「サマータイムマシン・ブルース」。田舎の夏！ 満喫って感じの癒し系コメディ

　予想してたより面白かったのは、コメディ要素と、みみっちいタイムスリップ要素の合わせ技。そして、季節が夏だったこと。夏だからこそ味わえる映像が随所にほどこされ、幼い日を思い出す意味でも癒される作品だ。
　舞台は香川県。しっとりとした田舎の風景。日本の夏には田舎が似合うという映像が、やんちゃ心をそそる。幾つになって、夏休みは永遠の憧れだよね。
　でも、よく観ていないと、ゴチャゴチャして混乱する。昨日にタイムスリップした人物が、タイムマシンに乗り遅れて、今日に日付で戻ったり。
　そもそも、タイムマシンを使う目的が、壊れたクーラーのリモコンを前日に戻って取って来ようという単純な動機。
　折角のタイムマシンで昨日と今日を行ったり来たりのみみっちさがいけてる。
　出演は、瑛太、上野樹里、与座嘉秋、川岡大次郎、ムロツヨシ、永野宗典、本多力、真木よう子、佐々木蔵之介。ほとんどこのメンツに、川下大洋、三上市朗、升毅。
　瑛太と佐々木蔵之介は今回は、おとぼけバージョンで終始する。この人たちって演技の幅が広いよね。
　なんかやる気が起きないとか、のんびり過ごしたい午後とかに頭を空っぽにして観たい作品。ただし、あんまり空っぽにしちゃうとタイムスリップについて行けなくなるからほどほどに。
　これから夏に向けてお勧め一押し。