観るも八卦のバトルロイヤル

映画・ドラマを独断と偏見(?)で、
斬って斬って斬りまくる。
※無断転載は一切禁止。

ちょっと見物のフラダンス「フラガール」

2007年04月28日 | 映画・ドラマ
 出演者は、松雪泰子、豊川悦司、蒼井優、山崎静代、岸部一徳、富司純子の面々。「これは面白そう」と鑑賞開始。
 初っ端から、久々のお竜さんこと富司純子(知っている人少なくなっただろうな)のおばちゃんぶりにビックリさせられる。そりゃあそうだよね、寺島しのぶのおっかさんなんだもの。相変わらずおきれいだけど、炭坑のおっかさん役をやるようになるとは、時の流れだねぇ。
 昭和40年、本州最大の炭鉱・常磐炭鉱。大幅な人員削減が迫ったこの町で、町起こしの一環として「楽園ハワイ」を作り上げるという一大プロジェクトが持ち上がり、町の女性たちによる、フラダンスショーを「楽園ハワイ」の目玉にしようと、東京からダンス講師を呼んでの起死回生を画策。
 元SKDでハワイ帰りという触込みのダンサーに扮するのは松雪泰子。40年代ファッションもピタリと決まり、きれいなんだよ。しかも180度開脚とかしちゃって「なんであんなに身体が柔らかいんだー」と目を見はった、見はった。ダンスも上手い。高岡早紀か松雪泰子ってなもんだ。
 銭湯に怒鳴り込むシーンなんかかっなりいいっ。
 が、アップになるとちょっと老いを感じた今日この頃。
 岸部一徳が居酒屋で方言で怒鳴り散らすシーンも良かった。岸部一徳って40年代頃って、バリバリ「タイガース」だったよね。なんてこれも知ってる人はもはや少ないか。
 つてなわけで、駄目駄目度素人をフラダンスダンサーに仕立てるっていうスポコン成らぬお笑いドラマ。「ウォーターボーイズ」のおばちゃん版だ。
 何やってもとろくさい静ちゃんっていう子が無気味だったけど、いるんだよね、田舎町にああいう子って。
 なぜかいい年こいて独身の設定の豊川悦司。こんな田舎でこれだけの男なら「嫁っ子が来ね筈ねぇべ」と思うのが普通なのだが、松雪泰子の登場のバックグラウンドには必須のアイテムだったのだろう。わざわざトヨエツを配した意図が汲み取れないが、見事なヌードを披露してくれたから、まあいいかっ。

誰か結末をお知らせください「半分の月がのぼる空」

2007年04月28日 | 映画・ドラマ
 ごめんなさい。どう頑張っても2話までしか観られませんでした。
 人気コミックの実写版だということも知りませんでした。
 入院中の若い男女が主役ということから、思うに、彼女の方が不治の病とかで、初恋が悲恋という結果で終るような気がしましたが、いかがでしょうか。
 出演者の石田未来、岡田浩暉始めほとんどの方を知りませんでした。演技が劇団上がりの僕ちゃん的に思えたのも、観る気が失せた要因かと思われます。
 「半分の月がのぼる空」というタイトルは実に叙情的なのですが…。

