小部屋日記

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ミス・ポター

2007-09-17 | マ行の映画

Miss Potter(2006/アメリカ)【劇場公開】

監督:クリス・ヌーナン
出演:レニー・ゼルウィガー/ユアン・マクレガー/エミリー・ワトソン/ビル・パターソン/バーバラ・フリン/マッティエロック・ギブス

ようこそ、
ピーターラビットが生まれた世界へ。


上品で暖かくなる、いい映画でした!
愛らしいうさぎのキャラクター“ピーター・ラビット”。
その誕生の影には知られざる感動のドラマがあった。

世界中でロングセラー、ベストセラーを誇る『ピーター・ラビット』の作者、ベアトリクス・ポターの半生を綴る物語。

1902年のロンドン。
上流階級の女性が職業を持つなど、考えられなかった時代。
ベアトリクス・ポター(レニー・ゼルウィガー)は動物たちのお話を描いた絵本を売り出そうと出版社を渡り歩いていた。
出版社が決まり、そこで編集者のノーマン(ユアン・マクレガー)と出会い、恋に落ちるが、身分違いの恋には思わぬ運命が待っていた・・・・。



封建的な社会で、独身でアーティストとして生きていこうとする主人公の健気さを、レニー・ゼルウィガーが見事に演じていました。
“ピーター・ラビット”って、あまり思い入れはないのですが、長く人気があるのがわかったような気がする。
繊細なタッチの絵、微笑ましい動物たち、ユーモア、夢がつまったお話。
それは時空をこえて、我等を楽しませてくれるし、ポターの人柄がよくわかる絵でもあるんです。


今まで縁談を断っていたポターですが、自分を理解してくれる男性ノーマンに出会い、両親の反対にも屈せず愛を貫き通そうとする。
現代の恋愛はカジュアルですが、この映画の中の二人は静かでつつましい。
ダンスシーンは二人の恥じらいもよく出ていて、よかったです。
男性優位の社会でも、ノーマンは紳士的で優しい。
ですが、突然の悲劇・・・
ポターの絶望は、計り知れなかったと思う。


結婚の夢もやぶれ、ひとりになった彼女をやさしく迎えたのは湖水地方の豊かな自然。
癒された彼女はこの自然を守りたい、守っていかなければと思い、尽力する。
第二の人生のスタートですね。

裕福な家庭の想像力にあふれた女の子が、大人になりアーティストとして、そして環境保護へと目覚めていく。
ポターって、いつまでも夢見る女の子のようで、友達がいなくても創作の世界で十分生きていける人なんだな。
淡々としてますが、ダラダラとしてない、上映時間1時間半というコンパクトなところもいいです。

レニー・ゼルウィガーの細やかな演技はすばらしく、彼女の涙にもらい泣きしてしまいました。
ノーマン役のユアン・マクレガーとの息もぴったり!ユアンの久しぶりの歌声もgood♪
うさぎのアニメーションは効果的で、風景、音楽とともに心が癒される。女性に喜ばれそうな映画かな。

★★★★(5段階☆は0.5)

「ミス・ポター」公式サイト

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