観るも八卦のバトルロイヤル

映画・ドラマを独断と偏見(?)で、
斬って斬って斬りまくる。
※無断転載は一切禁止。

「熱海の捜査官」。なんで深夜ドラマの方が面白いのだろう?

2010年07月31日 | 映画・ドラマ
 3年前の女子高生失踪事件。その事件に関係する失踪者が突然、姿を現したのを機に、広域捜査官・星崎剣三(オダギリジョー)が事件を追求していくミステリードラマ。
 相棒の北島紗英(栗山千明)ほか、松重豊、ふせえり、田中哲司、松重豊、ふせえり、小島聖、萩原聖人らが共演。
 「時効警察」の主演のオダギリと脚本・監督も三木聡が再びタッグを組んだことから、「時効警察」のまったりとしたおとぼけぶりも伺え、その一つに星崎の、「犯人以外、だいたいわかっちゃいました」の台詞がある。
 各局がそれぞれ、毎クール、旬のアイドルや俳優を押し立てて、ゴールデン枠でのドラマを制作しているが、「これ、面白い」と、見続けるのは大抵が深夜枠のドラマだ。
 ここ最近でゴールデンで最終回まで全て観たのは、「タンブリング」だけだと記憶している。現在進行形で、「IRIS」も観てはいるが、序盤の面白さが欠けてきた。「なんなら、もう観なくてもいいや」くらいの感じ。
 「龍馬伝」も同じく。
 やはり回数多いと、万遍なく面白くは難しいのだろうか? しかし、同じ大河ドラマでも「新撰組」は最後までワクワク出来たぞ。三谷幸喜の力か? 「新撰組」は、「史実と違う」とか随分叩かれたらしいが、そもそも史実を忠実に再現している大河ドラマなんてある?
 と、話しは逸れたが、「熱海の捜査官」。タイトルからして、ひょうひょうとした感じで、これは今期期待大。
 オダギリジョーって二枚目だけど、なんで現代劇の時って変な髪型なのだろう? と思っていたら、今回は普通だった。

 追記 横道に逸れた大河ドラマの話しは次回。

「ジャージの二人」。大人になってもこんな親子だったら

2010年07月22日 | 映画・ドラマ
 会社を辞めたばかりの息子(堺雅人)が、グラビアカメラマンの父(鮎川誠)に誘われて北軽井沢の山荘で過ごす夏休み。
 大人になってもこんな親子だったらいいな。多分彼らは20年前もこんな親子関係だったのだろうとなぜか理由は無いがジャージ姿がそう思わせる。
 鮎川誠って誰? 野坂昭如だと思ってた。
 亡き祖母が集めていた古着のジャージ姿で、自然の中での静かな生活を楽しむ2人をユーモラスに描いている。
 何か事件がある訳でもない平凡な日常の会話を楽しむ上でやはり堺雅人を起用したことは大きい。
 夏の作品は「これぞ日本の夏」といったロケ地が多いが、やはりこちらも高原の緑が見事。行ってみたくなるように素晴らしい。そこに大自然とジャージのコントラストがミスマッチながらも楽しさを醸し出す。
 水野美紀、田中あさみ、ダンカン、大楠道代らが出演。

「夏の恋は虹色に輝く」。輝いてください

2010年07月20日 | 映画・ドラマ
 よくある、喧嘩しながらも引かれ合っていくっていうお決まりラブストーリー。設定を売れない二世俳優(松本潤)にしたあたりかな? お相手が芸能界の女性でなく一般人(竹内結子)っていうのが、いかにもOlや女子高校生、中学生辺りをターゲットにしたな! と思うね。
 普通の女の子の自分と芸能人のイケ面の恋。若い子はこういう設定にまいっちゃうんだろうけどさー、短絡的。
 偶然の出会いやそれがまた重なったり(普通はそんなこと無いんだけど)で、どんどん2人の距離が縮まり、彼はスターになって行くんでしょ。どうせ。
 沢村一樹、松重豊、伊東四朗、松坂慶子は面白くなりそうなんだけど。頼みの綱の伊東四朗さん初回で出番無くなっちゃったし、多分、もの凄い確率で、観なくていいや!
 言っておくけど、竹内結子さんは美人だからねっ。

