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経営コンサルタントへの道

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【カシャリ!庭園めぐりの旅】 宮城県仙台市 輪王寺庭園13 伊達家ゆかりの北山五山の一つ池泉回遊式庭園 三重塔 141101

2023-03-21 12:33:00 | 【カシャリ!庭園めぐりの旅】

  【カシャリ!庭園めぐりの旅】 宮城県仙台市 輪王寺庭園13 伊達家ゆかりの北山五山の一つ池泉回遊式庭園 三重塔 141101

 

 

 若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。

 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。

■ 宮城県仙台市 輪王寺庭園13 伊達家ゆかりの北山五山の一つ池泉回遊式庭園 三重塔 141101

 

 輪王寺は、仙台の寺町であります北町地区にある、室町時代からの歴史のある伊達家ゆかりの寺院で、「北山五山」の一つと数えられています。

 輪王寺は、伊達家第九世大膳大夫政宗夫人、蘭庭明玉禅尼の所願により、第十一世、大膳大夫持宗により嘉吉元年(1441)太菴梵守和尚を開山として、奥州伊達郡梁川に創建されました。

 その後、伊達家の居城の遷移に従い、西山、米沢、会津、米沢、岩出山を転々とし、慶長七(1602)年、現在の地に移りました。

 明治維新後、輪王寺は伊達家の庇護を失い、さらに明治九年(1876)北山に発した野火のため、仁王門を残し七堂伽藍を全焼してしまいました。

 曹洞宗大本山、永平寺と總持寺の意を受けて、明治三十六年(1903)、福定無外和尚により、復興に着手し、現在の本堂と庫裡を完成しました。無外和尚は、庭園の建設にも意を注ぎました。次の五峰和尚により、梵鐘、位牌堂、坐禅堂、開山堂が完成し、七堂伽藍の全てが整いました。

 庭園には、茶室「半杓庵」が建設され、東北有数の名園となりました。

 昭和五十六年(1981)道閑和尚の時代に開山五百回大遠忌を記念して三重塔が建立され、昔日の偉容を回復するに至りました。

 

アクセス

 

 JR仙山線北山駅から徒歩15分ほどのところにあります。

 仙台駅から路線バスで、近くまで行くこともできます。

 

 

庭園
 無外和尚は庭園の建設にも意を注ぎ、その晩年にはほぼ現在の規模を備えた庭園が出来上がり、今日の輪王禅苑の基礎が整えられました。

 無外和尚以来の伽藍の復興と庭園の整備は次の日置五峰和尚(1893-1972)に受け継がれ、梵鐘・位牌堂・坐禅堂・開山堂が次々と完成して七堂伽藍のすべてが整い、庭園も茶室半杓庵が建設され東北有数の名園となりました。

 さらに昭和五十六年(1981)日置道閑和尚(1926-2009)の時代に開山五百回大遠忌を記念して三重塔が建立され、輪王寺は昔日の偉容を回復するほどに至りました。

 

境内と庭園

 

三重塔

 

輪王寺庭園の池泉は、大きく西池と東庭園とに分かれています。

西池の西側に三重塔が立ち、池にその華麗なる姿を映しています。

 

蘭亭堂の奥に三重塔があります。

 

蘭亭堂の前に配されている飛び石沿いにゆきますと

三重塔にでます。

 

三重塔の扁額「宝楼閣」

 

 

蘭亭堂前から見る三重塔

 

三重塔を見上げる

 

西池西端越しに見る三重塔

 

東池エリア花壇から観る

雪吊りが三重塔と競っているように見えます

 

東池越しに見る

 

東池エリア白砂枯山水庭園横から見る

 

仙台市 輪王寺庭園1 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 山門と参道

仙台市 輪王寺庭園2 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 お悟りの道

仙台市 輪王寺庭園3 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 境内散策  

仙台市 輪王寺庭園4 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 本堂と周辺 

仙台市 輪王寺庭園5 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園1 はじまり 

仙台市 輪王寺庭園6 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園2 はじまり 

仙台市 輪王寺庭園7 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園3 飛び石堤  

仙台市 輪王寺庭園8 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園4 東池エリア 

仙台市 輪王寺庭園9 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園5 東池土橋  

仙台市 輪王寺庭園10 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園6 東池白砂庭園 

仙台市 輪王寺庭園11 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園7 本堂裏白砂庭園

仙台市 輪王寺庭園12 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 蘭亭堂と周辺  

仙台市 輪王寺庭園13 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 三重塔と周辺   

仙台市 輪王寺庭園14 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園8 白砂枯山水庭園 

仙台市 輪王寺庭園15 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 三重塔周辺物と朱橋

 




ユーチューブで視る 【カシャリ!庭園めぐりの旅】

写真集は、下記URLよりご覧いただくことができます。

静止画: http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmeisho.htm
映像:  http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmovie.htm 

