観るも八卦のバトルロイヤル

映画・ドラマを独断と偏見(?)で、
斬って斬って斬りまくる。
※無断転載は一切禁止。

力を込めるとアントニオ「マイ☆ボス マイ☆ヒーロー 」

2006年11月27日 | 映画・ドラマ
 ヤクザの三代目が組を継ぐための条件として、「高校を卒業すること」を挙げられ、27歳にして3年生に編入(もちろん内緒で裏口入学)。
 クラス委員として組をまとめ学園生活から友情やら何やらを学んで成長していくという内容。
 その三代目を演じているのが長瀬智也なのだが、「もう27歳なのか」と言われれば不自然な高校生ぶり。やはり現役十代は若いわ。
 長瀬が二つの顔を使い分けるドラマってこれで3作目か? 「婿殿」「タイガー&ドラゴン」。上手いよね。今回もヤクザの顔の時と高校生の違い。でも心の声はヤクザのままとか、気合いを入れたアントニオ猪木顔とか…。笑えた。
 同級生がどれもこれも今イチ冴えないのはストーリー上、必要なかったからか?
親友として登場した桜小路役の子? なんかズラっぽいけど…。今風なのか? あの髪型。
 弟役もいい男なのか危ないのか、微妙な線の二枚目チックだけど、今風なのか?
 担任の女教師も頭に𨨞をぶっさしていた時のメイクは可愛かったけど、ナチュラルメイクの時は、うやはり「鉄仮面」。上手い事言うなー。微妙に鈴木保奈美入ってた。
 校長先生役で岩城滉一が出て来たときは、一瞬「反町隆史歳取ったなー」と思えた程、やっぱり似てるよね。いつだったか、マスコミが親子論争を醸し出し、岩城滉一が「反町君のご両親に失礼だ」と反論していたことが思い出される。
 しかし、最大のいいのか? は、舎弟役の田中聖。坊主頭のジャニーズってありなのか?
 最後の見せ場となる、校内での対抗勢力組織との乱闘。唐突に土砂降りとなって、かなりわざとらしく場面を盛り上げてくれてたけど、これは背中にモンモンを背負っていることを表沙汰にするための演出ね。
 市村正親ともたいまさこの過去を描き切れなかった(その必要も無かったのかも知れないが)のと大杉漣が恋心を抱いた担任教師への思いも中途半端に終わってしまっているのが残念。
 ストーリーは面白かったけど、主役以外の登場人物の描き方が雑だった感は否めない。
 しかし、クラスで「オーハッピーデイ」を演奏した時、泣けちゃいました。
 関係ないけど、松平健と旭豊、長瀬智也って同じ路線。松平健と永瀬はそれほど似てないけど、間に旭豊を挟むと一直線に繋がる。よって、個人的に二代目「暴れん坊将軍」は長瀬智也しかいないと思い込んでいるのだが…。
 劇終のテーマソングがどうにも中島みゆきチックに感じるのは私だけだろうか?

ちっとも「鉄人28号」ではなかった「隣人13号」

2006年11月24日 | 映画・ドラマ
 中村獅童、小栗旬主演だから、コメディだと思って買っちゃった。そしたら冒頭からハードな小栗旬のオールヌードシーン。しかもその意味も分からない。けど、目に優しいショットだから許す。
 そしてなんで「隣人13号」なのかも最後まで分からずに、なんだか気持ち悪い画像が増えていって終幕。
 結局分かったことは「いい小栗旬」と「悪い小栗旬」がいて、「悪い小栗旬」の時は小栗旬が中村獅童になっちゃうってこと。この中村獅童がなんだか目ん玉の色違ったりしてて気持ち悪い。
 後で知ったところでは、井上三太の最強伝説コミックの映画化。
 といっても井上三太を知らない。
 かつていじめられっ子だった村崎十三(小栗旬)は、一見穏やかな青年に成長し建築現場で働いていたが、彼のカラダには狂暴な別人格「13号」が存在し怒りと共に顔を出す。
 十三は少年時代に自分をいじめていた赤井トールに復讐を企てる。「13号」の存在に気付き、十三は「13号」を抑えようとするが、自分の力ではコントロール出来なくなっていたのだそう。
 ネオ・サイコ・サスペンスって言うんだって。
 「鉄人28号」のパロディだとばかり(勝手に)思って観た自分が悪いのだが、なんとも後味悪い重い感慨が残ってしまった。
 でも、もし自分の中に「悪い自分」がいて、それが中村獅童だったら、どんなことをしてでも押さえたい。

