観るも八卦のバトルロイヤル

映画・ドラマを独断と偏見(?)で、
斬って斬って斬りまくる。
※無断転載は一切禁止。

いやー少女漫画をここまで再現した役者魂に脱帽「ガラスの仮面」

2006年10月30日 | 映画・ドラマ
 いやはや大笑い。いいっ、これ。
 なかなかのお笑いドラマだった。
 美内すずえの漫画がそうなんだけど、かなり忠実に登場人物を描いていたんじゃない。
 主人公の天才女優・北島マヤを安達佑実。彼女の恩師・月影千草を野際陽子。マヤを影から見守る足長おじさん的後見人・速水真澄を田辺誠一。マヤの母親を藤真利子。マヤのライバルのアイドル・姫川亜弓を松本恵。その母親で大女優の姫川歌子をかとうかずこ。マヤを愛する劇団員・桜小路優を小橋賢児。
 結構いい役者が出てるんだよ。それでみんな大真面目なんだけど、なんせこの名前。月影だの桜小路だの…一昔の少女漫画じゃないんだからって、そのとおりなんだけど。
 マヤにバラを送る速水真澄は「紫のバラの人」だし、月影千草が昔演じた伝説の舞台は「紅天女」だし…、いい。これ。
 マヤの試練とその天才振りが毎回の見物となっていくんだけど、本当に「役を掴む」ためにはこんなことまでするのかって。
 全身をギブスで固めて身動きできなくして人形のイメージを掴む…星飛雄馬のギプスかと思っちまった。
 ほのかに恋心を抱く相手を「紫のバラの人」なんて呼んじゃうんだよ。凄い、凄すぎ。シュールだー。
 しかし、田辺誠一がまだどこからどう見ても子供の安達祐実を愛しちゃってるってのもいい。全国のロリコンマニアがどれだけ勇気づけられたことだろう。
 で、あれだけ演劇、役作りって必死になっておきながら最後は子供相手のパントマイムで、 月影先生も「マヤはいい練習相手を見つけた」なんて満足しちゃって明るい終わり方。言う事なし。
 舞台にもなっちゃったらしいけど、北島マヤ(大竹しのぶ)、姫川亜弓(藤真利子)、月影千草(南美江) だよ。
 凄い面子だよね。美内すずえって凄いんだと改めて多い知りました。
 

ここまで「いいひと」だと返ってうざいよ

2006年10月30日 | 映画・ドラマ
 「私のまわりの人の幸せが、私自身の幸せです」という信念を持つ主人公の奮闘を描いた、ヒューマン・ドラマ。
 北野優二(草なぎ剛)が「度を越したいいひとぶり」を大発揮。実際こんなやついないだろうが、いたらいたで「あの人っていい人なんだけどさー」と悪口言われちゃうタイプだよな。と歪んだ大人(私の事だけどさ)はそう思った次第。私なら、身近にこんな人いたら返ってストレス溜まりそう。
 その「いいひと」の恋人が、これまたおおらかな性格の菅野美穂。この2人が結婚したら、他人にいいように利用されちゃうんだろうな。
 「幸楽」(渡る世間は鬼ばかり)の中でも立派に生きて行ける2人だ。
 怖ーいけど気骨ある上司に財前直見(この女優さん、本当に怖キャラだ)。その恋人で腹黒悪役に京本政樹。
 大手スポーツメーカー・ライテックス社というのがドラマの舞台なので、社会人のアスリートも登場するのだが、そのエースが細川茂樹。細川茂樹もカッコいいキャラなのだろうけど、私が初めてこの人を観たのが、有名人と素人の合コンという実にどうでもいい番組(うんなん司会)で、「俺は合コン番長だ」と息巻いていたので、「こいつ何者だ?」って感じ。
 北野優二の上司であり、下宿先の主人が伊東四朗。そしてその娘が片平なぎさなんだけど、どこからどう見ても夫婦。
 上京して来た菅野美穂が「夫婦と勘違い」していたが、その件がなかったら視聴者みな勘違いしたままだったと思う程だった。
 坊主頭といがぐり頭の中間くらいの髪型で、大き過ぎる背広(決してスーツではない)で、ディパックを左右に揺らしながら走るツヨポン、大健闘のドラマは、結構楽しめた。
 そうそう、竹内結子が(かなり若い)アスリート役でちょびっと出演してたけど、足長ーっ。


