小部屋日記

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エディット・ピアフ~愛の讃歌~

2007-09-29 | ア行の映画

LA MOME(2007/フランス=イギリス=チェコ)【劇場公開】

監督:オリヴィエ・ダアン
出演:マリオン・コティヤール/シルヴィー・テステュー/パスカル・グレゴリー /エマニュエル・セニエ/ジャン=ポール・ルーヴ/ジェラール・ドパルデュー

愛を生きた世界の歌姫 涙と喝采の物語

「幸せのレシピ」を鑑賞するつもりだったのが、時間があわずにこの映画を観ましたが、いや~2時間20分、圧倒されまくりでした。
「愛の讃歌」「バラ色の人生」など数々の名曲で知られるフランスの国民的シャンソン歌手エディット・ピアフの波乱の人生。
ピアフを演じたマリオン・コティヤールは大熱演!
歌に人生を捧げた一人の女性の壮絶な生き様に衝撃をうけました・・・
LA MOMEはピアフの芸名だった“小さな雀”という意味。


貧しい生まれ、娼館で育てられ、その後街角で歌いはじめる少女時代。
圧倒的な声量と囁きかける歌声で、すぐ認められ成功する。
アメリカに渡り、妻子ある世界的ボクサーとの恋。
しかし彼の乗った飛行機が落ち、彼女は悲嘆にくれる。
その頃から、モルヒネを服用し徐々に精神的、肉体的にも病んでくる。
辛い現実を歌にぶつけるピアフに、自然に力が入ってしまう。


恋をしているときのピアフはまるで少女みたい。
派手な交友関係、恋多き女性だったよう。
とにかく自分の感情の赴くまま突き進んだ人のようで、まわりは大変だったでしょう。


劇中で流れる歌はピアフ本人のものを使っています。
シャンソンってはじめてじっくり聞いたけど心にしみてくるなぁ。

ステージで倒れて、再起不能といわれながら復活をかけた曲「水に流して」の詩がよかったです。
「喜びも悲しみも過去のことはどうでもいい。私は後悔しない。私はまたゼロから出発する。」

40代なのに、姿は老婆のようになってしまってボロボロでも、歌の情熱は決して失うことはなかったピアフ。
少女の頃の回想シーンがでてきますが、幸せではなかった幼い日々は彼女の人生に影を落としていましたね。ピアフと娼婦とのふれあいはよかったです。

「愛の讃歌」は愛する人への想いがこめられていたことなど、歌は人生を反映するものです。
終盤、ピアフが海辺で穏やかな顔で編み物をする姿に小さな幸せを感じ、なぜか涙がでてきた。

フランスで最も愛された歌手エディット・ピアフのパワフルな生き方、すばらしい歌の数々に酔いしれました。
時間軸をバラバラにして、過去と現在が交差するつくり。
20代から40代まで演じたマリオン・コティヤールは、堂々の演技で見事大役をこなしました。
アカデミー賞、ノミネートされるのでは!

★★★★★(5段階☆は0.5)

「エディット・ピアフ~愛の讃歌~」公式サイト

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