goo blog サービス終了のお知らせ 

Peace Waveの平和な日々~行く雲、流れる水のように~

気が向いたら、ボチボチ更新しようかと・・。(笑)

淵猿 ~広島の妖怪⑨~

2011年06月21日 | 広島のオススメ!

昔、広島県吉田川の釜淵に棲んでいた妖怪。

家畜ばかりか人間にまで危害を加える百人力のバカ力の持ち主で、どうするコトも出来ずに困っていたが、毛利氏の家臣で井上元重、通称・荒源三郎という七十人力の武士が、その腕っぷしの強さを見込まれ、退治を頼まれた。

しかし、相手は百人力の化け物、まともにぶつかっては勝ち目がないと、淵猿の泣きドコロはないかと考え、頭の真ん中の皿に水が入っていたコトを思い出した。

源三郎は、淵猿の首をつかんで左右に振り回したトコロ、その勢いで皿の水が吹き飛び、たちまち力を失い、これを生け捕りにしたという・・。 

 

名前に「猿」という字があるが、こうした特徴から、淵猿は河童の一種と思われる。

 

「広島」、「淵に棲む”猿”」、「河童」・・といえば、思い出される妖怪が・・。

このブログでも何度か紹介している、猿猴(えんこう)という、全身、茶色い毛で覆われているという猿のような河童である。

カテゴリー/広島のオススメ!:「猿猴 ~広島の妖怪①~」参照http://blog.goo.ne.jp/kinto1or8/e/b50779fec0e3cf69814e869ad78e86b6

 

前回、水木しげるが主張する「妖怪千体説」というのを紹介したが、もともと河童は、各地でさまざまな名前で呼ばれており、バリエーションが多い妖怪である。

カテゴリー/広島のオススメ!:「おいがかり ~広島の妖怪⑧~」参照http://blog.goo.ne.jp/kinto1or8/e/dfda9b500e27222e2d9aeabaf9a6a831

 

「ガラッパ」「ひょうすべ」「岸涯小僧」「一目入道」「ミンツチ」・・など、さまざまに呼ばれているが、全部、河童の一種。

カテゴリー/歴史・民俗:「河童起源譚」参照http://blog.goo.ne.jp/kinto1or8/e/5ab3b821a83e719c6d64fc9e9fabbfeb

 

「猿猴」も「淵猿」もそのバリエーション・・とゆーワケだが、ほのぼのとした心温まるエピソードが伝わる猿猴に比べ、淵猿は本物の化け物って感じだ・・。

 

その外見的な特徴や生息地から、同一種と思われるが、個体差があるってコトなのかなー・・?

 

人間も妖怪も、やさしいのもいれば、悪いのもいるのね・・。

 


おいがかり ~広島の妖怪⑧~

2011年06月08日 | 広島のオススメ!

歩いてる時に後ろから覆い被さって来る妖怪で、漢字で書くと「覆い掛かり」となる。

昔、備後(広島県)比婆郡などで現れたという。

 

路上に現れる妖怪は、「塗壁」「のびあがり」のように、突然、目の前に立ちはだかるタイプが多いようだが、これは、その逆バージョンになるか・・?

 

水木しげる『日本妖怪大全』で、ブラジルに行った時のエピソードを紹介しており、イグアスの滝に行く際、ジャングルを案内してくれた添乗員が、このあたりは夜になると、後ろから襲ってきて、鼻にゴムのようなもの入れて血を吸うお化けが出る(!)・・という話をしたそうだ。

吸血鬼か、後ろから覆い被さって来るトコロはおいがかりに似てるな・・と、いろいろ現地の人に話を聞いてみると、その正体は”大アリクイ”だった・・というオチが・・。

 

水木は、自らが主催する世界妖怪協会のメンバーら、”妖怪好き”の面々と共に、”冒険旅行”と称し、アフリカのドゴン族、マレーシアのセノイ族、オーストラリアのアボリジニ、アメリカの先住民・ホピ族の村など、世界各地にフィールドワークに行き、スピリチュアル文化に触れては、妖怪を感じているそうだ 

