認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

# 認知症  アルツハイマー型認知症の症状と意識の世界との関係 (F-11)

2021-09-01 | アルツハイマー型認知症の予防が国民的課題

&1   今猶、世界最高の権威規定である「 DSM-4」の内容の重大な誤り

1.「 DSM-Ⅳ」の第一要件及び第二要件の規定の構成と内容の分析

(1)米国精神医学会が策定した『アルツハイマー型認知症』の診断規定である『DSM-Ⅳ』の規定は、①第一要件では、記憶の障害(記銘及び想起の機能の障害)に起因して発病し、②第二要件に規定する症状(失語、失認、失行、又は実行機能の障害等)が発現して来ると規定しています。 その論理的構成は、「第一要件」の要因が原因となって、「第二要件」に例示する症状が発現して来るという構成の仕方をしているのです。

(2) 「アミロイドベータ仮説」の旗印の下で、マウスにアミロイドベータを注入したアルツハイマー・マウスとかが檻の中で餌を探して徘徊する動きを対象にして、記憶障害とアルツハイマー型認知症との関係、言い換えると、アミロイドベータの蓄積量と記憶の機能レベルとの相関関係を研究し、世の中に対して、間違った情報を発信しているのが、ハーバード大学であり、我が国では、東大、京大、理化学研究所なのです。彼等は、アルツハイマー型認知症が、意識的な世界、目的的な世界と密接な関係を有するタイプの認知症であることにさえも気づいていないのです。意識的(目的的)な世界、常に異なる『複数の意識が並存』している状態下で、それ等複数の意識を構築し、統合し、統括し、分離し、管理し、コントロールしている要の機能が、『注意の分配力』の機能であることも知らないのです。意識と記憶に関わる最も重要な機能である『注意の分配力』の機能が備わっていない、マウスを研究対象にしていることが問題。

(3)『アルツハイマー型認知症』の発病の原因は、記憶障害にあるのではなくて、『注意の分配力』の機能の機能障害に端を発した、『実行機能』の機能障害を介した機能構造関係、最終的な表現では、『前頭葉』の機能障害が原因なのです。

※「アルツハイマー型認知症」は、「第二の人生」を送る上で継続される、単調な生活習慣、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』(追求する特別のテーマも無く、生き甲斐無く、趣味なく、交遊無く、運動もせず、達成すべき目標も無い単調な「生活習慣」を言う)の継続に起因した『前頭葉』の廃用性加速度的異常な機能低下の進行が原因で発病し、症状が進行して行く性質のものなのです。➡ 発病を予防するには、食生活ではなくて、仕事とは無縁となる第二の人生を送る上での脳の使い方としての『生活習慣』の創意工夫と継続的な実践、即ち、『前頭葉の三本柱』の機能(意欲注意の集中力及び注意の分配力のことを言います)の出番が多くて、「実行機能」の出番が多くなることに因り、『前頭葉』の機能が活性化する『生活習慣』の構築と継続的な実践が、唯一の方法となるのです。「意識的な世界」を支える要の機能である『注意の分配力』の機能が、廃用性の機能低下の場合には、真っ先に衰えて行く性質があるからなのです。

発病を予防したり、症状の進行を抑制する効能を有する「治療薬」は、発病のメカニズムに照らして、未来永劫開発されることは有り得ないことなのです。アリセプトを含む「4種の薬」に、症状の進行を抑制する/緩やかなものにする効能、治療薬としての効能は存在していないのです。あるのは、単なる『対症療法薬』としての効能(症状の発現の仕方を抑制し、或いは、昂進させる効能)だけなのです。「効能の評価」をする方法に欠陥があるだけなのです。当該薬を飲んだ人達の日々の脳の使い方としての生活習慣が、症状の進行の抑制或いは、緩徐にする影響に気づいていない評価方法なのです(評価方法にも欠陥)。私たち「二段階方式」には、『脳の老化のスピード差をもたらす生活習慣要因』という脳機能データが存在しているのです(ブログ中で公開済み)。

(4) 意識的な世界は、目的的な世界であり、何等かの具体的なテーマを見つけて、自分が置かれている状況を判断して、自分なりの目標を設定して、発想、分析、理解、企画、計画、洞察、憶測、推理、検索、比較、シミュレーションして、シミュレーションの結果により選択して、実行内容及び程度と態様を決定し、実行の決断をして、脳の各部に実行の指令を下す。その際の、脳全体の司令塔の役割を担っている脳機能が、『前頭葉』であり、その過程で、様々な「個別認知機能」が活躍することになるのです。それら個別認知機能の総称が『実行機能』なのであり、実行機能が機能を発揮する(EX.深い洞察や理解をする)上で、その機能の発揮度(実行機能の機能レベル)を下支えし、支配している要の機能が注意の分配力の機能なのです。ここに挙げた、注意の分配力や実行機能や前頭葉という脳機能は、マウスには備わっていないのです。意識的な世界は、注意の分配力の機能が管理している世界であり、『記憶』(記銘、保持、想起)についても、記銘時も想起時も、必ず、注意の分配力の機能が関与することになるのです。こうした脳の機能構造の相違にも気付かないで、アミロイドベータ仮説の研究者たちは、マウスの脳を題材にして、研究しているのです。

(5) 何れにしろ、問題の対象となる世界は、無意識や条件反射の世界で起きてくるものではなくて、意識的な世界、「意識が覚醒」している状態下での、異常な症状として、『アルツハイマー型認知症』の症状が発現して来るものであるとの理解と認識に立って規定すべきものであることに注意を喚起したいのです。

2.上記構成の理解に立って、第二要件の規定内容を検討してみたいのです。

(1) 第二要件の規定を別の視点で分析して見ると、失語、失認、失行(紛い)の症状、又は、実行機能の障害の症状が発現して来ることになると規定しているのです。そうした症状が発現してくる原因が、「記憶の障害という要因だと規定している」のです。

(2) 実は、この第二要件の規定内容自体が、重大な誤り、欠陥規定であるということになるのです。その問題点を&2で論じてみることにします。アミロイドベータ仮説は、「DSM-Ⅳ」の第一要件が、正しい規定内容であるとして、アミロイドベータの蓄積に因る老人斑の沈着により、老人斑が持つ毒性により、情報を連絡している神経細胞の大量死が惹き起こされることに因る記憶障害が原因となって、失語や失認や失行(紛い)の症状が発現して来ると主張しているのです。➡仮説の主張者(支持者)達は、新型コロナ回避の為の「3密の回避」に徹したナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」を長期に亘り継続している状況下で、第二の人生を送る高齢者たちの間で、新規の発病者が激増して、重症化が進行して行っている事象事実をどのように説明できるというのでしょうか。

※「DSM-Ⅳ」の第一要件の規定(記憶障害に起因して発病するとの規定)を妄信し、アルツハイマー型認知症を発病し、末期の段階にまで重症化が進行し、失語や失認や失行の症状が確認されていたお年寄りの死後の「脳の解剖所見」で取り上げられるアミロイドベータの蓄積に因る「老人斑」の沈着に着目して、老人斑が毒性を有していて、その毒性が情報を連絡する役割を担っている神経細胞の大量死を招くことに因り、記憶障害が惹き起こされるという想定をしただけの仮説なのです。その仮説の主張内容とアルツハイマー型認知症の発病との間の因果関係の存在を未だに立証できないでいる為に、仮説の地位に甘んじているものなのです。

