観るも八卦のバトルロイヤル

映画・ドラマを独断と偏見(?)で、
斬って斬って斬りまくる。
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「帰ってきた時効警察」。またまた帰って来い!

2007年06月27日 | 映画・ドラマ
2006年1月期に放送された「時効警察」の続編。時効になった事件を趣味で捜査する霧山修一朗(オダギリジョー)が帰って来た。
 通常、続編は前編を超えられないものだが、個人的には、この続編、大変面白かった。
 霧山修一朗に恋心を抱き続け、趣味の捜査のパートナーを務める三日月しずか(麻生久美子)もバージョンアップし、面白さ倍増。だが、この子、一体いつ自分の仕事(交通課)してるんだろう? ってな具合に「時効課」に入り浸ってるのはいいのか? 最初から「時効課」勤務って設定にしてた方が無理がないのに。
 霧山修一朗も時効が成立してからじゃなくて、時効前に事件解決すれば、刑事としてそうとうの出世ができるのに。第一、命張る程危険な犯罪者にも当たってないし、皆さん素直に罪を認めるし、「いい人に当たったね(?)」。
 9話から成る1話完結の物語の内容はさておいて、ホステスからおっさんに化けて15年の銀粉蝶。霧山修一朗の前で付け髭とって、メイクして、おっさんからおばさんに戻るんだけど、「待った!」。あの角刈り(ビート武の土方メイクです)がなぜにウェーブロングになるんだー。仮にづらを15年被り続けてたとしよう(10年の変装ならづらはバレるよな。普通地毛を切る)。だとしてもづらを取った途端のソバージュはなんなんだ。あれを天パーとは言わせないぞ。美容院には行き続けたんだなー。
 また、若さを保つ温泉編で、西田尚美が「私54歳です」って嘘に決まってんだろう。その温泉に山口美也子がいるんだから本当に54歳のおかみは山口美也子で、15年前に失踪した18歳の娘ってのが西田尚美なことくらいすぐ解れよ。警察なんだからさ。
 最終回では十文字疾風(豊原功補)がローカル電車の停車時間にビールを買いに行って、予想どおりに乗り遅れるシーンがあったけど、どう見ても「間に合ってた」のを無理に乗り遅れ、ドアが閉まるのを待ってたよね。よねっ。これいかにもわざとらしかったので、取り直した方が良かったのでは?
 第一、閉まりかけのドアなんか誰かが挟まれば開くし、こんなローカル駅だったら駅員が、待っててくれるもん。
 が、ここで、「ボディガード(で良かったかな)」の曲が流れ、十文字疾風が敬礼するシーンはなぜだか良かった。感動はしなかったけど。
 ゲストは室井滋、松田美由紀、加藤治子、国生さゆり、鶴田真由、ともさかりえ、杉本彩など豪華面々というか、鶴田真由もこんな役やるようになっちゃったんだなー。ヒロインはどんどん若い世代に取られてるんだなー。の悲哀もあった。
 離婚会見からしか記憶にない杉本彩って、何者なのでしょうか? 色気ムンムンの鼻にかかった声で、女いやらしい(女らしいではない)おばはんってイメージなのだが、昔は何だったの? しかし、杉本さんもそろそろ脱皮しないとセクシー路線でいつ、どこでも、何の役でも同じキャラは厳しいよね。
 ってことで、「またまた帰ってきた時効警察」とか、「もっともっと帰ってきた時効警察」とかの続編を望む。
 

「UDON」看護婦さんは「さなだ」と言います

2007年06月24日 | 映画・ドラマ
 コメディアンになるため、実家の讃岐を飛び出し、ニューヨークにいた松井香助(ユースケ・サンタマリア)が、夢半ばで挫折し、故郷に帰ってくる。というところから物語はスタート。
 そして紹介されてタウン情報誌で働くことになった松井は、うどんの魅力を編集者の恭子(小西真奈美)と共に紹介していく。そして次第に讃岐うどんが大きなブームとなる。
 松井香助サクセスストーリなのだ。が、ユースケ・サンタマリア主演で期待したわりには、今イチ感が否めない。脇を固めるトータス松本、鈴木京香、小日向文世、升毅、片桐仁、要潤らもあんまり魅力的ではなかったなー。
 「うどん」好きか否かもあるが、映画を観終わって「よし、うどんを食べよう」という気にもならなかったし。
 ただ、ジャケットのイラストを観る限り「うどん」とてもおいしそう。ってな気にはならなかったけど。まあ、蕎麦派だからねあたしゃあ。
 「UDON」よりも「うどん」の方が’香川県ってな感じも掴めたかも知れないし、「かろのうろん」で一世を風靡した(そうか?)CMもあったよね。

「心霊探偵八雲」に完敗

2007年06月24日 | 映画・ドラマ
 及川光博主演の「ミステリー民俗学者 八雲樹」ってのを観始めて、「ああ、おもしろい」と思っていたら途中でDVDがぽしゃった(バッタもんだから)。
 で、次に見つけた「心霊探偵八雲」。てっきりミッチー(及川光博)のノリだと思ってたら、全然違うし、第一ジャケット観て、主演は藤原竜也だと思ってたもんだから、そこから大いなる間違い。
 深夜枠的なドラマだった。
 「與真司郎が八雲役を熱演!  石井めぐる、石坂ちなみなど、人気アイドルが出演」だったらしいけど、「だーっれも知らないや」。
 第1話、第2話続けて3回くらい観たけれど集中できないまま話しが進んでしまい、意味が分からず「また冒頭から」を繰り返して鑑賞を断念。
 これは「八雲」が悪い訳じゃなくて、お話が悪い訳じゃなくて、わたくしの集中力が欠乏しているため、こういったミステリーには向いていなかったと反省させられた作品。

「黒革の手帖」お腹の中が真っ黒でレントゲンも撮れやしない

2007年06月23日 | 映画・ドラマ
 平凡な銀行員・原口元子(米倉涼子)が、銀行の機密事項を書き留めた黒革の手帖を楯に1億2千万円を横領し、銀座に1軒のクラブを持ち、手帖を武器に欲望の階段を上って行くってお話。
  松本清張原作だから、ストーリは文句無し。用は役者の問題になるのだが、「男優は兵隊を、女優は娼婦を演じさせれば、まず大根はいない」ってなくらい水商売役に皆さんよくはまっていた。
 山本陽子、釈由美子、吉岡美穂…いるいる、こういうホステス。
 室井滋が美容外科医院長の小林稔侍と不倫関係(この医院長の私生活は描かれていないので、独身かも)を20年くらい続ける、ベテラン婦長で、おばさんの悲哀を表していた。やはり、美人ホステスなんかとは同じ土俵に立つのは痛い。
 最初は米倉涼子に好意を示すが、「可愛さ余って憎さ百倍」で、嫌ーな男を演じた柳葉敏郎。所詮小物的なこの役にぴったりだった。津川雅彦も渡辺いっけいも演技巧者なので、嫌味な雰囲気かなり出してたし、どの人もこの人も実際の人物的でいけてた感じ。
 銀座って、こんなことあるんだろうなー。
 米倉涼子の見事なお着物姿も良かったけれど、途中、なんだか故・横山ノック氏みたいな髪型してる時があったけど、あれは何だったんだろう? ヘアメイクが何を考えてたのかも意味不明だが、米倉もなぜ抵抗しない。あんな髪型私生活で絶対にしないだろうが。
 教訓「お金に勝る物無し」。

「化粧師」もセクハラも面の皮一枚さ

2007年06月16日 | 映画・ドラマ
 セクシーと解釈するべきなのだろうが、何とも「すけべっぽい」ゾ、椎名桔平。
 菅野美穂、池脇千鶴、柴咲コウ、いしだあゆみ、岸本加世子ら芝居巧者の女優陣を集めたあたり、監督並びにスタッフの意気込みが伺えた。
 そもそも原作は、石ノ森章太郎の同名漫画。女性解放の気運が高まりつつあった、大正初期の東京を舞台に、超一流の腕を持つカリスマ化粧師の小三馬(椎名桔平)と、彼を取り巻く女性たちの人間模様を描いた物語。
 女性たちそれぞれが、「化粧」によって何かが変わる。女性と化粧の切れない関係をも描いているようだ。
 まあ、簡単に言えば「化粧なんてあってもなくてもどうでもいいものに、女心は揺れる」ってなこと。しかし、「そのどうでもいいものが、締める割合は人生をも左右する」ってな、人生の縮図だなこりゃあ。
 こんなことを言いたかったって解釈でいいのだろうか?
 だけど、椎名桔平、「なぜにあんなにすけべったらしく化粧を施す」。椎名桔平じゃなかったらセクハラだ。
 また、若手女優陣ナンバーワンの実力派・菅野美穂が、池脇千鶴に追い付かれてしまった感否めないところも記憶に残った。池脇千鶴、小汚い小娘役が似合うんだまた。ちょっと前までは子供大人のブリキの太鼓みたいだったけど、立派に大人の女優さんになっていた。
 柴咲コウは相変わらずインパクトはあるものの、ここらで脱皮しないと、桃井かおりみたいに年取ったら苦しくなってくるんじゃないか? 
 今回は池脇千鶴の勝ち!
 個人的には、「義経(子供時代役)」「妖怪大作戦」に出てた少年(名前知らない)の成長が楽しみだー。