今さらだけど、永瀬ドラマは面白い「ハンドク!!! 」

2007年04月27日 | 映画・ドラマ
 半人前のドクターを略してハンドク。どうやら研修医のことらしい。
 SMHという何の略か分からなかったけど、規律化された病院にやって来た型破りな研修医・間一番(長瀬智也)が、様々な患者や事件と出会いながら成長していく姿を描いている。こういった医者、弁護士、刑事、教員ドラマではお決まりの型破りの奔放君。
 自力で学費を稼ぎ医者になった、決して裕福な家庭で育ったボンボンだった訳ではないっていうことで、アルバイト時代の、新聞配達寮に住まいながら研修医として出勤。
 母子家庭で母親が他界した設定らしく、雑然とした(小汚いとも言う)住まいには、母親の位牌を入れた仏壇があり、毎朝手を合わせているが、この仏壇の設定がいただけない。クローゼットの中に箱形仏壇納めているのだが、上の段に物が入っているではないか。仏壇の上には釘1本打ってはいけない。仏壇の上は仏様の頭と同じ。何も置いてはいけないのだ。
 まあ、これは置いておいて、初出勤からトラブルに巻き込まれ印象的な登場で、インパクトを与えるのも「型破り」の典型パターン。
 第1話の出勤シーンで土手沿いを走るバックに、金八先生もどきがチラリと画面を霞めたのは、ご愛嬌だろう。
 そして同期の研修医仲間は、内山理名、真中瞳、佐々木竜之介。これがまた、一癖有り。そうそう問題有りの同僚ってのもいないと思うんだけど、面白いからまあいいや。
 好きなシーンは長瀬智也が佐々木竜之介の顔を便器に浸けちゃうシーン。毎回あるけど、これは楽しい。水洗トイレの水で息ブクブクまでしちゃったら衛生的に駄目しょ。やはり。しかし、このボンボン(佐々木竜之介)、永瀬にいじめられても、いじめられても堪えない。のほほーんとしてる辺りが本物のボンボンなんだなーってな感じ。
 「すげー、感じ悪い」と映った指導医師団も回を追うごとにすっとこどっこいのお笑い集団へとキャラを変え、喫煙室での会話はエスプリが利いててかなり笑えた。喫煙室狭っ。 
 それと、新聞屋の小娘が一番に脚が浮くまで抱きついて、バタバタさせてるシーン。この3つの場面が大のお気に入りだった。
 唯一の悪役は、院長・新堂一子(沢村一樹)。神の手を持つ男と呼ばれる心臓外科のエキスパートだが、シビアな面を持つ。
 そこで「熱い男」一番との対決が生まれ、最初は個人主義だった研修医仲間も、指導医師も一番に引かれ同調して行くと、これもわりかしお決まりパターン。
 新聞配達寮でのシーンが「ホームドラマ」的要素をカバーしていて、好きだな。こういう家庭風景。ここの社長(?)で穂積ペペちゃんを久し振りに観たけど、童顔のまま年を取ってて可愛らしかった。「飛び出せ青春」を観てた世代としては、もっともっと色んな役をやってほしい役者だと思う。「忍者赤影」の青影だったという説もあるけど、真意の程ご存じの方はご一報くれたし。
 そして準主役は二宮和也。一番の舎弟的役割だけで終わるかと思いきや、おっとどっこい、終盤にかなり重要な役回りとなってきた。
 永瀬絡みの舎弟で死んじゃったのは、(IWGPの)山下智久に次いで2人目だとどうでもいいこと考えてたら、最終回は「そりゃないだろう。観なくても良かった」状態でジエンド。
 まずは、研修からわずか1年で内山理名はすっかりベテラン女医の貫禄だし、新聞屋のおっさんと小娘が夫婦だった。しかも小娘夫の目の前で、二宮を好きだったなんて言っちゃって、それが何を意味してるのか、その設定と台詞は時間合わせのためか、何が何だか分からないところに持って来て、植物状態だった院長が生還。はいいとして数カ月植物状態だったのに、設定としては、意識戻って1週間くらいで車椅子以外は完全に復活。「医療ドラマでこれはないだろ」。
 大詰めはアクシデントの天災で緊急オペなんだけど、それはいい。ドラマの盛り上がり上、それは許す。しかし、結婚式になんで理事長からもらった老眼鏡(これはまだ必然性あるから許容範囲だ)と、「間一番」の白衣持ち歩ってるんだよ。研修期間満了してない医者の卵に手術できるものなのか。
 しかし、大ラスは、テレビドラマとしては思いも寄らない結末だったのには驚いた。プロデューサの「どんなにヒットしても続編は作らない」の意気込みを感じ取った。
 出演陣では、まあ、すっかりおっさんになった「ゴリさん」こと竜雷太や、久し振りの生田斗真も出てたし(なんで彼はいつまでもユニットデビューできないんだろうか)。「渡る世間は鬼ばかり」チームに入ってしまったのだろうかの疑問はあるのだが…。永瀬絡み(IWGP)の川崎真世、「婿殿(必殺)」の菅井きんなどなどゲストもそれなりに面白かった。野際陽子さんの出番が少なかったのが残念だったけど。最後に、永瀬が毎朝夢で見る女は女優だったんだね。
 永瀬も、果物屋の兄ちゃんも、ヤクザの高校生も、株のバイヤーも研修医も同じ人だったけど、面白かったからそれはそれでいいっ。

