転弾倉部、シリンダーを木に変えたので、何となく伝えたい事は伝わるかと思うのですが、間違っては行けませんので、まず会場の方と話をしまして、
「何が届いても深刻に考えないで来ださい。テーマはあくまでLOVEです」と釘を刺しておきました。




英語は大体よくわかるかと思いますが、satyagraha これのご説明をします。

基本的に平和をテーマとして制作しました。
世界中の貧困と戦争、富裕層の中であっても殺人や自殺等、なぜそのようなことが起こるのか。平和とは何か。戦争とは何か考えたときに、人間の欲望や、様々な尺度によりその求められる価値が違う。
情報格差がある事を平和ではないと無茶を言う方も居るくらいです。

僕個人としては、戦争やそれにまつわる武器も嫌いです。拳銃なんて、殺人のためだけに作られた物です。撃つ対象が人間である武器なんて考えられません。
そうかと言っても今ある事から、少しづつ変えて行かなくてはなりません。

武器に対して、武器を使うなんて愚かな事ですよ。

そう言い続けた人が居ます。モハンダス・カラムチャンド・ガンディー(Mohandas Karamchand Gandhi)
いわゆるマハトマ ガンディー氏です。
無抵抗主義とは違う、非暴力、不服従が有名ですが、これは昔からあった言葉のようです。
彼がおこなった事の趣旨はインドの独立です。そのために何をするかと言った中で、個々人の経済的独立のため、糸を紡ぎなさいと言って、チャルカを推奨した事はテキスタイルの中では有名です。
チャルカは主に綿を紡ぐ道具です。我が家にも一つありますが、大きな物から、ブックタイプの物まで様々あります。どこにでも持ち歩き、どこでも紡ごうと言うわけです。

そんなガンディーが作った造語が、Satyagraha、サッティヤーグラハ、真理の把握です。
サンスクリット語でsatya(真実)agraha(説得)の二文字をあわせた物のようです。本人は愛と断固とした決意と言っていたようですけれども。

そちらから戴きました。
別に宗教や思想は関係なく、きっかけはともかく終着点は同様であり、求めているのは安心して生活できる社会。全ての人が命を脅かされる事無く、また強要もされない社会が大切であると思います。

大人になると色々見えてくるので、ある程度は仕方が無いかと思う面もあるのですが、それは人間教育により何とかならないかと思います。
つまり銃を持つ事は対処両方で、本質的な解決は教育です。
それを可能にするためにはまず、経済格差や貧困、戦争をやめさせなくてはならないと思うわけです。


そういう思いで制作しているのですが、
郵便局に持ち込んだときの局員の怪訝な顔。局長にまで巻き込んだ騒動になりました。そんな大層な事ではありませんが。
で銃もかなり重たいので、
「ゆうパックの方が安く行きますけど、、、郵送だと保証もありませんので、破損等する恐れもあるんですけど、、」
と、明らかに裸で郵送するのは嫌らしいのですが、それだと趣旨に反しますので、
「いや、このままでお願いします」 と、きっぱり。

その後数回窓口のお姉さんと裏の誰かが話を交わし渋々受け取ってくれました。
ごめんなさいねえ、無茶を言って。と言い残し帰りました。

と言う話を相方にすると、
「あなたの武勇伝にはもう慣れたけど、無茶をするねえ。よく捕まらなかったね」
「いやあ、窓口まで隠して行ったから」
「よけい怪しいじゃない」

じゃあどうすればよかったのか。でももうすんだ事だし、面白かったからそれはそれです。