観るも八卦のバトルロイヤル

映画・ドラマを独断と偏見(?)で、
斬って斬って斬りまくる。
※無断転載は一切禁止。

24時間テレビSPドラマ「みぽりんのえくぼ」。24時間テレビと役者のこと

2010年08月29日 | 映画・ドラマ
 毎年、この時期になると、「世の中には不条理なことって多いんだな」を実感させられる。病魔を背負って生を受けた方々の生き様を知る、365日のうちの1日だ。その時は自分も含め誰もが涙して、苦悩はあれど、五体満足な自身に感謝するのだが、364日は忘れて、グダグダ、不平不満を連ねる日々。
 理由なき苦難に立ち向う方々の生き様を忘れないで、日々を大切に送りたいと思う。
 
 さて、ドラマ。母親役の広末涼子が主演だったね。医師が母親だけを呼んで、「脳腫瘍で手術したらかなりのリスクがある」みたいなこと言うかな? 父親でしょ普通。
 その父親・長瀬智也が言うべき台詞もみんな広末が言っていた。
 姉役の福田麻由子。この子の気持ちが痛いほど解るにも痛いね。両親を妹に採られてしまってすねてる姉。
 美穂(みぽりん)を演じた木村真那月って子役も巧かった。
 今の子役って、成人しても美人、美男になるってかんじがするよね。一昔前は、子役時代がピークで、大人になるとみんなズングリムックリの坊ちゃん親父っぽくなってるけど。
 さて、ここまで書いて、ストーリは実際の話しなので、避けたいと思う。ドラマとして、長瀬、広末、福田の台詞が全てはや読み出来たほど単純な作りだが、幼い命を精一杯生きたみぽりんと、それを見守った家族にはかける言葉が無い。
 
 24時間テレビは今年で33回目だそうで、初回は萩本欽一と大竹しのぶのパーソナリティで行われたのを記憶している。言い出しっぺの欽ちゃんが人気の衰えと共に番組を外されて、いつの間にか、ジャニーズに変わっていた。確か、欽ちゃんが提案した番組なんだよね。
 その初回で、寝られない、食事も出来ないってなかで、若かりし頃の大竹しのぶが、テッカテカの顔で、欽ちゃんに、「何か食べた?」って聞かれて、「チャーシューメン」と答えていたのは忘れ難い。
 あれから33年かー。自分も年を取る訳だ。あの時は、怖いものなどなかった。
 最後に広末、顔がむくんでた。太った?
 このみぽりんを演じた子役も巧かったが、やはり「おしん」の小林綾子を凌ぐ子役っていないよね。子ども店長もしかり。

「妖しき文豪怪談」。切ない親心

2010年08月28日 | 映画・ドラマ
 室尾犀星「後の日」(加瀬亮、中村ゆりらが出演)。
 夭折した息子がある日、帰ってきた。夫婦は、似ている子と受け止めているのか、本当に亡くなった子どもだと信じているのか…。結構微妙だった。会いに来る息子の方も、死してなお、会いに来る割にはドライだったけど、淡々としているから、子どもってことか。
 しかし、子を思う親心を表現し、夭折した息子が会いに来るファンタジー怪談。昔懐かしい時代と映像も良かった。
 文学に登場する昔の女性ってみんなもの静かで上品な立ち居振る舞いだよね。

「妖しき文豪怪談」。やはり、文学は難解だ

2010年08月28日 | 映画・ドラマ
 川端康成「片腕」(平田満、芦名星らが出演)、太宰治「葉桜と魔笛」(河井青葉、徳永えりらが出演)、芥川龍之介「鼻」(松重豊、井川遥らが出演)と日本を代表する文豪の作品がドラマ化され、生家や肉筆原稿などを交えたドキュメンタリーとの2部構成のシリーズ。
 芥川龍之介「鼻」は解った。もしかしたら日本文学作品で唯一作家が言わんとした事が理解出来た作品かも知れない。見かけではなく人の心の醜さ。一番醜い物は人間の心の奧にあるっちゅうことさね。
 これ監督も巧かったのかも知れないね。
 川端康成「片腕」はエロチシズム? 何を言いたいのかさっぱり。太宰治「葉桜と魔笛」は嫉妬心? これも難解。
 ただし、ドキュメンタリーの文豪達の生家は興味深かった。みんな日本建築の立派な家に住んでたんだなー。お金持ちだったんだなー。