時代を経ても名作は名作「長靴下のピッピ」

2006年10月27日 | 映画・ドラマ
 赤毛のおさげ髪、左右別々の長い靴下をはいて、猿と馬と住んでいる世界一力持ち(愛馬をベランダから庭に、片手でひょいと運んじゃうほど)の9歳の女の子・ピッピ。
 母親とは死別。父親は世界の海を旅するナガクツシタ船長。
 部屋の中には金貨がぎっしり詰まった箱。どんな支払いも、金貨1枚。釣り銭をは、「そんな銀色のお金なんていらないわ」と言って受け取らない太っ腹の女の子でもある。経済観念がないんだけどね。
 「もっとお行儀よくしなさい」と言われが、それがピッピなのだから…。
 私の記憶ではキャロライン洋子が「チョラホップチョー、タリララ…」と歌い。声の吹き替えをしていたNHKの「海外名作ドラマシリーズ」(だったかな?)。
 幼心にピッピに憧れると共に、初めて海外への思いを馳せた起因となったドラマだった。大人になった今でも十分「夢」感じることができる作品だ。
 やはり名作は時代を経ても名作なのだ。
 もちろん、アストリッド・リンドグレーンの原作も読んだよ。ピッピのキャラを思いついた経緯を是非伺いたいものだ。
 特に、なぜ左右別々の長い靴下を履いているのか? 本人が片方ずつ痛んだ靴下を合わせて履いてみたりしてたのか?

エミリオちゃんの代表作に推薦。「張り込み」

2006年10月27日 | 映画・ドラマ
 エミリオ(エミリオ・エステベス)ちゃんと言えば、これだよね。文句なしに面白い。
 リチャード・ドレイファスとのコンビで張り込みするが、その相手にリチャードが惚れちゃって…。
 この時のリチャードの(相手の女性の身長が高いので)「俺たちにはデカ過ぎる」って2人で言うところ。こういう台詞が利いてるアメリカ映画って好きさ。
 欧米人って顔の表情も決まるから。
 日本でこういう役をやれるのって…押尾学かと思っていたけど…。

「ヤングガン」「ヤングガン2」

2006年10月27日 | 映画・ドラマ
 ちょっと待て。これはかなり好きで何度も観た映画なんだけど、
 エミリオ・エステベス(ビリー・ザ・キッド)
 チャーリー・シーン(ディック・ブリュワー)
 キーファー・サザーランド(ドク・スカーロック)
 ルー・ダイアモンド・フィリップス(チャベス・Y・チャベス)
 テレンス・スタンプ
 ジャック・パランス
 トム・クルーズ(カウボーイ〈カメオ出演〉)
 トム・クルーズなんて出てた? 全く記憶にないんだけど。これって「将軍家光の乱心 激突」の織田裕二的存在と考えていいのだろうか? 全く思い出せないのだ。
 この頃エミリオちゃんは輝きかけていた。ルー・ダイアモンドもこの後主演の刑事もの撮って、電車の屋根でのアクションなんか頑張っていた。キーファーも顔はでかいけど、スターだった(ような気がする)。チャーリーに至っては新鋭スターだった。
 みんな今、どこで何してるんだよー。
 映画はファンならずとも楽しめる万人向けの新感覚西部劇で、何度観ても飽きない面白さだった。
 「やはり」2ができたが、1だけでも良かったかな。

大人の心の病が隠された「千と千尋の神隠し」

2006年10月27日 | 映画・ドラマ
 これは良かった。アニメは子供向けなんて言えない、大人でもジーンとくるものがあった。
 千と千尋っていうのがなんだか分からなかったが、名前の事なんだ。名前を隠されると忘れてしまうのが神隠しだったのだ。
 夏木マリが顔のデカイババアの声を好演してるってのは聞いてたけど、とてもあの「絹の靴下」のセクシーギャルとは思えないほどだった。
 冒頭、千尋と両親がトンネルだか川だかを渡るとき、お母ちゃんが、「そんなにくっつかないで、歩きにくいから」と千尋をピシャリと撥ね除けている。自分はお父ちゃんとくっついて…。
 そうか継母だったのか。
 その後も千尋はことあるごと、まずお父ちゃんを第一にしている。うむ。やはり後妻だ。
 龍の白(はく)が凄くかっこ良くて「ほれた」と言うおばちゃんたちもいたが、はくって自分の名前も忘れてたんだよね。痴呆症入ってる?
 後、なぜか千尋になついて電車にまで乗って、どこまでも後を付けて来る顔なし。これは軽いストーカーもしくは元祖「電車男」だった。
 いんちき臭いかえるもいたけど、まあ、こいつはどうでもいいや。
 何たって文太さんだよ。菅原文太が声の出演。働き者の蜘蛛親爺だけど、働きずくめで、休息室も無く、ご飯もそこに配給されるという軟禁労働。
 こんな斜め観ばかりではなく、本当に感動する物語です。

タイトルに似合わず意外な面白さの「世にも不幸せな物語」

2006年10月27日 | 映画・ドラマ
 幼い三姉弟妹が強欲な親戚によって数々の災難に見舞われるファンタジック・コメディ。「不幸のオンパレード」をウリに世界中でベストセラーとなった「世にも不幸なできごと」シリーズを映画化。どうやら「ハリー・ポッター」と双璧をなす児童書らしい。
 裕福なボードレール家の三姉弟妹。長女のヴァイオレット(エミリー・ブラウニング)は、並外れた知恵とひらめきで日常の発明品を作る14歳の天才発明家。長男のクラウス(リアム・エイケン)は本の虫で、普通の人が一生かかっても読みきれない量の本をすでに読破している。末っ子のサニー(カラ・ホフマン、シェルビー・ホフマン)は、どんなものでも噛みついたら離さない女の子。
 そんなある日三姉弟妹が海辺で遊んでいたところ、自宅が火事になり、愛する両親は莫大な遺産だけを残し焼け死んでしまう。身寄りのない三姉弟妹は、ほどなく遠縁の親戚オラフ伯爵(ジム・キャリー)が預かることに。しかし預けられてすぐ、三姉弟妹はオラフ伯爵の目当てが自分たちの遺産だと気づくのだが…。
 というのがストーリー。
 オラフ伯爵に預けられてからというもの、命を狙われることになるが、その都度、三人の知恵と才気で乗り切っていく。
 オラフ伯爵→モンティおじさん(ビリー・コノリー)→ジョゼフィーンおばさん(メリル・ストリープ)が後見人となるのだが、変人ばかりのこの一族って一体…なのだ。
 しかし、メリル・ストリープだったとは気が付かなかった。
 タイトルにあるように「世にも不幸せな物語」だとは思えず、どちらかと言えば、子供たちの冒険活劇的。
 ラストはオラフ伯爵の存在がどうなったかを明かしていないので、続編への期待が強まるエンディングになっている。
 末っ子のサニー役のカラ・ホフマン、シェルビー・ホフマンがいかにも子供子供していて、可愛いったらない。まさに癒しキャラだ。
 どの映画評でも高評価のジム・キャリーを私は全く知りません。ごめんなさい。
 特殊メイクやCGなど画像も楽しいお勧めの一作。
 「ハリー・ポッター」と比べたら(別に比べる必要もないけど)、私の場合、「ハリー・ポッター」は、タイ語音声のタイ語字幕という世界で一番嫌な「ハリー・ポッター」だったので(意味を全く理解できずに終了)、比較対称にはならないな。後にDVDは音声選択が出来る事を知った次第。

「セント・エルモス・ファイヤー」

2006年10月26日 | 映画・ドラマ
 当時の青春スター勢揃い。ロブ・ロウ、エミリオ・エステベス、デミー・ムーア、アンドリュー・マッカーシー、アリー・シーディー、ジャド・ネルソン、メア・ウィニンガム、アンディ・マクダウェル。しかし、この後、パッと出たのはデミー・ムーアのみ(アンドリュー・マッカーシーも「マネキン」でちょい出たけど)。
 ロブ・ロウファンとしては、「どうして分からないかなこの格好良さ」なのだが…。
 学園ものは嫌いなのだけれど、この作品は別。友情っていいなとか、青春っていいなとか、ノスタルジックな思いに浸れること請け合い。
 まあ、これだけ人数いれば男女交際も活発な訳で、片思い的→もありとあらゆるところから向かってくるのも若さゆえ。それも若さの特権だけど、幾つになって観ても、観る側の年齢に対応してくれる映画なのだから名作なのだ。
 できれば彼らの10年後とか20年後の同窓会的続編を作ってほしかったが、俳優がパッとしてないからね。
 日本でリメイク版としてできたドラマが「愛という名のもとに」らしいけど、アメリカだから7人横一列に並んで歩けるんだよ。日本のどこにそんな土地がある。後ろからクラクション鳴らされちゃうぞ。
 しかもキャラ設定がやはり日本的限界で、オリジナルを好きな人には辛いどらまだった。
 

「奇跡の動物園」

2006年10月26日 | 映画・ドラマ
 10年前、廃園の危機に瀕していた北海道・旭山動物園が日本一の動物園になるまでの感動ドラマ。
 10年前と現在が交差して物語が進行していくのだが、登場人物が10年前と現在で年取ってないから相当集中して観ないと、分かり辛い。
 ストーリの展開も早く、あっという間に立て直しみたいな感じだった。放送時間の問題もあったんだろうけどさ。
 動物と飼育係のふれ合いも希薄だった感が否めない。出演者が嫌だったんだろうけど。
 山口智充が水中トンネルの中にたたずむ、タイトルバックの写真を観た時は「是非観たい」と思ったくらいいい写真だったんだけどな。

あーそうそう、リアル、リアル。「救命病棟24時」

2006年10月26日 | 映画・ドラマ
 「救命センターを舞台に救急医療の現状や医師達の奮闘を描き、今までのTVドラマにはないリアルな医療ドラマとして好評を博したそうだが、確かに今までのドラマには無かったリアルさだった。女医(松嶋菜々子)が手術なのにピアスしたままなんだもん。
 緊急だからいいのだろうか? 医師みんな髪の毛出したままも。
 まあ、私が観たのは第1回作品だけなんだけど。しかも途中でリタイア。松島嬢には医師役無理でしょう。

やり過ぎだよな。「マルサ」

2006年10月26日 | 映画・ドラマ
 東京国税局査察部(通称マルサ)査察総括第三課のお話。
 まず、びっくらこいたのが、国領主税役で渡哲也がレギュラーながら、準主役級扱いで出てる事。これでいいんだ渡哲也。しかも、ラストは渡哲也の逮捕で幕を閉じる。爽やかに連行されたけど、いいのか渡。
 主役は円谷加音子の江角マキコらしいが、確かこの人、自ら脱税で問題になっていなかったっけ。いいんだ、この配役で。
 しかも、江角って、やっぱりOL(ショムニ)のイメージを脱していないし。何をどう演じてみても江角マキコ。「もういいよ」って感じだね。
 折角、香川照之、三宅健、東幹久、永井大なんかが顔をそろえていたが、誰として個性を出し切っていないと言うか、配役がミスマッチとでも言おうか…。
 だいたいさ、「がっぽり稼いだ人からはがっぽりもらう」の決め台詞がダサすぎ。
 滞納者を追い込むためにあそこまでするもんなの? 東京国税局って。捜査に経費掛け過ぎだよね。その経費だって国民の血税だ。
 三宅健、社会人しかもお役所職員なんだから、ニコニコマークのサスペンダーはやめて!

