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母の日

2014-05-13 09:01:38 | Weblog
<母の日にからっぽになるちょきん箱>『こども歳時記』(小学館)にある小学五年生の女の子の句。母の日。貯金箱と相談しながら、精一杯の贈り物を用意する子ども多いだろう。

けれど、こんな贈り物も素敵だ。児童文学作家の灰谷健次郎さんが編んだ子どもの詩集『たいようのおなら』(のら書店)を開けば、お母さんへの思いが、ほかほかと湯気を立てそうな詩が並んでいる。

例えば、六歳の女の子の「おかあさん」。<おかあさんが/さかなをやいているとき/おかあさんとさかなが/にらめっこしている>。台所に立つお母さんを見つめる子どもの目の、何と真っ直ぐで楽しそうなことだろう。

<ゆうがた おかあさんといちばへいった/かげがふたつできた/ぼくは おかあさんのかげだけ/ふまないでいた/だって お母さんがだいじだから/かげまでふまないんだ>これは七歳のはすだひとしくんの「かげ」。

この詩に灰谷さんは書き添えている。<はすだくんは、おかあさんがめちゃくちゃに好きなんですね。ぼくも母が好きでした。もうこの世にいないときどき母のことを思って泣くときがあります。「あほかァ、ええ年して泣くな」と、自分で自分をしかります>

灰谷さんの胸の中には、おかあさんの優しい「かげ」がいつまでも伸びていたのだろう。

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