工房八重の部屋

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辻村寿三郎人形展「平家物語縁起」繊細で豊かな表現力に感動!

2012年09月23日 | Weblog
京都高島屋7Fグランドホールで 10月1日まで

辻村寿三郎人形展 「平家物語縁起~清盛 その絆と夢~」が開催されています。

辻村さんの人形は、素晴らしいので、ぜひ見たいと、初日の19日に行ってきました。

5年がかりで製作されたとのことで、繊細な感受性、豊かな発想から生まれた人形の

表情、衣装など、それぞれの人物の解説も展示されており、

まるで平家物語を読み解くような、物語性のある展示会でした。

なぜ5年がかりで、平家物語の人形製作に取り組んだかというと、

「清盛こそ、日本史上、最も魅力ある人物の一人」という思いと「歴史のみが真実

ではない!」という信念から、人形を通した、平家物語を展開されたとのことでした。

辻村さんの繊細で豊かな発想から生まれた人形達が、平家の栄華を極めるまでの歴史を

力強く表現し、清盛が病死してから、平家が滅びるまでを、哀感を持って、人形達が

表現しています。 ポスターにも掲載されている、清盛が熱病のため死ぬ間際の

清盛像は、虚ろな目や死に行く思いにあふれていて、感動の作品でした。

最後に展示されていた、仏像の数々に、人形でこういう物も作れるのだ!という

個性溢れた作品でした。

ほんとに、辻村さんは才能溢れた人形作家です。

人形達を見歩くと、会場に展示もしてあった、平家物語の冒頭の有名な文が、

心に迫ってきました。


祇園精舎の鐘の声

諸行無常の響きあり

沙羅双樹の花の色

盛者必衰の理をあらわす

おごれる人も久しからず

ただ春の夜の夢のごとし

たけき者もついには滅びぬ

偏に風の前の塵に同じ

辻村寿三郎人形展「平家物語縁起」の文字クリックすると人形の写真を掲載された

ホームページにリンク出来ます。


ポスターにも掲載されている、清盛が熱病のため死ぬ間際の
清盛像は、虚ろな目や、死に行く思いにあふれて、感動の表現力に溢れた作品でした。
清盛が羽織っている、女性用の着物は、亡き母を偲んで、その母を思う心を表現
するために、女物の着物にしたということでした。