私のIQでは理解不可能な「草迷宮」。頭の中が迷宮だ。

2006年10月26日 | 映画・ドラマ
 寺山修司死後3年お蔵入りとなっていた「幻の名作」なのだそう。
 冒頭から「気色悪い」と感じてしまった私には大人過ぎる作品だ。意味も全く理解できないまま、「なんでブスばっかりなんだ」。「なんでみんなすぐにおっぱい見せるんだ」。「なんで大の男が女の細腕で、素っ裸にひんむかれるんだ」と…。
 あきら(若松武)という青年が、亡き母(新高けい子)が歌っていた手毬唄の歌詞の由来を調べるべく旅を続けていく。やがて彼は、手毬をつく少女(大野晴美)の館へと誘われていき……。最後にたどり着いたのは…。というストーリーだっなんて全く知らなかった。
 原作の泉鏡花もいいのか、こんなイメージで。
 「色彩が美しい」とか「寺山ワールド」とか喝采評が多いようだが、ほんとかなー。本当に皆さん理解していますか? 格好つけていませんか?
 本当に素晴らしいと思うなら、おっぱい丸出しの女相撲取りの土俵入り(正確ではないけど)ポーズをどう説明するんだ。
 
 

そこに柱があるからいけない。「氷壁」

2006年10月25日 | 映画・ドラマ
 世界的なトップ・クライマーの奥寺(玉木宏)とザイルパートナーの北沢(山本太郎)は、大手スポーツメーカー・ヤシロの全面バックアップを受け、最難関の高峰K2に挑む。
 登攀4日目。奥寺たちはついにマジックラインの核心・トラバース区間に到達するが、翌日、急峻な岩溝「三日月のガリー」に達した2人の前に70メートルもの垂直の氷壁が聳え立つ。折しも雪崩が襲い北沢は足を骨折。K2登攀は失敗。
 奥寺は、雪崩の巣を避け、北沢とともに氷壁をいったん登り、ノーマルルートへ出て下山する方法を選び、最後の力を振りしぼってロープを氷壁に張り、奥寺は北沢を先行させ氷壁を登り始めるが北沢は滑落してしまう。
 ヤシロを代表した智之(武田真治)は、「滑落は北沢の操作ミスが原因」とマスコミに発表。しかし、奥寺は、ヤシロの用具・カラビナに不具合があったと発言し、法廷で戦うことになる…。
 とこんなお話が山岳小説の傑作といわれる井上靖の「氷壁」。
 そのタイトルから山がメインと思いきや、いつの間にか、ヤシロの社長夫人・美那子(鶴田真由)と奥寺の恋愛が中心になってしまった。
 北沢の思い人だった、しかも人妻とそんな簡単に恋に落ちるものなのか? いくら鶴田真由だからって…。しかも、北沢は不倫関係にあったのか片思いだったのか、気持ちは通じ合っていたのか、思い込みだったのかもいまいちはっきりしないまま、美那子と奥寺ったら一緒に暮らし始めてちゃって、なんかそこに(奥寺だけだったかは忘れたが)凍死した姿の太郎ちゃん(北沢)現れちゃって…。ここが一番怖かったです。はい。
 山岳小説は山岳小説だけど、法廷ドラマでもあり、恋愛ドラマでもある、一粒で三度おいしいと感じるべきか、余計な要素は取り去ろうと思うべきか…個人的には、鶴田真由との恋愛は無くて良かったというか無い方が良かったと思うのだけど。
 しかし、これ観てなかったら、玉木宏ってただうるせえだけの俳優だと思い込んでいただろう(「トップキャスター」の蟹ちゃん役が地だと思ってた)。最初は同一人物だと気づかず、しばーらくしてから「そう言えば、そんな名前だった」と思った次第。
 
