観るも八卦のバトルロイヤル

映画・ドラマを独断と偏見(?)で、
斬って斬って斬りまくる。
※無断転載は一切禁止。

「必殺仕事人2013」。

2013年02月23日 | 映画・ドラマ
 ストーリを捻って誰が辻斬りか分からないような設定にしています。謎の仕事人として中村獅童が出演しています。ほかにもスペシャルらしくひとつの恨みではなく、話を捻っているようでした。
 久し振りの「必殺」シリーズ新作なので、こちらも期待が大きく膨らんでいました。ひととおり観終わって、それなりに面白かったのですが、何故にしじみ売りの志乃(桜庭ななみ)が狙われるのか、どうして胡桃割りの坐坊(中村獅童)が登場しているのかが分からないままでした。
 特に序盤の中村獅童の芸者姿(誰も男だと気付かない)、終盤近くの雨でもないのに傘をさして去るシーンは謎です。
 そしてそして見付けちゃいました。見せ場の殺しの場面で渡辺小五郎(東山紀之)が出向いた折りには(廊下のシーン)、着流しに巻羽織りなのですが、そこからターゲットのいる座敷に入った時には、襟巻きを(しかもかなりしっかりと)巻いていました。
 顔を隠す為ならいざ知らず、わざわざどうしてなのか? しかも室内に入ってから…。と意地悪な意見で申し訳ありません。カット割りなので、うっかりでしょう。
 中村主水亡き後、渡辺小五郎(東山紀之)は安心して観ていられます。今回も殺陣シーンはかっこ良かった。
 市松、唐十郎、秀、政、竜、勇治のような若くていきの良い、もしくは色気のある大人の仕事人の登場を望みます。長谷川博己さんとかいかがでしょうか?
 
 



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「あばれ医者 嵐山」。

2013年02月23日 | 映画・ドラマ
 奇しくもこちらも鳴滝塾の元塾生。
 そして、名医であると同時に剣の腕も立ち、ひとたび事件が起こるや、天に代わって悪を成敗する町医者・林嵐山(西郷輝彦)です。本来は将軍の御殿医の嫡男なのですが、町医者の美沙(渡辺梓)と恋に落ち、家督を弟に譲って婿養子に入ったという設定。
 こちらは、珍しく原作なしのオリジナル脚本(だと思われます)。ほろりと切ない話ではなく、剣劇も交えたすかっと痛快の話です。
 西郷輝彦さんの挿入歌がエンディングに流れますが、やはり「巧い」。
 シーボルトが鳴滝塾を開いたのは1824年。帰国が1828年なので、前出の桂千鶴さんと林嵐山さんは机を並べた仲になりますね。



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「桂ちづる診察日録」。

2013年02月23日 | 映画・ドラマ
 長崎でシーボルトから蘭方を学び、かつ武芸にも秀でた女医者の桂千鶴が事件を紐解く、藤原緋沙子の人気シリーズ「藍染袴お匙帖」のドラマ化。
 原作を1冊しか読んでいなかったので、牢医師だったとは知らなかった。また、兄がいたのも知らなかったが、主演の市川由衣(この人も知らなかった)が、朝の連続ドラマ小説的な爽やかさで良いと思います。
 2話連作簡潔方式のドラマの物語も、藤原緋沙子氏の得意とする、胸を打つ切なさが込み上げる結末を活かしています。
 特に、白内障の手術をした科人が、打ち首になったおり、「最後にお天とうさまを拝めて喜んでいた」という台詞は泣かせます。
 ただ、鳴滝塾に女性はいたのでしょうか? まあ、ドラマだからいっか。



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「上意討ち 拝領妻始末」。

2013年02月10日 | 映画・ドラマ
 会津藩松平家2代藩主の正容を実名に挙げているので「いいのか」と思っていたのだが、調べたところ、正容は家臣に下げ渡す、いわゆる拝領妻が多かったらしく。原案の滝口康彦の「拝領妻始末」も、下記の事実をベースとした設定である。
  4代藩主・容貞の母、本妙院(塩見伊知)は、14歳で側室となり、翌年容貞を出産。16歳で家臣・笹原忠一に下げ渡され、娘も生まれたが、兄たちの早世により容貞が嫡子となったため、強制的に離縁。当初離縁を拒否した笹原家は処分を受け、また本妙院は23歳で病没した。
 今回のドラマは、田村正和主演で、仲間由紀恵、緒形直人、松平健といった顔触れだが、以前に三船敏郎、司葉子、加藤剛、仲代達矢の映画を観ていたが、笹原伊三郎が赤ん坊を背負って関所へと向かうシーン、そしてラストの「江戸へは行けなくなった」の台詞が胸にじーんとくる。


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「花のお江戸の釣りバカ日誌」。

2013年02月10日 | 映画・ドラマ
 大人気シリーズだが、初めて観賞。いや、昔観たこと合ったかな。取り敢えず、時代劇バージョンは初めてだったが、なんちゃって痛快時代劇として、痛快に視聴出来た。
 全編、お笑いベースだが、ふとした弾みにシリアスさをかいま見せる三国連太郎さん、西田敏行さんの巧いことったらない。終盤、ちょっとこけるシーンの三国連太郎さんの何気ない演技が実に良い。
 面白かった。
 ほかに黒木瞳、中村梅雀、山田純大、加藤武、竜雷太、鶴田忍、市川團十郎、谷啓らが出演。まさに日本の平和を象徴するかのようなほっとする映画。


