観るも八卦のバトルロイヤル

映画・ドラマを独断と偏見(?)で、
斬って斬って斬りまくる。
※無断転載は一切禁止。

「刑事・鳴沢了~東京テロ、史上最悪の24時間」。スケールはでかかった

2010年05月30日 | 映画・ドラマ
 サツ回り(警察署)担当の元新聞記者だった著者・堂場瞬一による日本の警察小説シリーズの一遍をドラマ化。
 主演の鳴沢了を坂口憲二が演じ、矢田亜希子、ゴリ(ガレッジセール)、YOU、長谷川初範、寺島進、遠藤憲一、竹中直人らが出演。渋いところを揃えてきました。ハードボイルドな刑事ドラマになる筈…だったのだろう。
 だが、副主演(?)の矢田亜希子。なぜ? 今更? 初めての刑事役とか1年振りの本格復帰とかでちょい話題だったが、全然イメージ違い過ぎ。
 この人「やまとなでしこ」の時、凄く綺麗で、「なんでこんな綺麗な人が脇役なのだろう。まだ若いからか」とか思っていたが、一番色々な役を演じられる時期に休業だったでしょ。その間に、後から後から、若手女優がデビューしたり、主役を演じるようになったりしてるのに、今更だよね。もっと自分に合った役の方がいいんじゃない。
 それに、演技が…合っていないと言うか、この人にクールな姉御的役はきつい。ブランクがあったので演技の勘が掴めないのか? と思ったりもしたが、前からこんな感じだったよね。ただ、若い時は可愛子ちゃん役で、それだけで良かったから問題なかったが、今回のような、個性の強い、演技派俳優に挟まれちゃうと、完全に浮いてしまう。
 ドラマの進行を妨げるような感じで気になって気になって。
 物語は、意外な人物が犯人だった、というまあ、ありがちな話しだが、ここに行き着くまでの流れはさすがサツ回り。かなり食い込んでいる。
 次回作があるとしたら、女優さん抜きでの男性だけのハードボイルドでいいんじゃない。もしくは、これ篠原涼子辺りが妥当でしょう。

「絶対恐怖プレイ/pray」。駄作でいいでしょうか?

2010年05月29日 | 映画・ドラマ
 誘拐した少女を廃墟に監禁して現金を要求する誘拐犯・ミツル(玉山鉄二)と マキ(水川あさみ)。だが、誘拐した少女は死んでいた。
 不可解な出来事が誘拐犯たちを死へと導く。少女をめぐる謎は、ミツルの封印した過去までも明らかにしていくのだが、はっきり言って、絶対恐怖ってほどではない。
 終始する、水川あさみのヒステリックな叫び声が五月蝿いだけ。ホラーが向いていないのか…感情的なシーンはいただけない。「渋谷怪談」でもそうだったが、この人、大根だよね。しかし、あちこちで引っ張りだこ。凡人には分からない魅力があるのだろうが、凡人だから分からないなー。
 一昔前だったら、ヒロインをいじめる、意地悪お姉さん的ポジションだったと思われるが。
 なんだか、言いたい事がよく分からない作品。なぜ、少女は死んだのか。なぜ、姿が見えたのか、なぜ、死んでまで誘拐されたのか。なぜ、殺人犯たちを殺していきながら、ミツルに妹になっちゃったのか。
 最後はどうも小学生に乗り移ったかのような終わり方だが、それもまた意味不明。
 これは駄作と言っていいでしょうか?
 

「陰日向に咲く」。劇団ひとりは寿司早く食えるだけじゃない

2010年05月29日 | 映画・ドラマ
 原作は、6人の陽に当たらない落ちこぼれが、社会復帰するまでの道のりを描いたオムニバス形式の劇団ひとりの処女作。
 この6つの物語から4つの物語を抜粋し、本題の進行と、そこに顔を出す人がほかの話しにもリンクして、物語が交差して行くという高度な脚本。
 最初は、バスの運転手のシンヤ(岡田准一)。ここに、回想シーンが絡む。アイドルおたくのゆうすけ(塚本高史)、ホームレスのモーゼ(西田敏行)の話しがそれぞれ独自に進行するので、場面が急展開で代わるが、話し自体が単純なので、混乱する事は無い。回想を含む4つの物語が同時進行する訳だ。
 一つは、パチンコ依存症でサラ金の取り立てにおびえ、俺俺詐欺をしてしまうシンヤ(岡田准一)。そのシンヤに絡むのが母・鳴子(宮崎あおい)の思い出の人を雷太(伊藤淳史)を探す、寿子(宮崎あおい)。
 二つ目は、回想の鳴子と雷太の話し。
 三つ目は、大ボラ吹きで有名なホームレスのモーゼ(西田敏行)と彼に感化される社会の束縛に苦しむサラリーマンのリョウタロウ(三浦友和)。
 四つ目は、マイナーなアイドル・武田みやこ(平山あや)の熱狂的なファンのゆうすけ(塚本高史)。この話しだけ、独立しているが、実は小学校時代の初恋の相手という設定で、憧れ(ファン)と現実がクロス。
 ほかの三つは、シンヤが俺俺詐欺を働いた相手が、雷太の憧れの人で、雷太を好きな鳴子が寿子の母。シンヤの借金の相談先の弁護士が寿子。
 雷太は実はモーゼで、モーゼに感化されるリョウタロウはシンヤの父。
 文書にするとまどろっこしいが、これが明瞭。
 いずれの話しも、最後は、真夏の雷雨が去った後の雨上がりといった爽快さが残る。
 岡田准一ってこの手の作品に強いな(恵まれているもしくは当たり役?)と同時に、「花よりもなほ」に続く面白センチメンタル作。
 若い出演者が体に厚みが全くないのに驚いた。若いって代謝もいいんだねぇ。
 タイトルは、某番組で魅せたひとりの寿司早食いのこと。ひとりだったらフードファイターとしてプロの中でも通用するほどの食いっぷり、お見事でした。が、作品はもっとお見事。
 こういう後味のいい話しはいいよね。

「ラスト・スキャンダル」。40歳過ぎの女性に恋するのは…

2010年05月27日 | 映画・ドラマ
 実は、ラスト1本前に観て、「あれっ、面白い」と思っていたら、翌日最終回。なので、高視聴率だったことも女性に指示されたことも全く知らなかったのだが、10代の同級生で初恋の相手が、方や国民的スターのソン・ジェビン(チョン・ジュノ)で、方や冴えないおばさんのホン・ソニ(チェ・ジンシル)となって約20年振りに再開。
 そこからドタバタコメディがあったと予想され、実は互いに好きなのだが、一筋縄ではいかない恋だったと思われる。
 ドブスなおばさんのホン・ソニが後半はソン・ジェビンの力で美しく変身していったらしいが、この人、どこにでもいそうな普通の人なのだが(だから視聴者が共感出来る)、時にチャーミング、で時に可愛らしい。アングルによって凄く変わる。これって、凄くモテるタイプだ。
 実際に韓流スターが大人気の日本だが、「よく見てみなよ」、「思い違いだってば」と思われる方が多い中(だって絶対に違う人いるもん)、唯一、「カッコいい」と思えたのが、イ・ビョンホン。しかし、彼も映像の中では素敵だが、トークや番宣の時などは、「そうでもない」むしろ、「?」じゃないか。因に韓流の中で私がファンなのは、イ・ビョンホンだけだったのだが、「IRIS」観て、チョン・ジュノに乗り変えた。
 しかし、だからこそスターなのだろう。そのイ・ビョンホン主演尾の「IRIS」で気になっていたチョン・ジュノが主演だ。
 この人は文句なくハンサムでしょう。サバンナ高橋に似ているのが気になるが。
 そして、手の届かないスターとの恋ってのに、ドラマに共感して、自分も一緒になって夢を見ていた冴えないブスのおばさんやお姉さんも多いのだろう。そこで思い出したのが、ある作家さんが著した、「40歳過ぎの女性に恋するのは、その女性の20代を知っている男だけだ」の一説。
 ごもっとも。
 ドラマ設定は39歳だけど、アラフォーだ。最後に話しは逸れるが、アラフォーって、いい言葉が出来たよね。今までは、おばはん、おっさんだったのがアラフォーとなるとちょっとお洒落っぽいよね。しかし、アラフォーって別の言い方だとシニアに入るのか?
 

「予言」。クライマックスは父の愛

2010年05月24日 | 映画・ドラマ
 記憶とは実に曖昧で、年を取ると更に酷くなる。これ、観た事がある。大まかなストーリ知ってたもの。だが、主演の三上博史以外は全く記憶に無く、妻役の酒井法子すら忘れていた。
 話しは、実家から帰る途中の里見英樹(三上博史)一家から始まる。途中で車がエンストを起こし、止まってしまう。
 修理を呼ぼうと、すぐ近くの電話ボックスに入る英樹。するとそこに一枚の新聞が飛んできた。
 日付けは今日で、「里見の娘が事故で死亡」と書か多喜二が目に入るが、無視しようとしたその目の前で、道路上に止めた自分の車にトラックが正面衝突して、娘は死んでしまう。
 その後も、その「恐怖新聞」は英樹の元に…。
 ラストはやはりそうするよな。という親の愛情で締め括っている。
 まだまだ若い(今でも若いけど)堀北真希、、吉行和子、山本圭らが出演。

「Mother(マザー)」。虐待こそが平成の怪談だ

2010年05月24日 | 映画・ドラマ
 遅ればせながら視聴。ただ、場面場面途切れながらなので、分からない部分も出来てしまった。ドラマによっては、画面観ながらでなく、ほかのことをしながらのながら鑑賞でも内容を十分理解出来るものもあるのだが、「Mother(マザー)」は複雑だから食い入るようにしないとダメだ。
 正直、初回を観て、怖くなった。児童虐待。しかもそれに気付きながら見てみぬ振りをする大人。しかし、最も怖かったのが、子どもを殴ったり、ゴミ袋に入れて捨てるシーン。テレビでの架空の物語と分かっていても恐怖心が拭えない。
 こういう力関係がはっきりしている間柄での暴力やいじめというものが一番嫌いである。と同時に、人として絶対にやってはいけないことだ。
 だが、実際に、児童虐待でなくても、誰の身近にもあるのがこの問題。一番分かり易いのが、職場の上下関係だろう。自分に逆らえない部下に対する上司の無理、無茶果ては、八つ当たりな態度。誰にでも思い当たるのではないだろうか。
 その最も卑劣なのが、体力的にも、力関係でも劣る子どもを虐待する大人。しかも、何をされても自分に逆らえないまたは、自分を慕う子どもに矛先を向ける時点で、もはや奴らは人間ではない。自ら人として生きる事を放棄したのだ。こういう奴らは同じ目に合わせてやればいい。
 反面、こういう事件を目の当たりにしても、児童手当払うのでしょうか? 我が国は。これまでも、「なぜ、他人にセックスの後始末を国民がしなくてなならない」と憤ってきたが、児童手当が子どもの成長、教育に生かされるとは限らないんじゃないのだろうか。
 もし、それでも支給は必要と考えるなら、毎月、明細を提出させるべきである。領収証をもちろんつけてね。だって当たり前でしょう。人からお金をいただくのだ。それくらいはクリアにしてもらわないと、何も関係ないのに、高い税金納めさせられるこっちはたまったものじゃない。
 アメリカなどは、児童手当がいい感じだから、それ目当てに子ども産んだりする人もたり、その金で働かなくても生活出来るから、どんどん産んで…。問題になっている。
 そこまでいかなくても、親が、子どもって自分の責任で産んで、自分の責任で育てるものじゃないのだろうか。育てる余裕が無いなら作らなければいいだけの話しで。
 大いに話しが逸れてしまったが、そういう問題も考えていただきたいものです。
 ドラマは、2回目から、児童虐待を離れ、ヒロイン・鈴原奈緒(松雪泰子)の生い立ちや、家族、人間関係へとテーマは移る。
 いかにもドラマチックな生い立ちに、もう恐怖心は無くなるが、大人の問題、そして、今後必ずやってくるであろう、犯罪と心の痛みへと物語は続くのだ。
 実の母親が望月葉菜(田中裕子)だということが案外早く表面に出た。
 田中裕子もばあさんとか、おばあちゃんと呼ばれる年になったのですね。そして、今、ナチュラルな年齢で勝負している女優さんってこの田中裕子と倍賞千恵子くらいなもんじゃない?
 松雪泰子って、文句無しの正当派美人さんで、そうとう綺麗だよね。女優さんは綺麗なものだが、可愛いとか今風とか、雰囲気とか、スタイルとか、いけてるとかではなく、美人と言ったら松雪泰子と仲間由紀恵だと思う。
 

「死国」。ジャパニーズ・ホラーはやはり切なさを煽る

2010年05月23日 | 映画・ドラマ
 久し振りに高知県矢狗村に帰省した明神比奈子(夏川結衣)は、幼馴染みの日浦莎代里(栗山千明)が16歳で死んでいたことを知る。
 そして再会した、もう一人の幼馴染みの秋沢文也(筒井道隆)から、莎代里の死は、霊を呼び出す儀式の最中に悪霊に取り殺されたというものだった。
 未だに莎代里の死を引きずる文也に、比奈子は次第に想いを抱くようになる。
 そんなある日、村の聖地である神の谷に祀られていた地蔵の首が捥がれるという事件が起こり、その日を境に村では次々と不気味な現象が起こるようになった。そこにはは莎代里の母・照子(根岸季衣)が深く関わっているようだった。照子は逆打ちで莎代里を蘇らせようとしていたのだ。
 逆打ちとは、四国八十八ヶ所の霊場を死者の歳の数だけ逆に巡ると、死者が蘇るという儀式がのことで、娘の死を悲しむ照子が、その逆打ちを行っていたのだ。
 これ観て、「大泉(洋)さん、これだ」と思った。「水曜どうでしょう」で、四国八十八ヶ所巡りをしてから、体調が優れず、その筋の方に見てもらったところ…。とか、画像が…。と語ってたが、逆打ちしちゃってるもの。
 さて、ヒロインの夏川結衣が若い。この人、大人になってからブレイクした感が強く、若い頃(といっても約10年前)はあまりピンとこなかったが。
 そして、いつ、どこで、誰を演じても飄々として淡々としたメリハリのない同じ人の筒井道隆が、これははまり役。ホラー俳優になっちゃえ!
 お話は霊場を題材にしたり、恐怖を煽るシーンもあるが、印象は、単に恐怖心を煽る物ではなく、「雨の町」と共通する切なさが日本人に琴線に触れるのかも知れない。

「シバトラ~special II~」。溝端淳平、どこから観ても川崎麻世

2010年05月23日 | 映画・ドラマ
 「シバトラ~special II~」ということは「シバトラ~special I」もあったといくことで、連ドラだった訳だから、結構な回数。だが、今回が初めての視聴。
 番宣では知っていたが、イメージとして、童顔の新米刑事のサクセス・コメディだと思っていたら、大真面目で固いんだねシバトラちゃん。
 なにせレギュラーに塚地武雅(ドランクドラゴン)、宮川大輔、真矢みき、今田耕司(スペシャルでは出番無し)が居るんだよ。こりゃあもうコメディと思っちゃうのだが、少々の面白キャラではあるが、はじけてはいない。
 主演の柴田竹虎(初めて知った)の自体が、大真面目で熱い男!なんだもの。
 ドラマの冒頭でこれまでの流れをザックリと紹介した後、少年刑務所で時限式爆弾を使用した爆破事件が起き、多数の死傷者が出る。
 横浜みなみ署に特別捜査本部が置かれ、神奈川県警捜査一課と横浜みなみ署生活安全課の合同捜査が始まる。
 容疑者は5年前に同じ手口の犯罪を引き起こし、服役中だった五十嵐幻人(溝端淳平)に絞られるが、そこには5年前の事件で家族を亡くした遺族たちによる復讐劇があった。
 これまでにない斬新な内容。
 そして、最後まで犯人を臭わせる千葉さくら(真矢みき)の行動。この行動が真犯人を突き止める為だったと分かるまでの視聴者にさくらへの疑惑をかけさせる手腕は見事だが、何も、桐野弥生(加藤あい)を縛り付けて、監禁しておく必要性は全く感じられない。意味不明。
 展開も面白かったのだが、凄く気になった点は、始め、画面を観ないで声だけ聞いて菅野美穂だと思っていたのが加藤あい。声、しゃべり方似てるし、加藤あい(演技)巧くなった。「池袋西口公園」の頃からもの凄い進歩。
 もう一つ、犯人役の溝端淳平。彼も演技巧いが、どこから観ても、川崎麻世に観えてしまった。「麻世さんは、歌って踊れるんだよ」の「池袋西口公園」の台詞が頭の中でバンバンリフレインされていた。

