Peace Waveの平和な日々~行く雲、流れる水のように~

気が向いたら、ボチボチ更新しようかと・・。(笑)

”ぼんやり”しよう!

2015年04月29日 | サイエンス

仕事中、ボー・・としてると怒られる。

しかし、最新の研究では、この”ぼんやり”が、非常にイミがあるというのだ。

 

”ぼんやり”してる時に働く脳の部位は、楔前部(けつぜんぶ)という記憶を思い出す部分と、前頭葉内側という価値を判断する部分

意識的に、集中している時は、これらの部分は使われていない。

情報を整理する際、これらの脳の活動が関係しているのでは?・・と考えられている。

このはたらきにより、脳に蓄えられた情報が整理されるという。

 

すなわち、”ぼんやり”するコトは、休んでるのではなく、脳の活動を高めている時で、自分の頭の中の考えを整理したり、偏った脳の使い方がされているものをニュートラルな状態に戻すというはたらきがあるワケである。

 

記憶の倉庫ともいうべき大脳皮質は、五官から際限なく不断に情報が送り込まれているため、とにかく忙しい。

脳に入ってきた情報は、記憶の指令塔である海馬に一時的に保管されるが、常に多くの情報が流入している大脳皮質に受け入れる余裕がなくて、記憶として定着せずに、忘れてしまう。

大脳皮質に情報を振り分ける際も、”ぼんやり”すると大脳皮質に余裕が出来、情報が定着しやすくなるのだという。

 

「”ぼんやり”が長期的記憶を定着させる」(Boosting Long-Term Memory via Wakeful Rest;)・・というイギリスの論文も発表されている。

この論文によると、50人の被験者に本来、英語にはない無意味な単語を覚えてもらい、その後、ゲームをするグループと、薄暗い部屋で”ぼんやり”するグループとに分け、1週間後に単語テストをする・・という実験を行った。

結果は、”ぼんやり”したグループの方が2倍(!)成績が良かった・・というのである!

”ぼんやり”した時間を設けた方が、より勉強した内容が、しっかりと記憶として定着する・・というワケである。

 

既に授業前や授業終了時にぼんやり、心を無にする時間を設けている広島の進学校もある。

授業前の気持ちの切り替えや集中力アップ、授業後のぼんやりする時間で、より学んだ内容を整理をする時間がとれるなど、生徒の反応も上々!

15分間の”ぼんやり”タイムを設けている企業もあり、今まで3つの企業の仕事しか処理出来なかった人が、倍以上の仕事をこなせるようになったり・・と、その効果も驚異的!

 

過去にはアルキメデスニュートン、最近ではスティーブ・ジョブスも仕事から離れ、ボー・・としている時間に偉大な発明や発見をしているという有名なエピソードも、我々がよく知るトコロである。

 

ただし、いつもぼんやりしている人では、それほど効果はない・・とのコト。

 

切り替えとメリハリが大切ですな・・。

 

うーむ・・”ぼんやり”・・侮りがたし。

 

 


じゃあな、こてつ・・

2015年04月26日 | 最近、思うコト

今朝、ウチで飼ってたネコのこてつが死んだ。

 

もう1週間ほど、食べ物は何も口にしなかったし、最期は水さえ飲まなかったので、みるみる痩せていった。 

 

 

昔はこんなに丸々としてたのに・・。

 

洗面台やベッドにも自力で上がれなくなり、しまいには歩くのもヨロヨロ...。

 

 

昔はあったかい冷蔵庫の上がお気に入りで、ひょいひょいのぼってたのに・・。

 

でも、その姿を見ていくコトで、こてつ自身とともに、自分たちも、”死”に対する覚悟が出来ていった...。 

 

 

 

 

 

いつも一番いい場所を陣取って、のんびりくつろぐ姿に癒されたものだった・・。

 

 

お前はもう、いないんだなあ・・。

 

 

人間でも動物でも、こうした”死”に接する度、”有限の生”というものを感じずにはおれない。

 

我々は限られた時間しか、この地上に生きているコトは出来ない・・。

 

だからこそ、1日1日を、精一杯生きなければ・・

 

なあ、こてつ・・。

 

 

 

15年間、お疲れ様!