やはり日本人には頑固親爺がよく似合う「オヤジぃ。」

2006年11月22日 | 映画・ドラマ
曲がったことが大嫌いな開業医の完一(田村正和)は従順な妻・美矢子(黒木瞳)、小学校教師の長女・小百合(水野美紀)、短大生の次女・すず(広末涼子)、長男・正(岡田准一)との5人家族。
 こちらの方が大分前のものだが、先立って観た「誰よりもママを愛す」は、田村正和がやはり3人の子供(二男、一女)を持つ父親という役所なので、どうにも比較してしまったのだが、「誰よりもママを愛す」は主夫で、かなり優しいお父さん。
 どちらかと言えば、頑固親爺の「オヤジぃ。」の神崎家の田村正和の方が自然だったような気がする。やっぱり上手いんだと感じた次第。
 しかし、どちらも子供に家でされちゃうあたりは、「親って悲しいよね」を実感させられた。
 広末涼子って、いっつもネチネチ、くちゃくちゃした演技しか出来ないのに、なんで人気あるんだろう。ってずっと思っていたけれど、こんな奔放な二女役もやれるんだ。しかも可愛い。一時は頭抜けた人気だっただけある。
 若者の間で当時爆発的ブームだった「ガングロ」ってなブス隠しメイクで登場してたのはすみか(矢沢心)? でいいんだよね。「看護婦になる」なんて途中で言ってたけど、それで「救命病棟24時」では看護婦だったんだ。繋がった。
 長女の不倫、妊娠だの二女の婚約者がゲイだったりと大変な家庭だったけど、最後はそれぞれの路を見つけて、「よかったね」。で終わる。
 終盤、お母さん役を黒木瞳がやってる意味が分かったのが、昔の恋人との間の揺れる女心を表現するにはやはり、この人ってことか?
 まあ、分かるような気もするってところでストップさせているけど、昔大好きだった人と、ささいな行き違いから分かれたとして(恐らく)25年以上経っても、恋心って継続しているものなのか?
 しかもさー、「田舎に帰る前に会いたかった」とか、「ずっと君が好きだ」なんて泣いちゃうおっさんだぜ。
 長男はカメラマンになりたいなんて、プロカメラマンに弟子入りしちゃうし、二女は、勉強ができないからって短大もろくに出ないで中退した女がそうそう簡単に医学部に入れるとは思えないけどね。努力するのはいいことだけどさ。「世の中そんなに甘くない」ってことを第二部でも作って教えてやんなくちゃ、今の若い奴らに。

しょぼかった。「ルーキー」

2006年11月19日 | 映画・ドラマ
 確か、クリント・イーストウッドとチャーリー・シーンであったよね。同じような設定の映画。
 新米刑事、愛田誠(堂本光一)の奮闘ドラマ。先輩刑事、北見哲平(筧利夫)に鍛えられて一人前に育つ過程を追いながら事件と遭遇みたいな、反町隆史と押尾学コンビでもこんなドラマがあったな。
 ただし、この刑事ドラマ、普通でないところは、新米報道カメラマン、佐藤佳織(内山理名)が何かにつけて絡んで来る。まあ若い2人のことだから、最初は反発していながら引かれ合うという古典的恋愛物になってもいいのだけれど、とにかくこの女間が悪い。張り込み中の愛田誠に携帯で電話して犯人にばれちゃったり、したことも一度ではなかったように記憶する。
 それと、エリート刑事の望月玲子(黒木瞳)。黒木瞳さんがアクションできないのを知らしめしただけのドラマになっちゃった。
 だってひどすぎたもん。犯人逮捕で手錠掛けたりするシーン。スタントマン使えば良かったもしくは、シーンカットするくらいの力あったと思うけど、この女優さんなら。

