観るも八卦のバトルロイヤル

映画・ドラマを独断と偏見(?)で、
斬って斬って斬りまくる。
※無断転載は一切禁止。

「禅ZEN。難解。

2011年06月29日 | 映画・ドラマ
 結局、内田有紀が汚れ役で脱却を計ったって作品だね。中村勘太郎出ずっぱりで、中国語の発音も良かった。頑張った。だけど。内田有紀でしょう。
 藤原竜也があんなちょい役を良く引き受けた。そう言えば、「新撰組」の友情出演か。
 面白くはない。だが、史実として道元禅師の功績を知る意味では意義がある。それだけ。



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「最後の忠臣蔵」。役者が違います。

2011年06月25日 | 映画・ドラマ
 吉良邸に討ち入った四十七士の生き残り、寺坂吉右衛門に 佐藤浩市。討ち入り直前の脱落者、瀬尾孫左衛門に役所広司。
 瀬尾孫左衛門にしても毛利小平太元義にしても討ち入り直前で離脱し、その後の消息の解らない人は、作家さんの腕の振るいどころ。いくらでも創作できるよね。
 毛利小平太元義に至っては病いで雪の中はって吉良邸まで行こうとするが命尽きるなど、ドラマチックにも描かれていることもある。
 前半、淡々進む流れに飽きがこないのはこの二人のお陰。文句無しに巧い。そして後半、「多分腹を切るだろうな」とは解りながらも、それまでの役所の演技の巧いこと、巧いこと。更に、佐藤の最後の一礼も素晴らしい。
 本来物語中は寺坂も腹を切りたいところだろうが、こちらは史実が残っているのでそうもいかないのだろう。
 実は大石内蔵助の隠し子の可音(桜庭ななみ)の嫁入り行列に元浅野家家臣が馳せ参じるシーンから泣けた。急に駆け付けた割には婚礼の膳がんぜ揃っているのかは別として。
  風吹ジュン、安田成美もかなりいい味出しています。居眠り磐音や土方副長の山本耕史もこの中にあってはちょい役。
 申し訳ないが、「十三人の刺客」、「桜田門外ノ変」、「武士の家計簿」「雷桜」とは一線を画していた。
 でもね、結局赤穂浪士って、年寄りの寝込みを襲っただけなんだよね。日本中が感動する中、荻生徂徠は言ったね。
 「そもそも浅野内匠頭は、殿中にて刃傷に及んだ故腹を切ったまで。それを吉良が敵など道理が通らぬ」ってね。
 ほかにも幕臣の中には、「夜襲をかけるなど夜盗と同じ」と主張した人もいたそう。
 しかしまた、この映画で赤穂人気が高まりそうだ。

 そうそう役所広司、痩せたなと思ったけど、これ最後の切腹シーンで腹を出す為に絞ったんじゃないかな。五十のおっさんにしてはお見事。
 時代劇フリークとしてはやはり役所と言えば「三匹が斬る」。大分年いったが、役所の千石さんが観たい。リメイクされていたけど、当たらなかったものね。やはり役所が出なくちゃねっ。


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「新撰組血風録」。沖田総司良かったねえ。

2011年06月21日 | 映画・ドラマ
 今クールまともに真面目に観たのはこれだけだった。最近「仁」もたるいし、「江」などもってのほか。ぎゃーぎゃーうるさいだけの水川あさみ。ミルキーボイスで甘ったれの上野樹里。それでも鈴木保奈美が出ている頃は観れたけど、もはやこれ大河ドラマじゃないでしょう。
 いくら石坂浩二が演技しても、浅野三姉妹で台無し。
 おっと話がそれた。
 「新撰組血風録」。これはもう殺陣指導と所作指導の方々の勝利。ここまで忠実な時代劇は珍しい。そして沖田総司。実戦ではどうのではなく、沖田っぽい剣術の作法がお見事。
 ほかの隊士は「えええっ」ってな感じだったが、それでも斉藤一さんを演じられた方はきちんと左利きを守ってた。あんまり上手くはなかったが、左手での殺陣なら致し方ないだろう。
 今、観直して間違えた。彼が左利きは最終回のみ。刀も左差しで、右手だ。もちっと頑張って欲しかったな。
 いやー、沖田。辻本裕樹だって。でもこの子の沖田は、「薄桜鬼」の沖田を意識してたよね。それでも、沖田はこの子が良い。NHKさん大河ドラマで是非起用ください。
 二宮和也と似てるから、ニノの沖田もいけるかもね。
 で主演の土方。永井大も良かったよ。というか如何にも気難しそうでなんかリアルだった。で、どのドラマでも土方は恋をしなくては成らない。これはお決まり。色男だからね。
 だけど、今回やり過ぎだよ。お美代さんだっけ。惚れちゃうのは解る。しかし、商家の跡取りとして婿取りも解る。だけど、新撰組の密偵になってたか? 「池田屋どす」とか知らせてたけど。これは監察の山崎も調べ済み。物語ではね。
 で、最後はどうやら土方の子らしい女の子産んじゃって…。その子の名前は、実際の土方の許嫁だった「こと」。土方、「気持ちには添えない」とか言いながら、やることはやっちゃったって落ちで終わっちゃったよ。
 主題歌がなぜか吉田拓郎。局は良いが歌詞がねえ。もっと旬の人でポップにした方が良かったのではないだろうか。
 奇しくも最終回は、土方歳三の故郷・日野で観ました。はい。新撰組の足跡の旅をしていましたので。土方の生家や、墓、佐藤彦五郎の日野宿陣屋なんかを観た後だったので感慨ひとしおです。


