観るも八卦のバトルロイヤル

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「遙かなる約束~50年の時を越えた運命の愛」政府は手をこまねいていていいのか

2008年12月24日 | 映画・ドラマ
 実話ってのが、何とも言いがたい、悲しい。こんなことが実際にあっていいのか? と平和な時代の人間はそう思うが、こんな理不尽な人背を余儀なくされた人が居たことは事実。
 イタリア映画の「ひまわり」、今話題の加勢大周も朝鮮人役で、「海峡」は中国人と日本人。同じようなテーマで作品が作られてるってことは、実際にもかなり多くのこんな話しがあってというこtだろう。
 しかし、ソ連(ロシア)ってなんて国だ。戦争だって、勝ち馬に乗って、勝ちが決まってから参戦。アメリカには恥が無い、中国には秩序が無い、ロシアには何も無いってことか? いくら国土が広くても、そのほとんどが人間が住めるような環境じゃないもんな。だから、あんな人たちなんだ。そりゃあ、個人個人にはいい人も居るだろうが、集団になると…。
 第一、終戦後、敵国人を強制労働に使うって、違法じゃないのか? 
 とにかく、実話ってだけに切なすぎて、コメントのしようがないし、主人公の蜂谷彌三郎さん(阿部寛)がどんなに悔しい思いをして半世紀を過ごしたのか、察するに余ある。
 政府にはこういうことをキチンとしてほしい。
 そそて蜂谷彌三郎さんに助けてもらいながら、彼をはめた安岡(佐々木蔵之介)って一体なんなんだろう。自分は死刑決定なんだから、ほかの人を巻き込むどころか、仮に蜂谷彌三郎さんに罪があったとしても被って死んで行くのが、武士道なんじゃないの?
 第一、戦時中の大和魂は、武士道から大きく外れてる。いつの間に、日本人は武士道を忘れてしまったのだろう。
 武士道は、潔く戦ったなら、捕虜となることも恥とはしていなかったのだ。
 話しは、朝鮮在住の日本人夫妻、蜂谷彌三郎さんとその妻の久子さん(黒木瞳)が、安岡という日本人を助けたことから、彌三郎さんにスパイ容疑がきせられ、全くの民間人だったにも関わらず、安岡が彼をスパイと証言し、懲役10年、ソ連に送られる。極寒の地での重労働に耐えたものの、気候は許されず、ソ連人として、現地で妻をめとって生きて来た彌三郎さん。
 だが、50年後、思わぬ帰国…。現地の妻と日本の妻の間に揺れるも、帰国し、日本で余生を過ごしている。苦渋の決断だっただろうことが伺える。30年以上も暮らした妻と、50年会っていない妻、どちらを取るか。思うに、ソ連には子供が居なかったことが、帰国を決めた要因か?
 阿部寛の演技は完璧。デビューの頃は、モデル上がりで大根だったが、今や演技派の素晴らしい俳優だと思う。
 そして、帰国を信じて子供を育てながら待ち続けた久子さんの人生も、ソ連が責任を取るべきだ。
 最期に、この話しが、ほんの数年前ということ。誰もが戦争なんか忘れて生きているそんな中で、まだ戦っていた人が居たことを忘れてはならない。
 


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