屍者の帝国 価格:¥ 1,890(税込) 発売日:2012-08-24 |
今日は一日これを読んで過ごした、いやもうまいったね、いかにも円城さんらしく理屈っぽくて一見わかりにくい情況の連続でありながら、ストーリーはビシッと決まって私みたいな揚げ足鳥にもツッコミどころはほとんどない(私が一番つっこみたいとこは「蒸気でコンピュータが動くかよ、ここは高野さんの方がスマートじゃない?」なんだが、それを言うのは野暮、尊敬すべきサイバー/スチームパンクな先輩を無視するわけには行かないもんね)
フランケンシュタインテクノロジーが実現して「死体を使った二足歩行ロボット」があっさり実用化しちゃったパラレルワールドの19世紀後半、屍者たちは単純労働に、戦力に、あるいは口述筆記/翻訳機械にあらゆるところで使われまくってる、何と日本の西南戦争でも屍者軍団が戦ったという、そんな時期に大英帝国の医学生ジョン・ワトソン(!)はヴァン・ヘルシング教授(!)の命令でアフガニスタンへ向かった、そこに待ってたものは・・・(ネタバレ自粛、大森さんいわく「カラマーゾフの妹」を読んでおこう)
以下私にもわかったトリヴィアの羅列、たぶんわからんのがこの何倍かあると思う
ワトソンと行動を共にするフレドリック・バーナビーさん、抜群の身体能力で何度か危機を救ってくれる、いかにもフィクションなお方だが実在(著書もあり)、どっかでこんなん見たよーなと思ったら、風太郎御大描く西郷四郎(姿三四郎のモデル)あるいは軍人だから明石元二郎・・・
諸般の事情でインドから日本へ向かう主人公たち、USA北軍のグラント将軍も来てて護衛についてるのは「ピンカートン探偵社」のスタッフ、レット・バトラー(!)、「えっ?」と思うけどこれが意外に適役なのである、スカーレットはどうしてるんだろな・・・
警視庁の川路大警視は西南戦争で「生者」の抜刀隊を指揮して薩摩の屍者軍団を撃破したという、屍者はともかく抜刀隊はホント、彼も薩摩出身だった(これ風太郎御大も書いてます)
イギリス情報局の秘密兵器とも言うべき筆記/翻訳マシン(じゃなくて屍者)Noble_Savage_007、彼がラストでアッと驚く名前を持つことになる、それは・・・・ある意味バレバレだと思うけどあえて自粛
そうだ、思い出した、ここでもう一つだけつっこんじゃうよ、潜水艦ノーチラス号の動力は何だったんだーーー???
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます