インドネシア政府が鳴り物入りで建設中の高速鉄道の工事現場で12月18日、工事車両が脱線転覆。作業中の中国人労働者7人が死傷する事故が起きた。
事故原因は現在解明中だが、脱線転覆事故で死傷者まで出していることから、高速鉄道そのものへの安全性にインドネシア国民が不安を抱くことは間違いないだろう。
中国は当初「インドネシアの国庫負担を求めない」としていたが、工事の遅延やコロナ禍による工事一時中断などから建設費用が膨れ上がり、2021年11月にはついにインドネシアが約4.3兆ルピア(約357億円)の国庫投入に踏み切らざるを得なくなり、工期は遅れるは環境問題が浮上するは国庫を投入するはなど「踏んだり蹴ったり」の状況にあるといわれている。
この高速鉄道計画は中国の習近平国家主席が進める「一帯一路」構想の一環とされ、インドネシア政府は中国の思惑に乗せられた形となっているが、一連の問題続出によって「中国への受注を最終的に決断」したジョコ・ウィドド大統領への風当たりが強くなっている。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます