( 冬牡丹・寒牡丹 )
もの焚けば綾子師のこと寒牡丹 栗田やすし
寒牡丹かすかな息を苞の内 細見綾子
地の冷えに牡丹花びらこぼさざる 沢木欣一
花びらに風のさざ波寒牡丹 梅田 葵
冬牡丹散りしく土の匂ひたり 倉田信子
藁内に漲る気息寒牡丹 下里美恵子
逃げ易き窯場の日差し寒牡丹 八尋樹炎
裏山にまはる陽射しや寒牡丹 松原英明
被せ藁の頭に雪残る寒牡丹 荻野文子
寒牡丹苞の奥まで日の差せり 河井久子
敷藁に湯気の立ちゐる寒牡丹 森田とみ
念力のややに傾ぎし冬牡丹 山田弘子
冬牡丹格子戸暗き民芸館 遠藤比呂志
日と月のごとく二輪の寒牡丹 鷹羽狩行
義母への献句
昨日葬儀を済ます 二月の母・三月の義父に続き十三日に義母
一年に三人の親を亡くしました
寒波急母につながる管幾つ
冬牡丹今朝は冷たき母の頬
寒紅や湯灌の母のやすらけし こころ
もの焚けば綾子師のこと寒牡丹 栗田やすし
寒牡丹かすかな息を苞の内 細見綾子
地の冷えに牡丹花びらこぼさざる 沢木欣一
花びらに風のさざ波寒牡丹 梅田 葵
冬牡丹散りしく土の匂ひたり 倉田信子
藁内に漲る気息寒牡丹 下里美恵子
逃げ易き窯場の日差し寒牡丹 八尋樹炎
裏山にまはる陽射しや寒牡丹 松原英明
被せ藁の頭に雪残る寒牡丹 荻野文子
寒牡丹苞の奥まで日の差せり 河井久子
敷藁に湯気の立ちゐる寒牡丹 森田とみ
念力のややに傾ぎし冬牡丹 山田弘子
冬牡丹格子戸暗き民芸館 遠藤比呂志
日と月のごとく二輪の寒牡丹 鷹羽狩行
義母への献句
昨日葬儀を済ます 二月の母・三月の義父に続き十三日に義母
一年に三人の親を亡くしました
寒波急母につながる管幾つ
冬牡丹今朝は冷たき母の頬
寒紅や湯灌の母のやすらけし こころ