出会いは、一期一会「川、いつか海へ~6つの愛の物語」

2007年04月24日 | 映画・ドラマ
 一本の川を舞台に、かけがえのない何かを取り戻そうとする人たちを、連続リレー形式で描いたオムニバス・ドラマ。平たく言えば、一つの「ガラスの浮き玉」が川を流れ、それを手にした人たちが織りなす人間模様ってなお話。
 倉本總、三谷幸喜、野沢尚のそうそうたる面々が脚本を担当しただけあって、かなりの出来映えに見応え有り。
 個人的には、「やっぱり三谷幸喜上手い」といった感想。画面に引き付けられたのは、やはり三谷幸喜作品だった。
 第一話は、離婚を前提とした深津絵里、ユースケ・サンタマリアの夫婦が、水源の泉に「ガラスの浮き玉」を浮かべるところからスタート。その浮き球は多実(深津絵里)の両親(浅丘ルリ子、森本レオ)の思い出の一品といった件。
 第二話では、「ガラスの浮き玉」が崩壊間際の旅館の主人・渡辺謙の手に渡る。おかみに小林聡美、客が西田敏行。もうこの顔ぶれだけで大満足だが、小林聡美がコント用の日本髪を冠って「ひまわり娘」を熱唱するシーンには「やられた!」。感無量(という表現)でいいか。
 第三話は、柳葉敏郎と小泉今日子、椎名桔平出演のダムに沈む町を舞台にした、子供たちのドラマ。
 第四話は、観月ありさ、香川照之、筒井道隆、江守徹の醤油会社の社員劇団。「ロミオとジュリエット」の演劇に絡む、会社の人間関係とかなんとか…。筒井道隆って「これでいいのか」棒読みっぽい台詞回しは、いつ、どんなドラマでも一緒だが、カッパハゲのズラ姿はもう二度とお目にかかれないだろう。西田敏行は第二話と同一人物でゲスト出演。
 ということは、ほぼ同時に撮影されたってことか。
 第五話では、「ガラスの浮き玉」が再び深津絵里、ユースケ・サンタマリアの下に戻る。どうやら第一話から1年経ったらしい。
 最終話では、これまで、「なんでこんな脇役に浅丘ルリ子?」ってな疑問を払拭させるかのごとく、やっと主演に躍り出て、長い「ガラスの浮き玉」ストーリーに終止符を打ってくれたルリ子さん。不倫の相手役が奥田瑛二ってのが微妙だけれど、その奥田瑛二が「カナダに行く」って言ってたと思ってたら、「ガラスの浮き玉」もルリ子さんもカナダに流れ着いた。
 ルリ子さん、いつまでも若いけど、あの厚化粧は…。
 これが、人生ってものか。偶然と宿命の狭間のお話でした。

「今週、妻が浮気します」ってしちゃってたね!

2007年04月20日 | 映画・ドラマ
 てな訳で、タイトル通りに妻が浮気するお話。今週ってなくらいだから、1週間の話しを3カ月(ワンクール)引き延ばすのかと思ったが、そんな訳ないか?
 結果からお話しすると、2枚組DVDの前半は快調にだったのだが、2枚目もNo.1(No.1が2枚入ってたっいうたまにある、非常にストレスが溜まる状態。バッタもんだからね)だったので、中盤から終盤にかけては観てない不完全状態。
 ユースケ・サンタマリアの妻である石田ゆり子がフミヤとW不倫するんだけど、現場を亭主に見つかって「なんで理由を聞かないの」と逆切れ。旦那のせいにする理由があるものなのだろうか?
 一方のフミヤなんかいけしゃあしゃあと「お互いの家庭を壊す気はない」ったってねー。
 なので、ストーリーがどうのこうのっていうよりも、ユースケ・サンタマリア も「歳取ったなー」とか、「曰くあり女を演じさせたら今や鈴木京香かこの人・石田ゆり子だよなー」とか、なんで出演してるか分かんないけど往年の「チェッカーズ」(藤井フミヤ)ももはや「普通におっさんだよなー」とか、ともさかりえのあの「ねちねちしゃべりで敏腕記者はないよなー」とか、西村雅彦、「最近なんでへんなズラ被ってるの」とか、広田レオナも「個性的って言えば聞こえがいいけど…」とか…役者に目がいっておしまい。
 教訓として、浮気するなら証拠は残すなってことだよっ!

