観るも八卦のバトルロイヤル

映画・ドラマを独断と偏見(?)で、
斬って斬って斬りまくる。
※無断転載は一切禁止。

「古都」京都の魅力は伝わった…

2008年01月27日 | 映画・ドラマ
 川端康成の名作を原作とした「古都」。昭和30年代前半の京都を舞台に、生き別れになった双子の姉妹の数奇な運命を描いた物語。としてより、山口百恵、引退前の最後の映画として記憶に残るところだが、そのリメイクは上戸彩の主演。
 数奇な運命に翻弄される二子役を上戸彩が熱演。四季折々の京都の風情も美しく描かれて、きれいな画面に可愛らしい彩ちゃん。
 しかし、内容が(これは川端先生のせいかも知れないが)、「ふーん」。「そうなんだ」で終ってしまうのは、時代があまりにも変わってしまったせいだろうか?
 一緒に住めない障害はないのに、なぜ、裕福な姉妹に頼らないのか? 縁切る必要も無いし、悲しい別れをする必要も無いし。いいジャン、と思うのは私が浅いからなのか…。
 捨てられた姉は、まあー、いい養い親に拾われて、こんな幸せでいいのかってな暮らし。しかし、実は家が傾いたりしてるけど、まあ、生活に困ることはあるまい。
 一方実の父の手もとに残された妹は、たった一人の肉親にも先立たれ、奉公生活。貧しいながらものびのびと生活してる。
 二人は出会うが、結局、それまでの生き方が自分に合ってると選択して別れるのだ。
 それが物語りなのだが、姉の許嫁役の小栗旬。いつの間にか、姿を見せなくなったばかりか、渡部篤郎にすっかり相手役取られちゃったけど、いいの? 
 その渡部篤郎も特別恋仲という訳でもなさなそうだし、小栗旬は何のための出番だったのだろうか?
 と疑問はあるが、彩ちゃんが可愛かったからまあ、いいや。
 あのたらこ唇強調は、百恵さんを意識した訳ではあるまい。
 

「われら青春!」涙は心の汗だから

2008年01月20日 | 映画・ドラマ
 太陽学園に新しく赴任してきた新米教師の沖田俊(中村雅俊)と、落ちこぼれ生徒の交流を描いた青春ドラマ。主演デビューの中村雅俊はこの1作でスターとなった。
 しかし、「太陽に吠えろ」のジーパン刑事在職時代、研修医の役で雅俊出演してたことあるの知ってる! これはデビューではなかったのか。
 1974年当時の学園ものはこんなにも平和だったと改めて実感したが、オンエア当時は、こんな先生居たらいいのになーと憧れたものだった。
 「飛び出せ!青春」の続編的な作品で、主要キャストの穂積隆信の江川教頭や柳生博の塚本先生、有島一郎の杉田校長は同役で登場。
 さらに第14話には、「飛び出せ!青春」の主演だった、村野武範も河野武としてゲスト出演など、つながりを見せている。
 青春と言えば太陽学園だった当時。
 わざとっぽさも、青春の演出さと割り切って観ることができるから不思議。荒廃したドラマが多い現在、こんな青春ものを見直してほしいものだ。
 丹頂鶴こと島田陽子も、かなり初々しい。
 最終回のラグビーの試合に勝ったら丹頂鶴から沖田俊にプロポーズするだの、生徒の前で沖田が「次の試合に勝ったら結婚して下さい」だの、ばかばかしいシチュエーションもなんのその。そえれが青春なのさ。
 「飛び出せ!青春」からの留年生の穂積ぺぺって若い! 雅俊も眉毛太っ! そしてイケ面(当時はそんないい方無かったけど)生徒役の千葉浩はいまいづこ?

