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【お節介焼き情報】 仕事ができる人は「具象化と抽象化」で発想の瞬発力を活かす

2024-08-04 12:03:00 | 【話材】 お節介焼き情報

【お節介焼き情報 仕事ができる人は「具象化と抽象化」で発想の瞬発力を活かす 

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 仕事ができる人は「具象化と抽象化」で発想の瞬発力を活かす
 経営コンサルタントという仕事を長年やってきています。この仕事をするのに論理思考は不可欠です。ところが、私は、「理屈で思考する」というよりは「情が先立つ」という環境で育ってきました。
 ビジネスパーソンになる前から、論理思考を鍛えることに努力を傾けてきました。不充分ながら、それなりの成果を上げ、経営コンサルタントという業務を半世紀も続けて来られました。
 その体験を積み上げて構築したのが「ロジカルシンキング」です。自慢話をしたいわけではありませんが、1990年代からロジカルシンキング研修の依頼が来るようになり、ロジカルシンキングをブラッシュアップしながら、クリティカル・シンキング等々、論理思考関連の書籍を出版するようになりました。海外の出版社からも翻訳本出版の依頼が来るまでになりました。

 論理思考で私が心がけたのが「一言集約」です。これは、私が経営コンサルタントを始める契機となりましたコンサルティング・ファームで、その言葉を知ったことが始まりです。
 いろいろと検討した結果を、短文に集約しますと、検討してきた結果のエッセンスが、そこに滲み出てきます。これを繰り返すことが、論理思考養成の一助にもなっていたようです。受験時代に、国語力養成の一環で「要約」ということの重要性を学んでいましたが、一言集約をするようになって、ようやく、その重要性を認識できたといえます。

 「一言集約」ということは、収束思考であり、「抽象化」でもあります。ロジカルシンキング的に言いますとピラミッド・ストラクチャーを利用した発想法です。すなわち、クリティカル・シンキング的な伝統的な思考法でいえば、「帰納法」の応用なのです。
 すなわち「一言集約」という「抽象化」の行為は、種々の事象から、共通性や法則性を見いだすことです。そして、その共通のなかに潜む「本質」をあぶり出すことです。上述のように、思考法としては、帰納法であり、思考用具(ツール)としては、ピラミッド・ストラクチャーがその代表的なものといえます。

 それに対して、抽象的なことから、具体的な内容に展開する時の思考が「発散思考」です。
 発散思考を効率的に進めるのが、ロジカルシンキングでは、「ロジックツリー」がその代表的なものです。マインドマップや思考曼荼羅など、いろいろな思考用具(ツール)がありますが、いずれも命題を起点に思考を展開してゆきます。
 ロジカルシンキングでいいますと、この思考展開の時に、具体的な方法論を追求するには「Howツリー」を用います。原因や理由を追及するには、「Whyツリー」、何をすべきかを見いだしたいときには「Whatツリー」です。
 これらの思考用具(ツール)を用いることにより、トップボックスにある抽象的な命題から、それを階層的に具体策を見いだしていくわけです。「具象化」というのは、抽象化によって得られた共通性や法則性をもとに、具体的に思考して果実を生み出すのに効果的です。果実としては、方法論であったり、解決策であったりしますが、最終的には成果に結び付けていくことです。

 この時に、ロジックツリーなどを用いますと、発想が拡散してしまうという欠点があります。ここでも、最後には収束思考を「一言集約」という「抽象化」も必要となります。
 すなわち、どちらか一方が欠けていても充分な成果に結び付けることは困難です。

 このように考えてゆきますと、「論理思考は、大変で、時間がかかる」と考えられがちです。ゴルフの上達などスポーツ全般でいえることは、トレーニングが必要なことです。論理思考もトレーニングが必要で、論理思考は、思考手段であるとともに思考訓練法でもあるのです。
 実務に「具象化・抽象化」やロジカルシンキング等を使うことはトレーニングであり、論理思考力を体得できる手段でもあります。「具象化・抽象化」することで、短時間に、内容の濃い、効果的な結論を出せるようになるのです。「具象化・抽象化」というのは、論理思考の一環ですが、論理思考を体得するための方法論でもあるのですね。
 具象化と抽象化のやりとりが早くできることが思考の瞬発力を高めることに繋がると確信しています。

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