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松島

2011-06-11 06:34:32 | Weblog
仙台市と石巻市をつなぐ鉄道「仙石線」が一部復旧した、景勝地の松島で下車し。駅を降りると遊覧船や観光案内のかけ声があったという。

津波被害がそれほど大きくなく、復旧の早かった松島観光回復への期待が痛いほど伝わってくる。だが、鉄路復旧直後の日曜日も、観光客は数えるほどしかなく、寂しさは覆うべくもない。

駅近くに松島水族館があり、メリーゴーラウンドが回っていた。お客は子どもひとりだけ。その日、新聞には「死者・犠牲者2万3795人」とあった。いまだ観光どころではない。

だが、観光がなければ松島の人たちは生きていけない。客が少なくても、施設再開を宣言した以上は遊具を回し続けなくてはいけない。被災者の普通の暮らしも回り始めた。

大惨事を見た後に続く「日常」を淡々と過ごしていくのも、また辛いことに違いない。観光客が戻り、街が活気を取り戻すのは当然の願いだが、もう一つ大切なことがあるのを痛感した。

被災地で生きていく人々の、これからの長い人生を思い続ける大切さと、その困難さである。