「老親」

2008年01月16日 | 映画・ドラマ
 長男(榎木孝明)の嫁で専業主婦の成子(40歳・萬田久子)は、姑の死後、子どもと共に東京を離れ、残されたオトノサマ舅・兼重(76歳・小林桂樹)と奈良・斑鳩(いかるが)で7年間を過ごすが、介護に疲れ、夫(52歳 榎木孝明)と離婚。娘(18歳 岡本綾)と共に東京に戻り、作家としての自立を志していたところ、他人となったはずの兼重(83歳)が「ただいま」と転がり込んで来た。
 お茶一杯入れられなかった舅が、半年で一家の主夫に大変身。成子親娘を支える生活に生きがいを見出していくが、その矢先、兼重他界。
 今度は骨粗しょう症で寝たきりの実母・まさ(80歳 草笛光子)を引き取るはめになる。
 原作者・門野晴子さんの体験に基づく老人介護の生活を描いている。
 東京から奈良に引っ越した成子親子の風習、文化にとまどうシーンが、関東人の私には、「うんうん。分かる。分かる」と共感でき、序盤のスタート。
 本当に関東の人間から見たら関西人は「外国人」そのもの。同じ人種とは思えないほどなのである。というか、大嫌い!(笑)。和宮さんもそれを迎えた将軍様もきつかっただろうなー。
 そして、舅の小林桂樹が、お見事。寂しさを、嫌みで主張する、子供帰りした歳よりを好演。さらに、皿を割ったりの失敗や倒れてのそそうで、「すんません、すんません」と頭を下げるシーンはジーンときた。哀れを誘うほど。
 人間、だれもに訪れる、決して目を背けてはいられない問題なのだ。どんな人にも老いは平等にやって来る。
 気持ちでは分かっていても、ついきつい言葉を発してしまう嫁の心境も痛いほど分かる。
 そう、寿命が延びたといっても、老人の時間が長くなっただけの現代。このテーマは永遠に続くだろう。
 が、成子の実母・まさ役草笛光子の寝たきり我がまま婆ぶりは小気味よかった。こんな口が達者で介護の必要な婆って迷惑だが、悪びれること無い我がままさは、悲観的な口先だけの謝罪や感謝をする人より、個人的には好きだ。
 

「歌姫」。思いもかけず土佐弁堪能

2008年01月11日 | 映画・ドラマ
 このところ立て続けに脇腹にくるドラマ・映画(はずれが無いという意味)の中で、こちらも「かなりきた」。
 ジャケットは、なんだか恋愛ものみたいで、今イチ。第一話冒頭は、小泉旭 (長瀬智也) は「昭和の歌姫」 と呼ばれた大歌手であり、母親でもある 小泉さくら (ジュディ・オング) の言いつけで東京から土佐清水に赴く。そして、さくらの父がこよなく愛したという映画「歌姫」を鑑賞するため旭は閉館前の最後の上映だというオリオン座の座席に身を沈めた。
 と。ここまでは今イチ。
 だが、この後、時代は変わって昭和30年代の土佐の田舎町・土佐清水。
 土佐の海岸で倒れていたところを映画館・オリオン座の主人・岸田勝男 (高田純次)に助けられ、九死に一生を得たが、記憶を失い、流れ着いた土佐清水で暮らす喧嘩っ早いお調子者の四万十太郎 (長瀬智也=二役)と 、勝男 とその妻・浜子 (風吹ジュン)、娘・鈴 (相武紗季) との共に暮らし、と彼らを取り巻く土佐清水の人々との交流を描き、そして終盤は「歌姫」と四万十太郎 の謎に迫るってお話。
 全編、土佐弁。その迫力ったらありゃしない。いいよね! やくざ言葉にゃ、これ以上の迫力はなし! 誰もが坂本龍馬に見えちゃうから不思議ったらありゃしない。けっして、武市半平太には見えないんだけど。
 しかし、永瀬は、ちょっとバカだけど、男気あるやくざみたいな役似合うよね! 噺家やくざの時や、株で大儲けする時と同じ人だったけど、そんなのどうでもいい。とにかくはまる。
 だが今回はそれだけでは終わらなかった。記憶が戻った後の顔つき(標準語で話す時)と、土佐弁の時の顔つきが違うのだ。全くの別人。小泉旭の時もしかり。いい役者になったもんだ。
 土佐清水を後にする、バスに乗り込んだシーンなんか、とてもジャニーズの人とは思えない役者顔。絶対に二代目暴れん坊将軍だよな。と悦に入る。
 ヒロインの相武紗季って子、初めて見たけど、この子が「CMの女王」って言われてる子? 永瀬と今噂の? 知らないけど、可愛いし、演技力もあるし、いいんじゃない。
 こういうタイプって、一昔前は「癒し系」と読んでたけど、今はどうなのだろう? 会社や学校で隣に座っていても不自然でないタイプ=癒し系と私は判断するのだが。
 古くは山口智子、優香、井川遥、本上まなみなどがそう言われてたけど、こんなOLどこにでも居そうだもんね。反対に、化粧した浜崎亜由美(スッピンは判別不可能)とか、矢田亜希子なんか、一般社会には「絶対にいねー」美人さん。
 しかして、このドラマの真の立役者は、クロワッサンの松こと佐藤隆太と言っても過言ではないだろう。いい味してるキャラだった。これまでもいろんな役に取り組んできた佐藤隆太だったが、しばらくは、このキャラで食っていこうよ。かっなり私のツボにはまったな。
 「悪いやつじゃないけど頭が悪い」って劇中、美和子(小池栄子)に言われちゃってるけど、まさにその通り。
 そして、こんな役でもやるのかとびっくりもしたが、かわい子ちゃん女優からの脱皮の一端なのか? 斉藤由貴。鯖子なんてゆう、おばば役に挑戦している。ばばあの割にはこぎれいで、いけてるじゃんと思って見てたら、斉藤由貴だもん。そりゃあ、いけてるよ。
 斉藤由貴よ、若かりし頃の、樹木希林を狙えるか!
 高田純次、風吹ジュンは言うことなしの中年夫婦ぶり。
 それにしても、昭和30年代と、土佐清水という最強のバックグラウンドがタッグを組んだだけあって、観ているだけで、懐かしさがこみ上げてくるような、ずしんとくるドラマだった。
 最終話の悲しさを盛り上げるための、現代に背景を移してからのシーンも、できすぎ感やら、絶対こうなるといった核心を持ちながらも、自然と感情移入できるから不思議。
 それが、いい作品というものなのか。