「案山子」。よく分からない香港人の存在

2010年05月22日 | 映画・ドラマ
 行方不明になった兄・剛(松岡俊介)のアパートでかおる(野波麻帆)は、高校時代の同級生・宮守泉(柴咲コウ)が兄に出したラブレターを手掛かりに兄を捜すため、泉の実家がある 山間の村に向かう。
 不気味に案山子が林立するその村には、1年に一度、案山子に死んだ人間の魂を宿らせて生き返らせるという風習が残っていた。
 だが、泉の両親(河原崎建三、りりィ)に泉は「入院中」と会わせてもらえないまま、宮森家に泊めてもらうことになる。
 主演の野波麻帆って知らないし、台詞回しも素人っぽいので、ぽっと出の新人さんかと思っていたら、「愛を乞うひと」で映画賞新人賞を総なめにた凄い女優さんなんだって。2001年当時は、柴咲コウよりも売れていたんだね。
 ストーリとは関係なく、意味不明になぜか香港からの留学生という役で、香港で見た事も聞いた事もない葉佩(グレース・イップ)ってえのが出ているけど、日本と香港の合作映画だから、何かのバーターだね。
 こんな田舎でいったい何を学んでいるんだか知らないし、ちょっぴり広東語。とっさに自国語が出ちゃうのは普通だけど、「キャー」とか悲鳴じゃなくて、結構な文節。「かおる何をしようとしているの? ダメよ」なんて言ってたよ。しかも、すぐに日本語で同じ事言ってたし、落着いてるなー。
 「リング0~バースデイ~」などの鶴田法男監督が、伊藤潤二の短編漫画を映画化。「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」で、ファンタランド国王賞に輝いたそうだ。
 何を言いたかったのだろうか?  で、結局、兄ちゃんはなぜ、何の目的で監禁されていたのでしょう。死人が蘇る時、なぜに自分の復活を願う人を殺しちゃうのでしょうか。
 かおるが最後兄に呼び戻されるが、この村は不死の村と言う事になる割には年寄り居なかった。
 

「雨の町」。せつない思い

2010年05月22日 | 映画・ドラマ
 内臓の全くない子どもの死体が流れ着いた。不可解な死体の事件性を追求するルポライターの兼石荘太(和田聰宏)は、丙村で35年前に起こった小学生集団失踪事件 に辿り着く。
 そして兼石が、その村を訪れようとする途中、突然雨が降り出し、車中で村に伝わる言い伝えを聞かされる。「季節はずれの通り雨の時には表に出るな。雨に呑まれるから」。
 兼石は死んだように静まりかった村に戸惑いながらも探索を始め、廃校になった西村小学校で、古びた卒業アルバムを見つける。そして、そのアルバムに写った少年と少女に遭遇するのだった。
 子どもの死体が急に動き走り出したり、子どもが死霊に変わる時、犬の縫いぐるみみたいだったり、ホラーなのだが、子どもの可愛さがあまり恐怖を誘わない。
 クールな医師が、動きだした子どもの死体を目撃したら、キャラ一転。全編を通して、異常な恐がりを見せているのはこの医師だけ。しかも、医師役が安田顕。
 話し自体もホラーというより、愛情を押し出している。
 事件が解決した後、場面が村から都会へ代わり、ホッとした時に再び…の添加はここ手の映画でよく使われる手法だが、死霊役の成海璃子の最後は切ないよ。
 ほかに出演は、真木よう子、武重勉、光石研。

「絶対恐怖 Booth ブース」

2010年05月21日 | 映画・ドラマ
 深夜の生放送ラジオ番組が行われているラジオブースが場面のほとんどを締め、聴視者から寄せられる電話相談が全て自分の実体験と重なっていく、人気DJ(佐藤隆太)がじわじわと追い込まれて行く姿を描く。
 それが偶然なのか、彼に恨みを抱くスタッフによる意図的なのか…。これは視聴者の判断にゆだねられているのだが、そのどちらにも捉えられるように進行する。
 冒頭、過去に同じ様な生放送のラジオ番組のDJが放送中に首つり自殺をしたシーンから始まるが、同じブースで起きたその事件が、ラストの結末に繋がってくる。 
 視聴者を驚かせたり、突発的な恐怖を与えるものではなく、心理的恐怖がテーマ。そしてホラー作品には珍しく出演者のキャラ設定も明確にされている。
 出演は、小島聖、池内万作、芦川誠、浅野麻衣子、三浦誠己、高橋真唯、玉山鉄二ら。

「ウルトラミラクルラブストーリー」。訛りキツくて…

2010年05月20日 | 映画・ドラマ
 舞台は青森県。で農業をしながら一人で暮らす陽人(松山ケンイチ)は、東京からやって来た保育士の町子(麻生久美子)に恋をする。
 町子が青森まで来たのには訳があって…。
 町子先生に対する強すぎる思いから、キャベツ畑に埋まってたり、死んじゃったり、生き返ったり…ハチャメチャなコメディらしいのだが、方言キツすぎて、意味分からねーっ。外国語だ!

「いぬ会社」。なんだこりゃあ(いい意味で)。

2010年05月20日 | 映画・ドラマ
 実際の犬が出演し、営業3課で働いている設定の「いぬ会社」。たって犬、何もしてねー。普通に首振ったり歩いたりしてるだけで、カメラがアップを捉えるだけで何もできねー普通の犬。
 あのね、某携帯電話会社のお父さん犬の方がよっぽど演技してる。犬以外、背景は全てイラスト(CG?)。アニメの中に可愛くもない犬が居るだけ。でもイラストは可愛い。
 じゃあ何が面白いのか…アフレコ。会話のセンスだよね。
 佐藤(矢作兼)、鈴木(大泉洋)、課長(戸次重幸)のレギュラーに、回によって派遣社員やらアルバイトやら社長やらのゲストが加わる。ゲストの声は、若槻千夏、松永玲子、小日向しえ、小木博明が持ち回りで演じ分け。
 1回5分のショートショート・コメディ。

「IRIS-アイリスー」。ちょつ、ちょっとー。

2010年05月20日 | 映画・ドラマ
 前回絶賛した「IRIS-アイリスー」。確かにワクワク、ドキドキで面白いし、何より、次回への繋ぎ方は目を見張る物がある。
 イ・ビョンホンはカッコいい。
 だけど、だからそこ、第五回目。あれ、酷くない? 時間の関係でカットされているのか、それとも細かい事を気にするなら韓国ドラマは観ない方がいいのか。
 もし、自分の見逃しだったらお詫びします。
 まず、爆発炎上する車からどうやってキム・テヒは救出されたのか。携帯にかかって来た電話で「逃げろ」と言われていたと思われるが、説明が無い。それ以前にいつ、誰が、どうやって爆弾仕掛けたのさ。
 次に助けられて半年も意識不明だったビョンホン。確かにふらついてはいたが、半年寝たきりなら筋肉落ちてて、歩く事も出来ないでしょう。それが警備(?)を全員ノックダウンは無いよな。
 で、寝間着で脱出してどうやって日本へ行けたんだ。こっそり、カードでも忍ばせていたのか。しかい、国を上げて抹殺された存在ならカードくらい止めるよね。それとも韓国の秘密諜報機関はツメが甘いのか。
 そして、場面は変わり、思い出のの地、秋田。寝間着姿から完全防寒服。しかも、山小屋まで所有、更に以前のお忍び旅行の時に旅館の女の子に好意持たれていたから、旅館でお世話になるのは分かるが、キム・ソヨンを監禁したオンドルみたいな部屋は何?
 そしてまた一転。なぜか韓国で捕まったキム・ソヨン。ここまではいいとして、なぜかビョンホンまでいつの間にか、どこかで誰かに捕まって拷問されちゃってる。
 初回から、韓国人が初めての日本で日本人とのコミュニケーションばっちり。秋田の田舎の子どもが韓国語を話せる筈はないけど、彼らは諜報部員だから日本語くらいマスターしているのだろ。ブタペストでは、英語は当然必須だろう。お忍びの秋田旅行時、連絡がつかなかったと言われているが、あれだけの仕事をなさっている方々なら携帯電話ローミンングしていて当然なのに、多分電源切っていたのね。と自分を納得させていたのだが、なんだか、おかしい部分のエスキュースが難しくなって来た。
 恋愛一筋以外は目をつぶって観るのが韓流なの? でも、大丈夫。香港映画なんか、もっと凄い物がある。話しの展開、繋がりなんて二の次ってね。シーン、シーンが決まっていればそれでいいみたいなね。
 余談だが韓国版をちょこっと観たが、主演2人の声、全く違うよね。ビョンホンはもっと低いし、テヒはハスキーじゃない。しかし、戦隊アニメなんかのヒーローを演じるプロの声優さんが、「おい、きみ」なんて、妙にいい声で吹き替えるよりは、本物ぽくってかなりいいキャスティングだ。