観るも八卦のバトルロイヤル

映画・ドラマを独断と偏見(?)で、
斬って斬って斬りまくる。
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「裸の大将~宮崎の鬼が笑うので~」文句なしに面白かった

2008年05月26日 | 映画・ドラマ
 芦屋雁之助の当たり役「裸の大将放浪記」が10年ぶりの復活した(残念ながら初回は観ていない)。
 主演の山下清に塚地武雅(ドランクドラゴン)。しかし、芦屋雁之助イコール山下清のイメージを塚地が演じきれるのだろうか? 放映前に散々、番宣に出演してた塚地を観ても、???って感じだった。
 首を前に突き出した山下清の姿がどうも重ならない。ストーリ的に面白いから初回は好評だったのでは? と放映当日の本編に先駆けての特番でもそう感じていた。
 が、本編始まったら、まんま、山下清の塚地が画面に居た。押しも押されぬ二代目・山下清だ。
 後年、糖尿病を煩いながらも山下清のイメージを守るために体重を保持していた芦屋雁之助。命を削っての役だったのだ。そりゃあ、芦屋雁之助と比べたら塚地が可哀想だが、比べるのではなく、もう一人の山下を演じきっていた。
 こういう、清涼剤のようなドラマはいいねぇ。
 そして、「野に咲く花の~」の「ダ・カーポ」が歌う主題歌が時代を経ても少しも古くない、却ってホットする爽やかさを感じさせてくれた。
 以前、アニメ「ルパン三世」の声優だった野沢那智が亡くなった後、そのモンマネを得意としていた栗田貫一を抜擢。粋だねぇと感じ入ったが、今回の塚地の抜擢も同じように、「粋だ」。
 

「新選組!! 土方歳三 最期の一日」帰って来た新撰組

2008年05月05日 | 映画・ドラマ
 近藤勇の死から一年、新選組副長・土方歳三が北の大地で最後に見た夢とは…?山本耕史演じる土方歳三を主人公に、彼の最後の一日を熱く描いた大河ドラマ史上初の続編。
 さすが三谷幸喜。主演をいい人に描くその手腕に脱帽。本編では近藤勇の汚点(非道)部分や女性問題などをきれいにすり替えて描いており、それもお見事だったが、今度は土方の人間性を強調し、本編で、近藤がやったことを被らされていた土方の本当の姿を描き切った。
 しかもその時、決して土方を悪役にはせずに本を書いた三谷幸喜のお手柄。
 そして、土方とは、元々男気のあった人なのだろう。彼の本領発揮は新撰組ではなく、近藤亡き後。これが史実である。その部分も三谷はドラマ化したかったんだろうなというんが伝わった。
 山本耕史、片岡愛之助、照英、藤原竜也、中村勘太郎、山本太郎、山口智充、堺雅人、オダギリジョー、筒井道隆、香取慎吾、佐藤B作など、本編のレギュラーの回想シーンも取り直す熱の入れようで、申し分なし。
 香取慎吾は本編の使い回し? 「年」だけだもん。ほんの一瞬。しかし、それを受けての土方の「かっちゃん」の台詞が利いていた。
 さらに、本編では脚光を浴びなかった新撰組隊士もきっちり出演させたりと、憎い演出である。土方の戦死で終わらさず、ラストシーン。生へと走る少年でしめたあたりの演出も憎い。