&2 「意識的な世界」での「前頭葉」を含む脳全体の機能構造

(1) 「アルツハイマー型認知症」の発病者である場合は、発現して来る症状は、左脳(失語)がらみの症状、右脳(失認)がらみの症状、運動の脳(失行)がらみの症状、又は、実行機能がらみの症状であると、第二要件は規定しているのですが、実はこれが「重大な誤り」の規定内容なのです。最初の3つの要件は、特定の症状を例示しているのに対し、最後の要件は、症状が発現してくる原因、要因を規定したものなのです(=「実行機能」の障害に起因して発現して来る症状という、前3者とは異なる異質の規定の仕方となっているのです)。規定の仕方自体が、論理的に支離滅裂のもの。

※1後で、詳細について説明しますが、失語や失認や失行の症状自体が、実は、記憶障害でなくて、「実行機能」の機能障害(三者の機能構造の関係で言うと、「前頭葉の三本柱」の機能障害に起因した「実行機能」の機能障害=「前頭葉」の機能障害)に起因して、発現して来る症状なのです。

(2) 加えてこの規定は、「意識的な世界」での脳の機能構造を無視したもの(機能構造を知らない為に誤った内容の規定をした)なのです。

(3) 『実行機能』は、意識的な世界、即ち、目的的な世界において、①自分が置かれている状況を分析し、理解し、憶測し、推測し、判断して、②その状況判断に沿った自分なりの何等かの「テーマ」を発想し、③「テーマ」の実行内容及び実行の仕方を企画し、計画して、④想定した条件下での実行の結果を洞察し、推理し、検索し、シミュレーションして、⑤シミュレーションの結果を比較して、⑥最終的な実行内容及び実行の仕方を選択し、⑦決定して、⑧実行の決断をして、⑨意識的な世界における脳全体の「司令塔の役割」を担っている、『前頭葉』の機能が、左脳、右脳及び運動の脳に対して、実行の指令を出すという機能構造になっているのです。①『実行機能』とは、上記(3)で赤字列挙した個別認知機能群の総称なのであり、②実行機能が働くには、左脳、右脳及び運動の脳を介しての働きが不可欠となるのであり、更には、③実行機能が機能を発揮する為には、「注意の分配力」の機能を核心とした「前頭葉の三本柱」の機能による下支え及び支配が不可欠となるという機能発揮上の二重構造の関係があるのです(前頭葉の三本柱の機能、就中、「注意の分配力」の機能の関与の度合いが、実行機能の働きの度合いを左右している機能構造)。

この機能発揮上の二重構造から、実行機能の機能障害は、前頭葉の三本柱の機能の機能障害に起因して惹き起こされることになるという「機能構造」に対する無知からくる規定上での間違いを起こしているのです(「実行機能の機能障害」と規定するのではなくて、「前頭葉の三本柱の機能の機能障害に起因した実行機能の機能障害が正しい理解となるのです)。加えて、実行機能の機能障害は、第二要件ではなく、第一要件に規定すべきなのです。第一次的には、『注意の分配力』の機能障害に起因して(最終的には、即ち、『前頭葉』の機能障害に起因して)失語や失認や失行(紛い)の症状が発現して来るものだからなのです。

(4) 分かり易く表現して説明すると、意識的な世界、目的的な世界は、左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する「三頭立ての馬車」なのであり、馬車の運行を判断し、支配し、管理し、コントロールしているのが御者である「前頭葉」という脳機能なのです(意識的な世界、目的的な世界では、『前頭葉』の機能が、脳全体の司令塔の役割を担っているのです)。左脳、右脳及び運動の脳を手足として、『前頭葉』が運行の全般を管理し、コントロールしつつ、思索や思考、行為や行動、或いは、言葉を介した発言を実行して行く上で、不可欠となる脳機能が「実行機能」(太字表記の個別認知機能の総称)なのです。

(5) このことを言い換えると、意識的な世界、即ち、意識が覚醒した世界、目的的な世界では、左脳、右脳及び運動の脳を手足として、実行機能を活用して馬車を運行して行くときに、『前頭葉』の機能レベルが、その先の全ての、意識的なアウトプット、即ち、実行機能の働き具合並びに、左脳、右脳及び運動の脳の働き具合、或いは、それら機能の複合した機能発揮の関係の上で、必ず直接的に反映されるという「因果関係の鎖」の連鎖が存在しているのです。

➡『注意の分配力』の機能を核とした「前頭葉の三本柱の機能」の機能障害が、実行機能の機能障害に繋がり、即ち、そのことが『前頭葉の機能障害』となり、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の機能障害が、関わる全てのアウトプットに直接反映されることになり、アルツハイマー型認知症の症状が発現して来ることになる(小ボケの段階の症状は、アルツハイマー型認知症としての症状であることが、権威達から、見落とされているのです)※ 小ボケ及び中ボケの段階の症状も、認知症発病としての症状なのです。

(6) 第二要件の規定の問題点を明確にしつつ表現すると、「注意の分配力」の機能を核とする前頭葉の三本柱の機能の機能障害が「実行機能」の機能レベルに直接的に影響し、「実行機能」の機能障害が、即ち、総体としての『前頭葉』の機能障害となるのであり、「意識的な世界」における脳全体の「司令塔の役割」を担っている『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルのアウトプットそれ自体が、『アルツハイマー型認知症』の発病としての「症状」となるという訳なのです。

(7) その意味で言うと、発現して来る症状の初期段階の症状について例示列挙的に規定した「DSM-Ⅳ」の「第二要件」の規定の仕方は、上述した、「前頭葉」及び「実行機能」並びに左脳、右脳及び運動の脳との構造的な機能関係を無視した規定内容であるということになるのです(失語や失認や失行の症状自体が、発病の「初期段階の症状」ではなくて、極めて「重度の症状である」ことの問題点については、後述するものとします)。

(8) 第二要件の内容には、もっと重い罪があるのです。

ⅰ)「第二要件」は、アルツハイマー型認知症の症状を例示しているのですが、失語や失認や失行(紛い)の症状が、発病の「初期症状」であると規定しているのです。そもそも、『アルツハイマー型認知症』は、元々は、精神科の専門領域とされていたのです。「重度の記憶障害の症状」に焦点が当てられて、症状が精神症状と誤解されて、精神科のみが診断を行っていたのです。我が国で厚労省が、「アルツハイマー型認知症」の発病患者の診断の為の専門病院の指定に際して、精神科を有する地域の総合病院を『老人性痴呆疾患センター』という形で、僅かな数を指定したのが始まりなのです。「食事をしたばかりなのに、そのことも忘れている」と言った重度の「記憶障害」の症状や「夜中に騒ぐ」とか、「徘徊」等の症状や行動ばかりが取り上げられていたのです。そのため、発病者を抱えることになった家族は、発病を疑っても病院に連れて行かないで、手に負えなくなって初めて病院、精神科に連れて行くことが常態化して行き、『アルツハイマー型認知症は、原因不明で治らないタイプの認知症である』という誤解が、我が国の隅々にまで浸透して行ったのです。浜松医療センターは、『老人性痴呆疾患センター』の中では唯一、精神科の精神科医ではなくて、脳外科の脳外科医が診断を行った為に、正常下限のお年寄りから、軽い初期症状、中等度の症状の発病者から重い症状までを含めた、日本全国の発病患者を診察する機会を得たのです(脳外科で、高槻絹子が、種々の「神経心理機能テスト」を開発したのです)。