「おいしいごはん 鎌倉 春日井米店」大門警部米屋に転職

2008年01月05日 | 映画・ドラマ
 久々のハッピーエンド、ホームドラマ。毎回、70年代のヒット曲に合わせて茶の間で歌う嫁と小姑たち。たっのしそーな家庭を象徴。にはまってしまった。
 物語りは鎌倉を舞台に、米屋を営む頑固親父と訳あり家族。その頑固親父に渡哲也が扮し、長女に羽田美智子、長男に徳重聡、その嫁に藤原紀香、二女に水川あさみらが出演。
 父親の隠し子が現れたり、長女の離婚問題や、二女の自殺未遂(?)、長男のリストラなど、シリアスな要素は山場として折り込んでいるが、なぜか、あんまりシリアスではなく、全編楽しい家族として観てしまう。
 出演者もみんな面白かったけどねー。
 そうそう、隠し子役の女の子。知らないけど、どっかのコンテストで出て来た子? 最初は、特に可愛くもなく、特に目立ってもなく、普通と思ってたが、話が進んで、いい子になってきたら、可愛く見えた。これ演技?
 徳重聡も今までの中で一番いい! なんか、平成の石原裕次郎とか言われて、重い役が多かったから難かしかったんじゃない? 普通の若者役はいいじゃん。
 視聴率かなり悪かったらしいが、それが8話で終ってしまった原因? えぐい内容のドラマに慣れてる現代の若者に受けなかったのだろうか? しかし、70年代のホームドラマはみんなこんな感じ。大家族はいいもんだ。そう、家族は楽しく、ご飯はにぎやかで美味しく。といった原点がここにある。
 渡哲也が「西武警察」を観るシーンなんか、いけてる演出だと思うけどね。大門警部の渡哲也が日本のお父さんを演じる時代になろうとは…。
 ラストは、引っ張っておいての、単純な落ち。ってこれもほんわかホームドラマっぽくていけてると思うけど…。いいじゃん。ドラマの中だけでも、みんな幸せになりましょうよ。

「西遊記」劇場版は金さん銀さんだ

2008年01月05日 | 映画・ドラマ
 フジテレビ系列で2006年1月から放送された高視聴率ドラマ「西遊記」の劇場版。「西遊記」の中でも有名な金角と銀角の兄弟妖怪、魔法の瓢箪(ひょうたん)の物語。ドラマで、「なんで金角と銀角が出て来ないんだ」と思っていたが、スペサルはやはり金銀だった。金銀なくしては西遊記は始まらない。
 キャストはお馴染み三蔵法師・深津絵里、孫悟空・香取慎吾、沙悟浄・内村光良。猪八戒・伊藤淳史。
 その一行が立ち寄ったのは、草木の枯れた砂漠の町。王宮に招かれた一行は、魔法によって醜い亀にされてしまった王様と王妃様を目の当たりに…かつて緑豊かだったこの国に金角大王・銀角大王という恐ろしい兄弟妖怪が現れ、この国の緑と全ての財宝を奪い、王様たちに妖術をかけて去って行ったという。
 王女・玲美と、悟空一行は金角・銀角を倒す旅に出かけることになる。
 冒頭のお決まりで、スマップの草薙剛がバッタもんの沙悟浄で登場。が、これが意外にはまってた。このまま、スマップでやっちゃえば? とおも思うものの、八戒をできる人材がスマップには無理だよなー。どうしても頑張って、ニュースの鼻が上向いてる子(名前知らないけど、ファンです)で、三蔵法師をごろーでどうだ! 中居もどちらかと言えば悟空だし。
 と、話はそれたが、金閣を鹿賀丈史、銀閣を岸谷五朗、文徳・谷原章介、劉星・小林念珠、とゲストに凛々は水川あさみ(この人、微妙だけどインパクトあるよね)、老子に大倉孝にといったレギュラーの出演。
 ロケ地は? 上海の映画村か?
 ふと思ったけど、悟空、八戒、悟浄の3人ってキャンディーズもはまるよね。誰が誰かは敢えて書かないけど。うふっ。
 

