観るも八卦のバトルロイヤル

映画・ドラマを独断と偏見(?)で、
斬って斬って斬りまくる。
※無断転載は一切禁止。

「御家人斬九郎」。

2012年06月30日 | 映画・ドラマ
 柴田錬三郎による時代小説のドラマ化。原作者の意図は、「明るい眠狂四郎」だそうで、渡辺謙が主演の斬九郎を演じている。ちょっと見、高橋英樹に似てもいる。
 江戸末期、大給松平家に名を連ねる名門ながら無役の三十俵三人扶持の最下級の御家人である松平残九郎家正(通称、斬九郎)が、かたてわざと称する武士の副業によって活躍する物語。幾ら無益と言え、出仕するのに、月代を剃らなくていいのか? といった疑問はあるが…概ね面白い。
 その斬九郎が唯一頭の上がらない存在の母親麻佐女に 岸田今日子が扮し、こちらもいい味を出している。
 設定も物語も面白く、時代劇の醍醐味を味わう事が出来るドラマだ。
 ほかに若村麻由美、益岡徹、塩見三省、唐沢潤らが出演。

追記 知らなかった。最終回、こんな悲しい結末だったとは…。続編は作らないといった制作サイドの意図は、思うに渡辺謙のスケジュールを押さえ切れないからか?

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「月光の夏」。

2012年06月25日 | 映画・ドラマ
 太平洋戦争末期の夏、九州の鳥栖国民学校を陸軍特攻隊員(特別操縦見習士官)2名が訪った。
 出撃を控えた2人は、今生の思い出にピアノを弾きたいと言うのだった。
 音楽学校生だった1人は、ベートーヴェンのピアノソナタ第14番「月光」を弾き、音楽教師を目指していた1人は、「海ゆかば」を演奏。
 戦後、ピアノが老朽化のため廃棄されることを聞いた、当時の教師・吉岡公子がその思い出を語ると、報道されて大きな反響を呼び、その特攻隊員探しが始まるが、目された1人が「忘れた」と…。
 やがて、特攻隊員たちの足跡が明らかになってゆく。
 切ない戦争映画です。現代と戦時中が絶妙に交差し、画面に引き込まれます。必見です。
 主演は、渡辺美佐子、仲代達矢。



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「陽だまりの樹」。最終回

2012年06月25日 | 映画・ドラマ
 終わっちゃいましたねぇ。最終回はどたばたと詰め込んだ感があったが、まあこうでしょう。なぜか、エンドロールで伊武谷万二郎が、蝦夷地をイメージした大地で、刀を地面に置いて歩き出すシーンが、ジーンと胸に込み上げてきた。
 伊武谷万二郎って確か、どこぞの小藩の藩士だったけど、どうしていつの間にか幕臣差し置いて、幕府の歩兵隊長なんかに栄転しているのだろう?
 彰義隊は武士なら入れるけど、藩の方針差し置いていいのか? 脱藩か? といった疑問はさておき、面白かった。前半4回目くらいまでのパワーが後半欠けたのは少し残念。
 池上季実子が段違いで巧かった。


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「織田信長」。

2012年06月22日 | 映画・ドラマ
  1989年1月1日にTBSで放映されたTBS大型時代劇スペシャル版。
 んっまあっ! 随分と好人物で夫婦仲も睦まじい信長。こんな信長見た事も聞いた事もないが、これを新しい信長像と見るか、史実と全然違うじゃんと見るかは、視聴者次第。
 ドラマも、お決まりの本能寺まで描かれておらず、信長の開けた先を示した終わり方である。
 出演は、織田信長(渡辺謙)、濃(名取裕子)、徳川家康(真田広之)、寧々(かたせ梨乃)、松(藤真利子)、明智光秀(篠田三郎)、斎藤道三(松方弘樹)、平手政秀(若山富三郎)、浅井長政(根津甚八)ほか。


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「柳生十兵衛 七番勝負」。「柳生十兵衛 七番勝負 島原の乱」。

2012年06月20日 | 映画・ドラマ
 どうにも柳生十兵衛物は好きではなく、何年も前に購入したDVDをそのまま放り出しておいたのだが、この度鑑賞。思うに、幼い頃より、柳生一族の立ち位置を理解出来ないところにも要因有り。
 子どもの頃、柳生一族とは忍びだと思い込んでいたのだが、これ全て千葉真一が、己の前世でもあったかのように十兵衛を随分と演じ、かつ千葉一門のジャパン・アクション・クラブ全盛期。どうにも忍者的な十兵衛だったのだ。そこから混乱。
 そして、十兵衛の父親である柳生但馬守宗矩が、良い人なのか悪人なのかがもうひとつ理解出来ないところも難解だった。概ね、悪人にされていたけど。
 結果、柳生一族は大名。十兵衛三厳の時は分割相続で一万石を割ったため旗本に落ちたが、十兵衛三厳の死後、弟の飛騨守宗冬が十兵衛三厳の遺領を相続したことにより再度大名に復活。
 よって、あの十兵衛三厳の装束は、誰かの想像だろうということで、何となく納得出来たので、鑑賞した次第。
 すると、まあ、大名は置いておき、剣豪同士の戦い物として観ると、殺陣シーンが多いので、好きな方にはたまらないだろう。時代劇を観て常に感じる事。男性の俳優さんって、殺陣も様にならないといけないのだから、大変だなあ。
 結局、良い人なのに行き掛り上斬らなくてはならない十兵衛の苦悩も描いているが、それが結果毎回のマンネリとなれば、やはりゲストの殺陣に期待がかかる。そんな意味では、主演の村上弘明も良かったが(この人も正当派イケメン)、七番勝負×2の勝負を通して、島原の乱第二回ゲストの山口馬木也は特出していた。こんな巧い殺陣を魅せる役者さんは、いないだろう。
 昔の時代劇役者さんも巧かったが、見栄を切るを含めての殺陣なので、純粋な奇麗な殺陣なら山口馬木也を一番に押したい。



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「ひとごろし」。

2012年06月17日 | 映画・ドラマ
 そのおどろおどろしいタイトルと、松田優作と丹波哲郎の顔合わせから、「切腹」のような傷ましい話だろうと、これまで避けていたのだが、なんと、なんと笑える時代劇。と言っても、腹を抱えて「わっはっは」ではなく、ひと捻りの笑い。
 嫁の来てもない程の藩きっての臆病者な上に、剣術槍術は丸で駄目の六兵衛(松田優作)が、藩の剣術指南だった仁藤(丹波哲郎)の上意討ちの討手に志願。
 六兵衛の策とは、仁藤の行く先々で「ひとごろし」と叫び、心理的に追い込む事だった。


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「味いちもんめ」。

2012年06月16日 | 映画・ドラマ
 これは面白かった。まず、2011年の新春スペシャルを観て、もっともっと観たくなり、第2シリーズ「味いちもんめII・京都編」を観賞。中居正広って、若い頃のはこういったキャラの面白おかしく、そしてちょっぴりほろ苦いドラマに良く出ていたものだ。
 懐かしくもあったが、今観ても耳朶遅れでないところが凄い。板前や女将を演じている役者も、「如何にも」的で、臨場感あり。ヒットした理由は一目瞭然だ。
 樹木希林も、「寺内貫太郎一家」を彷彿とさせる台詞の楽しさ。
 

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「忠臣蔵外伝 四谷怪談」。

2012年06月16日 | 映画・ドラマ
 民谷伊右衛門が赤穂藩士だった。そして、一連の浅野内匠頭の刃傷、御家断絶と、伊右衛門の一連の「四谷怪談」の流れがあって、浪人となった伊右衛門が吉良家に仕官する。
 元禄時代のお犬様騒動やらも加味され、「四谷怪談」(これも元禄時代の話)、浅野家浪士の討入りと、この大きな流れは面白いのだが、どうして普通の時代劇として撮らなかったのだろう。
 浪々の身に愛想を尽かし、妻を捨て、吉良家家臣の娘と再婚する。だが、元朋友たちに打ち入られ、苦悩する。切ない話になったのに…。
 どうにもおかしなメイクとおかしな行動。そして、CGを使ったおかしな終わり方。
 役者も良い役者そろいなだけに惜しまれるが、深作欣二監督とあれば、これが深作ワールドなのだろう。残念ながら、私にシュール過ぎて…奇妙に映った。
 ざっと、佐藤浩市、石橋蓮司、蟹江敬三、火野正平、田村高廣、真田広之、近藤正臣、渡瀬恒彦、六平直政、津川雅彦、名取裕子といった名優ぞろい。佐藤浩市が良く受けたと思った。渡瀬恒彦もほとんど脇役。やはり深作監督は偉大なのだ。
 女優陣は、もの凄いおっぱい大きくてビックリの高岡早紀、荻野目慶子、渡辺えりは、まあ受けるだろうなと納得。


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クイズ「この新撰組隊士は誰だ?」

2012年06月15日 | 映画・ドラマ
Q  この新撰組隊士、さあて誰でしょう? 珍しい人です。





 
A  SMAPの中居君でした。「味いちもんめ」のワンシーンです。かなり若かりし頃ですが、美丈夫の青年剣士振りです。こんななんちゃってじゃなく、本当に沖田総司を演じれば良かったのにと思えますね。今からでも土方歳三を演じれば良いのに。







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「レベル7」。

2012年06月09日 | 映画・ドラマ
 真剣に画面に釘付け状態絵はなかったので、個人的に視聴方法に問題有りかも知れませんが、これは難しい。そして、謎解きも不可解。宮部さんの話は、幾つかの独立した話が進行し、最終的には繋がりがあった事から事件の謎解きに迫るといった内容があるが、「レベル7」もこの技法である。
 ただ、今回の場合、玉木宏と杏を追っていくと、唐突に違った話が飛び込んで来るので、死傷者側に混乱が隠せない。作り方にひと工夫欲しかった。
 落ちも、なんだかなあ? 本当に宮部さんの原作はこうだったのだろうか? 首を捻る。
 玉木宏って男前だねえっ。


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「コドモ警察」。

2012年06月09日 | 映画・ドラマ
 発想は面白かったんだけどね。これって、七曲署のパロディでしょ。鈴木福君のイメージは石原裕次郎。だが、如何せん、子どもながら頑張ってはいるのだけれど、やはり経験のない大人の役ってのは難しいよね。力が入り過ぎて、学芸会チック。
 鈴木福君も役作りはしているが、この子は、子ども子どもしたところが魅力なので、イマイチ。唯一、本田望結ちゃんが安心して観ていられる。
 これは、子役たちの責任ではなく、スタッフにあり。口が回らない程の難しい台詞を与えちゃいけない。そんな事しなくても、大人としての会話は出来るのだから。


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「映画 怪物君」。

2012年06月09日 | 映画・ドラマ
 子ども向けのエンターテイメント映画としては、文句なし。インドでのロケも見所があり、スペシャルや大掛かりな映画で海外ロケを敢行し、ゴージャス感を出している作品の多くは、「日本で良いじゃん」。くらいに意味がない物も多いが、「映画 怪物君」においては、見事に設定として生きていた。
 怪物君が成長する過程で、子どもたちへのメッセージも含まれているのだろう。
 上川隆也、北村一輝といった俳優も、こういった作品に顔を出すようになったんだね。最も鹿賀丈史さんがレギュラーなくらいだものねっ。

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「月光ノ仮面」。

2012年06月08日 | 映画・ドラマ
 全く持って難解であり、シュールであり、最後まで何を伝えたいのかが分からずじまい。幾ら包帯巻いていても、 板尾創路と浅野忠信を間違える筈ないじゃん。
 そしてラストも、落ちを設けてはいるが、それが実に幼稚であり、意味不明。これは当方が未熟なために理解出来ないのであって、分かる人には分かるのかも知れないが。なぜなら、「おたんこ(なす)映画」に浅野忠信が出演する訳はない。
 石原さとみと板尾創路のラブシーンに必然性があった事は救いだ。


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「一命」。

2012年06月04日 | 映画・ドラマ
 太平の世の江戸時代、大名家へ押し掛け、庭先を借用しての切腹を迫り、金銭を強請り、あわよくば仕官をといった「狂言切腹」が流行っていた。
 井伊家上屋敷に現れた、千々岩求女と名乗る若侍も、そのひとりであった。
 滝口康彦の「異聞浪人記」が原作で、以前にも「切腹」の表題で仲代達矢主演で映画化されている。
 実はこの「切腹」を観て、余りの非情さに暫く茫然自失になったくらいだった。
 しかし、また観てしまった「一命」。やはり筆舌し難い千々岩求女の切腹シーン。何と瑛太が実にリアルに演じている上、彼のスレンダーな体が子どもを想像させ、更に痛々しかった。実際、観ていられず、また、音声も消した。
 主演の津雲半四郎は市川海老蔵。海老蔵と言えば世間を騒がすワイドショー的イメージしかなかったが、「巧い」んだね。縁起も殺陣も。瞬時、「切腹」の仲代達矢と顔が重なった。
 ラストは、大映映画のお決まりよろしく、斬り込み最中で終わらず、理不尽な終焉も魅せている。その殺陣シーンの最中にシンポリックにふかふかの御座に座る白猫を写し出し、千々岩求女が可愛がっていた野良猫は、家に死に場所を求めた件と対照的な描き方になっているようだ。 
 映画としては大変良いが、情の深い人や、優しい人は観ない方が宜しかろう。とにかく、インパクトが強過ぎて、また立ち直るまでに時が掛りそうである。
 なにせ、「切腹」の沢潟彦九郎役であった丹波哲郎の顔と台詞が未だに脳裏に鮮明なくらいなのだ。

         切腹     一命

津雲半四郎   仲代達矢   市川海老蔵
千々岩求女   石浜朗    瑛太
美保      岩下志麻   満島ひかり
沢潟彦九郎   丹波哲郎   青木崇高
斎藤勘解由   三國連太郎  役所広司



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「大奥十八景」。

2012年06月03日 | 映画・ドラマ
 変な物観ちゃった。大奥だから、多少のお色気はあるとは思っていたが、あおい輝彦、勝野洋が出演していて、まさか、まさかのポルノ(古い)。
 別の考え方をすれば、あおい輝彦、勝野洋も昔はこんな役やってたんだねえと、違った意味で感慨深かった。まあ史実関係やなんたらは、どうでも良いのだろう。ポルノだもの。
 ご免なさい。こういった下品な作品は好きではありません。
 辻沢杏子、伊織祐未、野村真美、 新藤恵美、ベンガルらが出演。最近ぱたりと見掛けなくなった新藤恵美が、きれえで、高級奥女中の貫禄十分。


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