12月 18日

2017-12-18 05:34:54 | Weblog
                  (   冬牡丹・寒牡丹  )



もの焚けば綾子師のこと寒牡丹       栗田やすし



寒牡丹かすかな息を苞の内         細見綾子



地の冷えに牡丹花びらこぼさざる      沢木欣一



花びらに風のさざ波寒牡丹         梅田 葵



冬牡丹散りしく土の匂ひたり        倉田信子



藁内に漲る気息寒牡丹           下里美恵子



逃げ易き窯場の日差し寒牡丹        八尋樹炎



裏山にまはる陽射しや寒牡丹        松原英明



被せ藁の頭に雪残る寒牡丹         荻野文子



寒牡丹苞の奥まで日の差せり        河井久子



敷藁に湯気の立ちゐる寒牡丹        森田とみ



念力のややに傾ぎし冬牡丹          山田弘子



冬牡丹格子戸暗き民芸館           遠藤比呂志



日と月のごとく二輪の寒牡丹         鷹羽狩行







義母への献句

 昨日葬儀を済ます 二月の母・三月の義父に続き十三日に義母
 一年に三人の親を亡くしました

   寒波急母につながる管幾つ

   冬牡丹今朝は冷たき母の頬

   寒紅や湯灌の母のやすらけし      こころ
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