子どもの健康

子どもたちの健やかな成長を願って、子どもに関する小児科医の雑記

夏かぜ

2006-05-23 23:55:44 | 病気
今年は例年より早く「夏かぜ」の患者さんが増えてきました。

「夏かぜ」とは、主にエンテロウイルスやアデノウイルスに起因する感染症の総称です。
特徴的な臨床症状を呈するものとして「手足口病」「ヘルパンギーナ」「プール熱(咽頭結膜熱)」などがあり、同じウイルスが原因であっても他に特徴的な症状のない発熱、下痢、発疹などさまざまな症状を呈することがあります。

「夏かぜ」には抗生剤は無効で、原因を治す様な効果的な薬はありません。
水分栄養の補給に注意しゆっくり休養することが一番で、薬は解熱剤などの症状を一時的に軽減するような対症的な薬を症状がつらければ使用しますが絶対必要なものではありません。
薬を使えば早く治ることはありませんし、ひどくなならないようにと早めに薬を飲んでも経過に影響はありません。
逆に薬を飲んで無理をすることで、症状を悪化させることのほうが注意が必要です。

多くの場合は自然の経過で治癒する感染症ですが、稀に重症化するものや合併症を併発することもあるので、経過中の症状には注意をはらい症状に応じて適切に病院に受診しなければなりません。

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