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「よろずや平四郎活人剣」。

2013年02月06日 | 映画・ドラマ
 2007年、テレビ東京制作の藤沢周平時代劇版です。
 知行千石の旗本の腹違いの末弟で、冷や飯食いの身から道場を開こうと屋敷を出るも、その資金を持ち逃げされ、長屋暮らしで、「よろずもめごと仲裁つかまつり候」の看板を掲げ、市井の事件を解決するといった話で、何本かドラマ化されているうちの1作。
 主演の神名平四郎に中村俊介、朋友・北見十蔵(山田純大)、明石半太夫(益岡徹)の3人が智恵と腕を持ち寄る話である。
 中村俊介が中々に可愛らしくて微笑ましいのだが、演技が痛いのが難。現代劇ではそうでもないのに…台詞廻しも何だかおかしい。役作りなのだろうか。
 殺陣のシーンなどは山田純大に助けられてどうにかといった風である。
 ストーリー自体は、面白い。当たり前か。




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「忍たま乱太郎」。

2013年02月06日 | 映画・ドラマ
 人気(らしい)アニメの実写版。人気子役の加藤清史郎君の絶頂期の作品(と言っていいかな。今やすっかり鈴木福の時代だ)。
 アニメを知らないので、出演者の特殊メイクに驚いたが、アニメに忠実なのだろう。
 忍たまの意味が、忍者の卵というのも初めて知った。
 ストーリうんぬんよりも、出演陣の豪勢な事ったらない。きちんとした(失礼)時代劇や、大河ドラマもはれる布陣である。とても子ども向けの映画の配役とは思えないくらいだ。勿体ない。
 平幹二朗、松方弘樹、中村玉緒、鹿賀丈史、柄本明、石橋蓮司、竹中直人、谷原章介、山本耕史、古田新太、寺島進、中村獅童、檀れい。若手では、三浦貴大、杏、山本裕典…。
 特殊メークが誰か分からずに、食い入るように見入ったが、谷原さんのシーンが分からなかった。
 分かりました。雑渡昆奈門(ざっとこんなもん)だそうです。右目しか出ていないので、こりゃあ分からなくて当然でした。
 前記の大御所たちに、俳優生活初であろう特殊メイクをほどこし、コメディをやらせてしまっている。どうやって口説き落としたのか、清史郎君よりも、そればかりが気になって仕方なかった。
 もちろん、子役たちは可愛かったです。
 


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「腕におぼえあり」。

2013年02月05日 | 映画・ドラマ
 第1シリーズから第3シリーズまで全て観賞しました。ひと言で言うなら、「面白かった。大満足」。
 藤沢周平原作の「用心棒日月抄」シリーズをベースに、「よろずや平四郎活人剣」のエピソードを織り込んだ作品となっているらしい。残念ながら原作は読んでいないが、ドラマとしても十分に楽しめた。
 また、山川静夫氏のナレーションが、宮部みゆき氏の「ぼんくら」シリーズのようで、利いていた。「平四郎も男であった」の項など、声を上げて笑ったものだ。
 また、主演の村上弘明が、「こんなにカッコ良かった」とは思ってもおらず目から鱗。見る目が変わって「必殺」シリーズを観ると、花屋から何時間に鍛冶屋の技術を習得したかは不明だが、政も、凄くカッコ良く見えた。
 若かりし黒木瞳が、隠密組織「嗅足組」の女頭目役で腕がたつ割には怪我ばかししていたり、腕がたつどころか、腕だけで刀振り回しているので、腰が入っておらずに、見ていられなかったが、まあ、これは御愛嬌。
 そして、つくづく思うのだが、風吹ジュンって良い女優になったなあ。若い頃よりも年を重ねる毎に素敵になっている。



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「天地明察」。

2013年02月02日 | 映画・ドラマ
 安井算哲(渋川春海)の半生を綴った冲方丁の小説の映画化。碁や天文学、暦などが主題となるので、地味でマニアックなイメージだったのだが、宮凬あおいはもちろん、主役の岡田准一も可愛らしく生き生きとしていて、楽しめた。特にファンと言う訳でも無いのだが、宮凬あおいは、時代劇などでどんな役を演じても可愛らしくて良い。
 脇を、中井貴一、松本幸四郎、市川猿之助といった巧者で固め、主演の2人との絡みに、宮崎の兄役で佐藤隆太をもってきて、若手3人をフレッシュに仕上げている。
 以前に、岩井三四二氏の算術をテーマに舌小説「理屈が通らねえ」。北原亜以子氏の暦を手掛ける家柄を背景にした「誘惑」を読んでいたのも、今回の視聴に役立ったようだ。



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「火怨・ 北の英雄 アテルイ伝」。

2013年02月02日 | 映画・ドラマ
 確か7or8回の連続ドラマだと思っていました。この内容で8回どうやって引き摺るのかと疑問でしたが、4回で完結だったのですね。呆気なかったように思います。
 これまで知られざる、もしくは余りデータのない阿弖流為を取り上げたことで、大層興味がありました。が、正直なところ、初回放送分はかなり興味深かったのですが、次第にトーンダウンした感が否めません。
 この時代の、そして阿弖流為が取り上げられる機会はそうそうないと思われます。もっと北国の自然や蝦夷と呼ばれた人々のエピソードを織り込んで、大和との戦いだけでなく、生きていく事、家族の絆などを描いたドラマに仕立て、もっと観たかったと思います。
 そして気になったのですが、蝦夷と呼ばれた方々は、アイヌの方でしょうか。勉強不足です申し訳ありません。名前の前に阿を付けるのは、広東省の呼び方なので、蝦夷の方々のルーツが気になりました。
 因に次作は東山紀之の「大岡越前」だそうです。



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