BCLとベリカードの楽しみ

海外短波放送や国内放送を聴き、放送局からいただけるベリカードなどを紹介。近頃は、自分が楽しいと思える事柄も書いています。

プラハのトラム風景 (3) いろいろなトラム

2021-03-10 | エトセトラ
昨日に続いて、プラハ市内を走っている路面電車「トラム」の、いろいろな写真 (その3) です。

1960年~1989年にかけて、プラハ・スミーホフにあった「ČKDタトラ」社で、約14,000両が製造された「T3」は、プラハ市には1,369両が、その他は当時の共産主義国に多く輸出されました。

2001年頃から「T3」車両の近代化を図るため、モーターや電気機器、行先表示装置、布張座席の車内設備などが、改造されました。Rは改装、Pは電気機器交換を示す「T3R.P」に、車体が交換された「T3R.PV」や、部分超低床式になった「T3R.PLF」があり、現在、これらT3タイプ稼働車は、約400両あるようです。

クリーム色と赤色の、「T3R.P」です。ヴィノフラドスカー通りで撮影されたものです。この車両の運転士さんは、サングラスをした若い女性のようです。(右は拡大画像)



低床式の「T3R.PLF」で、銀色とエンジ色に塗られていて、66両が造られたようです。側面の低位置に、乗降口窓があることから、通称「バスタブ」と呼ばれているようです。チャールズ・スクエア付近での撮影です。



1986年~1993年のタトラ「KT8D5」(RN2P?) で、3両編成となり、運転席が前後にあるので、双方向運転が可能になりました。このタイプは、廃車が進んでいるようで、199両が造られたようですが、稼働車は4分の1ほどのようです。



1991年~1998年のタトラ「T6A5」で、シングルアーム式パンタグラフになり、電気回路や設備改良で省電化され、150両が造られたようです。稼働車は約90両のようです。(写真は前回使用分)



次の新型車としては、プルゼニに本拠を置く、シュコダ社製の「14T」になりました。2006年~2009年に60両が納入されました。全長30mほどの5連結車で、2・4車目が低床車。車体は、ポルシェがデザインし、銀色と赤色になっています。チャールズ・スクエアでの撮影です。





2010年以降は、シュコダ「15T」で、3連結車で、250両が導入されました。前面が、黒・白・赤色の「15T」と、黒・黄・白・赤色の「15T4」があるようです。中心部から南方面の、パンクラーツで撮られました。



(タイプをさらに分類したサブタイプについては、専門的に調べていないので、いい加減なところがあります)

さて、トラムの通行ですが、交差点ではトラムが優先のようで、都市清掃サービスカー (清掃車) が、通過するのを待っています。



一方、救急車 (黄色と赤のラインの車) は、すべての車両に対して優先し、トラムは一旦停止します。



このほかのトラムとしては、以前にも紹介しましたが、新しい運転士のトレーニング用「教習車」や、レールに潤滑剤を塗る「作業車」があります。(写真は以前使用分)





また、「貸切トラム」や、公共交通博物館所属の「歴史 (ヒストリカル) トラム」などが、臨時運行されているようです。

トラムが、快適で、利便性のある最新型に変わっていくことは、日常生活の足となっているプラハ市民にとっては良いことでしょう。が、19世紀の建物が並ぶ街中を、昔のトラムでゆっくりと巡りたい、と思う観光客にとっては、旅の楽しみにもなります。SLの運行のように、「歴史トラム」が運行され続けていくこと (現在、コロナで運休中) が、魅力的な街づくりの1つだ、と言えるのかも知れません。




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