「 紳助社長のプロデュース大作戦! 」。言っちゃったねー

2010年08月26日 | 映画・ドラマ
 ついに宮古島民宿「夢来人」がオープン。そのオープニングに向けての生放送があったが、感極まったのか、言っちゃったよね。レギュラーの宮古島移住が前もって承諾済みだったことを…。
 突然紳介が電話で(レギュラー西川を)呼び出して、宮古島に移住する気があるか聞いたってことはっきり放送されちゃってた。生放送だしね。
 番組放送中に指名されて、ビックリ仰天のレギュラーの顔…。やはりテレビに出ている人は違うね。
 それはさて置いて、いいよねー。宮古島での生活。正に理想とするところ。羨ましい限り。
 まあ、レギュラーにとってはステップみたいだけど。
 しかし、まあ、オープニングのスペシャルゲストの叶姉妹。何者なんだろう? 姉ちゃん相変わらずズレまくりだし、分けわかんない。
 今やゴージャス、叶姉妹(姉妹でいいのか?)。民宿なんか知らない素振りだったけど、子ども時代の家族旅行なんかじゃ、常連だったりして?

「絶対泣かないと決めた日」。ドM OLの奮闘記

2010年08月26日 | 映画・ドラマ
 連ドラの「泣かないと決めた日」っちゅうのを1回斜め見したくらいなので、登場人物の設定とか分からなかったが、確か、榮倉奈々がすげー、意地悪されるんだよね。1人で倉庫の在庫調べさせられてた。
 藤木直人や木村佳乃との関係も把握していないのだが(木村佳乃って意地悪役じゃなかった?)、「絶対泣かないと決めた日」は単発だから観てみたら、「底意地悪りー」女たちが、「ここまでやるかっ」ってな意地悪してた。
 まあ、ヒロインが困難にもめげず前向きに道を切り開いて行くっちゅうのがテーマなのだろうが、「ここまでは無いだろう」ってな意地悪連発。人権問題だろっところまでエスカレート。これを耐え忍ぶヒロインって時代遅れじゃないのだろうか? 今時、「いねーよ」。とっくに辞めちゃうよ。と言うか「辞めていいよ」。「辞めなよ」。ドラマだからどこかで見てくれている、しかも実力者がいて、最後はヒロイン勝利だけど、見てくれている人って社会では力の無い人なのさ。ってことはさ、ヒロインは苛めには耐えるけど、試練も甘んじて受けるけど、自分から行動起してないような気がしない? 単に、誰かに助けてもらってるだけで。
 なんだかとっても「作り物」っぱくて(ドラマだから当たり前だが)、続けて2時間視聴出来ずに小分けにしちゃった。
 
 

「リング0 ~バースデイ~」。恐怖の始まりが、まさか仲間由紀恵だったとは…

2010年08月20日 | 映画・ドラマ
 「リング」、「らせん」、「リング2」に続く映画リングシリーズの完結編で、呪いのビデオ事件から遡ること30年前の昭和43年。生前の貞子(仲間由紀恵)の青春と悲劇的な最期までを描いた物語。
 シリーズの恐怖とは違って、人間の心の怖さも描いている。そして、何より、「こういった過去があったのか」とシリーズに続く終わり方。まさか貞子が仲間由紀恵だったとは知らなかったが、「まだ若いから、まだまだだね」と(演技を)観ていたが、終盤クライマックスは凄かった。オーディションで主役に抜擢されさらに、この演技で堤幸彦の目に止まり、「TRICK」主役に抜擢されたという裏話もうなづける。
 これで、このシリーズはこれで全部観た事になるが、一番印象深かったのは、映画よりもさきだった高橋克典主演の2時間ドラマでの「リング」。内容も衝撃的だったのと同時に(それで映画も観ようと思ったのだ。本当は怖いの嫌いなのに)、若かりし頃の高橋克典の、そりゃあもう、素敵だったこと。
 衣装の、ツルツルのシルクのシャツ姿は今でも目に焼き付いている。それ以降は、何か妙に大きくなっちゃって(太って)、「金太郎」やってたけど…。
 高橋克典が演じた役を映画では松嶋菜々子が演じていた。
 