 


山田一家だからこそできた辛抱。「山田一家の辛抱」

2006年10月25日 | 映画・ドラマ
 山田一朗(竹中直人)、妻・幸子(室井滋)、長女・直子(雛形あきこ)、次女・由佳里(ともさかりえ)、ペットのうさぎジョセフィーヌの一家に一郎の上司で万代社長(伊東四朗)、夫人の花代(由紀さおり)らが絡むのだから面白くない筈がない。しかも一郎の母の寿美恵は故鈴木その子さん。台詞が棒読みなのはご愛嬌だが。雛形、ともさかの姉妹ってのも濃そうなキャラだが、押さえた演技してました。
  とにかくハチャメチャ・コメディ・ホームドラマ。
 群ようこの原作は読んでいたのだが、このドラマのオリジナルと知ったのは、ドラマを見終わってしばらくの後、群ようこのコメントを読んでからだった。
 それほど、ドラマは一人歩きしているのだが、違った作品として双方面白かった。
 コメディ仕立てになってはいるが、その内容は夫の不倫、リストラ。妻の社会復帰。長女のいじめと恋愛観。次女の長女へのコンプレックスと受験問題。
 一朗の弟・肇(利重剛)に婚約者(雪絵・川原亜矢子)こそいるものの、実は雪絵は、結婚詐欺の常習犯。万代社長は愛人のリカ(川越美和)に子供を作り他界。会社は乗っ取られ…。
 と、かなり社会派な問題定義もしているのだ。
 それを面白おかしく(大真面目にだからこそ笑える)解決していく、山田一家。
 由佳里の家庭教師の渡(伊藤英明)と直子に好意を抱く荒太(諸星和己)も頑張ってドラマに貢献。諸星なんてとてもローラースケート少年と同じ人とは思えないほど、三枚目キャラを乗り切った。
 竹中直人のアジアン・ファッションは彼のリクエストだったのか…。竹中氏、美大出身だからね。
 河口湖のキャンプで行方不明になった辺りまでは存在感があったジョセフィーヌだが、後半ほとんど出番なし。「末の妹のように思ってる」とは言っても所詮うさぎだし。

疫病女との付き合いはほどほどにの教訓映画だ「廟街故事」

2006年10月24日 | 映画・ドラマ
 王晶監督による「廟街故事」。廟街とはいわゆる男人街のことで夜店がにぎわう古惑仔(チンピラややくざ)の縄張り。
 そこで育ったミュウ(鄭伊健)とハイ(葛民輝)の前に現れたのは、香港随一の下げマン女優のスウ(呉倩蓮)。
 ほーら観てご覧。またこの女のせいで1人の男が不幸になっていく。男たちに絡まれていたスウを助けるために謝って相手を殺してしまったミュウは刑務所送り。助けてもらったくせに父親の反対でミュウの正当防衛を証言もしないでのうのうと過すスウ。
 情けは人のためならずなんだけど、人に親切にしても、恩は仇で返されるということをひしと感じさせられる。そんな教訓めいた映画なのだ。
 出所後こりもせずにこの女に会いに行くミュウ。気づけよいいい加減と思うのだが、同棲まで始めちゃって…それはそれでこの映画唯一の楽しげなシーンなんだけどね。
 スウの父親の陰謀でミュウに仕事にも失敗し、ハイは自分の経営する店を売ってミュウのために金策、ミュウの両親は不足分を稼ぐために麻雀でイカサマをして、父親は殺される。
 だから止めておきなよ、こんな疫病女と思うのだけれど…。
 ラストは天后廟で疫病女と結婚を誓い、父親の敵を取る…。ってさ、天后廟って結婚を誓うような場所だったっけ? まあ、そこで育ったのだから氏神様みたいなもんだけど、天后廟って漁師の神様だったような気がする。
 別にいいか? どうせ疫病女だもん。
 若かりし頃のロン毛全開鄭伊健がかなりいけていた。