ⅱ)失語や失認や失行の症状は、11の下位項目で構成されていて、30点が満点であるMMSEの総得点が、9点以下になって初めて発現が確認される極めて重度の症状であることさえ、精神科医達には、認識されていなかったのです。それが「初期症状である」と第二要件が規定していたので、それらの症状よりも更に重い症状ばかりに目が行っていたのです。症状を治す効能を有する薬も無いし、発病のレッテル張りをしていただけなのです。現在処方されている「4種の薬」も、症状の進行を遅らせる効能が期待されると製薬会社が謳い文句にしているものの、実際には、そうした効能は有していない単なる「対症療法薬」(症状の発現の仕方を抑制したり、又は、昂進させるだけのもの)が、現在もなお、大手を振って処方されているのです。

ⅲ)失語や失認や失行の症状が初期症状であると規定されているために、それより軽い段階の症状(「二段階方式」の区分で言う小ボケ及び中ボケの段階での発現が確認される症状)が存在していることについて、専門家達でさえ未だに考えていないし、知らないのです(『重度の記憶障害』との考えが根底に在る)。

ⅳ)専門家とか言いながら、「MCI」(軽度認知障害)とか言う基準を持ち出してきて、『物忘れの症状』を外観から観察しただけの基準に依拠して、「アルツハイマー型認知症」の発病の「前駆的状態である」とか説明しているのです。

➡意識の機能構造について無知であり、前頭葉の廃用性の機能低下の進行という認識さえなくて、小ボケ及び中ボケの段階が存在することさえ知らないで、末期の段階で発病を見つけていて、『アルツハイマー型認知症は、原因不明で、治せない』タイプの認知症であると公言してはばからないのです。⇔ 全ての責任は、『DSM-4』の第二要件の規定内容の誤りにある。

&3 「意識的な世界」と「注意の分配力」の機能の関わり方

(1) 「意識的な世界」、目的的な世界では、『前頭葉』の機能が、左脳、右脳及び運動の脳を手足の機能としつつ、「実行機能」を介して、更に、「注意の分配力」の機能を核とする「前頭葉の三本柱の機能」による下支え及び支配を得ることに因り、「意識的」な、且つ、「目的的」な思索や思考、行為や行動、或いは、発言や言動を惹き起こしているのです。

(2) ところが、世界中の脳科学者も哲学者も、誰一人として、未だに気づいていない問題、問題を提示し得ていない、「実行機能」の機能発揮と「注意の分配力」の機能との関係、私たち「二段階方式」の表現で言う『実行機能の機能発揮上の二重構造の問題』という機能構造の問題があるのです。実は、この機能構造の問題に気が付かない限り、何時迄、マウス(又は、アルツハイマーマウス)のお尻を追いかけまわそうとも、アルツハイマー型認知症の発病のメカニズム及び症状の重症化が進行して行くメカニズムを解明することは出来ないことを、専門の学者や研究者達に、問題提起したいのです。

&4 実行機能の機能発揮上の「二重構造の問題」

(1) 『注意の分配力』の機能は、『3つ以上の異なる「テーマ」或いは、「意識」を同時に並行して処理する上で不可欠の機能であり並びに「意識」(覚醒の度合いが異なる、覚醒度が異なる状態の意識を含む)を構築し、統合し、統括し、分離し、管理し、コントロールする上で、不可欠の機能であることを注記し、問題提起しておきたいのです(分かり易い事例で。仲のいいお友達を助手席に乗せ、好みのBGMを流しながら、女性の活躍が目立ったオリンピックの思い出話に花を咲かせながら、交通量が比較的に多い街中を、昼間に運転している状況を想像してください。こうした状況が、異なる3つ以上の複数のテーマを、同時に並行して処理している状況なのです。会話の流れを把握し、会話の内容を理解し、楽しみながら、他方で、BGMを楽しみながら、更には、行き交う車の動きやその変化にも注意しつつ、信号の色の変化にも気を配りつつ、どんどん代わって変化して行く周囲の景色にも目をやり、楽しみつつ、運行する周りの車のスピードの変化に合わせてアクセルを踏んだり、時にはブレーキを踏んだりして、自分の車の速度の維持や変化にも注意しながら、目的とする喫茶店に向けて、適切に車を運行して行くことが出来るのです(小ボケになると、それが、出来なくなる)。

こうした状況を可能にしているのが、DNAの99%が同じとされるチンパンジーにも備わっていない、勿論のことマウスには備わってもいない、『注意の分配力』という脳機能なのです。意識的な世界の実行に不可欠の機能である『実行機能』が働く為にも及び複数の異なる意識が、覚醒の度合いが異なる儘に、発現して来ては消えていき、再度復活してくる等、同時に並行して、並存して存在している為にも、正常な機能レベル下での/及び異常な機能レベル下での『意識的な世界』自体が、『注意の分配力』の機能の関与なしには、『存在し得ないもの』であるという機能構造の存在を知るべきなのです。

(2) その『注意の分配力』の機能の発揮度を下支えしていて、支配しているのが「注意の集中力」の機能であり、「注意の集中力」の機能の発揮度を下支えしていて、支配しているのが「意欲」の機能であり、三者間には、常にこの機能関係の鎖という構造が存在していることの理解が、意識的な世界での「前頭葉機能」の及び「実行機能」の種々のアウトプットの判定と評価と理解に不可欠なのです。「第二の人生」を送る高齢者だけを対象として(「二段階方式」が規定する「アルツハイマー型認知症」の発病の「第一要件」)、「キッカケ」の発生と継続を契機に「意欲を喪失」することで開始される『ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続』(「二段階方式」が規定する「アルツハイマー型認知症」の発病の「第二要件」)により、『前頭葉』を含む脳全体の機能について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くその先に、「アルツハイマー型認知症」の発病並びに症状の重症化の進行が待っていると主張する「二段階方式」が主張する「発病及び重症化が進行するメカニズム」の基礎をなしているのが、上述した理解に基づいた「私たち人間だけに特有な脳の機能構造」なのです。

(3) 『前頭葉』の機能と言う用語は、比較的によく見かけるものの、その前頭葉の機能の精緻な「機能構造」について語れる専門家は、未だに居ないのです。「前頭葉」の機能について語るのであれば、「評価の物差し」(ここをクリックしてください)、記憶の倉庫実行機能「前頭葉」の三本柱の機能とも称すべき極めて重要な機能である意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能、並びに、左脳、右脳及び運動の脳が関わる機能構造の理解と認識が必要となるからです。前頭葉という脳機能は、前頭前野に局在している前述した様々な脳機能の連合体、総体であるというべきものなのです。世界中の著名な専門家とされる人達の論文を見渡しても、「評価の物差し」という概念を提示している人は、このTad以外には、未だに居ないのです。この場合に、「評価の物差し」が働くことが、認知の開始であり、「記憶の倉庫」との照合による同定が起きないと、記銘されない、即ち、認知自体の完成は無いということを知るべきなのです。その上で、「前頭葉の三本柱」の機能の発揮度に下支えられた「実行機能」の機能の発揮度が顕現してくることになる、これが「意識的な世界」で、「目的的な世界」で起きている、様々な種類及び態様に因る「認知の機能構造」なのです。

