ハローサマー、グッドバイ (河出文庫) 価格:¥ 893(税込) 発売日:2008-07-04 |
新宿ブックファーストでの収穫がこれ、津原さんいわく「ジブリ好きにも村上春樹好きにも絶対売れる」、春樹は知らないが(こうなったら意地でも買わん)確かにジブリっぽいかもね
パラークシの記憶 (河出文庫) 価格:¥ 998(税込) 発売日:2013-10-08 |
20年後に書かれたという続編も土曜日に名駅のジュンク堂でゲト、大長編の一気読みという得難い(?)贅沢を体験した-んだがさて何を書いたものか、真っ先に言いたくなるセリフは「そんなアホらしいことがあってたまるかよ」
以下ネタバレ(というか一部私がアタマをひねって考えた解釈)
ここは銀河のどこか(後編で地球人が出て来るところを見ればさほど遠くじゃなさそう)、地球型惑星に人間型哺乳類(たぶん)が暮らしている、その軌道はかなり不安定で通常は太陽に当たる恒星の周囲を回ってるが時々隣の巨大惑星に引っ張られてその衛星になっちゃうらしい、そうなると凍結期間が数十年続く(スノーボールアースですね)、でも一定時間が過ぎるとまた太陽を回る惑星に戻る
読み直すのがめんどうなので確かめてないが最初主人公がその話を聞いた時には「40年後に凍期がやって来る」だったような気がする、だけど後になると「今から40年間凍期が続く」、え、そんな、寒さにとんと弱いこの文明人たちは死滅するしかないのだろうか-と思うとそうはならない、ここでSF史上に残るドンデン返し・・・
伏線はちゃんと張ってあるし、完成されたストーリーであることは認めるがどうしても「そんなうまく行くかよ」とつっこみたくなっちゃうのよね、もっとも本作が書かれた頃(70年代)、太陽以外の恒星に惑星が存在するかどうかすらわからなかった(するに違いない、それも地球に似たのが-と信じることは今よりずっと簡単だったと思うけど)、熱いのと冷たいのと2つの太陽をフラフラする惑星だって存在しないとは決められない、そこにはどんな生物が進化するものか、楽しみと言えんことはないかも(想像のしようもないけど)
後編はそれから千年ほど後のお話、前編の主人公たちは伝説の存在になっている、文明は大幅に後退して天文学も忘れられ、というか都合のいい設定のおかげで凍ってた時期のことは現生人類の記憶に残ってないので、次の凍期が迫っているのに彼らは予測が立てられずなす術もない(この辺読者は事情を知ってて登場人物は知らないというお約束のイライラ設定)、恒星間飛行を完成させた地球人たちが滞在していたが、こちらとて予測はできるもののなす術ないのは同じと去って行く
何だヒドいヤツらだな、などと言ってはいけない、この星の人類(地球人の親戚とのこと、いささかムリありげ)も地球人も実は他の存在に操られていたのだ、さて次の千年紀には何があることやら
まさかここで始めに戻る-つまりある程度文明化した人類が前編と同じ愚行を演じる-なんてことはないんだろうな(ありそうだからコワい)
最後に1つ-ミステリ仕立てだがこれがまた例によって一番怪しいヤツが真犯人・・・何で同じパターンが続く時には続くのかね(全くの偶然)
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