「波の塔」、松本清張をもってしても自分は恋愛物はダメだった

2010年07月20日 | 映画・ドラマ
 将来を約束された青年検事・小野木(小泉孝太郎)と謎の美女・頼子(麻生祐未)が偶然に出会い、お互いのことも知らずに惹かれ、2人の恋は深く熱く燃え上がるが、小野木は、頼子が人妻であり、検事として自分が関わっている事件の捜査線上に彼女が存在することを知り…。
 高橋かおりが小野木を好きな良家の子女役なのだが、気が利かねーっつうか、KYって言うの? 「言わないで」と言われた事を2分も経たずに言っちゃたり、見て見ぬ振りする大人の場面でも執拗に、「食事行きません」とか、計算づくのいやらしい女を演じてた。演じてたのだけれど、演じてた役どおりに、こういう女は一般的に自分は無傷で終わるといういい例。
 しかし、こんな「女いやらしさ」を松本清張って見抜いていたんだね。に驚いた。
 よく分かんないのが麻生祐未。不幸な結婚生活のアバンチュールのつもりが真剣になって、純粋な若者を翻弄して、自殺しちゃうっぽい締めくくりなのだが、「何も死ぬこたーねーだろー」。だから、メロドラマは嫌い。
 小泉孝太郎はいかにもボンボンなのは今でも同じだが、子ども子どもしてて、可愛いっちゃー可愛いけど。
 田口浩正、温水洋一、笹野高史、加藤武、柳葉敏郎、津川雅彦、江波杏子といった個性派が脇を固めた。

「地方紙を買う女」。買わなきゃバレなかったのに

2010年07月20日 | 映画・ドラマ
 うわー。これも何度も映像化されてきてるんだねー。1959年渡辺美佐子(映画)、1957年藤野節子、1960年池内淳子、1962年柏まゆみ、1966年岡田茉莉子、1973年夏圭子、1981年安奈淳、1987年小柳ルミ子。
 で今回観た2007年内田有紀主演作品。
 地方紙の甲信新聞社に、東京在住の潮田芳子(内田有紀)という女性から、「野盗伝奇(小説)が面白そうだから読みたい」と定期購読申し込みがあった。だが、ひと月も経たないうちに、「野盗伝奇(小説)がつまらない」と購読を止める。その「野盗伝奇」の作者は、武蔵野に居を構える作家・杉本隆治(高嶋政伸)。小説への批判から潮田芳子を調べて行くうちに、彼女がなぜ甲信新聞を購読したかったのかを突き止めて行くのだが…。
 これは話しが面白い。まあ、女の手での短絡的な犯行があんなにスムーズにいくとは思えないが、それでもつじつまがキッチリしている点はやはり本の素晴らしさ。現在なら、インターネット検索できるから地方紙買わなくても済んだのにね。っうか、地方紙買ったのが失敗だったよね。しかし、そのに事件の鍵を秘めさせる手腕も凄い。さすがこれまた松本清張。
 内田有紀も綺麗だし。頭の切れる作家の杉本(高嶋政伸)も所詮は男。色気が絡むと悲しいなー。のラストがいかにもありそう。
 国分佐智子、温水洋一、秋野暢子ら出演陣の中になぜか名を連ねる千原ジュニア。これがこの作品最大のミステリー。

「指」。原作にも勝る、演技力の「差」の怖さありあり

2010年07月20日 | 映画・ドラマ
 2006年版。サブタイトルは、「スターになりたい! 他人を蹴落とし誰とでも寝るわ…」だって。
 主演の福江弓子を後藤真希が演じているのだが、まあ、当時はトップアイドルだったのか、時代の人だったのだろうが、時間が経って観てみると、「学芸会」。思うに、当時は、「ゴマキ大胆な体当たりの演技」なーんて言われてたのだろうことは想像出来るけど…。
 競演の女優さんが、高岡早紀、星野真里、萬田久子、高畑淳子だけに、1人だけ幼稚で余計に厳しい感が否めない。
 1979年版ドラマでは山本陽子。1982年版ドラマでは名取裕子が演じているのも後藤に取っては可哀想だよね。何も、こんな難しい役やることなかったのに。菅野美穂にでも任せてさ。
 原作ではホステスの福江弓子を2006年版では人気女優に設定して、過去の犯罪とそれを暴こうとするリポーター役の星野真里との葛藤を描いていた。
 多分、松本清張原作の映像化でここまで「しまった」作品は無いと思う。

「天城越え」。映像美の傑作!

2010年07月19日 | 映画・ドラマ
 あまりにも面白くて2作品続けて鑑賞。1983年製作の松竹映画と1998年TBS製作のドラマだ。
 どちらも映像美が素晴らしい。美しい山間の緑、清涼感ある水の音。自分も雄大な自然に囲まれたそこにいるかのような臨場感を感じる事が出来る。
 ストーリーは、静岡で印刷屋を営む小野寺健造(ドラマでは多吉)の元へ、留守中、一人の老人が訪ねて来た。その老人はの名前は田島松之丞。県警の刑事部の嘱託で、「天城山の土工殺人事件」という、30年前の昭和15年6月29日に起きた事件の、刑事調書の印刷を依頼しに来たのだという。
 その原稿を見て、小野寺は激しく衝撃を受ける。
 15歳(設定で14歳、16歳あり)の小野寺少年は、下田から兄のいる静岡に家出をして、天城を越えようとしていた。
 だが、夕方近くなり心細くなった小野寺少年は、下田に引き返す決心をする。すると、その時、修善寺の方角から1人の女が歩いて来るのが目に入り、女は、「そいじゃ、ちょうどいいわ。下田までいっしょに行きましょうね」と同行する事になる。
 そして、その日、その場所で殺人事件が起こる。当初、犯人として逮捕されたのその女だったが、不起訴になり事件は時効を迎えたのだが、その犯人とは…。
 川端康成の「伊豆の踊り子」の設定をバックボーンに松本清張が書いた短編小説の映像化。
 内容も、映像も、そして配役が素晴らしい。
 要となる大塚ハナには映画では、田中裕子。ドラマでは、田中美佐子。どちらも旬の時の役ということもあって、脂がのっているとでも言おうか。特に田中裕子の往年のあのド迫力。今では落着いた役しか演じなくなってしまったが、若い頃はかなり幅広い役演じていたことを思い出した。
 映画では、田中裕子と刑事の田島松之丞(渡瀬恒彦)の比重が高く、ドラマでは、田中美佐子と多吉(二宮和也)の旅(触れ合い)に重点を置いている。
 主演のニノがまだほんの子どもなのだが、この頃から演技は巧かった。
 なので、2本続けての鑑賞ても、違った視点から観る事が出来て新鮮だった。
 配役ももの凄い顔ぶれで、映画は、田中裕子、渡瀬恒彦のほかに、平幹二朗、吉行和子、石橋蓮司、樹木希林、坂上二郎、柄本明、北林谷栄、加藤剛ら。ドラマには、田中美佐子、二宮和也のほか、長塚京三、蟹江敬三、風間杜夫、寺島しのぶ、六平直政、室田日出男、柳沢慎吾、余貴美子、斉藤洋介、遠藤憲一、温水洋一、不破万作ら。
 キャスティングだけで「観てみたい」感が募ろうというものだ。

「黒の奔流」。星野真里がすげーっ。

2010年07月17日 | 映画・ドラマ
 やっぱ、松本清張でしょ! 面白いでしょ! ストーリが安定しているでしょ! 深いでしょ! ってことで、遅ればせながら、最近観る機会が増えた。だが、決して原作は読めないだろう。と言うのも、推理ものとかって、とにかく結末が気になって、最初数ページそして最後を読んでから、中身読む癖があってね。
 今回の「黒の奔流」は、善良な弁護士・船越英一郎が、小悪魔もとい、悪魔のような星野真里にまんまとひっかかる、「男って悲しい」の話しなのだが、実際にこんな女に魅入られたら、「お仕舞い」だよね。その怖さを星野真里やっぱ演技力あるなーって迫力で演じている。
 地位も名誉も財産も失っちゃうくらいにいい女ではなく、怖い女ってやつ。
 ここまでの人はあまりいないだろうが、実社会で、権力にはこび、権力の無い者には全く違う顔を見せ、しかもそれをうまーく隠す人はいるよね。こういう人を敵に回すと大火傷をおっちゃう。
 個人的には、船越さんのラブシーンは観たくなかったけどね(笑)。奥様役の賀来千香子。いかにも弁護士の奥様ってな風貌でお綺麗で、優しくって、いい感じだが、それは平常時においてであって、感情の起伏露なシーンともなると、やはり、この人、ダメだーっ。高校生が感情のママ怒っているようで。
 ほかに、黒谷友香、阿部力、金山一彦、西村雅彦、風間トオル、吉満涼太、鹿賀丈史らが出演していた(らしい)が、あまり印象に残らなかったのは、星野真里の恐怖。
 ある意味面白かった。あの「バトルロワイヤル」での柴咲コウ。「ポンズすげー」(当時ポンズのCMくらいでしか知られていなかった)と誰もが口を揃えた凄さにも似ていた。

 

「十津川警部シリーズ 寝台特急カシオペアを追え」。十津川さんがこんなお色気だったとは…

2010年07月15日 | 映画・ドラマ
 全42作にもなる「十津川警部シリーズ」。人気シリーズにも関わらず、「しまった」。観てなかった。
 よくよく考えれば、渡瀬恒彦と伊東四朗が出ているのだから、「観るべき」だった。
 これは全く独断なのだが、「渡瀬恒彦は好きだが、渡哲也は嫌い」と20年言い続けている。「なんで? 同じ顔に見えるぞ」などとよく言われて来たが、渡瀬恒彦の方が、スマートというか、都会的な感じがするのだ。それでいてどこか泥臭い。男っぽい。あっ、これがセクシーってことかな?
 もちろん、渡哲也の「西武警察」も観ていた。今も観ている。が、なんというか、固い。真面目な面白みの無い男性というイメージで、時代劇でも刑事物でも、ホームドラマでもあまり…。
 ごめんなさい。日本が誇る大物に対しての暴言ですが、これは好みの問題だから。
 で、今回初めて観た、「十津川警部シリーズ」は、古手川祐子がゲストで犯人役だったが、やはり、かなり綺麗だねー。
 で、毎回、十津川警部はゲストの女性にお色気を振りまいているのだろか? ほかの刑事ドラマみたいに犯人追跡、追い詰めるのではなく、心理戦なんだね。
 心理戦だと、「刑事コロンボ」や「古畑任三郎」を思い浮かべるが、またひと味違った、渋さも残した警部だ。
 今回の「寝台特急カシオペアを追え」で女性刑事役だった女優さん、失礼ながら知らないのだが、この人の役、格好良かった。誰なのだろう。
 そうそうなぜ「十津川警部シリーズ」を観ようかと思ったかと言うと、「寝台特急カシオペアを追え」だったから。カシオペア号で北海道に行くのが夢です。
 

