観るも八卦のバトルロイヤル

映画・ドラマを独断と偏見(?)で、
斬って斬って斬りまくる。
※無断転載は一切禁止。

「すいか」(コメント思い浮かばず)

2007年09月21日 | 映画・ドラマ
 世のしがらみでガンジガラメになり、にっちもさっちもいかなくなり煮詰まっている30代半ばの信用金庫職員の基子(小林聡美)と、他人としがらみを持って生きていく事が面倒くさい20代後半の売れない漫画家・絆(ともさかりえ)が、賄い付き下宿という、「今頃あり得ない」昭和50年代までの下宿生活を、三軒茶屋で送る。
 この2人に影響を与えるのが、下宿屋の2人の同居人。人生を超越したかのような年齢不詳の女性大学教授の夏子(浅丘ルリ子)と、人生は「これから」の大家の女の子・ゆか(市川実日子)。
 年代も職業も、生き方も違う4人の女性を軸に、彼女たちが、新たな一歩を踏み出していくまでの人生模様をユーモラスに描いたホームコメディ。
 こうして画面を通して観ていると、こんな共同生活も「あり」かなとは思うが、現実にはそうそううまくはいかないもんだけどね。
 レトロチックな昭和30年代を思わせる建物や現にこの時代を背景にしたドラマ映画は多いけど、「今、なぜ昭和」なのだろう? 
 確かに、情緒がある気もするが…。思うに、この時代をオンタイムで生きて来た世代が、社会の上層部なり、力を持つ時代になったってことか。
 そして彼らの青春が詰まった時代ってな感じ。
 さらに、出演の小林聡美、ともさかりえ、市川実日子ってのが、味のある女優ではあるが、見かけが「まあ普通」ってところでリアリティも出ていた。
 が、浅丘ルリ子さん。なぜに大学教授がこんな貧乏ったらしいとこに下宿してるんだか? 
 浅丘ルリ子といえば、私の記憶が正しければだが、リカちゃんのモデルは浅丘ルリ子さんと酒井和歌子さんだってような気がする。昭和初期の日本を代表する美人さんだったわけだ。そんな彼女も寄る年月には勝てないと思いきや、「皺がない」。お肌つるんつるんできれいなこと。「吊ってるな」。
 基子の元同僚で会社の金3億円を横領して目下逃走中の馬場ちゃん(小泉今日子)がちょこちょこ顔を出してるが、馬場ちゃんが最終的にどうなったのか、4人の共同生活はどうなったのか…。最後2話のDVDが再生不可能だったために、これまた尻切れとんぼ状態。
 タイトルの「すいか」がどこからどうきているか分からないのは、きっとバッタもんのDVDで最後まで鑑賞できなかったからで、最終話まで観てたら、どこかで必ず理解できたのだろう。うん。そうだろう。
 


「LIAR GAME」頭がついていけなくて…

2007年09月10日 | 映画・ドラマ
 女子大生の神崎直(戸田恵梨香)は、大金がかかった謎のゲーム「ライアーゲーム」に巻き込まれ、天才詐欺師である秋山深一(松田翔太)の力を借りてゲームを勝ち進んでいく。
 なぜび金の無い女子大生があんなおしゃれなアパートに住んでいるのか? 病気の親が居るので借金は困るとも言っていたのに生活費、学費はどうしているのか? というあたりでつまづいてはいけない。これは本題とは関係ないのだ。
 このゲームを考え出した人は何を目的にしているのか? このスタッフの生業は? などと問いつめてもいけない。
 億の金をめぐる熾烈な頭脳戦。勝てば大金が入り、負ければ巨額の負債を負うことになる極限のスリリングなマネーゲーム。に集中しなくてはいけないのだ。
 冒頭の元恩師の北村総一郎との戦いは面白かった。この調子で進行するだろうと期待していたのだが、少数決とかいう、場面の変わらない頭脳ゲームに入っていったあたりで、私はギブアップ。
 頭を使うドラマは駄目だ。
 松田翔太には似合ってた役だとも思うが、全体的にピンとこないまま、未消化。
 スタイリッシュな映像と刺激的なストーリーが大反響を呼び、最終回は異例の3時間スペシャルにもなった超人気ドラマ。ということなので、その魅力を分からなかったのは私の責任です。

「死ぬかと思った」2007上半期

2007年09月01日 | 映画・ドラマ
 一話完結のオムニバスドラマ。なんと深夜枠だったようだが、これは内容もキャスティングもゴールデンでもいけたでしょう。
 久し振りに「集中して」観ることが出来たドラマだった。
 毎回、「死ぬかと思った」場面に主人公が出くわすんのだ。
【case1】 「天使と悪魔」佐藤隆太
【case2】 「私がやりました」 井川遥
【case3】 「箱男」 田中圭、西田奈津美
【case4】 「お母さん」国仲涼子
【case5】 「同窓会」柏原収史
【case6】 「侵入」阿部力
【case7】 「ビビる男」片桐仁
【case8】 「出ない女」りょう
【case9】 「声男」濱口優
【case10】 「ドンジー」石橋杏奈
【case11】 「仲介人」林泰文
【case12】 「ペテン師」田畑智子
【case13】 「四十九日」佐々木蔵之介
 印象的だったのが第二話の井川遥。これまで数々の彼女のドラマを観てその度に「錦糸町のバーのチイまま」とか「八百屋のおばちゃん」とか書いてきた。だが、このドラマでは終始パジャマで走り回って、「井川遥yは女優也」を魅せてくれた。
 「世にも奇妙な物語」みたいな感じだ。
 説明よりもこれは是非観ることをお勧めしたい。

「さくらん」でありんす

2007年09月01日 | 映画・ドラマ
 吉原遊郭を舞台に、自らの生き方を貫こうとする、型破りな遊女の生き様。
 主役のきよ葉・日暮(土屋アンナ)のバタ臭い顔が駄目で、ようやく観た。さすが女性が作った映画だけあって、映像がすこぶる美しい。
 土屋アンナが美しいか否か、場面場面でその評価が変わるのは、美人というより、もてるタイプなのだろうことを伺わせた。
 男装して好きな男・惣次郎(成宮寛貴)に会いに行った、雨がしたたるシーンの顔が一番好きだ。
 花魁・高尾(木村佳乃)、粧ひ(菅野美穂)が出演してたが、トップ女優だったのももはや数年前、ここまでやるかのベッドシーン。こりゃあ、たまげた。女優も三十路になるということはこういうことか。
 もっとびっくりなのは小泉今日子が元花魁で今や女衒といった役所。
 今のイケ面、往年のイケ面(椎名桔平、永瀬正敏)共演の中、一番の役を勝ち取ったのが清次の安藤政信だが、この人、何を観ても観終わってから、「あの役のあの人だれ?」とか「安藤政信出てた?」って感じで、名前を確認しちゃう。これって、役になり切ってると判断していいだろう。「バトルロワイヤル2」「69」「忘国のイージーズ」「聖者の行進」…。どれも全く安藤政信を感じさせない、登場人物だもの。
 今回のちょん髷は似合わなかったけど、美味しい役ではあった。