同じ国でも人が違えばこう違う「深夜特急」

2007年06月10日 | 映画・ドラマ
 沢木耕太郎著「深夜特急」を大沢たかお主演で、紀行的ドラマにまとめた不思議な作品。「熱風アジア編」、「西へ!ユーラシア編」、「飛光よ!ヨーロッパ編」と猿岩石もどきのタイトルと足取りなのだが、大沢たかおが沢木耕太郎に扮していることから、沢木の足取りを追ったノンフィクションを大沢がドラマでもない、リポーターでもない素っぽい微妙な演技で魅せている。
 はっきり言って、大沢たかおがこんなにかっこいいとは思わなかった。上手いんだ、演技。似合うんだ、白いTシャツにジーンズ。白Tがこんなに似合うのは大沢たかおかトム・クルーズしかいない(言い過ぎか)ってな訳で大沢ファンにとっても、バックパッカー予備軍にとっても、海外の景色を楽しみたい吾人にも貴重な逸品。
 これだけカメラがはっきりと入っているのだから、「はい、カット」の後は、ドミトリーを引き揚げ、五つ星ホテルに引き揚げ、あっついシャワーを浴びて清潔なベッドに横たわるってなことは分かっていても、近寄って来るローカルがエキストラだとは分かっていても、荷物の割に着替えが多いぞと分かっていても、「別にいいや」ってな気にさせてくれるから不思議。
 若い人はこれ観ちゃったら旅に出たくなるだろうなーと思いながら、かつての自分の旅を重ね合わせたりもした。ほとんど行った所だし。 
 恋人役かなんかで松嶋菜々子がちょい顔を出してるけど、松嶋って誰とどんな恋人役演じても、お姉さんみたいに見えちゃうのってなんでだろう? こんなことに気を取られる番組ではないけどね。
 いやはや大沢たかおは良かった良かった。けど、もちっとやつれてほしかった。リアリティってな面で。

これはあり得ない設定でギャフン「暗いところで待ち合わせ」

2007年06月10日 | 映画・ドラマ
 交通事故が原因で視力を失ったミチル(田中麗奈)は、二人暮しの父親(岸辺一徳)が死に、親類の反対をよそに一人暮しを始める。
 彼女の家の下は駅のホームだ。ある日、1人の男がそのホームから転落し、入って来た列車にはねられて死亡する事件が起きた。その直後、1人の青年がミチルの家に忍び込む。やがて青年アキヒロ(チェン・ボーリン)は彼女に気づかれないように息をひそめて居間で暮らし始めた。彼は死んだ男の同僚で、駅から逃走して殺人の容疑をかけられている。
 一言で済ませるなら「ありえねー」。
 盲目の子が一軒家で1人暮らしから「ありえない」から普通。っかいくら何でもヘルパー雇うとか、施設でしょ。どうやって包丁使うの? どうやって掃除するの? どうやって服選ぶの? いくら友達がいたってさ。目見えないのに化粧うまい。
 そして、人1人が家の中にいるのに気が付かないなんて「ありえない」から普通。目が見えなくても気配ってもんはあるでしょ。息してるんだからさ。そしてアキヒロだか何だか、トイレどうしてたのさ。ミチルが1日中家にいた日はどうしてたんだ。風呂? これは入んなくても済むけどさ。飯? 冷蔵庫から盗んでたけど。最終的に駅のホームを見張るため、ミチルの家の居間にいた(居間から見える)なんて言ってたけど、だからって家の中まで来ねーだろーが。
 なんとなくアキヒロの存在に気付いたミチル。飯まで作ってたけど、「慌てるだろうが」普通。
 わかんない、赤川ワールドだ。
 井川遥の走ってるシーンはオットセイみたいだし、彼女が佐藤浩市をホームから突き落とした犯人って。そこまでさせる理由が説明不足だし、事故の後、追って来た駅員、アキヒロの前を井川遥が走ってるの見えてたじゃないか。なのに、なぜそれを警察に言わない。
 ラストショットはなんとなく主役の2人が歩いちゃったりしてるけど、特に恋愛感情も生まれなかったうようだし、このシーンの意味も分からない。
 台湾の人気俳優チェン・ボーリンも微妙だし、田中麗奈は主役の顔じゃないし、「なんだかな」。
 