ちょっと不安な医師団だけど「きらきら研修医」

2007年04月20日 | 映画・ドラマ
第一話を観た時点では途中までの投げやり鑑賞。だったのだが、「リベンジ」とばかりに数日後に再度見始めたら、「結構面白い」。
 医大を卒業し、研修医として総合病院に勤務することになった緒田うさこ(小西真奈美)の成長記録ドラマ。
 これまでの研修医ドラマと違うのは、研修の病棟が数回ごとに変わること。よってそれに伴い登場人物も変化していくので、ダレた感じがしない。
 最初の研修は小児科。寺島進の元で仕事に向かう姿勢を学ぶ。次の産婦人科では、折り合いが悪い生瀬勝久と心が通じ合い、医師として大切なものはなにかを学んだ。そして皮膚科はパパイヤ鈴木。人としての情を、内科のりょうには(女なのに)男気をとそれぞれに大切なことを教えてもらう。
 けど、実社会において、こんないい職場そうそうないんだけどね。それはそう、「ドラマだから」。
 全編レギュラーで出演しているのは、看護士(ウエンツ瑛士)、売店のおばちゃん(研ナオコ )、製薬会社の営業マン(加藤雅也)、院長(原田芳雄)。
 看護士役も高橋ひとみ、片桐はいり始め、個性豊かな面々で、脇を固めただけあって、主役(小西真奈美)とその相手役(ウエンツ瑛士)はほとんど、いいところ無しって感じが否めなかったけど。
 高橋ひとみ、加藤雅也もこのところ、こんなおポンチ役増えてきたけど、大丈夫なのか? 生瀬勝久は相変わらずいい演技で魅せてくれる。ってな訳で、こちらも気負いなく家族団らんのひと時に、ちょっと疲れた時に、脳天気に鑑賞できるホームドラマさっ。
 

荒廃した現代の憧れの先生だわな「G.T.O.」

2007年04月16日 | 映画・ドラマ
さんざん観た筈なのに、そして主演の2人がプライベートで結婚したので、共演の続編ができる筈ないのに、ちょっと考えれば分かるのに、買ってしまった。「G.T.O.」。案の定、藤原紀香が新聞記者の劇場版(?)。観たんだな。これっ。
 話しはそれたが、「G.T.O.」を最初に観た時は刺激的だったもんだ。「こんな先生いるわけないのだが、いてほしい」みたいなね。
 そして今時の小憎ったらしい高校生にも驚いたり。
 印象的だったのが、窪塚、池内博之、小栗旬。窪塚もこの頃はピュアでいい俳優だったんだけどね。F4でかっちょいい役やってる小栗旬なんか、この時いじめられっこで、全校生徒の前でふくすけのパンツ1丁にまでなっちゃってる。今じゃあ、もうやらないだろうなー。
 と、ここまでが前置きで、実は今回は、町興しで建設したテーマパークの経営が失敗し、すっかりさびれてしまった北海道・幌比内町が舞台。
 そこにある北文館学苑へ、鬼塚英吉(反町隆史)が臨時教師としてやって来た。2年C組の担任となった彼は、クラスのいじめられっ子・楽の家に居候して田舎暮らしを満喫。そんな彼の前に、薫(藤原紀香)という美人記者が。
 むむむ。スペサルさを出そうと、気球に乗ってみたり、。カーチェイスを演じてみたり、北海道の大自然を映し出したりしていたが、生徒のインパクトが今イチ。
 「ゲゲゲの鬼太郎」の実写版ができたら、絶対に猫娘だよな。この子と思っていた田中麗奈。すでに実写版も出来ていたし、猫娘にもなっていた。
 「田中麗奈は猫娘」とそんなことばかり考えている間に終わっちゃいました。
 が、「G.T.O.」が流行った訳は凄く良く分かるし、「ポイズン」もちゃんとした歌手が歌えばいい曲だし、反町のキャラも良かったと思う。この頃、「反町はここまでか」と思っていたが、今では、いい役やる俳優さんになったしね。
 オンタイムの青春時代でなくても、ほろ苦く、そしてセンチメンタルな気持ちになれる「G.T.O.」。
 しかし、20回以上観ちゃったから、感動が今イチでごめんなさい。