学芸会ならヒロインだったで賞。「名探偵コナンドラマ工藤新一への挑戦状」

2006年11月19日 | 映画・ドラマ
 基本的にアニメは宮崎駿とサザエさんと初期ちびマルコくらいしか好きじゃないので、「名探偵コナン」も観たことが無い。実は、あるドラマのDVDを買ったら、一緒に収録されていたが、敢えて観なかった(これも海賊版の裏技)。
 今回、小栗旬が主演しているというのでアニメのキャラも何も知らずに鑑賞。
 「なんじゃこりゃー」と私の口から、小さな松田優作が飛び出した。工藤新一(小栗旬)は役作りをしていたけど相手役が毛利蘭(黒川智花)はきつい。ほかにも目暮警部(西村雅彦)、多摩川刑事(伊武雅刀)、毛利小五郎(陣内孝則)と巧者を揃えているのも関わらず、なんだろう、この学芸会の演劇みたいなノリは? 初めて見る顔だったが、鈴木園子(岩佐真悠子)はまだ良しとして、黒川智花って何者? この子が一言しゃべる度に、田舎の中学校の体育館舞台、後ろはえんじ色の緞帳が目に浮かんでしまい、頑張ったクラスの可愛い子ちゃんの劇的感じに染まってしまう。
 陣内さんもおどけた二枚目的役者で地位を気付いたが、最近はこの手の役、滑ってることが多いのが残念。せっかく「1リットルの涙」とかのシリアス演技も決まるのだから、こういう役は「カバチタレ」までに停めておいてほしかったな。
 結局、結末なんか分からず(というか真剣に観るのを止めた)仕舞いで、終っていた。

いいのかなこれで。「サイレン」

2006年11月18日 | 映画・ドラマ
 南国の「夜美島」って架空の島が舞台で、そこで起こる不思議な現象を主人公の市川由衣が追うんだけど、最終的には自分がおかしかったって落ち。
 しかし、ココリコ・田中直樹がいい役やってるのが解せない。ココリコ・田中はシリアス演技に頑張ったよ。けど、なんで? この配役? 冒頭ちょい役で泡吹いてた阿部寛の立場は?
 昔疫病の人を運んで封鎖したから島民がばたばた死んで、人魚を食べちゃった(人魚を食べると不老不死になれるという言い伝えから)からその祟りとか、前ふりはあったけど、結局、ヒロインの頭が混乱しちゃってるんだから、こんなの関係ないじゃん。ただ話を膨らませるための苦肉の作としか思えないんですけど。
 なぜか大地にぽつんと置いてある「アグリッパ」の石像も意味不明なら、その横の赤ずきんちゃんも結局何者か分からず仕舞い。しかしまたよりによってなぜ「アグリッパ」なのだろう。確かに目つきは悪いけど。地味っ。
 注:アグリッパとはギリシャの武将で石膏像になっている。
 なんで頭いかれちゃっている人にだけ、サイレンが聞こえるのか? なぜサイレンでなくてはいけないかの説明も無かったし、「ムンクの叫び」みたいな石像の前で踊り狂う島民の説明や島にある赤い布の説明とか何も無し。これで「主人公にしか見えない幻」という下りは無しだよ。だったらなぜ、こういう幻想になにが結びつくかを説明しなくちゃ。
 市川由衣ちゃんの恐怖の声とか迫力あって良かったけど、ストーリー展開が読めないまま、サスペンス的な終り方だった。脚本ミスだね。

「柳生一族の陰謀」はハンマーチャンスなのだ

2006年11月18日 | 映画・ドラマ
 とにかく日本時代劇史上に残るほどの豪華キャスト(だよね)。
 柳生但馬守宗矩(萬屋錦之介)、徳川家光(松方弘樹)、忠長(西郷輝彦)、於江与 (山田五十鈴)、 柳生十兵衛三厳(千葉真一)、松平伊豆守信綱(高橋悦史)、土井大炊頭利勝(芦田伸介)、小笠原玄信斉(丹波哲郎)、尾張大納言義直(三船敏郎)、名護屋山三郎(原田芳雄)、出雲の阿国(大原麗子)。ほかにも夏八木勲、中谷一郎、成田三樹夫 、真田広之、志保美悦子などなど。みんな若い! 特に太腿丸出しで頑張った真田広之ったらはつらつとしていた。
 徳川三代将軍の座を巡るお家騒動の話なのだが、時代考証も史実もなにもあったもんじゃない。於江与はとっくに死んでるはずなのに旦那の葬儀に出ちゃってるし、出雲の阿国はたしか秀忠の時代の筈。忠長と恋愛関係にあるということは、今話題の昔のアイドルと現役バリバリのトップアイドルより歳が離れていた筈。まあこればっかりは人の好みだから何とも言えないけど。
 しかし、史実を知らずに観たら、「やはり昔の俳優さんは立ち回りが決まる」。志保美悦子も今やピーピーピーの奥様でスクリーンで観ることはできないが、動きがピシピシ決まるよね。これほどの女性アクションスターは今いないと思う。
 主演の萬屋錦之介。忘れてたけど、子供を乳母車で連れ歩いてた時も、こんな台詞回しだった。懐かしい。なかなか現在のドラマ(時代劇でも)で、ここまで芝居がかって(芝居だけど)いる俳優っていないよ。
 萬屋錦之介と丹波哲郎の決戦シーンなんか凄いんだぜ。もの凄くそうだな、5メートル以上は慣れていて、しかも間に石像があるのに、その石像ごと丹波を一太刀。さすが柳生一族。5メートル以上も長い刀差してなかったけど。これは私の目の錯覚か?
 最後なんか、千葉真一が家光(松方弘樹)の首を叩き切っちゃった。「すげー、すげー。すげー映画だー」。
 さすが柳生一族なのだ。
 しかし柳生但馬守宗矩も柳生十兵衛三厳も、後の昭和の世で末裔が「ハンマーチャンス」なんてやってたとは思いも寄らないだろうね。

男前揃いの救命「救命病棟24時」2、3

2006年11月18日 | 映画・ドラマ
 「救命病棟24時」の1を観て、松嶋菜々子のピアスばかりに目がいってしまい、最終回を終わって、「こんなものか」というのが正直な感想だった。
 しかし、私の持っているDVDは1の終了と同時に2が始まった(海賊版だから)。松嶋菜々子に変わって松雪泰子が女医として登場。
 伊藤英明、宮迫博之、谷原章介、渡辺いっけいらも医師として出演している。前回よりも医師の個性が表に出ている感じ。
 たいていのドラマや映画は初回が当たると続編が作られるが、やはり続編はパワーダウンしているのが現状。そんな中で、「救命病棟24時」は確実に前回を上回った。
 井上順、谷啓、江守徹なんかがゲスト患者で登場させ、病気との闘いよりも患者の生き様にスポットを当てた感もある。
 あっという間に見終わったかと思ったら、すぐに3が始まった(しつこいけど海賊版だから)。3は今度は東京の大地震を想定としたヒューマンドラマ。
 震災からを1日ごとに追っているが、これまでの医療ドラマと違った点。これが思いのほか感動ものだった。だって松嶋菜々子の演技で初めて泣けた。婚約者の石黒賢が死んじゃうシーン。
 河野医師の息子役(医大生)の小栗旬。やっぱ若手では群を抜く上手さだと思うがいかがだろうか? 今回も父親と和解を試みる、はにかみながらのシーンで目頭が熱くなった。
 進藤医師は健在なのだが、1で救命病棟の医師。2は「医者は辞めた」が救命病棟に復帰。3は国際派遣団から帰国。
 先生、転職多いよ。
 それに1と2には須藤理彩、1と3に松嶋菜々子ということは同じ病院が舞台なんでしょ? 医局長、婦長初め看護婦なんかも総入れ替えっていったい…。
 だが、3もこれまたさらにさらにバージョンアップしていた。手術着もちゃんと着て、マスクもしているし(感心感心)。
 しっかし、美人女医にハンサムな医師揃いのこの病院、しかもみんな腕もいいときた! こりゃあ、患者もほおっておかない筈だ。
 ところで、いったいどこまで「救命病棟24時」シリーズが収録されてるんだ、この海賊版は? まだ手つかずの1枚がある。

