Blog: Sato Site on the Web Side

「幻滅のたびに甦る期待はすべて、未来論の一章を示唆する。」(Novalis)

大野一雄国際シンポジウム(二日目)

2007年11月18日 | Weblog
11/18
おわったー。最後の総合討議ではあまり上手く話が出来なかったが、ともかく無事に終わった。
今日の研究発表は、笠井叡さん、柳澤田実さん、渡辺保さんが発表者で、どなたのも実にユニークで貴重なものだった。渡辺さんのお話は、その抑揚というかリズムが邦楽的というべきか、独特で素晴らしかった。あのような話し方はぼくは一生出来ないのだろうな、と思う。

この一週間は、シンポジウムもありながら、ほぼ一日一本ペースで原稿を書いていた。あと数日で、wonderland誌に「畳delicacy」の記事が載ると思います。そうそう、この公演に出演していたおださちこさんもシンポジウムに来ていらしていた(おださんのパフォーマンスは記事にもとり上げました)。勉強熱心だなー。

大野一雄国際シンポジウム(一日目)

2007年11月18日 | Weblog
11/17
このシンポジウムは、今後大野一雄を研究する際の基礎となるものではないか、と自分が発表している立場(=手前味噌)であることも忘れて、思ってしまいました。充実の内容。今日のハイライトは、細江英公が撮った蘇我瀟白と大野のコラボダンス写真(数十枚)だったろう。スライドで映写した瀟白のグロテスクで超かっこいい(まさに、もう一人のゲストだった辻『奇想の系譜』系の)絵図の前で踊る大野は、画の中に入り込んだり、大野が絵図のスクリーン(刺青のように見える)になったりと「入我我入」とこのシリーズのタイトルの一部にあるのにちょうど相応しい写真だった。

いろんなひとが来てくれて嬉しかったです。多摩美の学生くんとか、横浜のスタジオのスタッフの方とか。どもども!

先週は『ベクトルズ』で文学フリマ、今週は国際シンポジウムと、もう自分でも自分が何だか分からなくなりますが、こういう状況こそこれまで自分が求めていたものだよなーと思い、ちと、自分の発表後、感慨深い気持ちに。品川にあるのに、明治学院大学の裏には、鬱蒼とした森があって、少しそのあたりをうろうろしたりなどして。一日目が終わって、主催側の先生方(四方田犬彦+山下裕二というすごいラインナップ、岡本章先生お世話になりました)、スタッフの方(すごい機転が利いて優秀で感動)、発表者などが集まりワインで乾杯。その後、タクシーでオータニへ。年に一度のAのおじいさまおばあさまとのパーティ。95才のおじいさまはとてもダンディーにジャケットを着こなしているので、その気持ちをお伝えしたら、着けていたネクタイをその場でとってぼくに渡してくださった。恐縮。あと、Aのいとこにあたるちっちゃい子たちがとてもかわいくて、別れ際泣きそうになってしまった。また来年、会いましょう、、、

今回、ずいぶん大野のことがぼくの中でクリアになりました。良い機会でしたーっ。まだ、今日もあります。今日も盛りだくさん(研究発表が、笠井+柳澤+渡辺保、ぼくは実は柳澤さんという南山大の研究者の〈キリスト教的側面から解明する大野〉というテーマの研究が楽しみです。キーワードは「魚釣り」!その後、総合ディスカッション)なので、是非、お越し下さい(ぼくも最後のコーナーでパネリストとして出演します)。