(4)『アルツハイマー型認知症』の症状の発現及び重症化の進行のメカニズムを考えるとき、上述した脳全体の機能構造の理解が不可欠となるのです。その意味からも、「注意の分配力」の機能も、「実行機能」も、「前頭葉」という脳機能も備わっていない、マウスの行動を対象にして、アミロイドベータの注入量との関係を調べて、そのデータだけを根拠にして、発病のメカニズムを論じている「アミロイドベータ仮説」は、誤った場所を、誤った方法で、単に深く掘り下げているに過ぎない研究というしかないのです。「注意の分配力」の機能と「実行機能」と、不可分のものとして関わることになる「記憶」についても、両者は、脳の機能構造面からも根本的に異なるものなのであり、その面からも、「アミロイドベータ仮説」が行っている「記憶」の評価の仕方は、誤った評価方法なのです。

(5) 注意の分配力の機能を核とした前頭葉の三本柱の機能が実行機能の機能の発揮度を支えている機能構造の下で、意識的な世界、目的的な世界が展開されているのです。その意味で厳密に定義するなら、「アルツハイマー型認知症」の症状は、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される症状が発現して来るというべきものなのです(二段階方式の場合は、小ボケ、中ボケ及び大ボケの「3つの段階」に区分しているのですが、世界中を見ても、様々な程度及び態様により発現して来る「アルツハイマー型認知症」の症状について、「前頭葉の機能レベルに厳密にリンクした症状」という視点は全くなくて、「記憶障害について、言葉の区分だけで説明しているものばかり」なのです。「症状が記憶障害に起因して発現して来る」と想定する『DSM-4』の規定の「第一要件」の規定内容(重大な誤り)を疑いもしていないのです。

&5 正しく規定した場合の「規定内容」の在り方

(1) 第一要件は、発病のメカニズムを規定していて、第二要件は、発現して来る症状について規定しようとしているのが、「DSM-Ⅳ」の規定の策定者達の意図だった訳なのです。問題は、「意識的な世界の脳の機能構造」についての知見が不足していた為に、規定の内容を間違えたということになる訳なのです。

(2) 「前頭葉」の機能障害に起因して発病したことが確認されること。これが、『DSM-4』の第一要件の規定でのあるべき正しい規定内容だったのです。

この規定が為されていたなら、アルツハイマー型認知症の発病原因について、「記憶障害に起因」して発病するとの誤った内容の規定を、正しい内容であるとして、記憶障害を惹き起こしている原因が「アミロイドベータの蓄積」及び「老人斑」の沈着による神経細胞の大量死であるとする仮説を思いつくことも無かったであろうし、ここ迄の迷路にはまり込むことも無かったろうと考えるのです(その間違いが、世界中で、時間と人材の無駄遣いを導いたのです)。

(3) 「覚醒の度合い」が低い場合を含めて、「意識が覚醒している」状態下で、様々な程度及び態様により発現して来る「アルツハイマー型認知症」の症状は、三つの段階に区分されるものであることを明確な、客観的な条件により、定義すべきなのです。猶、「前頭葉」の機能レベルの判定については、「かなひろいテスト」の実施結果については、50歳代、60歳代、70歳代、 80歳代以上の年齢別の基準値が設定されていて、MMSEのテスト結果については、「注意と計算」の項目について、「時の見当識」の得点を基礎とした換算を実施した後の「換算値」により、『小ボケは、換算値が24点以上』、『中ボケは、換算値が23点以下15点以上』、『大ボケは、換算値が14点以下』と定義されています。

① 最初の段階の症状は、「社会生活」を送る面での支障が出てきていることが確認される症状群であり、左脳、右脳及び運動の脳は、未だ正常な機能レベルに在るものの、「前頭葉」の機能だけが異常なレベルであることが確認されることになるのです(「小ボケ」の段階)。

② それに次ぐ段階の症状は、「家庭生活」を送る面でも支障が出てきていることが確認される症状群であり、脳全体の機能(前頭葉の三本柱の機能、実行機能、左脳、右脳及び運動の脳の全て)が異常なレベルであることが、確認されることになるのです(「中ボケ」の段階)。

③最後の段階、末期の段階の症状は、「セルフケア」の面でも支障が出てきていることが確認される症状群であり、注意の分配力の機能を核とした「前頭葉の三本柱の機能」が、異常な機能レベルに在るために、実行機能が殆ど働かないまでに、極めて異常なレベルに機能低下が進行してきていることが確認されること(「大ボケ」の段階)。

(4) 上記(2)及び(3)の要件が確認されることにより発現して来る症状群、類型的な症状として、次章&6に例示列挙する症状群を規定すること(「小ボケ」、「中ボケ」、「大ボケ」の症状)。

(5) 猶、(2)及び(3)の要件を提示する根拠は、「脳のリハビリ」の継続的な実践に因る回復の可能性の有無及び程度により、以下の実態が疫学的方法により実証されているからなのです。

① 小ボケ 「脳のリハビリ」の継続的な実践により治すことが比較的に容易

② 中ボケ 「脳のリハビリ」の継続的な実践により治すことが未だ可能

③ 大ボケ 「脳のリハビリ」の継続的な実践により治すことが最早困難

&6 各段階で確認される「類型的な症状」の例示(14687例の患者を基礎)

(1) 『小ボケの段階』で確認される類型的な症状(4つ以上の確認が必須)

□ 発想が乏しくなり、画一的な行動が目立つようになってくる
□ 何事をするにも億劫で、何かをやろうとする意欲が見られない
□ 同じ食材を買ってくることが多く、献立の単調さが目立つ
□ 一日や一週間の計画が立てられず、テーマを自分で思いつかない
□ 朝は遅くまで起きてこないのに、気がつくと昼間に居眠りしている
□ これまでなら感動していたことにも感動しなくなる
□ 問いかけに対する反応が遅く、生き生きした笑顔が見られない
□ 根気が続かず、中途半端な繰り返しや、やりかけの家事が目立つ
□ ぼんやりしていることが多く、何もしないが指示されるとできる
□ お化粧や髪の手入れや服装など、おしゃれに無関心になる
□ 自分に自信がなくて、何かにつけて他の人に頼ろうとする
□ 歩くとき前屈みの姿勢になり、小股でトボトボと歩く
□ 目の光がどんよりしていて、顔つきが無表情になる
□ 思い込みや思い違いが多く、指摘しても訂正や変更が効かない
□ 同じ内容を繰り返して話し、そのことに本人が気づかないでいる

(2) 『中ボケの段階』で確認される類型的な症状(4つ以上の確認が必須)

□ 何度教えても、日付けがあいまいになる
□ 簡単な計算ができない(お札ばかりで買い物をして、やたらと小銭がたまる)
□ 電気やガスの消し忘れ、水道の蛇口の閉め忘れなどが目立つ
□ 家庭内の簡単な用事程度のこともきちんとできない(部屋や洗濯物の整理、食事の後片付け、畑や庭仕事などがきちんとできなくなる)
□ お金や持ち物のしまい場所をすっかり忘れてしまい、一日中探している
□ 自分が飲む2~3種類の服薬管理ができない
□ 入浴時の温度管理が出来ず、身体を洗わないとか、石鹸が身体についたまま
□ 服の着方に無頓着で重ね着が目立つ(セーターの上からシャツを着る;裏表や前後ろに着る;入浴後、着ていた下着の上に新しい下着を着る)
□ 周りを汚したり流してないなど、トイレの後始末がきちんとできない

□ 料理の味付けが変になる(特に、塩加減が極端に変になる。塩辛すぎて、周りが食べられないようなものを作り、本人だけが平気で食べる)
□ 行き慣れている所に行くのに、スムーズに行けない(行き先の違う乗り物に乗ったり、行き道 b を間違えたりする)
□ 自分の子供の数、生まれ順、居住場所の説明がきちんとできない
□ 季節が分からなくなる(夏にセーター等、季節違いの服を着る)
□ 昨日の出来事をすっかり忘れてしまう
□ 物盗られ妄想(物の置き場所を忘れて、相手が隠したとか盗んだとか言う)とか、世話をしてくれる人に対して口汚くののしる行為が見られる

(3) 『大ボケの段階』で確認される類型的な症状(3つ以上の確認が必須)

□ 着ている服を脱ぎたがらず、便で汚れた下着をそのまま平気で着ている
□ 風呂に入るのを怖がり、嫌がる
□ 服を正しく着られなくなり、ズボンを頭から被ったり、上着に足を通したりする
□ 家族の名前を間違えたり、自分の子供を配偶者と間違えたりする
□ 食事や挨拶をしたことなど、直前に起きたことを直ぐに忘れてしまう
□ 家庭生活に全面的な介助が必要(食事、入浴、排泄)
□ 自宅に居ても落ちつかず、外に出て行きたがる
□ 大小便を失敗しても後の処置ができない(大小便で汚れた下着を押し入れに隠すようなこともbあります)
□ 自宅の方向が、たびたび分からなくなる(そのまま、徘徊することにもなる)
□ 同居している家族の名前も顔も、分からない(家族かどうかも分からない)
□ 昼なのか夜なのかが分からなくて、夜中に騒ぐ(夜中に起きてくる、家中の電気をつけて回る、会社に行くとか田んぼに行くとか言い張る)
□ 傷んだものを平気で食べ、食べ物でないものを口にする
□ 独り言や同じ言葉の繰り返しが目立つ
□ 誰も居ないのに「人が居る」と言ったりする  

&7 「アルツハイマー型認知症」発病の基礎要因としての『加齢』要因

1.「アルツハイマー型認知症」を発病する対象が60歳を超える年齢の高齢者に限られる理由、「正常老化の曲線」の存在【チコちやんに叱られるに登場】

(1) 世界中の専門家達から今なお原因不明の病気とされている「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化が進行する「メカニズム」を解明する上で、極めて重要な要素、それは、意識的な世界、言い換えると、目的的な世界での「前頭葉」の個別認知機能群である『実行機能』の発揮度を左右し/下支えしている機能である「前頭葉の三本柱」の機能(「意欲」、「注意集中力」及び『注意分配力』の機能のことを、私たちがその特徴と重要性に鑑みて命名したもの)には、『20代半ばを過ぎると、年をとるにつれて100歳に向かって、緩やかではあるが徐々に働きが衰えていく』という特徴を有する老化曲線、言い換えると「正常老化の曲線」(二段階方式独自の命名)とも呼ぶべき加齢と共に機能が緩やかに低下していく特徴的な曲線が存在しているのです。

(2) それなりに「前頭葉」の出番がある「生活習慣」を維持していても、加齢とともに機能が緩やかにではあるが直線的に衰えて行くという性質があるのです。「左脳」の働きが核となる「仕事」とは無縁の日々となる「第二の人生」が始まったばかりの65歳頃には、「前頭葉の三本柱」の機能レベルが、最も高い18歳から20代の半ば過ぎ頃のほぼ半分くらいにまで衰えてきている(機能が低下してきている)ことが、注目すべき要点なのです。『加齢』という要因に起因した『脳の老化』(正常老化の性質)の問題が存在しているのです。

 (3)私たちが独自に開発した「二段階方式」の手技を活用して集積した14689例にも及ぶ膨大な「アルツハイマー型認知症」の症例群とその基礎データとしての「脳機能データ」の解析により、私たちの意識的な世界を構築し、統括し、支配し、コントロールしている脳機能、脳全体の司令塔の役割を担っていて、左脳、右脳及び運動の脳という三頭立ての馬車の御者としての役割を担っている『前頭葉』を含む脳全体の機能の加齢による老化という要因を発見し、且つ、この要因に着目し、『「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」であること』と言う条件を「アルツハイマー型認知症」の発病の「第一の要件」として私たち「二段階方式」は規定しているのです。

2.私たちが集積してきたデータによる予測では、「アルツハイマー型認知症」を発病するお年寄りの年齢別の割合は、「第二の人生」が始まる60歳代では12%となり、70歳代では30%、80歳代では二人に一人となる50%、90歳代では75%を数えていて、加齢の極まりである100歳代では97%にもなるのです。但し、この数値は、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の段階の全てを含む数値であって、医療現場が発病と診断している及び厚労省が発病者数として発表しているのは、「アルツハイマー型認知症」の末期の段階である「大ボケ」の段階の人達だけであることに注意して頂きたいのです。厚労省が推定値として発表している我が国全体で600万人と言う数値には、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階のお年寄りは含まれていないのです。

3.老化のカーブの傾き具合を左右する要素は、脳の使い方としての「生活習慣」

 (1)自分なりの「テーマ」や「役割」や達成すべき「目標」があり、趣味や遊びや交遊や運動等を楽しむ生活の機会が多くあり、地域興し等の活動にも興味があるお年寄り、日々の生活の中で、たくさんの量と質のよい情報が「前頭葉」に送られてきて処理されているような「生活習慣」が日々継続されているお年寄りは、脳全体としての老化の曲線は緩やかなものとなり、『身体が持つ限り、脳も保てる』、所謂「かくしゃく老人」への道が開けてくるのです。

(2)「かくしゃく老人」である場合の特徴として言えることは、脳の使い方としての「生活習慣」が、早々とボケていく「お年寄り」(時間は、有り余るほどあるのに、することが無い、単調な毎日を過ごしている)のそれとは、対極的内容の『生活習慣』(但し、食生活は無関係であり、脳の使い方としての生活習慣であることに  留意する)を送っているということなのです。両者の間には、世の中で言われているような「食生活としての生活習慣」ではなくて、「脳の使い方としての生活習慣」の顕著な相違が存在するのです。➡久山町の全数調査で提示されている糖尿病の発病者であることとの間には、直接の因果関係は存在しないのです。

(3)「アルツハイマー型認知症」は、老年性のアルツハイマー病とも別称されているように、発病する対象者は60歳を超える年齢の高齢者だけであり、60歳代よりは70歳代の方が、70歳代よりは80歳代の方が、80歳代よりは90歳代の方が、発病率が高くなっていくのです。「発病の原因」そのものが、加齢と言う要素に起因した機能低下という基礎要因と脳の使い方としての「生活習慣」、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の機能低下の進行という加重要因の同時存在による相乗効果により発病するものなのであり、その意味で、年齢が上がれば上がるほど、発病するリスクが高くなっていくということが、「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症の特徴なのです。

(4)「アルツハイマー型認知症」を発病するには、上述した「第一の要件」(加齢による機能低下)と「第二の要件」(廃用性の機能低下)とが同時に充足されることが必要不可欠の条件となると言いました。どちらか一方の要件を満たすだけでは、「アルツハイマー型認知症」を発病しないということなのです。

