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忘れないで

2013-12-27 08:53:50 | Weblog
<忘れないでほしい。 /ここで多くの命が失われたことを/忘れないでほしい。/生きたかった命がここで絶たれたことを/・・・忘れないでほしい。/津波はまたくるのだということを>。

岩手県釜石市の鵜住居(うのすまい)地区防災センターの壁に書かれた言葉だ。大震災の日、センターには240人余が避難した。だが、津波は2階建ての建物の屋上近くまで達し、200人以上が犠牲になったとされる。

センターは海岸から1,2キロ、標高わずか4,3メートルの場所にあった。明治時代には津波に襲われ、多くの死者を出した地だ。だから「防災センター」と言いつつも、津波災害の一時避難場所にすら指定されていなかった。

であるのに、市は避難所であるかのような名を付けただけでなく、「避難訓練のみのための避難場所」として、ここで訓練を繰り返してきた。市の出張所や公民館などを統合・新築するにあたり、資金調達が容易な「防災目的」で地方債を出したためだ。

市民の感覚から離れた行政の論理がどんなに空虚で危険か。それを教えてくれる防災センターも震災から千日たち、撤去されつつある。冒頭の言葉は、妻を失った男性が解体が始まった今月2日朝に書いたと地元紙・河北新報は伝えている。

言葉は続く。<忘れないでほしい。/ここであった現実を/伝えてほしい。/生きるために 今自分がどうすべきか>

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