小部屋日記

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世界最速のインディアン

2007-08-21 | サ行の映画

The World's Fastest Indian (2005/アメリカ)【DVD】

監督:ロジャー・ドナルドソン
出演:アンソニー・ホプキンス/クリス・ローフォード/アーロン・マーフィ/クリス・ウィリアムズ/ダイアン・ラッド/パトリック・フリューガー

惚れた。信じた。追いかけた。

劇場で観損ね、やっとDVDで鑑賞!
“心は18歳”の63歳のじいさんのスピードにかけた夢と冒険の物語。
実話というのが凄い。このじいさんが愛すべき人。
世界にはアッといわせる人たちがいっぱいいますね。
とってもいい映画でした!

舞台は1960年代、ニュージーランドに住むバート・マンローというじいさんが主人公。
インディアンというのは愛車の名前。
年金を節約してバイクの改造に励んでいる毎日。
世界最速の記録を出すため、アメリカのボンヌヴィルの塩の平原で行われるレースに参加するのがバートの夢。
映画を観ていくうちに気づくことがある。
悪い人がでてこないのだ。


近所に住むぼくちゃんは一風変わったじいさんが大好きで、親の目を盗み遊びにくる。
アメリカの渡航費用を出してくれた女性。ヤンキーな兄ちゃんはおこづかいをくれる。
バートをアメリカ行きの船に乗せてくれた乗組員。
アメリカに着き、泊まったモーテルの受付嬢、中古車店のおやじなど、バートが出会う人たちはみ~んないい人ばかり。
ありえないと思うけど、それはバートが魅力的なキャラだから。


自然体、気の向くまま、純粋・・・
人を警戒することもなく、見てる方は騙されやしないかとハラハラする。
でもさ、地球の裏側からきたこのじいさんにみんな親切なんです。
それがこの映画のいいところ。優しい心になれる。


バートの型破りさは恐れ入る。
物を大事にする(リサイクルの達人!)、無駄をしないところは見習いところ。
貧しくても余裕があるというか、人生を楽しんでいるんだね。
こんなふうに老後を過ごせたらと思う。

人生、恐れてたらダメ。一寸先は闇。

普通、年をとると躊躇してしまうことはいっぱいある。
あえてリスクを背負い、ボロボロになりながらスピードに挑むバートの姿は感動する。
バートのまわりの人たちがみな存在感があって、しっかりと描かれているところもよかったです。

真っ白い塩の平原、乾いた青い空、赤い車。
終盤のレースのシーンは、インディアン号にがんばれ!がんばれ!って応援してました。
アンソニー・ホプキンスは、ハンニバルシリーズのレクター博士とは180度違う演技で、巧い俳優さんですねえ。

人の善意の心地良さ、主人公の健気さが微笑ましく清々しい映画でした!

「世界最速のインディアン」公式サイト

★★★★★(5段階☆は0.5)

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