功労者はナレーター?「真田太平記」

2007年04月13日 | 映画・ドラマ
 真田信幸後に信之に改名(渡瀬恒彦)、真田幸村(草刈正雄)、真田昌幸(丹波哲郎)の3人が主役っていう真田家を描いた大河ドラマ。
 1985~86年のオンエアだから今から約20年前か。みんな若っ。
 真田と言えば、関ヶ原で親子が西軍東軍に別れて戦い、真田の家名を残したということで、策略家として知られると同時に、信之の正室稲姫が姑と義弟があるじ留守を城を訪ねた折、見事な応対をした(書くと長くなるので、何かで調べてください)ってこと、大阪の陣での幸村の活躍(幸村が指揮取ってたらあるいは大坂が勝ってたかも)と真田紐しか知らなかったので、是非観たいドラマだった。
 渡瀬恒彦、草刈正雄、丹波哲郎はかなり良かった。上手い。特に渡瀬恒彦は好きな俳優なので、「なんで大河ドラマに出ないんだろう」と思っていたが、きっちり主演をはたしていたのだった。
 真田家のことはよく分かった。それはそれでいい。
 そして後半グググっと盛り上がるドラマ性。しかも史実なんだから、真田一族の人生って凄みがある。特に大阪夏の陣の前の兄弟の別れと、夏の陣での幸村が家康を追いつめるシーン。
 そして、耐える兄の信之と誉のために戦う弟との対比。かっなり内容の濃いドラマいや、むしろ、濃い一族。
 だが、それよりもさらに、このドラマ、意外な面白さがあったのだった。それは、ナレーション。
 NHKのアナウンサーが大真面目にナレーターを努めているのだが、例えば、思いを寄せる侍女が嫁いだと知った信之のアップに「歴史的に大した問題ではない。この人(信之)以外には」とか、「およよっ」ってな「すっとこどっこい」ナレーションが思い出したように入るのだ。
 また、この頃、NHKの大河ドラマはロケをしないでスタジオ撮影のみ。っていうのを「なるほど」と思い出すほど、今の映像と比べると「ちゃっちい」さは否めなかったが、「役者が上手かった」。安心して観ていられる役者の多かったこと。
 先のほかに遥くらら、榎木孝明、夏八木勲、中村橋之助、木之元亮、紺野美沙子、坂口良子、小山明子、中村梅之助、中村梅雀、長門裕之らが出演している。さらに、早世した堀江しのぶ、岡田由起子、ハンブンジャクなんか懐かしかった。中でも、秀次役に堀内正美の名前を見つけた時は、飛び上がらんばかりで、わくわくしながら出番待ったら、1分で終わり。「切腹を命じられた」ってかのアナウンサーが語ってさよなら。
 堀内正美さんは最近とんと見かけないが、この人の演じた清水一角(元禄太平記)の討ち入り場面の見せ場なんか、最高に色っぽかった。現在は57歳くらいか? ドラマには関係ないけど、上杉影勝って「かっなり、いい人だ」。会津の殿様は男気ある人が多いってことだーっ。

ごめんなさい。「華麗なる一族」

2007年04月08日 | 映画・ドラマ
 高視聴率を稼いだと聞いていたが、はっきり言って、「昼メロ」チックが抜け切らないってな感じ。高視聴率は一重にキムタク効果でしょっ。それしか考えられないもの。キムタクもいつものパイロットやアイスホッケー選手や検事なんかとちょっと違った人演じてた。
 内容は、富と権力獲得への手段として、華麗なる閨閥をはりめぐらす万俵一族を主役に、金融界、暗躍する政・財界の黒い欲望をいた、言わば、「狐と狸のだまし合い」。腹黒一族の反映と崩壊さ。
 豪華キャストで木村拓哉始め、鈴木京香、山本耕史、山田優、仲村トオル、佐野史郎、萩原聖人、稲森いずみ、多岐川裕美、成宮寛貴、西村雅彦、西田敏行、武田鉄矢、津川雅彦、柳葉敏郎、
原田美枝子、北大路欣也などなど、新旧の顔が並ぶこと並ぶこと。「こりゃあ、ギャラが大変だ」といらぬ心配しながら、観ててけど、ごめんさない。私の忍耐力では最後まで鑑賞できませんでした。成宮寛貴の出番を楽しみにしてたけど、結局一目も観られませんでした。

「ビッグマネー!~浮世の沙汰は株しだい~」

2007年04月08日 | 映画・ドラマ
 老練な個人投資家の小塚泰平(植木等)に、株取引の世界を初歩から伝授されることになった若者・白戸則道(長瀬智也)が、いつしか銀行との株式市場を舞台にした緻密にして巧妙な戦いに巻き込まれてゆくサスペンスタッチのヒューマンドラマ。
 株式に詳しけれ面白いだろうけど、と敬遠していたが、どうしてどうして、株だけでない投資ってえのが分かりやすくて、また、銀行さんの悲哀も込められていた。
 敵役の銀行マン・山崎史彦(原田泰造)がレントゲンにも写らない幌お腹の中が真っ黒なのに、ファニーな顔付きと外面で人受けがいい。いるんだよね、こういう奴って結構。
 永瀬は相変わらずいい男っぷりで(余談だが「暴れん坊将軍」の二代目は永瀬と読んでいる)、画面に出ているだけで「ヨーレイホー」。
 植木さんとの絶妙なトークで楽しませてくれた。が、このドラマの立役者は、なんと言っても蒔田役の松重豊だろう。少ない台詞ながら圧倒的存在感を魅せてくれた。

 2007年3月27日に亡くなられた植木等さんに謹んでご冥福をお祈りいたします。合掌

こっ、これはっ、ときた「拝啓、父上様」

2007年04月08日 | 映画・ドラマ
 まあ、タイトルから一目瞭然なのだけれど、「前略おふくろ様」のパクリじゃん。ショーケンもあの頃は華だった。桃井かおりもかなりいけてたけど、あのまんまの現在は痛い、室田日出男、川谷拓三の「ピラニア軍団」もこれでブレイクしたんだっけ。などと、走馬灯のように昔を思い出しながらの鑑賞。
 そしたら脚本は倉本聡さんが「前略おふくろ様」から30年振りに書いたってんだから、パクリじゃなくて本物だっ。「前略おふくろ様」はお母さんに年がら年中手紙を書く母親思いの青年が主役で、彼の目を通して描いた物語だが、この病んだ現代なら「このマザコンやろう」と捉えられかねないくらいにお母さんが大好きなのだ。
 今回は、東京・神楽坂の老舗料亭で板前修業に励む主人公・一平(二宮和也)の父親探しを軸に、下町の商店街や料亭の板場で巻き起こる、日常の悲哀や、失われつつある徒弟制度を描いていった。
 一平の心の中の声がナレーションになっているのだが、これが「そうそう、誰もが腹の中ってこんな感じ」と共鳴できちゃう鋭さで倉本氏が描く。
 そして、神楽坂ってえのが懐かしかった。こんな所でこんな人生送るのも悪くないって思えるのは、もう日本を経って十年も過ぎたからだろうか。「五十番」のどでかい豚まんとか、「黒潮」の豚の角煮とかを思い出す。このところ、浅草とか神田とかそういった地名に妙に心が騒いでならない。
 梅宮辰夫と八千草薫がそれぞれ板前、おかみといった同役異人物で出演。それぞれの気質は引き継いでいるのでオールドファンにはたまらないだろう。
 が、今回の特筆すべきところは主演の二宮和也と後輩役の横山裕。こんなところまで「ジャニーズなのか」ってこと。倉本聡も時代の流れには逆らえなかったのか、ジャニーズの層が厚くなったのかは不明だが、二宮和也は少年劇団上がりに見えないこともないけどね。
 現代の若者風でもあり、それでいて飛ぶに飛べない風でもあり、何かを模索している感じが、さりげなくていいかも。一方の横山裕。ジャニーズなのに坊主頭第2号。そこまでして頑張ったことにエールを贈る。ジャニーズも顔だけでは生き残れない時代に突入したのだろうね。なんたって人数多いもん。
 あちことそれまくってしまったが、笑いと、人情、そしてちょっぴりほろ苦い、家族で安心して観られるホームドラマ。はすっぱに大人に成りかけた子供たちよ。親兄弟とこたつを囲んで観てほしい。