「イケメンバンク THE MOVIE」。ホスト系かと思ったら秋葉系でした

2010年08月18日 | 映画・ドラマ
 全く芽が出ない漫画家の金底梨太郎(柳浩太郎)は、友人のゼニー赤羽(小谷嘉一)の路上ライブを聞きに来る山村百合(波瑠)に恋心を抱いていたが、ゼニーも、梨太郎の義兄でバツイチの家内紙幣(西興一朗)までもが百合への思いを抱いていた。
 そして、百合に思いを伝えれぬまま、梨太郎は金が尽きてホームレスになり、「漫画家として成功したら付き合って欲しい」と百合に伝えるが、成功への道のりは厳しく…。
 なんで、「イケメンバンク」ってタイトルなの? なんか、ホスト的な映画かと思っていたら、どちらかと言えば、秋葉系の主役が夢を追い掛ける青春サクセスストーリと純愛物だった。主演の柳浩太郎って子の話し方が、いかにもオタクっぽくてGOOD。居たなー、こういうヤツ。昔の職場に。
 で、タイトルは、どうやら、ルックスは申し分ないが、恋愛に不器用な5人の男たちが、一人の女性をめぐり切ない駆け引きを繰り広げるラブ・ロマンス。ってところからきているらしいっす。
 思いも掛けず、久し振りに純愛物観ちゃった。結構、後味いい作品です。

「僕たちの戦争」。勝手に反戦週間。七作目は、タイムスリップ。

2010年08月16日 | 映画・ドラマ
 2006年と戦時下が交差。互いの同じ顔の音顔が入れ替わった。そして、見知らぬ時代で生きて行く事を余儀なくされた2人を森山未來が二役で演じ分ける。
 これも,数年前、観た作品だが、勝手に反戦週間。そして今日は終戦記念なので、数年振りに鑑賞。
 入れ替わった互いが見知らぬ世界でのとまどいや、週間の違いへの憤りを感じながら。自分の世界を重んじるという深い意味合いがある。
 過去から現代はいいとしよう。しかし、今から戦時下へ、しかも軍隊へ行くという過酷な運命。これは受け入れ難い。
 ラストの選択がお見事。
 海を巧く使って時代を行き来する手法も素晴らしい。
 深い作品であると思うが、森山未來、上野樹里、古田新太、麻生祐未、内山理名、樹木希林、玉山鉄二といった巧者が場面を盛り上げる。
 現在を見た戦時下の森山未來が「こんな世界を作るために我々は…」と嗚咽するシーンは、「帰国」にも繋がる。
 コメディタッチながら訴えているのもシリアスで重い。そんな重さを感じさせない森山未來に拍手。
 今日まで、なんで? と思っていたが、だって変な顔だもの。とても主演の顔じゃない。でも、森山未來、巧いんだわ。役者だわ。
そしてラストはかなり切ないよ。平和しか知らない我々には思いもよばない選択。
 前に書いた事は忘れたが(忘れるくらいの印象だった)、今日観直して、この作品は深い。
 戦闘シーンとか、悲惨なシーンはないが、戦争の無情さを十分に現している。とわたくしは思う。
 そして、こういう作品を観ても、「チョーむかつく」とか、「あり寝ない」とか、疑問系で話すバカ、過去形で話すバカには伝わらないんだよね。
 これまで戦争物を観て来て、戦時下の人々の思いや、生き方に切なくなったが、彼らの屍があったればこその今をどれだけの人が理解しているのだろうか?
 親父狩りとか苛めとか、虐待とか、平和であればこその事件だ。
 他人を自己満足の為に傷つけるやつは戦争に行け!

「15歳の志願兵」。勝手に反戦週間。六作目は、心理戦。

2010年08月16日 | 映画・ドラマ
 太平洋戦争末期、軍からの要請で「予科練」に49名の志願兵を送らなければ成らなくなった愛知一中。エリートと呼ばれる彼らは決起集会で、全校生徒700人が志願を決める。
 「予科練」=特攻=死を意味するその選択に苦悩する少年の夢や友情。彼らを戦地に送らなければならない教師や親の葛藤を静かに表現している。
 こちらも戦闘シーンは無く、言うなれば、戦時下の心理戦。軍や軍国主義の教師に乗せられる形での志願から、集団心理へと動き、思いとは裏腹に志願をせざるを得ない少年の心理。死ぬ事が良しとされた時代に本心を隠し精一杯強がる少年の痛々しさが、悲しい。
 そして、見送る母を夏川結衣が好演。感情を表さず、静かに静かに、息子を見送るが、心の叫びを表情だけで表現している。
 教師でもあり、生徒の1人が息子でもある藤山順一に高橋克典。その息子・正美に池松壮亮。この子、竹野内豊に凄く似てるんだけど、誰? 順一の妻・明子に鈴木砂羽。ほか、福士誠治、平田満、竜雷太、太賀、佐戸井けん太、近藤芳正らが出演。賛成派反対派、どちらの主張も間違いでないように思わせる演出が見事だ。
 最後に生徒を志願させる事を良しと推奨した教師の佐戸井けん太が終戦後、新たな生徒と野球を楽しむシーンが映し出されるが、このワンシーンで、軍国主義の教師の心が戦後一瞬にして民主主義へと変わっていったことを現している。
 時代が流れが人の心をも飲み込んでいった「戦争」という悲しい史実を描いている。
 

「歸國」。勝手に反戦週間。五作目は、現在に問いかける社会派ドラマ。

2010年08月16日 | 映画・ドラマ
 倉本聰原作の「歸國」。
 舞台は現代の8月15日、終戦記念日の深夜。
 終電が終わり、静まり返った東京駅のホームに、1台の軍用列車が到着する。降車したのは、60余年前、南の海で玉砕し海に沈んだ英霊たちだった。
 彼らの目的は、平和になった故郷を目撃し、かの海にまだ漂う数多の魂に、その現状を伝えることだった。
 故郷へ、また思いを残す人の元へ、それぞれが散って行く。
 戦地で死んだものの、英霊とされなかった者は、日本を彷徨うことを余儀なくされ、その1人である立花報道官(生瀬勝久)がナビゲーター的役目を果たし、60余年の年月を英霊達に知らせる役割も担っている。
 東京の深夜を「明るいな」と話すワンシーンがあるが、車の量や、町の様変わり、高層ビルには感心を示さないあたりは…むむむ。
 出演は、大宮上等兵(ビートたけし)、木谷少尉(小栗旬)、河西洋子(当時/堀北真希、現在/八千草薫)、日下少尉(向井理)、竹下中尉(塚本高史)、志村伍長(ARATA)、水間上等兵(遠藤雄弥)、坂本上等兵(温水洋一)、大宮上等兵の妹/あけび(当時/小池栄子)、大宮上等兵の甥/大宮健一(現在/石坂浩二)、秋吉部隊長(長渕剛)、看護師(現在/西田尚美)、医師(現在/矢島健一)。
 戦闘シーンは一切なく、戦時下の人々の思いが現在に伝わっているのか? 彼らが「お国のため」と捧げた命の意味は現在に繋がっているのか? を問う。
 靖国神社の鳥居に浮かぶシルエットが見事であると同時に物悲しさを伝える。

「終わりに見た街」。勝手に反戦週間。四作目は、中井貴一作品におたんこ無し

2010年08月09日 | 映画・ドラマ
 中井貴一、香川照之が出演している作品に間違い無し。
 これも以前観ていたが、今またどうしても観たくなった。平成の世の中に済む家族がある日突然、第二次世界大戦の時代に家ごとタイムスリップと、まああり得ない話し。
 こういった話しは、どこか辻褄が合わないシーンが出てくるのが常だが、ストーリーにおかしな部分がないのだ。
 しかも主演は中井貴一。その妻は木村多江ときたら、もう間違いない。
 戦時下における人間の本能もそしてラストの「終わりに見た街」も見事に描き切れている。山田太一原作だから、その完成度はお分かりだろう。
 出演はほかに、柳沢慎吾、成海璃子、金子賢、柳葉敏郎(この人軍事役似合うよね)、小林桂樹、津川雅彦、柄本明らの芸達者。
 実際の戦争の悲劇がテーマではないで、涙こそ流さなかったが、大いに観る価値はあり。
 余談だが、中井貴一はどうしても源頼朝にイメージがダブル。実際に演じてもいたが、それ以前から頼朝は中井貴一でしょっ。と勝手に思っていた。
 勝手に思う戦争物に欠かせない役者は、中井貴一、柳葉敏郎、袴田吉彦。これ、どうだろう?

「サザエさん2」。連ドラになっちゃえばいいのに

2010年08月09日 | 映画・ドラマ
 実写版「サザエさん」の第二弾は、「お中元で大騒ぎ!!」、「サザエの夏休み」、「開店!!磯野家旅館」の3本。
 今更気付いたのだが、磯野家の人って誰もが、(気持ちが)若いよね。サザエさんはおっちょこちょいで早とちりの愛されキャラだが、波兵さんにしても舟さんにしても、子どもと同じ視線で物事を考える柔軟性がある。
 何より、この家族、悪口って言わないよなー。と感心した。物事も決して悪くは取らない。
 人としての鏡一家だ。だからこそ、こんなに長い間、日本中で愛され続けるのだろう。話しもたわいもない身近なことで、ホッとできるしね。こういう時間も大切だよね。
 こんなことみーんな知ってたよね。本当に今更だ。
 この実写版、連ドラでもいけると思うのだが…。もっと観たい。キャスティングもタラちゃんが妙に可愛過ぎるほかは、いい人選。
 ただ、子役って、ほかの映画、ドラマを観ても、「おしん」の小林綾子に勝天才って未だ出て来ていないー。加藤清志郎君もおしんにはまだまだ。

「ゾウのはな子」。勝手に反戦週間。三作目は毛色が違って…

2010年08月09日 | 映画・ドラマ
 上野動物園の「ゾウのはな子」の話しはあまりにも有名。確か昔は教科書にも載っていたくらいだ。戦時下、猛獣の毒殺を余儀なくされた時、どうしても毒薬入りの餌を口にしない頭の良さと、芸をすれば餌をもらえると思っていたかしこさ。
 そんな「ゾウのはな子」のほかに、井の頭のもう一頭の「ゾウのはな子」の話しをリレー方式で繋いだ、動物と飼育員の話し。
 もう一頭の「ゾウのはな子」の話しは初耳というか初視だった。
 今回は自分が動物をあまり好きではないこともあって、感動はなかったが、最後。本当の大ラスで、車いすの老人がはな子を観に来て、古びたチケットを握りしめながら、すでに夭折している妹に話しかけるシーンはグッときた。思わず涙。
 さて、主演は前半ははな子の飼育員役の反町隆史。最近思うのだが、反町ってもっと偏ったイメージがあったが、最近は色んな役をこなす役者なんだなーという印象。烏丸節子的。
 後半のはな子の飼育員は北村一輝。まあ、この人は巧いから、どんな役でもOKだが、濃いー2人の飼育員が、静かな演技を魅せている。

「戦場のなでしこ隊」。勝手に反戦週間。二作目も号泣

2010年08月08日 | 映画・ドラマ
 これも観てる。しかも、その時はそれほどでもなかったにも関わらず、今回は号泣。年を取って涙もろくなったためか、反対に深い部分が理解出来たからか。
 とにかく、切ない涙が止まらない。
 ドラマとドキュメンタリーの交差する仕立てで、実際の方々の生の声を織り込んでいる。こういう作品は多いが、かなり巧く編集しないと、どっちつかずの、またどちらかが五月蝿い出来になってしまうものだが、この作品はかなり完成度が高い。
 特攻隊の見送りを任じられた女子高校生の日記を綴っている。
 主演は成海璃子。小学生の頃から完成された美しさで、すでに高校生並の美貌を誇っていた彼女ももう大人の女優。女優として、若手の中でもかなり上位にランクインしていると言ってもいいのではないだろうか? 
 出演は、成宮寛貴、薬師丸ひろ子、和久井映見(語り)、中田喜子、手塚理美、勝村政信、中丸新将、夏八木勲ほか。
 前回は気に留めなかったが、夏八木勲が出演シーンは少ないがやはり、存在感あると感じた。
 

「はだしのゲン」。勝手に反戦週間。一作目は号泣

2010年08月08日 | 映画・ドラマ
 以前観た事があるのに、ストーリー分かっているのに、号泣。特に、前編の最後。父・中岡大吉(中井貴一)と弟・進次(今井悠貴)が死んで逝くシーンの父の言葉。
 そして後編ラストの軍隊から戻って来た兄・浩二(中尾明慶)と家を建てる、前向きなシーン。
 ドラマや映画は数限りなく観ているが、このドラマほど、1回観ただけでストーリーの全てを覚えている物はない。全く忘れている物、断片的な物がほとんどの中で、シーンのひとつ、ひとつが完全に脳裏に焼き付いているということはそれだけ、鮮明な印象だったということだ。
 それだけ覚えているにも関わらず、新たな気持ちで泣ける。
 主役の元(小林廉)のナチュラルな演技と進次・近藤隆太(二役)の今井悠貴の屈託のなさもその要因。本当に戦時下の貧乏ったらしい、小汚さがリアル。
 この今井悠貴って一度見たら忘れられない顔なのだが、いつ見ても阿部サダヲの子ども時代みたいだ。似てるよね。
 そして、父親役の中井貴一は、もう言う事無し。時代物にはなくてはならない存在だ。母親の君江を演じている石田ゆり子。スマート過ぎる感じもするが、演技は巧い。優しいけれど、ちょっぴり頼りないお母さんも、旦那さんがあれだけ骨のある人なら奥さんはこんな感じになっちゃうよね。と納得ででき、旦那さんと子どもが死んで逝く時も泣き叫ぶだけで、子どもが生まれる時も、元に頼ってのそんなお母さんが2回だけ、強い一面を見せた。一度目は旦那さんが非国民として特攻に捕まっている時に子どもを守るため、二度目は、敗戦で自暴自棄の息子を駆り立てるため。そんな部分に母の強さを見た。そして、そんなお母さん役が素敵だった。