山田洋次がキムタク・ワールドを超えた「武士の一分」

2007年06月10日 | 映画・ドラマ
 山田洋次監督の藤沢周平時代劇映画化三部作の最後を飾るヒューマンドラマ。「蝉しぐれ」「隠し剣 鬼の爪」「たそがれ清兵衛」と藤沢周平作品だけど、ここでの山田洋次監督の藤沢周平時代劇映画化三部作では「蝉しぐれ」が外れる。
 方言から察するに南部藩か?
 下級武士の三村新之丞(木村拓哉)は、妻の加世(檀れい)とともに幸せに暮らしていたが、藩主の毒見役を務め、失明してしまった。妻が上級武士の島田(坂東三津五郎)といい仲であることが判明し、絶望のなか離縁を決意。
 が、失明後家禄を守るためだったことが分かり、更にそのことに島田は関与せず、妻を寝取っただけと分かり、新之丞は島田に「武士の一分」(侍が命をかけて守らなければならない名誉や面目の意味)を賭けた果し合いを挑む。
 という藤沢周平らしいストーリー。
 なぜここにきて主演を木村拓哉にしたのか? がいまいち良く分からないくらいのキムタクの扱いでもある。
 キムタク。はっきり言ってださい。ちょん髷も似合わなければ、着流しも似合わない。しかも前半の台詞もまったく駄目。方言が中途半端。「俺、キムタク。俺ってかっこいいしさ」的俺様ぶりもない。要はキムタク起用の意味が無いのだ。
 だが、かなり不評なキムタク論に意義申す。
 かっこ良くもないキムタク。いつもの「誰を演じても同じ人」ではなかった。新之丞を演じていた。確かに腰が細くて着流しはいただけなかったが、「どうせへっぴり腰だろう」と思っていた立ち合いシーンが堂に入っている。しかも盲目の立ち合いということで、下半身はおどおどしながらも剣さばきはなかなかのもの。
 「そうだ、こいつ剣道強かったもんな」と思い出した。いいんじゃない。これからも時代劇に取組めば。中盤からの方言葉も上手くなったし。私は、キムタクを評価したい。
 妻役の檀れい。宝塚の娘役だったそうで、退団後、初の映画出演とちょい話題になった。そして役柄も実際にも、「絶世の美女」らしいけど、はっきり言って「大したことないじゃん」。演技はそりゃ、うまかったけど、まあ、普通の女優さん。
 かたき役の坂東三津五郎、緒形拳、桃井かおりなども出てるけど、あたしゃ、ちゅうげんの笹野高史の微妙なため口が好きだった。
 三部作は夫婦愛と武士道をテーマに進行。しょぼい武士が真実のためにへっぴりで戦い、最後は愛を貫くって筋は3本に共通。
 どれが一番好きかと問われると、「むむむ」なのだが、似通っていながら舞台が違うってとこで、甲乙付けがたし。
 やはり「壬生義士伝」が最高だ。関係ないけどさ。

フィンランドってサウナの国でいいのか?「かもめ食堂」

2007年06月05日 | 映画・ドラマ
 群ようこ原作、小林聡美主演で、片桐はいり、もたいまさこといった面々の出演。これだけで、観る価値有りと購入したが、1回目は画面観ないうちに終了。
 気を取り直して2回目。10分観て、その後、何かしてる間に終了。
 2カ月後(昨日)3回目の鑑賞。
 フィンランドのヘルシンキで日本食堂を経営しているサチエ(小林聡美)。が、客は日本アニメおたくの青年しかいない。
 図書館で知り合ったミドリ(片桐はいり)を食堂のスタッフに迎え、ボチボチ人が集まるようになってきた。
 悩みをかかえたフィンランド人、荷物が出てこなくなって困っている日本人(もたいまさこ)など、個性的なお客さんたちが集まり出して…。
オールフィンランドロケの「かもめ食堂」。の北欧風のインテリアや画像は非日常的でもあり、美しい。
 「食堂」「おにぎり」にこだわりながら、なぜフィンランドに単身でいる? のだサチエといった疑問はあるが、良くまとまったストーリー性のある作品。
 この映画を観て、特に感慨とかそういったものではなく、人との繋がり、人間関係はこうやって出来上がるのかとかいった部分をのほほんと観ればいい。
 1回目、2回目鑑賞時は、舞台がフィンランドだとは知らなかった。「かもめ食堂」だから、横浜、よくて神戸(なんでだ?)辺りのお話だと思っていた。そうだ、白人が画面に映っていたからだ。白人=横浜=神戸って、なんて貧相な発想力なんだー、わたくし。
 1カ月過ぎても客足さっぱりの「かもめ食堂」の資金源はいづこ? とか、なんでいい年こいてサチコさん、突然フィンランドで店出すんだ? とか、客も集まらないのでスイミング習ってていいの? とか、なぜにフォンランド語が話せる? とか、ミドリさん怖っ。とか、もたいさんのセンスとか…そういったことは捨て置くべし。