2004年12月にフジテレビ系列で放送された時代劇ドラマで、前年の「太閤記 サルと呼ばれた男」に続き草彅剛が主演を務めている。
徳川綱吉と言えば「生類哀れみの令」で悪名高き、五代将軍。時代劇にしても悪役として取り上げられ、決していい印象は無い。その人物を敢えて主演にしたのは、「太閤記 サルと呼ばれた男」が感触良かったので、二匹目の泥鰌を狙ったところ、動物に置き換えられる歴史上の人物がほかに思い当たらなかったからだろう。
しかし、綱吉を取り上げていても、史実と反する部分がほとんどの創作時代劇となっている。
まず、綱吉が領地の館林から初めて江戸に上がったとされる冒頭。綱吉は、江戸屋敷から出た事は無いとされている。
側室の伝(酒井若菜)は登場するが、正室扱いで、本来の正室のは鷹司信子は登場しない。
また、松子とか言う側室(深田恭子)が登場。綱吉に影響を与える最愛の側室になっている上、彼女を将軍自ら実家に送り届けるためにお供もつけずに1人で城下に下っちゃう。ありねぇー。
だが、ここまでいっちゃうと、逆に面白い。
いずれにしても草彅剛が演じると、いい人になっちゃうよね。設定も正義感溢れる、人物像に仕上げている。おかしなお触れも、慈悲深さからくるものになった。因に側用人の柳沢吉保(田辺誠一)もいい人で、敵役は、堀田正俊(西村雅彦)で、徳松を暗殺した犯人として稲葉正休(勝村政信)に殺されたことになっている。
そして、元禄時代最大の事件は、あの、松の廊下の刃傷と赤穂浪士の討ち入り。こちらの配役は、浅野内匠頭(陣内孝則)、吉良上野介(竹中直人)、大石内蔵助(堤真一)、りく(大塚寧々)のそうそうたる顔ぶれ。でもなぜか皆さん同年代。大石内蔵助よりも浅野内匠頭の方が年上にになっちゃってるし。それに、確か、大石内蔵助は国家老だった筈だが、なぜか江戸に居る。家族まで。んー、時間の問題で、国元まで取り上げている余裕がなかったためか。まあ、面倒臭くなくていいか!
綱吉と内蔵助は対面しちゃうし、なぜか綱吉だけ年取るのが早い。
ただ、珍しく悲劇の浅野内匠頭に対して史上名うての悪役の吉良上野介の設定が、内匠頭は癇癪持ちで短期。上野介は嫌みで底意地が悪いと、双方の非を描いている部分には共感。
しかも、内匠頭は勅使接待役を以前にも勤めていたにも関わらず、なんでまたこの時、知らない事ばかりだったのだろう? と不思議だったのだが、そこの部分にも触れているのは新しい。
時代劇ファンとしては、「史実と違う」部分が気になって気になって仕方ないが、創作時代劇、なんちゃって綱吉だから、これでいいのだ。
創作ながら、流れは面白いからいいのだ。年末痛快時代劇としてはかなり面白い。
徳川綱吉と言えば「生類哀れみの令」で悪名高き、五代将軍。時代劇にしても悪役として取り上げられ、決していい印象は無い。その人物を敢えて主演にしたのは、「太閤記 サルと呼ばれた男」が感触良かったので、二匹目の泥鰌を狙ったところ、動物に置き換えられる歴史上の人物がほかに思い当たらなかったからだろう。
しかし、綱吉を取り上げていても、史実と反する部分がほとんどの創作時代劇となっている。
まず、綱吉が領地の館林から初めて江戸に上がったとされる冒頭。綱吉は、江戸屋敷から出た事は無いとされている。
側室の伝(酒井若菜)は登場するが、正室扱いで、本来の正室のは鷹司信子は登場しない。
また、松子とか言う側室(深田恭子)が登場。綱吉に影響を与える最愛の側室になっている上、彼女を将軍自ら実家に送り届けるためにお供もつけずに1人で城下に下っちゃう。ありねぇー。
だが、ここまでいっちゃうと、逆に面白い。
いずれにしても草彅剛が演じると、いい人になっちゃうよね。設定も正義感溢れる、人物像に仕上げている。おかしなお触れも、慈悲深さからくるものになった。因に側用人の柳沢吉保(田辺誠一)もいい人で、敵役は、堀田正俊(西村雅彦)で、徳松を暗殺した犯人として稲葉正休(勝村政信)に殺されたことになっている。
そして、元禄時代最大の事件は、あの、松の廊下の刃傷と赤穂浪士の討ち入り。こちらの配役は、浅野内匠頭(陣内孝則)、吉良上野介(竹中直人)、大石内蔵助(堤真一)、りく(大塚寧々)のそうそうたる顔ぶれ。でもなぜか皆さん同年代。大石内蔵助よりも浅野内匠頭の方が年上にになっちゃってるし。それに、確か、大石内蔵助は国家老だった筈だが、なぜか江戸に居る。家族まで。んー、時間の問題で、国元まで取り上げている余裕がなかったためか。まあ、面倒臭くなくていいか!
綱吉と内蔵助は対面しちゃうし、なぜか綱吉だけ年取るのが早い。
ただ、珍しく悲劇の浅野内匠頭に対して史上名うての悪役の吉良上野介の設定が、内匠頭は癇癪持ちで短期。上野介は嫌みで底意地が悪いと、双方の非を描いている部分には共感。
しかも、内匠頭は勅使接待役を以前にも勤めていたにも関わらず、なんでまたこの時、知らない事ばかりだったのだろう? と不思議だったのだが、そこの部分にも触れているのは新しい。
時代劇ファンとしては、「史実と違う」部分が気になって気になって仕方ないが、創作時代劇、なんちゃって綱吉だから、これでいいのだ。
創作ながら、流れは面白いからいいのだ。年末痛快時代劇としてはかなり面白い。