まだ電気も通ってないような未開の地域で、自然と共に生きる人たちは、闇や自然を畏れ、理解できない現象を神格化して敬ったり、妖怪の仕業として生活しているからだ。

 

ちなみに、大泉実成『水木しげるの大冒険』によると、マレーシアのジャングルで、現地人に『水木しげるの妖怪画集』を見せたトコロ、「これは知っている」「これも知っている」・・といった、猛烈な反応があったという。

そうした結果から、水木は世界各地の妖怪は、ほぼ共通しているという認識を得、世界の妖怪は1000種類に集約される・・という、「妖怪千体説」を唱えているそうだ。

 

確かに、こいつとこいつは似てるなぁ・・という妖怪は多い。

同じような現象が、地域によって違う妖怪の名前がついてたりするコトもある。

広島にも名前は違うが、これって同じ妖怪じゃねーか?・・とゆーのがいる。

 

まあ、さすがに昔の広島に、大アリクイはいなかったろうが・・。

 

おいがかりの正体は、今となってはわからないが、”目に見えないもの”、”理解できないもの”の中に神や妖怪を見出し、神格化(人?格化)して共に生きる生活は、どれだけ”潤い”のある生活だろうか?

便利になり、”文化的な”生活をしている・・と思い込んでる我々は、そうした”豊かな”心で生活する人々より、どれだけ貧しく、殺伐とした精神”文化”しか持ち合わせていないか・・?

 

「あの世」とか「霊界」、「死後の世界」・・と呼ばれる、”目に見えない”未知の世界を信じて生きてる人は、それらを”非科学的”と断じて、まったく切り捨てて生きてる人より、単純に倍、豊かな世界に生きている・・とゆーコトになる。

 

これからは”心の時代”だとよく言われる。

 

昨今のスピリチュアル・ブームやパワー・スポット・ブームで、神社・仏閣を訪れる人が激増しているそうだが、そうした便利さと引き換えに失った、心の”豊かさ”を取り戻そうとする人たちの、1つの大きな動きなのかもしれない・・。

 


ヤマザキ×道盛浩のバリシャキNOW

2011年06月03日 | 広島のオススメ!

ヤマザキバナナ風味ホイップサンドロール

 

RCC(中国放送)とのコラボ商品で、ウチに来る常連さんが、いつもラジオをかけてくれ・・と言うので、RCCをかけるのだが、その時にやってる番組が、この「道盛浩のバリシャキNOW」

MCを務める道盛浩のイラスト入り。

こーゆー顔(?)してたんだね・・。

 

同番組のもう1人のMC、藤田弘之もっちマンゴー風味メロンパンというのもある。

 

ラジオ番組は、企画でよくコンビニとコラボして開発したお弁当やスナック菓子などを当然、期間&地域限定で販売したりするのだが、それを実際にラジオで聴いてたりすると、ついつい「試しに・・」と、コンビニに寄って見つけた時に、買ってしまったりする・・。 

うーん・・メディアの影響力はスゴイよね・・。

 

そういえば、昔、営業で外回りをしてた時、よくラジオを聴いていた。

・・とゆーか、営業車には、AMしか入らないラジオしか付いてなかったりするので、やむを得ずそうなっていたのだが・・。

 

当時は、まだ東京にいて、文化放送をよく聴いていた。

今はもう終わってしまったようだが、「吉田照美のやる気MANMAN」のコーナー、「やる気大学」で、アナウンサーの小俣雅子が、メチャメチャ甲高い声で、(少しうわずりながら・・

 

「う、う~ん、お、お、おまた、今日も、ま~たまた1つ、おりこうさんになっちゃったもんなあ~

 

・・という、知る人ぞ知る、有名なフレーズがあったのだが、今でも、それが”激しく”脳裏に焼きついている・・。

 

ラジオって、聴いてると、結構クセになるんだよなぁ・・。

わりと為になる情報もあったりして。

 

家事をする主婦や、外周りの営業さんのお供・・とだけ思っていては、もったいない。

 

―そんなお話でした・・。

 

 


アグレッシブですけど、何か?

2011年05月25日 | 広島のオススメ!

明日、DVD第1弾「つながり放浪編」が発売される「アグレッシブですけど、何か?」は、2007年4月28日から放送されている広島HOMEテレビ制作の深夜枠のローカルバラエティ番組。

広島県内では、既にローソンにて先行予約が受け付けられていた。

http://www.home-tv.co.jp/agre/whatagre.html

番組HPによると、番組概要は「日本で最もアグレッシブな街、広島から発信する番組。それが『アグレッシブですけど、何か?』この番組は努力の果ての夢を見るべく 無意味なことや無価値なことにでも果敢に挑み意味や価値を見い出すロマン追求型エンターテインメント番組」とあり、「普通の人が出来ないことをやってのける。そこにしびれる!!憧れる!!」がコンセプト。


このコンセプトには番組MCを務める広島市安佐北区可部出身のローカルタレント、中島尚樹が大ファンであるという「ジョジョの奇妙な冒険」の影響が色濃くうかがえる。

(カテゴリー/マンガ・アニメ:「ジョジョの奇妙な冒険」参照http://blog.goo.ne.jp/kinto1or8/e/bdd844dcc67bf575dbb3d13bcea7d01a

 

だったら、個人的には尾田栄一郎より荒木飛呂彦に会いに行って欲しいと思うのだが・・。

 

ロケはともかく、スタジオ収録の画などはローカル番組ならではの低予算感丸出しで、安いCG合成も泣けてくるものがあるが、ゲストとのトークがわやになった時の「立て直します」など、「アグレ~」ならではの”味”を醸し出していて、なかなかGood!

全国的な知名度は皆無に等しいかと思われるこの番組、実は結構、視聴率もいいらしく、現在、全国13局14県で放送中!

  

ノーギャラで、いかに知名度のある大物タレントをゲスト出演させるかというアポ取り選手権番組制作費一点賭けツアー、世の中のあらゆる限界値を体を張って検証する限界キッド・・など、なかなかアグレッシブな企画を、まったくアグレッシブさのない中島が果敢に挑む姿が微笑ましい。

ローカルMCサミットとか、なかなか個人的には面白い企画だと思う。

 

中でも、来るべき地球の危機に備えるため、脅威の能力を身につけた”本物”のヒーローを探しにいく世界救済企画、リアル・ヒーローズの旅はオススメ!

”自称”超能力者の奇天烈な言動と、その対応に苦慮する中島が見もので、能力が認められると番組認定シールと、JOJOに出てくるスタンド風の能力名が与えられる・・というもの。

(カテゴリー/マンガ・アニメ:「スティール・ボール・ラン」参照http://blog.goo.ne.jp/kinto1or8/e/235b80020b267745ae0828ba4eba23a8 

 

ローカル番組「水曜どうでしょう?」の人気で全国区に進出した大泉洋の2匹目のドジョウを狙えるか・・?

 

まあ、でも、ゲームプログラマーという意外な肩書きも持つ中島には、そういったタレント的な野心がまったくうかがえず、そこがまた好感もてるのだが・・。

 

そんなに毎回チェックして見てるワケではないが、DVDは1度見てみたいなぁ・・。

 

 



がしゃどくろ ~広島の妖怪⑦~

2011年05月20日 | 広島のオススメ!

宝亀9(778)年12月、備後(広島県)の葦田郡大山の里に住む男が、正月の品物の買い物に深津の市へ向かう途中、日が暮れたため、葦田の竹が生えている野原で一夜を明かすコトになったが、「目が痛い」という呻き声が聞こえ、朝になると目のトコロを突き抜けて筍が生えているどくろが見つかった。

その筍を取り除いて乾し飯を備えてやると、恩返しを受けた・・という話が、奈良時代に書かれた『日本霊異記』あるそう。

戦死者や野垂れ死にした者など、埋葬されなかった死者達の骸骨や怨念が集まって巨大な骸骨の姿になって、夜中にガチガチという音をたててさまよい歩き、生きている人を見つけると襲いかかり、握りつぶして食べる・・と言われるがしゃどくろ

 

しかし、実際は1970年代前後に刊行された通俗的な妖怪事典の類の著者によって創作された比較的新しい妖怪だそうで、妖怪研究家の村上健司京極夏彦によれば、1968年刊行の『世界怪奇スリラー全集2 世界のモンスター』(秋田書店での斎藤守弘による記述が初出とされる。

『日本霊異記』の話も、仏教的な因果応報を説くもので、がしゃどくろとの直接的な関係はないとか・・。

 

後に水木しげる『妖怪事典』『日本妖怪大全』で取り上げ、広く知られるようになったそうだ。

この水木による巨大などくろの妖怪の画に、見覚えがある人も多かろう。

 

1972年に刊行された『いちばんくわしい日本妖怪図鑑』(立風書房・ジャガーバックス)のがしゃどくろの姿は、浮世絵師の歌川国芳作の「相馬の古内裏」が挿絵として使用されており、水木が描いたがしゃどくろの姿も、これが基になっている。 

この国芳の「相馬の古内裏」は、江戸時代後半に読本作家の山東京伝によって書かれた『善知烏安方忠義伝』(うとうやすかたちゅうぎでん)を題材にしており、あらすじは以下の通り。

 

承平天慶の乱(935~941年)で朝廷に反抗し、”新皇”を称した平将門が討ち取られた後、その娘の滝夜叉姫は、父の遺志を実現するため兵を集め、妖術を用いて妖怪どもを操る。

大宅太郎光国(おおやたろうみつくに)という勇士がこれを討伐しようとして、滝夜叉姫の繰り出す妖術に苦しめられながらも、ついに勝利する・・。

 

この物語の中の、滝夜叉姫が呼び出した骸骨の妖怪が、大宅太郎光国に襲いかかる場面が「相馬の古内裏」で、原作では等身大のたくさんの骸骨が現われるトコロを、国芳は1体の巨大な骸骨として描いている。

ヨーロッパの医学書の骨格図に基づいた非常にリアルな骸骨は、それまでの浮世絵にはない迫力があり、国芳の傑作の一つであると同時に、現代における、がしゃどくろのイメージを方向づけた絵であると言えよう。

 

こうして見ると、がしゃどくろとは、直接関係のない絵やストーリーが、1つのイメージとして結実して生み出された妖怪であるコトがわかる。

 

人間の想像力・創造力は大したもんやね・・。

 


のりんさいくる

2011年05月16日 | 広島のオススメ!

最近、広島市内にお目見えしたレンタル・サイクル。

 

その名も「のりんさいくる」!

 

・・やはり、広島弁で来たか・・。

 

駅周辺など、市内の何箇所かにサイクル・ポートが設置されている。

 

PASPYなどのICカードや、Felica搭載の携帯電話を認証用ICカードとして設定し、使用するようだ。

500円で別途、専用IC会員証の発行もしてくれるそう。

 

基本料金+利用料金というシステムで、基本料金はマンスリーパスが1500円スリーデイパスが500円

利用料金は30分無料で、以降30分ごとに200円・・とゆー感じらしい。

 

サイクルポートからサイクルポートまでは30分で行ける距離ではあるので、移動してはポートに返し・・という感じで使えば、基本料金だけで使用できるか・・?

 

しかし、残念ながら、そうしたICカードやオサイフ携帯みたいなものを使ってる人以外は利用しにくいのでは?・・と思った。

 

去年、お試しで無料レンタル・サイクルを期間限定でやってたのが、こうした形で実を結んだワケだが、この「のりんさいくる」も、何年間という期間限定の試みのようだ。

 

広島市内は、自転車で回るには、ちょうどいいくらいの大きさなので、現金でもOKにするとか、観光客が、もっと手軽に借りれるように改良されるコトを願う。


ヤマザキ ランチパック(広島カープ)

2011年05月07日 | 広島のオススメ!

このブログでも何度か取り上げているヤマザキランチパック

(カテゴリー/広島のオススメ!:「ヤマザキ ランチパック」参照http://blog.goo.ne.jp/kinto1or8/e/7a57cf4b8122840b7a682eb5573873a8

 

カープ坊やが明太子のバットを構えている・・という、なかなかシュールなデザイン・・。

広島カープのチームカラー・赤にちなんだ辛子明太子入りソースとゆーコトで、ピリッとした辛さがグッド!

しかし、どんだけランチパック、新商品出してんねん・・。

 

今年、なかなか好調のカープは現在2位!

今日から首位、ヤクルトとの試合だが、現在ゲーム差1.0!

 

2011年、今年の広島東洋カープのキャッチフレーズは「STRIKIN’ BACK」で、ズバリ!”逆襲”がテーマ。

 

”逆襲”・・て、自ら言うぐらいだから、だいたい、どんな成績か知れようってもんだ・・。

 

毎年、「コイの季節まで・・」と揶揄されるカープであるが、コイの季節を過ぎても、この状態をキープして、なんとかクライマックス・シリーズ、そして20年は遠ざかっているリーグ優勝!・・と、悲願達成して欲しいトコロ!

 

広島にいる間に、ぜひ、1度はカープの優勝を拝みたいものだ・・。

 

今年こそ!カープ優勝で、広島から、西日本から、日本を元気にするぜーっ!!


花電車

2011年05月06日 | 広島のオススメ!

G.Wの3~5日に開催される、広島ではおなじみ、フラワーフェスティバル

(カテゴリー/広島のオススメ!:「ひろしまフラワーフェスティバル」参照http://blog.goo.ne.jp/kinto1or8/e/52d278de621153db616fc2fe63d7af4c

その間、路面電車の通称”広電”(ひろでん)こと広島電鉄では、花電車と呼ばれる車両が走り、花を添える。

(カテゴリー/広島のオススメ!:「広島電鉄」参照http://blog.goo.ne.jp/kinto1or8/e/8a38b4984f02944879a58dae56bee7a1 

 

昨日、休みで街中に出た時、たまたま見かけたので、

「お、写真撮ったろう!

・・と自転車で追いかけた。

しかし、人ごみや信号に阻まれ、なかなか追いつけない。

 

特に100m道路を横切る時は、フラワーフェスティバルのために歩行者天国になっているので、自転車を押して歩かなければならず、それでまた、ぐんぐん引き離される。

やっと追いついた・・と思ったら、また走り去る・・とゆーのを繰り返し、結局、ようやく追いついたのが広電の車庫前・・。

まあ、なんにしろ、とにかく追いついた。

 

さて、写真を・・と思ってデジカメを取り出したトコロ、電池切れ・・。

 

あんまり悔しかったので、画像を見つけて貼り付けてみた。

 

・・最初から、これでよかったんじゃねーの・・?


ヒバゴン ~広島の妖怪⑥~

2011年05月03日 | 広島のオススメ!

ヒバゴンは妖怪とゆーよりはUMA(未確認生物)・・といったほうが近いだろう。

広島県中国山地にある比婆山中で目撃されたため、比婆山(ひばやま)からとって「ヒバゴン」と名づけられた。

そのネーミング法は、ネス湖ネッシーと同じで、たいがい、UMAはこうしたネーミングになるコトが多い・・。

 

騒動になったのは1970年代。

最初に目撃されたのが1970年7月、広島県比婆郡(現・庄原市)で、翌年4月には地元の自治体(広島県比婆郡西城町役場)に類人猿相談係が創設されたという。

しかし、その後、1974年10月に目撃されたのを最後に消息が途絶え、1975年3月には類人猿相談係も廃止、同時に、自治体による「ヒバゴン騒動終息宣言」が出されたそうだ。

 

ヒバゴンの特徴は、二足歩行の類人猿型、身長1.5mほどで、小柄な大人くらい。

ずんぐりむっくりした体型で、黒もしくは濃い茶色の毛で全身が覆われている。

頭は逆三角形、目はギョロ目で大きくつりあがり、歩く際に、鳴き声と思われる音を発するコトがある・・と、その目撃情報は、なかなか具体的。

目撃されたのは同一個体らしく、片足を引きずっていた・・という目撃証言も一致する。

 