 やがて総攻撃が開始され、敵の本陣を目指していた歳三は信じられない光景を目にした。そして、歳三が一本木関門を通過したとき敵の銃声が響く―。
 
 ここまでやったら、斉藤一や永倉新八のその後もドラマ化してほしいなー。



「家政婦は見た 名門ファッションデザイナー…」

2008年05月05日 | 映画・ドラマ
 20周年特別企画 家政婦は見た! 名門ファッションデザイナー一族の乱れた秘密 ブランド相続を狙う女たちの華やかな争い ...。ってタイトルなげー。こういう長ーいタイトル一時期流行った流行った。
 で、お決まりの市原悦子演じる石崎秋子が上流家庭に「大沢家政婦紹介所」の家政婦として派遣され、その欺瞞ぶりを見聞し、最後に自分が見聞した事柄を家族全員が集まる席であらいざらいぶちまけて、去っていくというのがおおまかなストーリーである。
 最後では家庭の暗部をぶちまけた席で秋子がその派遣先への勤務を辞退し、自分や時々会長や家政婦仲間にもその報い(主に打撲などの負傷)を受け、さらには次の派遣先に行き「ごめんくださいませー」と叫ぶ(=次回の簡単な予告になっている)という一連の流れがお約束になっている。
 といった定番。
 今回は、世界的有名デザイナーに江守徹。その本妻に市毛良枝、愛人に沢田綾子が絡んで…。
 どうでもいけど若い秘書とのラブシーンがあった江守氏。その顔のでけーこと、でけーこと。ゆうに二倍はあった。
 また、綺麗なモデルとか見て触発された秋子が腹を押さえたりつま先立ちになったり、女心をよく表している。
 市原悦子は元より、大沢家政婦事務所の所長の野村昭子がこのドラマのキーマン。いい味出してます。好きだな、こういうお話。
 で、人の触れられたくない部分に立ち入り過ぎると自分に跳ね返ってくるっていうイソップ物語みたいな教訓も毎回生かされてる! ただし、秋子は懲りないけど。
 

「てんつくてん」。昭和を象徴する下町ドラマ

2008年05月04日 | 映画・ドラマ
 佃島で佃煮屋を営む家族の、ホームドラマ。
 桜田淳子の父親に三波伸介、母親に司葉子。はかに、渡辺篤史、吉田次昭(淳子の兄役)、岡崎友紀、和田アキ子、森昌子、本郷直樹、大石吾郎、中島久之、出門英、ロザンナなどが脇を固めた。どの俳優さんをとっても、どこにでもいそうなキャラ。それがまたリアリティあるドラマに仕上がった。今思えば、クッククックで一世を風靡した淳子へのホリプロで全面的バックアップだけど。
 私が初めて出会った下町がこの作品。こんな町中が一体となった所で店を構え、家族は仲良く。日本人の原点のような作品だった。「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」よりも地味で、内容もたわいなかったが、ほのぼのとしていた。
 この作品からしばらくの間、司葉子さんのファンになっていた。
 

「北条時宗」とフビライの戦いは現在の日本相撲協会に受け継がれたか?

2008年05月02日 | 映画・ドラマ
 2001年度のNHK大河ドラマとて放映された「北条時宗」。当時話題の貴公子・和泉元彌が時宗を演じているが、これはNHK大河ドラマ初なのでは? 子役時代が長く、和泉元彌は後半しか出てこない。まあそれでも時宗のドラマだからいいのだが、どう見ても主演は時宗の父役の渡辺謙だった。
 前半で渡辺謙が死亡して、これから和泉元彌の魅力満載と思いきや、渡部篤郎、柳葉敏郎、北村一輝、 藤竜也、北大路欣也らが頑張っていて、どうにもこうにも和泉元彌は顔見世存在的位置。
 まあ、時宗自信が若くして亡くなったり、蒙古襲来の時に執権だったということくらいしかドラマ性はないので仕方なくもないが、なんだかな? だったら「北条一門」とか、「蒙古襲来」ってタイトルで良かったんじゃないの?
 毎回、最後の方はモンゴルのフビライのドラマにもなってたし。
 ただ勉強になったのが、蒙古が壱岐の島、対馬を全滅させたってこと。これ、日本史では習いませんでした。モンゴルってさ(蒙古)、今も、やんちゃな方が、日本の国技を冒涜しまくってるけどさ、こんな昔から日本に迷惑かけてたんだねっ。
 大体、モンゴルからの侵略のためにだけ築いた万里の長城は、世界遺産であると共に、宇宙から認識できる地球唯一の建造物。モンゴルさえなければ、こんな労力もいらなかったんだけど…。
 そんな力あるモンゴル。そうそう欧米人は我々東アジア人をそうして「モンゴロイド」と名付けた。それくらい勢いのあったモンゴルなのに、今や日本の国技を脅かすだけで、世界の表舞台から姿を消したのはなぜ?
 だったら、時宗、あんなに頑張らなくても良かったのかもしれないね。長い目で見たら。
 ほかに、浅野温子、木村佳乃、 西田ひかる、池畑慎之介、 ともさかりえ。 牧瀬里穂らが出演。