「地下鉄に乗って」タイムスリップ。到着駅は『親心』

2007年04月07日 | 映画・ドラマ
 タイムスリップして若かりし頃の両親に出会い、現在の冴えない中年おっさんの父親(なぜか母親でなく父親)の青春時代にコラボし、父親の姿を知る。これって世界共通のテーマなのか、アメリカなら「バックトゥザフィユーチャー」。香港なら「月夜の願い」ってえのがある。
 そしていよいよ日本にも、こんなタイムスリップものが現れた。1995年に「第16回吉川英治文学新人賞」に輝いた浅田次郎作「地下鉄に乗って」である。
 真次(堤真一)が地下鉄を降りて、駅の階段を上ると、そこはオリンピックに沸く昭和39年の東京。産まれ育った鍋屋横町(渋い設定に涙)。兄が事故死するまさにその4時間前だった…と始まる。
 いつの間にか地下鉄に絡んでなくて、眠っている間にもタイムスリップしちゃうのは不思議だが、そして、時代が微妙に変わってしまったりするのも小面倒だが、それは父親(大沢たかお)の本当の顔を覗く大切な場面だということが順を追って分かってくる。
 わがままで頑固で家族を顧みないと思っていた父親だったが…。
 情けない父にも気概があったと悟るのが「バックトゥザフィユーチャー」。ふがいない父親の男気に触れて見直すと共に自分の生き方も学ぶのが「月夜の願い」。
 しかし、ここからが浅田次郎。大筋は前2作と同じ流れだが(特に父親が危篤ってのは「月夜の願い」を彷佛させる)、大逆転が待っていた。
 外に家庭を持つ父親を非難しながらもいつしか自分も会社の女子社員・みち子(岡本綾)と愛人関係にあった真次。そのみち子が実は父と愛人の時子(常盤貴子)との間に出来た妹だと知ってしまう。異母兄弟だと同時に知ってしまった真次とみち子。
 さてさてどうする。兄妹でやっちゃった。こりゃあ、重い。SFファンタジーでは済まなくなるぞ。とヒヤヒヤしていたのだが、さすが浅田だった。
 入らぬ心配はみち子が母親に「愛する人と母親の幸せのどちらを望むか」と質問し、自分をお腹に宿した母親と共に階段を転げ落ちでリセット。まだ産まれる前の自分を消してしまったのだ。
 息子役の堤真一、その父親役の大沢たかおの顔合わせで、どうかな? と当初訝っていたのだが、全体を通し堤真一の勝ちだと思う。
 大沢たかおは「らしさ」があまり感じられなかったが、出征シーンで敬礼をした時の「顔」一つで存在感を示していたようだった。
 堤真一主演、父親に豊川悦司。父親の愛人は鈴木京香(これは無理だけどねっ)てな配役の方がピンとくるのは私だけだろうか?
 何はともあれ、かなり良かった感動作。特にわたくしの場合、「昭和」の町並みだけで胸に込み上げるものがあるから仕方ないっ。


この監督やるな「オトシモノ」

2007年04月07日 | 映画・ドラマ
 本編とは関係ないが、インタビューで、「確認はしていませんがプロデューサの1人がCGじゃないよねと言っていたシーンがある」と語った監督。ご丁寧にそのシーンまで指摘した。そしたら普通確認するだろうがっ。これって完全に前宣伝だよね。そうだよねっ。そう思いたい。だって映ってたもんへんなもん。効果音が文字尾どおり効果的で、グウアーンと怖いシーンが迫って来た。
 お話は、駅でオトシモノの定期券を拾った者たちがその後、次々と行方不明になる。そして駅に出現するという黒衣の女性。電車の中でブレスレットを拾った高校生は死に、そのブレスレットをはめた女子高生の藤田香苗(若槻千夏)は…。
 主演は、定期券を拾い行方不明になった妹を探す女子高生・木村奈々(沢尻エリカ)。なぜかほかの出演作と「顔が違う」と感じたのは私だけだろうか? メイクのせいななおか? 
 運転中におかしなものを見てしまった鉄道会社に勤務する久我俊一(小栗旬)と共に木村奈々は事件の解明に乗り出すのだが、事件が解明されて行く過程の部分が観られなかった(バッタもんの宿命)。そしていつの間にか杉本彩と沢尻エリカと小栗旬が電車でGO。
 ここからがだせえ。曰く付きのトンネルの壁が崩れて、なぜか死体の山、なのに妹だけは生きていて、迷路みたいな所を逃げる。逃げながらどちらかが転んだり、ずっこけたりでハラハラのお決まりシーン。追い掛けて来るのが、なぜかスパイダーマンばりの壁張り付きゾンビたち。
 今いち分からないまま、沢尻エリカ美人仕舞いだけはハッピーエンド。
 いいのか? これで。
 「このままにはしない」と男気をみせて、呪のトンネルを爆破し逮捕された小栗旬。なあんでこの映画に出ちゃったのかな? 全くいい所無しの脇役だったように観えたのだけれど…。これまで結構難しい役所をこなしてきた小栗旬とは思えないチョイス。誰でも良かったんじゃないの、この役。なんで? 沢尻エリカちゃんと共演したかったのかなあ。
 

