笹鳴・笹子・藪鶯・冬鶯
≪三冬≫山から下りてきた鶯が藪や生垣で舌打ちするような声で鳴くこと
父眠る軍人墓地や笹子啼く 栗田やすし
笹鳴や満月登る富士の肌 澤木欣一
笹鳴のまことに稚し焼け山に 細見綾子
笹鳴や家並見下ろす観世音 奥山比呂美
奥宮へ七百余段笹子鳴く 矢野孝子
息かけて拭く窓硝子笹子鳴く 清水弓月
畑隅に捨て大根や笹子鳴く 武藤光晴
笹鳴や句碑に夕日の移り来し 国枝洋子
笹鳴や夕日射し込む藪の奥 磯田なつえ
笹鳴や夕日明りの雑木山 伊藤旅遊
笹鳴やみどり増したる句碑の苔 梅田 葵
生垣に笹子来てゐる杓子庵 矢野愛乃
尼寺のかんぬき太し夕笹子 中川幸子
笹鳴の舌の強さよ藪の中 滝沢伊代次
笹鳴や十能の火を書院まで 大峯あきら
笹子鳴きふたゝび空はくもりけり 桂 信子
笹子鳴く真昼やさしき甲斐の山 飯田龍太
古園荒る冬鴬の端麗に 山口青邨
川の名の信濃にかはる笹子かな 古舘曹人
≪三冬≫山から下りてきた鶯が藪や生垣で舌打ちするような声で鳴くこと
父眠る軍人墓地や笹子啼く 栗田やすし
笹鳴や満月登る富士の肌 澤木欣一
笹鳴のまことに稚し焼け山に 細見綾子
笹鳴や家並見下ろす観世音 奥山比呂美
奥宮へ七百余段笹子鳴く 矢野孝子
息かけて拭く窓硝子笹子鳴く 清水弓月
畑隅に捨て大根や笹子鳴く 武藤光晴
笹鳴や句碑に夕日の移り来し 国枝洋子
笹鳴や夕日射し込む藪の奥 磯田なつえ
笹鳴や夕日明りの雑木山 伊藤旅遊
笹鳴やみどり増したる句碑の苔 梅田 葵
生垣に笹子来てゐる杓子庵 矢野愛乃
尼寺のかんぬき太し夕笹子 中川幸子
笹鳴の舌の強さよ藪の中 滝沢伊代次
笹鳴や十能の火を書院まで 大峯あきら
笹子鳴きふたゝび空はくもりけり 桂 信子
笹子鳴く真昼やさしき甲斐の山 飯田龍太
古園荒る冬鴬の端麗に 山口青邨
川の名の信濃にかはる笹子かな 古舘曹人