「霊感バスガイド事件簿」

2006年11月14日 | 映画・ドラマ
 スゲー怖かったらどうしよう。って不安だったけど、深夜に鑑賞。第一話は冒頭から怖くって、「もう休日の日中に観よう」と思っていたところ、第二話からお笑い要素と心に染みる人間関係の挿図色が次第に濃くなって、可哀想な霊のハートに語りかける霊感バスガイド町田藍(菊川怜)のお話になっていった。
 すずめバス会社ってガイドは3人いるのに(便宜上はほかの部署だが、いざという場面ではガイドにもなっちゃう)、運転手は1人。これじゃあ、売り上げアップにはつながらないよね。
 霊場巡りよりも浅草とかなし狩りとかの方が人は集まると思うけど…。まあ、それじゃ、ドラマにならないから仕方ないけど。わざわざ赤字になるようなことばかりしてるような気がするなこの会社。
 恨みの残して死んでいった霊が小気味いいほど仕返しをしちゃうドラマなのだ。でも、第二話あたりまでは霊にも温情があったような気がするのは私だけだろうか。
 まあ、こんな「霊巡りバスツアー」なんか決して参加したくないけど。
 しっかし、菊川怜ってかなり綺麗なのに、なんでこんなおポンチ役しか回ってこないのだろう。本人の演技力に問題があるのか、それとも浮き世の巡り合わせなのか?
 元気いっぱいのキャラが災いしているんだろうけど…。
 首を直角に上向けて、「感じちゃった」の意味深な台詞を毎回吐くが、あの時のドアップの鼻の下とか口元とかかなり美しい肌だぞ。
 毎回、有名どころの役者さんがゲストとして(ほとんどが幽霊役)出演してるけど、霊の場面のメーク(白塗りにライトアップ)だとどんな美人さんも凄みあるおばはんになっちゃうから、照明効果って偉大だ。
 第二話で河相我聞に乗り移られちゃう山田麻衣子。ワイヤーアクションでバシバシ飛びまくってたけど、我聞の声に合わせた演技は結構上手かったような気がするな。
 渡辺典子の回では、典子さんが特殊メイクで自分の母親に化けたりしてるけど、手が違ってばれてしまうといったお話。顔はごまかせても手の老いは無理なんだけど、そこは誰も気がつかず、ただ、「咲さんの手ではない」と昔の恋人が再開時にそう言うの。50年ぶりの再会で顔は気づかずに、手を覚えてたっていうのもある意味怖いけど。
 渡辺典子が角川のオーディションで優勝した時観てたけど、聖子ちゃんカットのきれいだけど、特に魅力のない子だなーと思っていたら、数カ月後に女優として画面に現れた時は、すっかり芸能人としてのオーラを身につけていたものだ。そして、「プロのスカウトマンはやはり違うな」と改めて、感心したのを覚えている。鳴り物入りの角川の二女(薬師丸の妹分ね)でデビューしたのに、同じオーディションで特別賞かなんかだった原田知世の陰に隠れ、あまり目立たず代表作もないまま、おばさんになっちゃったのが残念。
  

編集者をなめてるんじゃねーよ「いつもふたりで」

2006年11月11日 | 映画・ドラマ
 始まりのタイトルバックの坂口憲二と松たか子。もうドラマを凝縮していて、どんな結末か分かってしまうけど、2人が可愛いから許す。
 作家志望の瑞穂(松たか子)。26歳にして夢を追い掛けてのアルバイト生活。26歳なら夢を実現させているか、現実を見つめて諦めてもいいんじゃない。甘いよ。しかも作家になるには「東京に行かなければならない」とか、「強く願えば夢は叶う」とか、何言ってるんだよ、この田舎者め。
 しかし、逞しいからこれは見なかったことにしよう。
 東京で転がり込んだ幼なじみのハチ(坂口憲二)のマンション。代官山だか何だか知らないけど、若手放送作家があんな何部屋あるか分からないようなでかいマンションに住めるもんか! しかし、これも実家が資産家ということにしよう。
 それにしてもあの部屋の悪趣味さ加減はいかなるものか? 原色ビンビンで色分けされて、「お前はタイの王様か」(タイのラマ何世かは忘れたが「ブゥイメンマーク宮」をぶっ建てた王様は側室の管理する地域を色分けしてたのだ)。
 そして本題はこれから、作家志望で売り込みをするところは偉い。しかし、どう評価されようとも頑に自分の才能を信じてるってはっきり言ってバカだよね。自分にとって耳が痛いことに眼をつぶっていては成長しない。作家を諦めて正解。
 しかし、飛び込んだ出版社で即採用。「あり得ねー」。一体どれだけの若者が出版社に入社したくてしのぎを削っていると思っているんだ。この脚本家は。
 しかし、これも「いい女」には例外。いい女はそれだけで、このドラマのような幸運に有りつけるのが、日本の現実さ。だから、瑞穂が出版社の社長秘書として採用されたのは認めよう。
 だが、これが、いつの間にか敏腕編集者になっちゃうのだ。ずぶの素人がさ。こんなのあり得ない。そう考えても無理だ。いくら作家に気に入られても、本が好きでも、本作りのいろはも知らず、編集はできません。第一、文字校正できるのかよ。
 この下りは、世界の全編集者に対するボウトクだ。そんな甘いもんじゃないぞ。
 これがストーリーへの意見。
 登場人物となると、坂口憲二ってもっと演技上手いと思ってたけど、案外…。こういう役が難しいのかも。しかし、いい男だよね。坂口ではなくてハチも人柄もいい男として描かれているけど、自分から好きで好きで、ほかの男を好きだった央子(長谷川京子)にお願いして付き合ってもらったのに、「瑞穂のことが好きだからもう付き合えません」だと。女をなめてるんじゃねー。自分の行動に責任を持て。失敬な奴だ。
 瑞穂が勤める出版社のおぽんち社長を柏原崇が演じていたが、病気降板のため第3話より葛山信吾が代役を務めたが、葛山も良かったのだが、遊び人でいい加減で、軽ーい、だめ社長ぶりは柏原の印象が強かったので、ちょっと気が抜けた感じに成ってしまい残念。
 瑞穂の祖母役のおばさん。最近いろんなドラマで顔を見るけど、エキストラの人じゃなかったんだね。
 個人的には瑞穂の高校時代の同級生で佐藤仁美って言う女優さん? この人の演じたキャラが好き。物事はっきりしていて、何事にも自分優先させて、しかしそれが我侭ではなく、押さえる時はきっちり押さえ、人の痛みも分かっている。
 ということで、ドラマ自体は流れは読めるが面白いといったものだった。松たか子が上手い。

方言統一が台詞の基本です。厄年の前に台本を考えようよ「花嫁は厄年ッ!」

2006年11月08日 | 映画・ドラマ
 こんな(失礼)コメディに岩下志麻さんが出てるんだよ。タイトル写真なんか篠原涼子、矢部浩之と風呂に入ってるんだよ。写真の遠近感とか大きさ違うから、フォルムが変だけど。
 なので、観ちゃったよ。志麻さん観たさに。そしたら「極道の妻」のまんまに顎上げて上目使いの志麻さんが、桃農園の主人なんだよ。福島の旧家らしいけど、農作業が終わると、すんごい高そうなお着物なんだよ。すげーっ。志麻さんのご主人役なんか東京乾電池の人なんだよ(名前忘れた)。
 でも志麻さんって演技上手いの? 「極道の妻」ん時は迫力あるけど、「徳川三代」とかも同じ志麻さんなんだけどな。棒読みっぽい台詞回しも独特だよね。私は志麻さん好きです。
 アナウンサーが極秘潜入「花嫁修業」ルポとかで、かなり無理ある設定にもってきて、元カレがたまたま農家の長男でたまたま10年振りの再会とか、無理押し、ごり押しだけど、アナウンサーがいくら年取ったからって、潜入ルポやらなきゃ倉庫係なんて人事あったら、労働組合が黙っていませんからね。はい。
 んで、福島と東京をみんなで行ったり来たり。すげー、タフ。これはJRの陰謀としか思えない。
 そうそう花嫁ルポをする主人公の女子アナの竹富明子は篠原涼子。その元カレで
志麻さんの長男の安土一郎は矢部浩之。
 福島出身なのに、東京在住なのになぜかこてこての大阪弁。劇中、「3年大阪で研修があった」なんてごまかしてるけど、お国言葉が3年で入れ替わるほど、大阪は濃いのか? うん。濃いかも知れない。
 「お母さんへの反抗で(大阪弁)なんでしょ」なんかも言われてごまかしてたけど、お国言葉ってそんなもん? うん。そうかも知れない。
 まあ、いくら男前でも「99」だもんね。
 ほかにも福島弁の人あり、標準語の人ありで、最初から東京の多摩あたりの農家の設定にしておけば良かったのにね。
 特に志麻さんと長女・安土香里(小沢真珠)、二男・安土次郎(小山慶一郎)は思いっ切り標準語。
 小山慶一郎いいよね。田舎のいけ面、モテモテっぽくて、「いるいるこういう子」的なやつ。ジャージ姿もはまってるし、どこかダサイTシャツもgoo。
 newsじゃなくてもこっち路線でいいじゃん。

警察はなにやってるんだよ「吉祥天女」

2006年11月08日 | 映画・ドラマ
 いやー、いいもん観させてもらいましたよ。本格派B級ドラマ。出演者も設定も安っぽいったらありゃしない。
 なんと言っても台本。こりゃあ、凄いったら。
 主人公が資産家叶泰造の孫娘で、その美貌ゆえに数奇な運命を背負わされた少女、 叶小夜子(岩田さゆり)。って名前からしていっちゃってる。
 そしてお決まりの転校生なんだけど、そこに絡む同じ高校の遠野暁(池田努)。自尊心と虚栄心が強く、サディスティックな性格。と、両親を亡くし、妹と共に親戚の遠野家に引き取られた言わばいそうろうの涼(松尾敏伸)。
 暁さんたらこの涼をいじめるんだわ。「そのパンは誰の金で買ったんだ」とかセコいこと言いながらパンを投げ捨てて、「手を使わずに食え」とか。で、涼がこれまた泣きながら這いつくばって食べる。
 古典的苛めとかなんだけど、ある時はため口、ある時は対等なのにふと思い出したように上下関係ができる。これって、脚本家が「おっといけねー、人物設定間違えた」とか思い直して書き換えてるのかな?
 高校生の癖にセックスバンバンやっしゃうし(今時ってこうなの?)。理科室とかでもやっちゃうし。
B級ドラマの顔、岩田さゆりも、叶家次男の未亡人で暁の父・遠野一郎の実妹とかいう役でちゃんと出てる。この人、餅みたいな粘着素材で、一昔前の整形美人顔だよね。
 そして、そして小気味いい程、人がバンバン死んじゃうの。しょんべん臭い叶小夜子の色香に迷ったりしながらさ。
 幼少のとき変質者にレイプされてから復讐してるらしいんだけれど、だからって、変質者以外の親族なんかを殺していく意味が分からない。
 分からないと言えば、とうの変質者なんか、死んだ事になってて、叶家の圧力で事件をもみ消したって断言してるのに、生きてやんの。だったらもみ消した時に死体なかった筈なのに、日本の警察はなにやってるんだよ。
 ほかにもみんなおかしな死に方してるのに警察なんか出て来やしねー。
 しかし、こんなことで驚いてはいけないのだ。
 一番の謎は、小川雪政(井田國彦)とかいう、小夜子が7才の時から身の回りの世話をしている使用人。なぜか、深夜に桜の枝で背中をバンバン打ったり、「消しておいて」と言われたたき火で手を焼いてみたり、分け分かんない修行をしている模様。最後この人どこに行ってしまったかも不明。使用人なのに。
 小夜子だって、最後叶家を後にするためにハイヤーに乗り込むのだけれど、相続人みんな死んじゃって、大きなお屋敷残してどこに行く気なんだろう。
 いやー、ミステリアス。
 面白かった。