兄弟の葛藤の結末は?「ゆれる」

2007年04月07日 | 映画・ドラマ
 「あの橋を渡る前は兄弟でした」というあおり。橋の上で兄弟決裂かと思ったが、そうではなく、幼なじみの智恵子が吊り橋から転落死してしまう。その死を解明しながら明らかにされる兄弟の葛藤。
 地元で家業を継ぐ、冴えない兄に香川照之。東京でカメラマンとして成功した弟にオダギリジョーを配し、弟にコンプレックスを抱く兄。また、兄を追い越そうと賢明な弟の心の中を事件な流れと共に浮き彫りにしていく。
 ラストの「兄ちゃん、一緒に帰ろうよ」のオダギリジョーの台詞が、この映画の全てを物語っていたように思える。この場面でこの台詞を言わせたのは監督・脚本家の西川美和。深い。
 そして、追って来た弟に気付き、和解とも苦々しくとも取れる含み笑いの笑顔を残し消える兄。この辺りの香川照之がまたいい。最後に兄弟はどうなったのか、バスの車体が横切って兄の笑顔が弟の前から消えて、字幕。
 昔はこんな感じで謎を残してTHE ENDってのが多かったが、こんな作り方の映画も久し振り。西川美和の次回作に期待したい。
 兄弟の父親役の伊武雅刀が寒空の中、洗濯物を物干から下ろすシーンがあるが、これだけで、「家族」というものを定義するような、地味な映画だけに脚本と役者の演技力が左右した成功例の作品だろう。
 



日中の顔のコラボは…「天地英雄」

2007年04月07日 | 映画・ドラマ
 実力派俳優・中井貴一がと中国映画界の巨匠・フー・ピン監督(主演)が共演した、スペクタクル巨編。フー・ピンは、15年もの構想期間を経て、シルクロードを舞台に、大自然との戦いの中でロケを敢行。圧巻の映像を作り上げた。
 舞台は西暦700年、中国。13歳にして遣唐使として海を渡った来栖旅人(中井貴一)は、唐の武術を学び、政治犯や反逆者を討伐する唐王朝直属の刺客として皇帝に仕えていた。
 そして、そんな彼に25年ぶりの日本への帰国許可が下りる。が、将軍の娘・文珠を長安まで送り届ける途中、最後の仕事、命令に背いた元軍人・李(フー・ピン)の殺害を命じられた。
 その頃、李は、長安とインドや中東を結ぶシルクロードを往復する隊商の護衛をしながら逃亡生活を続けていた。
 そして今度の仕事は、高僧を守り、釈迦の骨を無事に長安に届けること。長安に着くまで来栖は闘心を潜めていたが、盗賊団やトルコ族らの襲撃をかわし過酷な旅を続けるうちに、李と来栖との間には深い信頼が芽生えつつ…。
 どうよ。あらすじだけで、もう「スペクタル」ってなもんだ。遣唐使が王朝のおんみつにはなんないだろうとか、遣唐使って坊さんだったんじゃない? とか妹子(小野)はどうしてた? などと思いを巡らせてはいけない。飽くまでも、シルクロードと軍人の生き様が主題。
 我が中井貴一と言えば、「俺中井だからっ」て気負いがなく自然にその時代に生きていた人のように見える貴重な役者だと思う。時代劇や兵隊さんものなんかやっちゃうと、凄い臨場感あるから不思議。かたやフー・ピン。こちらも「芙蓉鎮」とか「赤いコーリャン」で魅せてくれた巧みさ。
 全体に、西部劇っぽい画面を観ながら、「マカロニウエスタンならず、チャーシューウエスタン」なんて名付けて、自分で「上手い」と自身に拍手を贈りながら、唐の時代はシルクロードそのものに染まっていった。
 ワイヤーアクションを多用したアクションシーン。ここぞの場面にアップで映し出されるフー・ピン。顔が決まる。顔だけで表現できる人だよね。
 中井貴一の立ち回りがこれまた上手い。「壬生義士伝」とはまた違った拳法? が、斬られて斬られて、死んじゃう映画なんて日本ではまずないだろう。
 しかし、レーザーや SFXを使っちゃったりしてるところが、ちょっと…。「やっぱり中国」的でちゃっちかったのはご愛嬌ってなもんだ。