「有閑倶楽部」。満足度かなり高得点

2008年01月05日 | 映画・ドラマ
 「りぼん」連載の原作で育った時代としては、作者の一条ゆかりの破天荒かつ、ゴージャスな設定に、心わくわくものだった。この漫画を好きでない人なんかいないと断言してもいい。それが、長年に渡る連載の由縁でもあるだろう。
 しかしながら、豪華な人物設定かつ濃いキャラと背景等で、ドラマ化は無理だと言われていた。大昔、国生さゆり主演でドラマ化されたが、見事玉砕だったらしい。観てないので何とも言えないが。
 まあ、あの6人を演じるのは至難の技だろう。
 それが、なんと、剣菱悠理主演でなく、松竹梅魅録をメインにして、その松竹梅魅録を赤西仁、菊正宗清四郎・横山裕、美童グランマニエ・田口淳之介、白鹿野梨子・香椎由宇、黄桜可憐・鈴木 えみ、剣菱悠理・美波というジャニーズ主体の女の子お飾り的キャストでやってのけた。
 この配役観て、松竹梅魅録はもっと線の太い俳優だよね。横山のどこをどうとったら、清四郎なんだ。美童はもっと中性的だろ。むしろ、赤西と田口の役変えた方がいい。女性陣は誰一人知らないや。
 と、がっかりしたが、第一話を観て、「やるじゃん」。特に女性陣がはまった。まあ、黄桜可憐は誰が演じてもそれなりに黄桜可憐になれると思うのだが、悠理も野梨子も原作とさほど遠くはない。
 そしてジャニーズの3人。特に横山が「よくここまで清四郎を演じた」。実際のキャラと180度は違う清四郎を頑張っていた。赤西、田口は、それなりにできるキャラでもあったし、原作を感じさせない自分達の演技で、魅録と美童を演じ切っていたってところ。
 願わくば、ゲストでも出演してた小山慶一郎に魅録をやってほしかったが、そこが知名度ってもんか。カッーンのぷっぷぷっぷやってる子(名前知らない)を清四郎にしてもいける気もするが、まあ、結果、ジャニーズって層が厚いってとこ。 
 脇の配役もきになっていたが、剣菱百合子・かとうかず子、剣菱万作・片岡鶴太郎、松竹梅時宗 鹿賀丈史 、松竹梅千秋・秋吉久美子と、これもかなりいい配置。
 年齢的に無理はあるが、百合子を岩下志麻、万作を西田敏行、時宗を丹波哲郎、千秋を小川真由美(鶴田真由もありだな)で観たかった。
 しかし、かなりのパーセンテージで満足でした。続編、必ずできるだろうな!
 途中ゲストで出てた布施浩、おっさんになったねーっ。

「恋愛詐欺師」騙すも騙されるも口八丁

2008年01月01日 | 映画・ドラマ
 内村光良がシリアスな刑事役に初挑戦ということで話題になったドラマ「恋愛詐欺師」。鶴田真由、加藤雅也、東ちづる、星真理らが共演。
 しかし、まあ、どうして皆さんこうも簡単に騙されちゃうんだろう? と思いながらも、自分も騙されちゃうんだろうか? なんて思っちゃったり。
 加藤雅也がいかにもって感じでお金を無心するのだが、どうしてそこで金を出す! と憤慨しながらも、女って惚れちゃうと甘いんだなとつくづく感じさせられた次第。
 内村光良が一本背負いで加藤雅也を投げ飛ばすシーンというのが当初から話題になっていたようだが、これは…。いたたたた。ゆっくりゆっくりのいかにも背負われちゃいます的加藤雅也。
 無かった方がよかったのでは? このシーン。
 それから、内村光良起用の意味とは?