こんな辛い人もいるんだと…「永遠の仔」

2006年11月06日 | 映画・ドラマ
こんな辛い人もいるんだと…「永遠の仔」
 ずっと昔、「なんとかの仔」っていうドラマがいいと聞いて、「これか」と何度か手に取ったのだが、なんだかみんなわざと涙を流したタイトルバックがいやらしくて観ていなかった。
 後に「かなりいい、なんとかの仔」というのは、「大地の仔」だったと知り、「危ねー、危ねー」だったのだが、観てしまった。
 しかし、こちらも一気に見終わり、違った意味で「良かったぞ」。
 演技と言うより、幼少期に心に傷を受けた人は、ここまで(大人になり、それぞれに社会的に認められても)引きずるものなのか。とか、それでも親は親なのかとか、悲しいものが沸き返った。
 冒頭で、確か、父親の23回忌という話しを久坂優希(中谷美紀)の母親の志穂(長島暎子)が話してたと思ったけど、後に17年後とかいうことになり、あれは私の聞き間違えだったのか…。
 中谷美紀ってしかし、美人だよね。実物もかなり奇麗なんだろうな。
 そしてまた出ました、薄幸女優の早川奈緒子(石田ゆり子)。この人って香港で言うところのJoJoなのだろうな。幸薄い役がはまる。今ではもう石田ゆり子観ただけで、「何か不幸が襲ってくるような予感」すら抱かせる。
 有沢梁一郎(椎名桔平)は刑事に、長瀬笙一郎(渡部篤郎)は弁護士になってるけど、有沢梁一郎の方は叔父夫婦に引き取られたので納得できるが、長瀬笙一郎、どこでどう勉強したんだー。関係ないけど椎名桔平怖いよ。目つき。
 優希の弟・久坂聡志(井澤健)の行動が今イチ感もあったけど、熱い物がこみ上げた作品だった。
 それから、子役の配置が、これまたなぜか逆だった方がベターだったような気もするけど、これは難癖だよね。撤回。

頑張れ企業戦士たち「ヨイショの男」

2006年11月05日 | 映画・ドラマ
 稲垣吾郎主演の「ヨイショの男」。ゴローちゃん、ちょっとやり過ぎ感んもあるけど、そのゴローちゃん頑張った。面白、おかしくしようと必死で頑張っているサラリーマン像。いるよね、こういう人。まあ、大抵は外してるけど。
 しかし、全体にこれもまた「お金がない」のイメージを払拭できないんだよね。できる美人のキャリア上司と関係ありそな腹黒い社長。できる同僚。そして本人はいたって純粋。織田裕二の演技をまねしてる稲垣吾郎的とでも言おうか…。
 身近にこんなのいたらうざいよね。
 しかし、日本のサラリーマンって大変だよね。

表題が先か台本が先か「Summer Snow」

2006年11月02日 | 映画・ドラマ
深海に漂うプランクトンの塊の舞う姿が雪のように見えるため、「Summer Snow」と呼ばれているらしい。ヒロインのユキが憧れるところからタイトルと鳴ったのか、タイトルだから憧れるのかは不明。
 両親を事故で亡くし、実家の自転車店を継いで、高校生の弟・純(小栗旬)と妹・知佳(池脇千鶴)の面倒を見ている篠田夏生(堂本剛)と信用金庫に務める片瀬ユキ(広末涼子)の恋がテーマのコミカルなホームドラマと青春群像の間みたいな感じ。
 ある偶然からで会った2人が互いに引かれ合って、障害を跳ね返して結ばれるまでの過程に篠田家の問題なんかも絡んで行く訳だが、この恋人は心臓の病だったということで話しが複雑になっていくのだ。
 堂本剛、小栗旬、池脇千鶴の子供みたいな家庭に知佳の恋人で純の幼なじみの末次弘人(今井翼)まで加わるから、ほんとうにおままごとみたいな家庭のシーンなのだ。
 ラストは終盤の展開から「まあ、こうなるだろう」的な先が読める終わり方だったが、まあ爽やかに締めくくっていたね。
 ユキに思いを寄せるおぼっちゃま医師の青児役で中村俊介が陰険な役やってたけど、医者で御曹司で、ルックスも良くて、何が何でも病気を治してくれようとしてるんだから、私だったらもの凄い高確率というより必ず、こっちを取るけどね。
 これぞ広末というねちょねちょした広末演技を観たい人はお見逃しなく。
 このドラマでは広末も 剛もどうでもいいよってなくらいに、聾唖者という難しい役をこなした小栗旬の巧者ぶりが光っていた。小栗旬ってその前は「GTO」でいじめられっこを演じていたけど、上手い。
 今井翼も出演しているが、ジャニーズとしては剛の主演でジュニアを抜擢でもしたかったところだろうが、この役はそう簡単にこなせないよね。