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敗軍の将

2009-10-08 07:07:40 | Weblog
五輪誘致に臨んだ石原東京都知事の「敗軍の将」の弁に、政治的な動きが歴然としてあった、という。

昔の自民党の総裁選みたいなものだ。五輪招致レースは、耐久力のいる長距離と瞬時で決まる短距離走を合わせた戦いである。敗者には疲労感の残る過酷なレースである。

何年もかけてPRした実績はあてにならず、ゴール直前の最終演説で決まると言われた。オバマ米大統領夫妻が乗り込み話題をさらった。

ブラジルもスペインも大統領や国王が顔をそろえて華やかな運動を繰り広げた。鳩山さんは国内向けの顔でしかない。日本が先頭を走っていたはずのレースはゴール前で横一線になり、リオデジャネイロがすっと抜けた。

が、演説1本で逆転したのではなかった。シカゴを最初に落としたIOCの判定は記憶に値する。参加することに意義があるどころか、金メダル以外は意味のないレースだった。

2位も3位も深い敗北感が残るに違いない。夢は失ったと思わず、いい夢を見せてもらったと思ったほうがいい。
そう聞かされて思い出すのが、札束と言う「実弾」が飛び交った多数派工作。

競い合う2陣営から金をもらうのが「ニッカ」、3陣営なら「サントリー」、あちこちから頂いて、どこに投票した分らなく振る舞うのが「オールドパー」と呼ばれた。

まさか実弾が飛んだわけはなかろうが、誘致の舞台裏で虚々実々の駆け引きがあったことを語る知事の弁である。

戦いには、正攻法もあれば、相手の裏をかく奇策もある。建前と現実とを上手に使い分けるのが、国際舞台では必要なのだろう。

東京の誘致活動費用は約150億円。世界を相手に付き合うには、ずいぶん高い「授業料」がいる。