BCLとベリカードの楽しみ

海外短波放送や国内放送を聴き、放送局からいただけるベリカードなどを紹介。近頃は、自分が楽しいと思える事柄も書いています。

受信レポート用紙  FEBC日本語放送

2014-06-10 | BCLアラカルト
昨日の北京放送と同じような、昔の「FEBC (Far East Broadcasting Co. 極東放送) 」日本語放送の受信レポート用紙が出てきましたので、取り上げてみました。

書かれてある内容とその特徴、それをヒントにして、このレポート用紙が、いつごろの時期に作られたのか、についても推測してみました。


まず、住所欄に「郵便番号枠」があり、3桁(5桁)になっていますので、1968年7月の郵便番号導入以後ですね。
記入例にあるような、短波11920kHz(DZF2)や9715kHz(DZF5)で、フィリピンのマニラから放送していた頃です。

名称が、「Reception Report」(受信報告) ではなく、「Reception Log」(受信記録)になっています。
想像ですが、マニラ局の英語レポート用紙やアマチュア無線局のログなどを参考にして作られたような感じがして、項目表記も英語と日本語の混在です。
受信状況の報告は、SIOと電波の強さ、混信、総合評価の3つだけです。

そのほか、周波数のkHzやMHzのHz(ヘルツ)表示も、おおよその時期の目安になります。
1970年初期? (日本では1968年頃?) まではkc, Mcのc(サイクル)が使われていました。ここは、MHz表示です。
さらに、今のような協定世界時UTC (Coordinated Universal Time) ではなくて、世界標準時GMT (Greenwich Mean Time) が使われています。
1973年にシドニーで開催された国際天文学連合 (IAU)総会で、世界的にUTC を採用することが勧告されたそうですが、すぐには馴染めなかったように、覚えています。ここは、GMT表示です。

裏面です。


レポートの書きかた、として、いろいろな注意が書いてあります。初心者にもわかるようにという配慮でしょう。
改めて、じっくり見て、思ったことや気になった点です。

1のところで、「アンテナがない場合はナシと明記を」とあります。
短波はアンテナがないと聴けませんので、それ以外の波での受信… ラジオに内蔵されているアンテナで聴ける放送… つまり、FEBCは、1974年から韓国・済州島からHLDA 1570kHzで中波放送を開始しましたので、それを想定しているのかも。

3のところで、会員番号の記入を呼びかけています。
「Signalの会」と「畑の会」ということですが、1970年初め頃は「FEBCリスナーズ・フェロシップ」という会がありました。その後に、これらの会が結成されたのではないでしょうか。この辺のところは、よく知りません。

5のところで、混信の明細を記号で書くようになっています。
Heterodyne or Whistle (混変調、ビート)は、いやに専門的です。Whistleを訳すと笛ですが、ビートという意味があったのは、今まで知りませんでした。

7のところで、ベリカートをいただくためには、1週間すべての番組を聴かないとダメなようです。
ですので、すべての番組を聴いてレポートをしたことはなかったと思います。いつか聴くだろうと、この用紙をとっておいていたのでしょう。

さて、このレポート用紙が、いつごろの時期に作られたのか? 推測で出した結論は、1974年頃としておきます。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 受信レポート用紙  北京放... | トップ | 受信レポート用紙  海外局... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。