ニホンザルかツキノワグマの見間違いではないか?・・とも言われているが、これほど大きなサルはいないし、地元の人間によると、クマはもっと山奥に棲み、ヒバゴンが目撃された地点にクマの餌はないという・・。

 

しかし、最近は森林伐採や異常気象で山も餌がなくなり、人里に降りてきたクマやサルの騒動をニュースでよく耳にする。

昨日も広島市中区にイノシシが出た・・というニュースがあって驚いたものだが・・。

 

まあ、動物も妖怪も、棲みにくい時代になった・・とゆーコトだろう。

 

ヒバゴン騒動をモチーフにした重松清の小説『いとしのヒナゴン』は、2005年に「ヒナゴン」として映画化された。

主題歌はユニコーン「すばらしい日々」というご当地映画だ。

 

最近の”ゆるキャラ”ブームにのってか、庄原市のマスコットキャラクターとして、現在もヒバゴンは愛され続けている。

 


あまんじゃく ~広島の妖怪⑤~

2011年04月15日 | 広島のオススメ!

「天邪鬼」(あまのじゃく)といえば、小鬼や妖怪の一種で、わざと人の言行に逆らうひねくれ者・・というイミで、現在でも使われているほど日本人には馴染み深いが、その由来は記紀神話に登場する天探女(あまのさぐめ)だと言われるほど古い。

 

葦原中国を平定するために天照大神によって遣わされた天稚彦(あめのわかひこ)は、務めを忘れ、大国主神娘を妻として8年経っても戻らなかったため、次に雉名鳴女を使者として遣わすが、天稚彦は、仕えていた天探女からそのコトを告げられ、これを矢で射殺す。

その矢が天から射返され、天稚彦自身も死んでしまう・・というエピソードがあり、天探女はその名のごとく、天の動きなどを探るコトができるシャーマン的な存在。

この説話が後に、人の心を読み取って、反対に悪戯をしかける小鬼へと変化、天稚彦に告げ口をした・・というコトから、天の邪魔をする鬼=天邪鬼となったそうだ。

 

また、仏教では人間の煩悩を表す象徴として、四天王に踏みつけられている悪鬼も「あまのじゃく」と言う。

四天王の一柱・毘沙門天の鎧の腹部にある鬼面の鬼が、中国の河伯(かはく)という水鬼に由来、同じく中国の水鬼である海若(かいじゃく)が「あまのじゃく」と読めるので、日本古来の天邪鬼と習合され、足下の鬼も指して言うようになったと考えられているとか。

 

『瓜子姫』など、日本各地にあまのじゃくの話は伝わっているが、ここ、広島にも、妖怪とゆーワケではないが、あまのじゃく伝説がある。

 

瀬戸内海の見える海辺に住む道空の子、道裕は親の言うコトに、ことごとく逆らうひねくれ者で、村人から「あまんじゃく」というあだ名を付けられていた。

広島では「あまんじゃく」と訛るワケだが、おとなしくしろと言われれば大暴れをし、海で魚を獲れと言われれば、山で鳥を撃つ・・といった具合だった。

道空は死ぬ前に、本当は山の上に墓を建てて欲しかったのだが、息子の性格を考え、「海の中にある津久根島に葬ってくれ」と言い残した。

道裕は、父の死を悲しみ、遺言だけは言いつけを守ろうと、瀬戸内海に浮かぶ小島に父・道空の墓を建てた・・という話。 

  

この津久根島は、広島市佐伯区五日市沖に浮かぶ高さ20mほどの小島で、現在も道空の墓が建っているという・・。

なかなか、こんなトコまで墓参りには来れないと思うが、墓を建てた道裕の根性も見上げたもの・・。

 

親孝行のつもりが、結局、最後の最後まで”あまんじゃく”人生をまっとうした道裕、天晴れ!・・かな・・?