Blog: Sato Site on the Web Side

「幻滅のたびに甦る期待はすべて、未来論の一章を示唆する。」(Novalis)

秘密の試演会

2005年05月08日 | Weblog
におじゃました。「秘密」なので、あまり詳細は書かないけれど、ダンスを原理的に捉えようとしている方達(ぼくはそう思って誤解を恐れず「原理主義」と以前ここで言ってみたことがあるけれど)が、あるひとりの呼びかけでぞろっと集まった、という一日だった。彼らにそんな大それた気持ちがあったとは思わないのだけれど(つまらないナルシシズムとは無縁の方達ゆえ)、端から見ていると「夜明け前」の雰囲気があった。この一日から、今後さまざまな「新しいダンス」が飛び出していくのじゃないだろうか。いやもう、彼らに対しては、ぼくはただの応援団です。がんばって欲しいです、ただただ。

えっと、そのなかのひとりとして試作品を見せてくれた山賀ざくろ(このひとのことは書いてもいいですよね、試演会の皆さん)。まさに「一応援団」として、このひとの7月の公演を後押しする役をつとめることになりました。「ダンスが見たい」の企画にて。そういうぼくが言うからじゃありません、いま温めている山賀新作、凄いです。凄い玉投げてしまいそうです、コンテンポラリーダンスのグラウンドに。いや、もうそういう枠からも自由に、フツーにポップなフィールドでもいけそうなくらい「イイ」です。推薦者として本公演楽しみです。詳細は後日。乞う御期待!!(課題はただ集客、たくさんのひとに見てもらいたいものです)。

夕方試演会におじゃました足で、下北沢のピザ屋に久しぶりに行く。ホントにおいしい。となりの三人組がブライダル系の仕事をしているひとたちか、そんな仕事の愚痴をいいながらタバコをプーカとこっちに煙まいてくる。なんで、食事の場所でとなりに煙ふくんだろう?むかついてささやかなアピールをしたけれど、後で考えたら、「タバコ控えて下さい」とか口頭で言えば良かった、と思って反省。理性を信じるべきだった。

と半分しょげて半分満足して帰る。と『LEON』の編集長が情熱大陸(TBS)に。情熱と冷静があの紙面を作っていた、納得。そんなこんなで、今日いっこ年増えた。

あれ?

2005年05月08日 | Weblog
論文の書き方を忘れてしまった!

この半年で4本の論文を書き、さらにいま奮闘中の一本を研究発表に向け整理中という現状において、

おれは一体どうしたんだ???という気分。

50~55枚くらいの原稿はすでに出来ていて、超長い論文の一部としては八割方の完成を見ているそれのショートヴァージョンを作ればいいだけ(基本的には)、なのにもかかわらず、ペン(ワープロ)が先に進まない!いやはやいやはや。

多分すでに出来ている50~55枚の原稿が邪魔しているのだ。そこで見えていた目の細かい蜘蛛の巣の網のうちどこを取り上げるべきか削除すべきか考えあぐねてしまうのだ。すばらしい一本の線を探して探して、そこに必要な集中力に気後れする弱気な自分。

話はそーとー面白いと思うんだけれどなー。初期カントのなかにラカンを発見する、とでも言ったらいいような論考なんですよ。しかも十分シビアにテクストの深部を抉るように突き進む。これでカント美学は随分見通しがよくなるはずだと、自負しながら机に向かうのですが、、、余計なことばかりしてしまうのですね、いやはや。

いまだにテレビは、福知山線のニュースばかり。不幸に見舞われた人たちを繰り返し繰り返し垂れ流しして、視聴率を稼ごうというのはマジ正気っすか?本当に常軌を逸しているのはJRじゃなくてテレビ系の人たちだよ!と切なくなる。とラジオへ逃避(が最近の傾向、ラジオは「メッセージ」って感じがするな、テレビはもうぐずぐすの「勝ち組」さんの晴れ舞台、でもいったい何に勝利したというのか~あれ?気づいたら尾崎豊風に~)。今朝、カントの亡霊にうなされて起きると、ラジオではモーリー・ロバートソンが東アジアの民主化にアメリカが介入する理由、不自然な社会主義=資本主義の軋轢が爆発しそうな中国の反日運動と実はその軋轢の拡大に大いに荷担してきた日本のビジネスの問題、などを早口でアジっていた(何せ朝五時の番組だから口調は基本ソフトなんだけれど、あっそんで合間の音楽はずっとフィッシュマンズだった)。うつらうつらとした意識の中で励まされる。