「冤罪シリーズ 第1作 冤罪」。おっとりとした進行で最後の最後に逆転

2010年07月14日 | 映画・ドラマ
 2000~2003年まで全4作放送されていたテレビドラマ。
 西村京太郎の推理小説に登場する、大学の民俗学の教授・若杉徹(加藤剛)が毎回、冤罪事件に挑むシリーズの第一作目は、娘(伊藤かずえ)婿(沢向要士)が事件に巻き込まれ、その冤罪を晴らす。
 まー、役も、加藤剛さんも「こんな感じなんだろうな」的に、優しくて、真っ直ぐな、育ちの良さそうな、おっとりとした主人公。
 全くやる気が無いもしくは無能なバカ弁護士に腹も立てずに、何も言わなければ、著書まで出版している学者さんなのに、マスコミを使って抗議したりもせず、ひたむきに、足を使った地道な努力をするのだ。
 最初の弁護士が馬馬鹿野郎じゃなければ、冤罪にならなかったのに…そしたらドラマにならないか?
 このドラマは、ある程度で、冤罪が晴れる要素が見つかるのではなく、本当に最後2~3分まで絶望的状況での大逆転劇になっているので、「あー、もうストーリーが分かった」、「先が読めた」と画面を離れる訳にはいかない。
 おっとしとした加藤さんが終始画面を独占して、愚痴も言わず、人のことも恨まず、静かに静かに進行するが、いらちな自分でもいらつかないで結構面白く鑑賞出来る。これはほかの3作も観たい!
 文句があるとしたら、最初から腹が立つバカ弁護士と、ろくに情報を調べもしないで、呼びつけた、信州の新聞記者と、工事現場で働くアル中のおっちゃんの、「カーキー色」発言。あのおっちゃんが「カーキー色」とは言わないよ。「黄土色」だよね。

「ジョーカー 許されざる捜査官」。現代版の仕事人?

2010年07月14日 | 映画・ドラマ
 昼間は温厚かつお人好しだが、夜になると、法の目を逃れる凶悪犯に正義の鉄鑓を下す制裁者になる刑事・伊達一義(堺雅人)主演の一話完結。
 公務員で昼行灯ときたら、キャラは、中村主水もしくは渡辺小五郎だ。
 抵抗能力の無い力の差が歴然とした弱い者いじめの展開は好きじゃなく、むしろ身の毛がよだつくらいに嫌いなので、第一話は正直、嫌悪感を抱いた。それは第一話の題材に関してだが、ドラマでもこういったテーマは止めにして欲しい。まねするバカっているんだもの。
 大人が子どもを、男が女を、上司が部下を、力や言葉も暴力で追い詰める話しは本当に怖い。
 当初は、よくある刑事ドラマとして観ていたが、終盤、法が裁けない恨みを晴らす仕事人(しかも無報酬で)になっちゃったのには驚いた。
 だが、主演の堺雅人、鹿賀丈史、りょう、大杉漣が出演しているなら、もっと面白いドラマに出来たのに? 
 堺雅人は好きだが、興味ないかな! このドラマ。
 錦戸亮が鑑識の服似合ってない。錦戸って意外だけど、顔の割りに背が低いんだよね。

「ゼロの焦点」。やはり松本清張は天才だ!

2010年07月13日 | 映画・ドラマ
 すでに何度も映像化されている、ご存じ、松本清張の長編推理小説。最新作の2009年映画は、広末涼子、中谷美紀、木村多江の三大女優の競演となった。
 こうして見ると、中谷美紀って美人だよねーっ。広末涼子と木村多江は役を入れ替えても可能だったと思うが、中谷美紀は他者を寄せ付けない威圧感がある。
 もちろん、広末涼子と木村多江も良かったのだが、中谷美紀の眼力と言うか、迫力が凄い。
 話しは、板根禎子(広末涼子)が鵜原憲一(西島秀俊)と見合い結婚するところから始まり、仕事の引継ぎに金沢へ旅立った憲一。しかし、禎子のもとに憲一が北陸で行方不明になったという知らせが。
 急遽金沢へ向かった禎子は、憲一の後任である本多(野間口徹)の協力で憲一の行方を追いながら、夫の秘密を知り…。
 ほかに、杉本哲太、鹿賀丈史、崎本大海、本田博太郎、市毛良枝らが出演。
 戦中戦後を生き抜くという常時ではない背景が狂わせた運命の悲しさを3人の女優が良く表現していたと思う。
 物語のキーとなる真っ赤なコートのデザインが素敵! なのを始め、衣装もかなり凝っていて、女優さんにも似合い映像を引き立たせていたと思う。
 クライマックス・シーンでなぜ「オンリーユー」の音楽を流したかは分からないけど(多分、当時のヒットソングなんだろうね)。雪の金沢で、広末が泣き崩れるバックの「オンリーユー」はピンとこなかった。と同時に、エンディングの中島みゆきも違ったような気がする。しかし文壇の天才・松本清張には音楽会の天才・中島みゆきってのもイキな気もするけどね。
 