 

 

じゃあな、こてつ!

 

 

 

 

 


新”ストレッチの常識”

2015年04月15日 | ストレッチ

スポーツする時や体を動かしたり、運動する前、ケガ防止の為にストレッチ・・というのは今や、常識のように浸透している。

しかし、実はストレッチには、ケガを予防する効果はない・・と、最新の研究では言われているらしい。

 

そもそもストレッチは、1975年に『ストレッチング』という本を出版したボブ・アンダーソンが提唱、世界中でブームとなり、広く普及、現在に至っている。

 

しかし、このストレッチに対し、1988年にオーストラリア陸軍での検証実験が行われた。

入隊したばかりの軍人1538人を対象に、ストレッチをするグループとしないグループの2つに分け、3ヶ月間、同様に訓練をしたトコロ、ストレッチをしたグループの21%、しないグループの22%がケガをする・・という結果に・・。

 

そこから、ストレッチにはケガの危険性を減らす効果はないと結論づけた。

以来、同様なストレッチのケガ予防効果を否定する論文が次々に発表されるようになった。

従来のストレッチには弱点がある・・というワケである。

 

確かに柔軟性は向上するのであるが、運動する際のパフォーマンスは下がってしまうのである。

すなわち、ストレッチによって筋力、瞬発力が低下、平均約10%もダウンするのだという。

 

筋肉も伸びるが、同時に腱も伸びるため、ケガしないように踏ん張らなければならない時でも力が入らず、捻挫などのケガをしてしまう・・というワケである。

ケガを予防するには、筋力を維持しつつ、柔軟性を高める必要があるのである。

 

ちなみにサッカー大国ブラジルでは、”アロンガメント・ジナミコ”という伝統的なストレッチをしているという。

直訳すると”動的ストレッチ”

 

今までのストレッチは、時間をかけて負荷を与えながら、筋肉自体を伸ばす

動的ストレッチは、可動範囲の8割程度で関節を繰り返し動かす

動かすコトで、必要な時に筋肉がちゃんと伸びるので、筋力を維持しつつ、柔軟性を高めるコトが可能なのである。

 

筋肉は、筋線維がいくつも束になって構成されているが、それぞれの筋線維には、それらを動かすための神経がある。

この神経には、いわばリミッターがかかっており、急激に力を入れると筋肉が損傷するおそれがあるため、安静時から筋肉を動かす際、それぞれの筋線維がバラバラに動くように信号が送られるようになっているという。

 

しかし、関節を繰り返し動かすコトで、バラバラに動く筋線維の信号を、同時にそろえるコトが出来る。

すなわち、筋線維の収縮のタイミングがそろうコトで、筋力・瞬発力がアップする・・というワケなのである。

 

また、繰り返し動かすコトにより、筋肉が温まるが、筋肉は温まると柔らかく柔軟になる

そうすると粘り強く、切れにくくなり、ケガもしにくくなる・・というワケなのである。

 

従来の静的ストレッチは、副交感神経の働きを高め、精神のリラックス効果もある。

さらに肉ばなれ、筋断裂といった筋肉のケガを予防する効果は十分にある。

動的ストレッチは交換神経の働きを高め、体温、筋力・瞬発力のアップにより効果があり、捻挫・骨折などのケガ防止にはオススメなのである。

 

手足の冷え解消、高血圧・動脈硬化改善・・といった効果はどちらのストレッチにもあり、当然、どちらが劣るといったコトではない。

目的に応じて使い分ける必要があるだろうが、特に運動前、スポーツする前のパフォーマンス向上やケガ防止・・といった目的には、動的ストレッチがより効果的であろう。

 

ウォーミング・アップには動的ストレッチ、クーリング・ダウンには静的ストレッチ・・という感じ。

 

この新しいストレッチの常識が浸透・普及するには、まだまだ時間がかかる・・かな?