子どもの健康

子どもたちの健やかな成長を願って、子どもに関する小児科医の雑記

せっかく病院に来たのに・・・

2007-11-11 22:43:55 | 雑記
熱がでたなど具合が悪くて病院を受診したのに、診察しただけで薬も処方されず様子をみるように言われた・・・

みなさんは、何を期待して病院にかかるのでしょうか?
我々医師は、「患者さんの早く病気を治して元気になりたいと思う気持ち」は当然のこととして承知してます。
しかし、医療も万能ではないので、患者さんにも頑張ってもらわなければならないことや、様子をみてもらわないとならないことが少なくありません。

みなさんは薬をもらうことが、病院にかかる第一の目的になってしまってはいないでしょうか?

医師の主な仕事は、薬を処方する事ではなく、患者さんの診察しその状態を判断することです。
その結果として、検査が必要であれば検査をしたり薬が必要であれば適切な薬を処方をするなどの医療行為を行うことになります。できるだけ、この判断が正確にできれば良いのですが、必ずしも1回の診察で100%適切な判断ができる訳ではありませんので、様子をみるということが重要になってきます。

「風邪なので風邪薬をだしておきます」といった姿勢で診療を済ませてしまう程楽なことはありません。
何らかの薬を処方することで、診察を手早く済ませてしまうことも可能です。

普通の風邪であれば、多くの場合数日の経過で自然に治癒するので、どんな薬(必要のない薬)が処方されても薬の効果とは関係なく良くなったような気になってしまうかもしれませんが、実は薬はまったく必要がない場合がほとんどであったり、一方で一見風邪症状のように見えてもその後の経過で風邪とは違うことも少なくありません。

医師がどのような姿勢で診療しているのか、ちょっと観察してみるのもよいのではないでしょうか。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。