「いぬのおまわりさん」。水川あさみが奮闘

2010年07月12日 | 映画・ドラマ
 真由美(水川あさみ)、有紀矢(永井大)夫妻は結婚式を挙げていなかく、ようやく親子3人(娘)で結婚式と披露宴を行おうとしていた。、さらに、2人目の子どもも授かり、幸福の絶頂とも言えるそのと時、検診のためのエコー検査で子宮の外側に影が見つかり、再検査の結果、悪性リンパ腫と診断された。
 「この子を産むために、絶対病気を治す」。と真由美は、新しい命に全てを懸け、前向きに闘病生活に入る。
 2008年秋、この世を去った大石真由美さん(享年24歳)が、自らの闘病記を綴ったブログ「いぬのおまわりさん」の映像化だ。
 何とも運命とはこんな皮肉なものなのかと考えさせられる。自身もたった24年しか生きていない上に、幼い我が子2人を残して逝かなければならないなんてどんなにか無念だったことだろう。合掌。

 毎回、大根役者とコケ下ろしている水川あさみであるが、この作品では、抗癌剤治療で抜け落ちる毛髪をカツラまで被って現すなど、意欲的にというか「よくやった」感が否めない。
 彼女を大根と言うのは、演技全体を指してではなく、悲鳴や大声、怒ったりの感情を露にするシーンでのこと。なぜか一本調子で、声だけ大きくて、リアリティが感じられなくなると思う。
 しかし、今回は、無理して声荒げているというシーンも無く、良かったのではないだろうか。そして、綺麗だった。長井大との爽やかな夫婦。
 実母役が戸田恵子だったが、この親子似てた。医師役の鈴木杏樹。お久しぶりの彼女も、相変わらず綺麗。

「必殺仕事人2010~中村主水に捧ぐ!!~」。必殺史上に残る作品だ

2010年07月11日 | 映画・ドラマ
 中村主水の穴をどう埋めるのか? 必殺ファンとしては、もう中村主水の勇士を見る事が出来ない寂しさもあるが、故・藤田まことさんの中村主水をどう現していくのかが気になったが、序盤は、西に移動という形での別れに重点を置いていた。まあ、西なら上方以西だろうが、これはあり得ないってことは、十手を置いて行ったことで理解出来る。でも、本当は、公務員だから、十手は返却しなくちゃね。
 しかし、思い起こして、中村主水って映画で死んでるよね。まあ、死体が上がらないから微妙だけど。
 さてさて、本題。「仕掛人 梅庵」から始まった数多き「必殺シリーズ」の中でも、今回の「必殺仕事人2010」の内容は、かなりいい出来だったと思う。シリーズ史上に残る名作と言ったら言い過ぎだろうか?
 個人的には、やはり「仕置き人」の念仏の鉄(山崎力)が好きで、そのラストシーンは今でも鮮明に思い出される程衝撃的だった。
 今と違って、最初の頃は、悲壮な結末が多かった。
 現代路線になってからは、秀(三田村邦彦)と勇次(中条きよし)がいいねぇ。あれくらいに鮮烈なキャラに匳(田中聖)が近い。渡辺小五郎(東山紀之)は第二の主水になるね。
 とにかく絶賛!
 何より音楽がいいよね。音で状況が浮かび上がるくらいに素晴らしい。音楽がいいのはほかに、「踊る大捜査戦」。あとはレミオロメンの粉雪。
 だが、全体を通して、なら「必殺」だ。思うに、「必殺」シリーズは日本がある限り、人材は変わっても続くと思う。
 書き忘れたが、今作品に、内藤剛志が流しの仕事人として参加しているが、彼の存在感は大きい。やはり、イケ面の若者だけじゃあ、仕事人は回せないのだ。大人の役者あってこその仕事人。現メンバーは続くと思うし、文句もないが、出来るなら、やはり熟練の役者も加えて欲しい。