デジカメぶらりぶらり

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2012-06-01 07:14:57 | Weblog
友人の家で酒を飲んだ男が、盃にヘビがいたと思い込んで病になる話が、中国の古典「晋書(しんじょ)」にある。後に、実は長押(なげし)に掛った弓が盃に映っただけだと分かり、あっさり治る。

さて、女性に対して、こともあろうに体形のことで苦言を呈するのは気が引けるが、勇を奮うとしよう。実像を正しく見ずに気に病んだりすること、<杯中の蛇影>に怯えた男のごとくではないか、実際は違うのに自分は太っていると思い込む傾向が強い気がするのだ。

例えば女子大生を対象にした以前のある調査では、83%が「痩せたい」と答えた。体格指数などで「肥満」に当たるのは4%ほどしかいないはずなのに、である。気に病んで、過度なダイエットに走れば健康を害す。

ところが、小学生を対象にした別の調査結果によれば、女子の3割が「少し体の具合が悪くなるぐらいなら痩せたい」と・・・。米メディアによると、ファッション誌「ヴァーグ」が世界各国版の編集長19人の名で、摂食障害などを疑わせるモデルは誌面に起用しないとの声明を出したのだそうだ。

いわば、“痩せすぎモデル禁止令”美の基準を「より痩身(そうしん)」へとエスカレートさせ、世の女性に疑心暗鬼を生じせしめた責任は当の業界にもあろうが、これが変化の契機になれば重畳。

声明にある<健康こそ美>という哲学が、世界のヴォーグ(流行)にならんことを。