その意味で、NHKが一大キャンペーンを張った報道(『働き盛りの50歳代で、「アルツハイマー型認知症」を発病する人達が増えてきている』)の内容は、根本的な誤りを犯しているのです。番組にもしばしば登場した人達(30歳代から50歳代までの年齢の人達)の全ての人達が、『「アルツハイマー型認知症」を発病していたのでは無くて、全く異なる性質の病気である、「側頭葉性健忘症」(基本は、30歳代から50歳代の若年で発症するが、老年発症の事例も、稀にみられる。重度の記銘力障害海馬の萎縮を特徴とするものの、前頭葉の機能が正常なレベルに在ることが特徴なのです)を発病していた人達なのです。誤診に基づいた、「誤った内容の報道」だったということなのです。「アルツハイマー型認知症」と「側頭葉性健忘症」とを区分ける、「二つの重要な相違点」が存在するのです。

一つは発病する「年齢」と言う要因なのです。「アルツハイマー型認知症」の場合は、60歳を超える年齢発病の対象となり、老年発症が特徴であり、年齢が高齢になるほど発病率が高くなっていくのに対して、「側頭葉性健忘症」の場合は、50歳代以下の若い年齢層が発病の対象となるのが基本なのです(老年での発症は、稀)。最も重要な要因は『前頭葉』の機能レベルが根本的に異なるということなのです。

「アルツハイマー型認知症」の場合は、「前頭葉」の機能が真っ先に異常なレベルに衰えて行くものであるのに対して、「側頭葉性健忘症」の場合は、「前頭葉」の機能が正常な機能レベルに在るのが特徴なのです。「側頭葉性健忘症」の場合は、「新しい事象の記憶」が殆ど入って行かないという特徴を有する「重度の記銘力障害を特徴とした記憶障害の症状」を示すことから、「前頭葉」の機能レベルを判定することもなく(判定する手技を持たないので)短絡的に「アルツハイマー型認知症」の症状だと決めつけた誤診が常態化していて、若年性アルツハイマー型認知症と診断されていて、若年性認知症の内の大半を占めるとされているのです。⇔政府大綱に基づく「介護の予防」事業の展開に当たって、厚労省が提示している「認知症ケアパス作成の手引き」中でも、同様の記述があるのですが、「若年性アルツハイマー型認知症は」架空のものなのです。

&8 アルツハイマー型認知症の「発病及び重症化が進行する」メカニズム

(1)私たち「二段階方式」が1995年の活動開始以来一貫して主張してきているように、『アルツハイマー型認知症というタイプの認知症の本態は、廃用性症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病』なのです。『アルツハイマー型認知症』の発病を惹起する要因は、①一つには、基礎要因としての『「加齢」に起因した脳機能の老化の進行という要因』(第二の人生を送っている60歳を超える年齢の高齢者であること)であり、②もう一つの要因が、これに加重される要因としての、「脳の使い方」としての生活習慣という要因、即ち、『第二の人生を送る生活状況下でのナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に因り、「前頭葉」を含む脳全体の機能について惹起されてくる廃用性の機能低下の進行という要因』が、発病を惹き起こす「直接の原因」なのです。

(2)第一の要因(第二の人生を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」であること)に加え、第二の要因(「第二の人生」を日々送る上で展開されるナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続)が加重されることに因り、即ち、「異なる二つの要因が同時に存在し、充足されること」の『相乗効果』により、『前頭葉』を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくこととなり、そのことが直接の原因となって、『アルツハイマー型認知症』を発病することになり、更には、症状の重症化が進行していくことになるのです。

(3)最も重要な命題に言及しておきましょう。『廃用性症候群に属する、老化廃用型の「生活習慣病」が本態である『アルツハイマー型認知症』は、性質それ自体として治せないものではなく、「早期診断」により治せるし、発病自体を予防することが出来るもの』なのです。『医師達が見つけて居る段階が遅すぎる為に、治すことが出来ないタイプの認知症にされてしまっている』という訳なのです。➡『治せないというのは、誤解』

注1)1995年の活動開始以来、私たち二段階方式が、北海道から九州に跨る452もの市町村で実践を指導してきた先駆的な活動である『アルツハイマー型認知症の早期診断による回復、介護の予防及び発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の地域予防活動』として、『疫学的方法』により実証してきているように、『アルツハイマー型認知症は、性質それ自体として治らないタイプの認知症ではない』のです。

注2)『医師達が見つけている段階が遅すぎるが為に、治すことが出来ないだけなのです』(※見つけるのが遅すぎる、言い換えると、(「DSM-Ⅳ」の第一要件の規定内容の誤りに気が付かないで、むしろその権威を過度に信頼し盲従していて、失語、失認、又は、失行の症状が初期症状であると誤解したままで居て、『末期の段階で見つけているから、治せない』だけなのです。『アルツハイマー型認知症』も早期診断と早期治療が、必要不可欠の条件となるのです)。➡ 認知症の診断が専門の病院は、重度の物忘れの症状と海馬の萎縮を手掛かりにして、CTやMRIを使って、発病の有無を診断して、物忘れがひどい患者に対して、MCIの基準を持ち出し、発病の先駆的状態にあるので、発病の予防にと「アリセプトを含む4種の薬」(対症療法薬)を処方しているのです。「アミロイドベータ仮説」に基づき開発されたアデュカヌマブに予防の効能は無い」。

&9 『廃用性の機能低下』が原因であるからこそ、「早期の段階」で見つければ、「回復」させる(治す)こと及び重症化の進行を抑制することが可能なのです:

(1)発病の最初の段階となるのが、「軽度認知症」(小ボケ)の段階で、次いで、「中等度認知症」(中ボケ)の段階があって、最後に、「重度認知症」(大ボケ)の段階があるのです(小ボケに始まり、中ボケの段階を必ず経由して、最後に大ボケの段階に至るという経路が「アルツハイマー型認知症」に特有な症状重症化の過程の特徴です=前頭葉を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される症状が発現して来るのがアルツハイマー型認知症の特徴)。 医療現場では、誤りだらけの内容が規定されていることにも気づかないで居て、あの「DSM-Ⅳ」の規定の内容に依拠して診断が行われているのです。

第二の要件で確認が要求されている失語や失認や失行の症状が確認されるお年寄りとは、末期の段階である「大ボケ」の段階の枠の中でも更に後期にならないと発現が確認されない極めて重度の症状が発現しているお年寄り達なのです。満点が30点であるMMSEの総得点が14点以下 0点までが「大ボケ」の段階なのですが、失語や失認や失行の症状が確認されるお年寄り達は、MMSEの総得点が一桁の得点(9点以下)にしかならない程「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルが低下してきている人達、言い換えると、末期の段階である上更に、その後期の段階、『極めて重度の症状』が発現している人達のことなのです。

(2)医療現場では早期診断と銘打った診察が横行しているのですが、それは、「脳のリハビリ」により正常なレベルに「前頭葉」を含む脳全体の機能を回復させることが出来る(認知症の症状を治すことが出来る)本当の意味での早期の段階(私たち「二段階方式」の区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)ではなくて、「失語や失認や失行の症状」の発現が未だ確認されない段階とはいえ、あくまで、末期の段階であり、「脳のリハビリ」により回復させることが困難となる「大ボケ」の前期の段階で見つけて居るにすぎないのです。