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「幕末機関説 いろはにほへと」。どこまで人気なんだ秋月姓。

2011年06月18日 | 映画・ドラマ
 こちらも主演は架空の人物・秋月耀次郎。秋月って名前、そうとうハードボイルドなんだろうな。

 本物は、秋月悌次郎胤永。文政7(1824)年産まれ。会津藩士丸山四郎衛門(100石)二男です。京都守護職拝命時には家老横山主税に公用方として抜擢され、主君・松平容保に伴い上洛。戊辰戦争を戦い抜き、会津戦争責任者として終身禁固に処せられるが3年後に特赦により釈放。後に、太政官出仕、東京大学等の教授などを歴任し、明治3(1900)3年1月東京にて病没。享年77歳。
 とまあ、関係なくもない話です。

 「幕末機関説 いろはにほへと」は、「薄桜鬼」ほどははまらなかった。何故だろう? キャラの個性か?
 秋月という姓よりも幕末ものには欠かせない土方歳三さん。「幕末機関説 いろはにほへと」でもまた何とも男っぷりの良さったらないねぇ。この人、戊辰戦争では頭の固い奥羽越列藩同盟のお偉いさん相手に椅子を蹴り倒したとか、会津白虎隊士に馬を下りて詫びたとか伝わる逸話もかっこいい。
 最高なのは、死に様。馬上で銃弾に打ち抜かれる。ハードボイルドだねえ。後々の映像化を考えたかのような演出(そうじゃないけどね)。この死に方ひとつで、そうとうなドラマ生だものね。

 と、今回は「幕末機関説 いろはにほへと」を逸れちゃった。
 函館の雪の画像は綺麗でした。函館が終焉ってのもこれまたドラマチック。おっとまた史実だ。

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「武士の家計簿」。豪華な家族だなーっ。

2011年06月17日 | 映画・ドラマ
 加賀藩の御算用者の猪山直之は、出世する度に出費が増えて家計が火の車になり、その清算のために家計立て直しを宣言し、家族一丸となって倹約生活を実行していく。
 祖母・草笛光子、父・中村雅俊、母・松坂慶子、直之・堺雅人、妻・仲間由紀恵、息子・伊藤祐輝、娘・藤井美菜って家族が倹約します。
 あのね。番宣ビデオが巧かった。本編はそれほどでもありません。淡々と家族を描いているだけで。まあ、それほど画面に釘付けで観た訳でもないので、もしかしたら(再度観たら)感想が変わるかもしれませんが…。



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「薄桜鬼 雪花録 碧血録」。こりゃあ女子たまらないでしょう

2011年06月16日 | 映画・ドラマ
 まずは「千と千尋の神隠し」以来見たアニメのレベル向上に拍手。凄いよね。「サザエさん」、「ルパン三世」世代だもの。
 これだけ美形剣士がそろっちゃったら女子(敢えて女性ではない)はたまらないだろうなー。みんな男気があってそれでいて男前。
 ただ、この原作者、ただの漫画ではない。史実は知っている上でのアレンジだ。なかなかに女子供の見るアニメと侮れない面白さで一挙に鑑賞。大分後にはなるが(途中、あれ、藤堂、沖田未だ生きてるのかなんてね)、最終的には死ぬべき人は死んでいるあたりの演出も憎いね。
 刀の鍔迄史実に忠実です。
 嫌味ったらしい沖田総司と近藤勇辺りはNHK大河ドラマのキャラだね。
 最後、やはりと言うか、必ず恋愛をするのは土方歳三なんだよね。これって、作者的にあの有名な土方本人の写真がイメージを膨らませ易いのだと思う。
 やっぱ人間って顔だよねと思うもの。
 近藤、沖田(これは姉ミツの息子だそうだが似てるって)、斉藤、永倉は写真が残るが、イメージ掴めないものね。むしろ「どっひゃー」ですけどね。原田佐之助は苦みばしった良い男だったらしいです。息子の茂さんの写真はぽっちゃり系だのいい人タイプだけれど…。
 なぜに伊東甲子太郎がお姉キャラなんだかな。実際、伊東先生かなりのイケメンなのに。
 歴女なんて女子って結局こうやって幕末の志士とか戦国武将をイケメンに変えて、疑似恋愛しているのでしょう。図らずも幕末の志士の本を読んでいるのだが、挿絵がわらっちゃうくらいのイケメンで、売れ筋ターゲットを女子に絞ったことが安易に解る。
 しかし、こんな新撰組に一人守られるヒロインってのも、皆さん疑似体験なのだろう。
 何はともあれ、たまんねーだろうな。こんな新撰組居たら。

 そしてもうひとつ。「冬の蛍」という幕末の男色野郎のアニメも見たが、まあ架空の人物なのだが、名前がハードボイルドでカッコいいってだけで使われちゃった秋月さんに同情したね。彼は会津藩の藩士。田島陣屋代官の息子さんだからね。子孫の皆さんに同情します。

 よろしかったら「合縁奇縁人の縁」も訪問してください。新撰組のお話第二作目連載中です。




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「最後の晩餐~刑事・遠野一行と七人の容疑者~」。思わぬ拾いもの。

2011年06月11日 | 映画・ドラマ
 とにかくお侍が出ていないことには視聴する気になれないもんで、うっかりしていたが、これは良かった。思わぬ拾いもの。
 佐藤浩市、成宮寛貴、安達祐実、本郷奏多、斉藤由貴、ARATA、六角精児、橋爪功、柄本佑、西田敏行、石黒賢、中尾彬、黒木瞳。
 この出演者、凄くないですか?
 おたんこ俳優いないもの。今流行のイケメンとかアイドルとかいなくても巧者が揃えば画面に問題無し。もしろ、人気女優とか言われてるが、きゃんきゃん五月蝿い女優とか、甘ったれた口調で脳天を刺激してくれる女優とかが全面に出ている某大河ドラマよりなんぼいいか。
 これは、遠野刑事が犯人を断定する推知が出来過ぎでもあるが、目を瞑ろう。とにかく、似通った探偵物や刑事物よりは面白い。


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「悪人」。本当に悪いのは誰かを問い掛けます

2011年06月05日 | 映画・ドラマ
 妻夫木聡が悪っい、悪人かと思いきや、誰が一番悪いのかってな謎解きの中で家族の苦悩を描いている。
 殺された女の子、粗雑に扱った男の子、女の子に言葉に傷付けられた犯人、その犯人を愛する女。ようは、言葉では幾ら心を傷付けても罪にはならず、身体を傷付ければそれは犯罪といった矛盾(?)。
 殺された恩の子は可哀想だが、しかし、この子の性格もねえ。まあ、良くいるタイプの今時の軽い女の子。それでも親から見れば可愛い我が子なんだよね。
 被害者、犯人の家族から見た面、外での面を描き切れてる。何と言っても双方の家族役の樹木希林、柄本明が凄い。
 身体の傷は時が癒してくれるが、心の傷は一生もの。この大きさだよね。そして犯罪を引き起こしたことによる家族の苦悩。だがそのことで本当に分かる人間性。
 最期に、「俺はお前んが思っているようなおとこじゃねえ」って妻夫木が深津の首を絞めるシーン。これは深いな。
 これはヒットが頷ける。だが、若い娘さん、特に殺されてしまった女の子と同じようなことをなさっている方には伝わらないだろう。本当は一番伝わって欲しいのかも知れないが、本人は、妻夫木と深津の逃走シーンにうっとりしたり、「あんなイケメンなら誘拐されたい」とかぜってえ、馬鹿言ってる筈。
 あとは良くいるタイプのボンボン。「俺は悪くない」って言い続けてるやつ。誰の身近にも必ずいるタイプの人物設定で、ふとしたきっかけで事件に巻き込まれる偶発生や恐怖も感じて欲しいものですなあ。
 深津絵里が激痩せしてるのは役作りか?
 余談だが、金髪って難しいのはあの妻夫木を持ってしてもアップは厳しかった。




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