『早期診断とは名ばかり』なのです。末期の段階であり、回復させることが最早困難となる「大ボケ」の後期の段階で発病を見つけることに何の意味があるのか、医師としての良心の呵責を感じないのか問いたいのです。その上、効きもしない「薬」(治療薬ではなくて、単なる対症療法薬)を処方してもいるのです(『症状を治す効能は有しないが、ケースにより、半年から1年程症状の進行が遅くなることが有るかも知れない』等と、製薬会社の受け売りのままに処方しているのです。医師が気にするのは、副作用の有無とその程度だけなのです。「症状を遅らせる効能を有する薬は存在し得ないのです(「A-34」を参照)。

(3)「脳のリハビリ」の実践により正常なレベルに回復させることが困難となる(厳密にいうと、前段階の中ボケの段階に回復させることも困難)という意味での末期の段階である「大ボケ」の段階は、症状の重さの幅が大河の川幅のように極めて広いのです。「大ボケ」の枠組みの中で、何等かの他の病気(老衰を含む)が原因で死を迎えることになるその時まで、症状の更なる重症化が進行していくことになるのです(「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、廃用性症候群に属する単なる「生活習慣病」なのであり、「アルツハイマー型認知症」が直接の原因で死亡するということは起こり得ないのです)。

➡(「アルツハイマー型認知症」が直接の原因で死亡したとの診断は、診断した医師自身が、『「アルツハイマー型認知症」の本態について無知』と言うだけのことなのです)。専門家と言いながら、「失語や失認や失行の症状が発病の初期段階の症状であると誤解」したままなので、「小ボケ」や「中ボケ」の段階があることに気づかないのです。情報を連絡する役割を担っている神経細胞にアミロイドベータが蓄積し、老人斑が沈着することに因り、神経細胞が大量死して重度の記憶障害が起きてきて、失語や失認や失行と言った症状が発現して来ることに因り、どのようなメカニズムにより、死亡するというのでしょうか。

 (4)上述した意味、回復させることは困難であり、「大ボケ」の枠の中で更なる重症化が進行していくだけという意味からも、「大ボケ」の段階の症状の発現が確認されているお年寄りの「家族介護」は、介護する家族側に精神的、肉体的、経済的な負担を強いるだけでなく、介護する側の「社会生活」自体を奪うものであり、「老老介護や認認介護や介護離職」を生むこととなり、我が国の採るべき政策としては、絶対に避けるべきものであると言うことを強調しておきたいのです。二段階方式の考え方及び二段階方式の手技に因る住民参加型の「地域予防活動」を全国展開し、「介護関連総費用」の増加に歯止めをかけ、更には、絶対額自体を大幅に減少させ、何等かの理由で「大ボケ」の段階にまで症状が進行してしまった「お年寄り」の介護にこそ、「介護保険」を全面的に適用すべきものと考えるのです。介護保険制度導入の本旨は、「家族による介護」の負担を軽減することにあったはずなのです。

&10『アルツハイマー型認知症』の「発病を予防」する為の「五か条」

1.権威達の主張する論理的な根拠と対処法

(1)『アルツハイマー型認知症』の発病原因については、現在もなお、「4つの仮説」(他に、タウ蛋白仮説、脳の萎縮仮説、アセチルコリン仮説)が主張されていて、アミロイドベータ仮説が通説(支持する学者の数が一番多いという意味であり、それ以上の意味はありません)とされていて、政府大綱の議論の中でも、更には、「介護の予防」のための措置の展開を市町村の保健師さん達に求めている通達である厚労省認知症施策推進室作成の「認知症ケアパスパス作成の手引き」の中でも、活動のための指針として、『アミロイドベータ仮説』が提示されている状況にあります。

(2)その手引きの中では、お年寄りの物忘れの症状について、単に「言葉の上で」何段階、何区分にも区分けされていて、「物忘れの症状」について、本人や家族の申告や外観から観察しただけの医師の診断を基礎にして、介護の予防措置の対象者を選別し、食事、睡眠、運動等の指導により、「介護の予防」措置(介護が不可欠の状態となる段階が起きてくる時期を僅かでも先送りさせるための指導や支援を行うこと)が求められているのです。

措置を行うべき対象の選別に際しては、MCI (軽度認知障害)の考え方と基準により評価し、判定するよう明記されてもいるのです。そのMCIの基準の考え方の概要について、政府大綱の議論を主導したA氏及びB氏の説明を、以下に引用しておきます。その概要とは、以下の通りです(MCIの基準は、判定基準と言いながら、「客観性が全く担保されていない」のが特徴です)。

MCIとは、原因の疾患に関係なく、軽度の認知障害を指す総称で、まだ生活に大きな支障はないが、物忘れが激しく、無気力になる状態です。放置すれば、4年以内に約半数が「アルツハイマー型認知症」を発症する予備軍ですが、治療によって平均20%余りの方が健常に戻るとされています』(ここで提示されている『4年以内に半数が発病する』とか、『治療により20%余りが治る』とかの説明が為されていますが、間違いなのです。何故なら、記憶障害が原因で発病する訳ではないからなのです。

①「物忘れの症状」の主観的な観察データを基礎として、MCIの基準に相当するとの診断をしようとも、そのことと、「アルツハイマー型認知症」の発病との間には直接の因果関係自体が存在していないので、MCIに相当と判定されたお年寄りが、『4年以内に、半数が発病する』というのは、何等の科学的で、客観的な説明とはならないのです(アミロイドベータの蓄積と老人斑の沈着により発病するとの仮説を支持し乍ら、発病する年数も、割合も、特定の数値が出ると説明していること自体が、意味不明なのです)。

②『MCI(軽度認知障害)に相当』と診断されたお年寄りに対する治療の方法はと言うと、アリセプトを含む「4種の薬」(「治療の効能」は有していなくて、単なる「対症療法薬」に過ぎない)だけであり、他方で、フランスでは、4種の薬の全てが、効能が認められないとして、健康保険の適用対象から除外されているのです。

③ A氏及びB氏が議論を主導した政府大綱の中でさえ、『70歳代のお年寄りについて、「対象期間が、現状に対して10年間で1年の期間の割合で、伸びることを目標値として」(介護が必要となる時期を現状よりも前述の割合で先延ばしすることを目標)設定しようとしたのに対し、外部組織から反対があり、一旦世間に対し発表したものを取り下げた経緯があるのです。その事実を見ても、その目標値を見ても、此処に説明されている数値「治療に因って平均20%余りの方が健常に戻るとされています」を含む説明の内容は、間違いということなのです。
➡『発病を予防するには、どうすればいいのか。基本的には、食事、運動、睡眠が大切になります』と説明されています。二人は共に、「アミロイドベータ仮説」を支持するとしながら、その口裏で、予防出来るとか、治療の効能が無くて、単なる対症療法薬でしかない「4種の薬」の服用により、治せるとか語るのです(論理の展開自体が、意味不明のレベル)。

2.二段階方式(エイジングライフ研究所)が主張する論理的な根拠と対処法

(1) 私たち「二段階方式」(エイジングライフ研究所)は、様々な種類が数ある認知症の内の大多数、90%以上の割合を占めているアルツハイマー型認知症は、前頭葉を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される症状が発現して来ると主張しているのです(小ボケ、中ボケ、大ボケの3つの段階全てを含む数での割合であり、厚労省が提示している割合は、末期の段階、二段階方式の区分で言う「大ボケ」の段階の人数だけで言っていることに注意)。

前述してあるように、我が国だけでなくて、世界中の権威とされる機関や人達は、末期の段階である「大ボケ」の段階の症状の発現が確認されているお年寄りだけが発病者であると考えていて、小ボケの段階や中ボケの段階が存在していることに、未だに気づいていないし、認識できていないのです。本当の意味での早期の段階であり、『脳のリハビリ』の実践により症状を治すことが出来る/症状の重症化の進行を抑制することが出来る段階である小ボケ及び中ボケの段階に気づいていないので、発病者の人数には含まれていないのです。

その「大ボケ」の段階の発病者数だけで、我が国での発病者数を600万人と見積もっているのです。小ボケと中ボケとを併せた数は、大ボケの総数を上回ることになるのですが、中ボケでも「介護」が未だ必要でないので、気にもしていないのです。『アルツハイマー型認知症』は、徐々に緩やかに症状が段階的に進行して行くのが特徴であり、早期の段階を放置していると、身体が持つので、重症化の進行が緩やかに進行して行き、「小ボケ」は3年後には中ボケとなり、「中ボケ」は、その期間が2~3年経過すると、末期の段階である「大ボケ」の段階に入って行くことになるのです。現在の医療は、最早治すことが出来ない末期の段階で発病を見つけて、「発病のレッテル」だけを貼り、「治療の効能」が認められない、アリセプトを含む「4種の薬」、単なる「対症療法薬」を処方して、売上高を稼ぐだけの診断が罷り通っているのです。今回、新たに出て来た「アデュカヌマブ」という薬も、『アミロイドベータ仮説』の考え方に基づいて開発されたものであり、『予防や治療の効能は有していない』のです。服用しても、発病の予防が出来る訳がないし、『症状を回復させたり、症状の進行を抑制する効能を有するが開発されることは、未来永劫有り得ないのです。

(2) 『アルツハイマー型認知症』というタイプの認知症は、『廃用症候群』に属する「老化・廃用型」の単なる『生活習慣病』に過ぎないというのが、私たち「二段階方式」が、主張する独自の見解であり、この内容が正しいことは、北海道から九州に跨る452の市町村での『アルツハイマー型認知症の早期診断による回復、介護の予防及び発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の地域予防活動』という先駆的な活動で、疫学的方法により、実証して来ているものなのです(論文を出していないので、知られていないだけ)。

(3) 左脳の出番が必須となる「仕事」とは無縁となる『第二の人生』では、「左脳中心」、仕事偏重だった「第一の人生」とは生き方を変え、右脳中心の生き方への転換を図り、周囲の目を気にせず、『自分らしさ』を前面に打ち出せるような生き方をして、毎日の生活の中に、実践の過程や目標達成の結果に『自分なり』の「楽しみ」や「達成感」を感じて、『自分なり』の「喜び」や「生き甲斐」が得られるような『テーマ』を選択し、『自分なり』の「目標」を設定し、『自分自身がイキイキとしている』と感じられる『脳の使い方』としての自分なりの『生活習慣』を構築して、継続して実践することが、『アルツハイマー型認知症の発病を予防』する上で、「必要不可欠で、唯一の方法となる」のです。

)日々が、「仕事」とは無縁の生活となる第二の人生では、自分の置かれている生活状況に対する肯定的でポジティブな捉え方を基本とし、且つ、『自分なり』のという自分の尺度で、物事を評価し、目標を設定し、追求し、努力する生き方が、『脳の健康』を維持する生活習慣を継続させる上で、即ち、「アルツハイマー型認知症」の発病を予防する上で、極めて重要な条件となるのです。

(4)『発病を予防』する為に構築すべき『生活習慣』としての「五箇条」

症状を治すにも、発病を予防するにも、方法は唯一。『脳全体をしっかりと使ってやる』以外に方法は無いのです。

「趣味や遊びや人付き合いや運動や、地域活動」等を中心とした生活の中に、自分なりの「テーマ」を見つけて、自分なりの『喜び』や『生き甲斐』が得られるような、自分なりの『目標』の設定と実行、生活上の張りのある『生き方』を見つけて、自分らしい『生活の楽しみ方』をして、『脳が活き活きとしている』と感じられるような日々の『脳の使い方』としての「生活習慣」、何かに挑戦する『意欲』が湧いてきて、『注意の集中力』が長続きして、『注意の分配力』の機能の出番が出来るだけ多くなるような『生活習慣』を構築し、『継続して実践』することが、『前頭葉を活性化』させ、『発病を予防』することに繋がるのです。『3密の回避』とは、真反対の「脳の使い方」としての『生活習慣』の実践が不可欠となるのです。

① 時間が経つのも忘れるような、熱中し、夢中になれる、趣味や遊びの機会を出来るだけ多く持ち;

② 趣味や遊びを通じて、できるだけ多くの人達と交わり;

③ 趣味や遊びや人付き合いや、地域の祭りの復興等の地域活動に、自分なりの生き甲斐や目標や喜びを見つけて;

④精神的な張りと緊張感のある毎日を過ごしながら;何事に対しても、出来るだけ肯定的な捉え方、見方、考え方に努めるようにして;

⑤速足の散歩やラジオ体操など、毎日、楽しみながら『運動』するのです。

 3.「共助」が必要となる

 地域住民が活動に参加する「脳のイキイキ教室」を運営するには、『地域ボランティア』の積極的な参加と協力が不可欠のものとなります(※ボランティアとして参加し、予防教室の運営に関わる都度の実施テーマの選択や実施方法の創意や工夫、他地域の予防教室との交流の促進、実施テーマの効果の評価等に積極的に参画することに因り、注意の分配力の活用と前頭葉の活性化により、自身の喜びや生き甲斐、ひいては発病の予防につながるのです)。

4.「公助」が必要となる

 (1) 介護の費用補助(「介護保険制度」による対応)

 「二段階方式」の考え方及び手技の活用に基づいた、「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復、介護の予防及び発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」という具体的な対策方法が、北海道から九州に跨る累積452の市町村での予防活動実践の成果として、主張内容が正しいことが疫学的に実証されていて、極めて大きな効果を生み出している我が国では、何等の対策を打たないままに放置していて、認認介護や介護離職が放置されていていい訳がないのです。

(2) 私たちが提案している住民参加型の地域予防活動を全国展開し、地方の地域の隅々にまで浸透させていけば、「認認介護」や「介護離職」が消えていくだけでなくて、単年度ベースで10兆円を超えてきていて、この先更に増加する一方と予測されている介護地獄を解消させ、「介護関連の費用」の規模と総額とを大幅に減少させ、何らかの理由で末期の段階の症状が発現するまでに「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行してしまったお年寄りに対しては、「家族介護」の負担を強いることなく、全員を『介護保険制度』で対応することが出来る社会を実現させるべきなのです。

(3)『住民参加型の地域予防活動』を、出来るだけ早期に、国策として実現する為には、更に、その顕著な効果を達成する為にも、国民の深い理解と賛同の声が不可欠となるのです。

本著作物「F-11」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。このブログ中の内容の一部を引用する際は、必ず、著作権法の規定に則って引用してくださるようお願いします(特に、医学界に身を置く人達に、お願いします)。


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