【 注 】 映像集と庭園めぐりは、重複した映像が含まれています


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【カシャリ!庭園めぐりの旅】 宮城県仙台市 輪王寺池泉廻遊式庭園12 蘭亭堂 141101

2023-03-20 12:03:00 | 【カシャリ!庭園めぐりの旅】

  【カシャリ!庭園めぐりの旅】 宮城県仙台市 輪王寺池泉廻遊式庭園12 蘭亭堂 141101

 

 

 若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。

 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。

■ 宮城県仙台市 輪王寺池泉廻遊式庭園12 蘭亭堂 141101

 

 輪王寺は、仙台の寺町であります北町地区にある、室町時代からの歴史のある伊達家ゆかりの寺院で、「北山五山」の一つと数えられています。

 輪王寺は、伊達家第九世大膳大夫政宗夫人、蘭庭明玉禅尼の所願により、第十一世、大膳大夫持宗により嘉吉元年(1441)太菴梵守和尚を開山として、奥州伊達郡梁川に創建されました。

 その後、伊達家の居城の遷移に従い、西山、米沢、会津、米沢、岩出山を転々とし、慶長七(1602)年、現在の地に移りました。

 明治維新後、輪王寺は伊達家の庇護を失い、さらに明治九年(1876)北山に発した野火のため、仁王門を残し七堂伽藍を全焼してしまいました。

 曹洞宗大本山、永平寺と總持寺の意を受けて、明治三十六年(1903)、福定無外和尚により、復興に着手し、現在の本堂と庫裡を完成しました。無外和尚は、庭園の建設にも意を注ぎました。次の五峰和尚により、梵鐘、位牌堂、坐禅堂、開山堂が完成し、七堂伽藍の全てが整いました。

 庭園には、茶室「半杓庵」が建設され、東北有数の名園となりました。

 昭和五十六年(1981)道閑和尚の時代に開山五百回大遠忌を記念して三重塔が建立され、昔日の偉容を回復するに至りました。

 

アクセス

 

 JR仙山線北山駅から徒歩15分ほどのところにあります。

 仙台駅から路線バスで、近くまで行くこともできます。

 

 

庭園
 無外和尚は庭園の建設にも意を注ぎ、その晩年にはほぼ現在の規模を備えた庭園が出来上がり、今日の輪王禅苑の基礎が整えられました。

 無外和尚以来の伽藍の復興と庭園の整備は次の日置五峰和尚(1893-1972)に受け継がれ、梵鐘・位牌堂・坐禅堂・開山堂が次々と完成して七堂伽藍のすべてが整い、庭園も茶室半杓庵が建設され東北有数の名園となりました。

 さらに昭和五十六年(1981)日置道閑和尚(1926-2009)の時代に開山五百回大遠忌を記念して三重塔が建立され、輪王寺は昔日の偉容を回復するほどに至りました。

 

境内と庭園

 

蘭亭堂

 

本堂裏枯山水石庭園から西池の畔に降りずに進むと

三重塔との間に建物が見えます。

蘭亭堂です。

 

奥に三重塔が見えます

 

 

ギボウシのついた水煙

 

 

欄間の彫刻も素晴らしい

 

寺紋

魚が二匹、にらみ合っているように見えます

 

昇り竜

 

降り龍

 

活き活きとしたレリーフの龍

 

蘭亭堂前の石灯籠

 

三重塔側から望む

 

 

仙台市 輪王寺庭園1 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 山門と参道

仙台市 輪王寺庭園2 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 お悟りの道

仙台市 輪王寺庭園3 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 境内散策  

仙台市 輪王寺庭園4 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 本堂と周辺 

仙台市 輪王寺庭園5 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園1 はじまり 

仙台市 輪王寺庭園6 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園2 はじまり 

仙台市 輪王寺庭園7 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園3 飛び石堤  

仙台市 輪王寺庭園8 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園4 東池エリア 

仙台市 輪王寺庭園9 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園5 東池土橋  

仙台市 輪王寺庭園10 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園6 東池白砂庭園 

仙台市 輪王寺庭園11 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園7 本堂裏白砂庭園

仙台市 輪王寺庭園12 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 蘭亭堂と周辺  

仙台市 輪王寺庭園13 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 三重塔と周辺   

仙台市 輪王寺庭園14 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園8 白砂枯山水庭園 

仙台市 輪王寺庭園15 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 三重塔周辺物と朱橋

 




ユーチューブで視る 【カシャリ!庭園めぐりの旅】

写真集は、下記URLよりご覧いただくことができます。

静止画: http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmeisho.htm
映像:  http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmovie.htm 

【 注 】 映像集と庭園めぐりは、重複した映像が含まれています


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【カシャリ!庭園めぐりの旅】 宮城県仙台市 輪王寺庭園11 庭園7 本堂裏白砂枯山水庭園 141101

2023-03-19 13:26:34 | 【カシャリ!庭園めぐりの旅】

  【カシャリ!庭園めぐりの旅】 宮城県仙台市 輪王寺庭園11 庭園7 本堂裏白砂枯山水庭園 141101

 

 

 若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。

 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。

■ 宮城県仙台市 輪王寺庭園11 伊達家ゆかりの北山五山の一つ池泉回遊式庭園 庭園7 本堂裏白砂枯山水庭園 141101

 

 輪王寺は、仙台の寺町であります北町地区にある、室町時代からの歴史のある伊達家ゆかりの寺院で、「北山五山」の一つと数えられています。

 輪王寺は、伊達家第九世大膳大夫政宗夫人、蘭庭明玉禅尼の所願により、第十一世、大膳大夫持宗により嘉吉元年(1441)太菴梵守和尚を開山として、奥州伊達郡梁川に創建されました。

 その後、伊達家の居城の遷移に従い、西山、米沢、会津、米沢、岩出山を転々とし、慶長七(1602)年、現在の地に移りました。

 明治維新後、輪王寺は伊達家の庇護を失い、さらに明治九年(1876)北山に発した野火のため、仁王門を残し七堂伽藍を全焼してしまいました。

 曹洞宗大本山、永平寺と總持寺の意を受けて、明治三十六年(1903)、福定無外和尚により、復興に着手し、現在の本堂と庫裡を完成しました。無外和尚は、庭園の建設にも意を注ぎました。次の五峰和尚により、梵鐘、位牌堂、坐禅堂、開山堂が完成し、七堂伽藍の全てが整いました。

 庭園には、茶室「半杓庵」が建設され、東北有数の名園となりました。

 昭和五十六年(1981)道閑和尚の時代に開山五百回大遠忌を記念して三重塔が建立され、昔日の偉容を回復するに至りました。

 

アクセス

 

 JR仙山線北山駅から徒歩15分ほどのところにあります。

 仙台駅から路線バスで、近くまで行くこともできます。

 

 

庭園
 無外和尚は庭園の建設にも意を注ぎ、その晩年にはほぼ現在の規模を備えた庭園が出来上がり、今日の輪王禅苑の基礎が整えられました。

 無外和尚以来の伽藍の復興と庭園の整備は次の日置五峰和尚(1893-1972)に受け継がれ、梵鐘・位牌堂・坐禅堂・開山堂が次々と完成して七堂伽藍のすべてが整い、庭園も茶室半杓庵が建設され東北有数の名園となりました。

 さらに昭和五十六年(1981)日置道閑和尚(1926-2009)の時代に開山五百回大遠忌を記念して三重塔が建立され、輪王寺は昔日の偉容を回復するほどに至りました。

 

境内と庭園

 

本堂裏白砂枯山水庭園

 

輪王寺庭園は、西池と東池を核とする池泉廻遊式庭園だけではなく

東池エリアにある白砂枯山水庭園と、

本堂裏(西池側)の白砂枯山水庭園とがあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本堂からの渡り廊下から見える坪庭

 

 

仙台市 輪王寺庭園1 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 山門と参道

仙台市 輪王寺庭園2 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 お悟りの道

仙台市 輪王寺庭園3 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 境内散策  

仙台市 輪王寺庭園4 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 本堂と周辺 

仙台市 輪王寺庭園5 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園1 はじまり 

仙台市 輪王寺庭園6 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園2 はじまり 

仙台市 輪王寺庭園7 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園3 飛び石堤  

仙台市 輪王寺庭園8 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園4 東池エリア 

仙台市 輪王寺庭園9 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園5 東池土橋  

仙台市 輪王寺庭園10 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園6 東池白砂庭園 

仙台市 輪王寺庭園11 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園7 本堂裏白砂庭園

仙台市 輪王寺庭園12 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 蘭亭堂と周辺  

仙台市 輪王寺庭園13 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 三重塔と周辺   

仙台市 輪王寺庭園14 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園8 白砂枯山水庭園 

仙台市 輪王寺庭園15 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 三重塔周辺物と朱橋

 




ユーチューブで視る 【カシャリ!庭園めぐりの旅】

写真集は、下記URLよりご覧いただくことができます。

静止画: http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmeisho.htm
映像:  http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmovie.htm 

【 注 】 映像集と庭園めぐりは、重複した映像が含まれています


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【カシャリ!庭園めぐりの旅】 岩手県盛岡市 一ノ倉邸庭園 中尊寺大賀古代ハス 築山泉水回遊式庭園

2023-03-19 11:21:50 | 【カシャリ!庭園めぐりの旅】

  【カシャリ!庭園めぐりの旅】 岩手県盛岡市 一ノ倉邸庭園 中尊寺大賀古代ハス 築山泉水回遊式庭園

 

 

 若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。

 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。

■ 岩手県盛岡市 一ノ倉邸庭園 中尊寺大賀古代ハス

 1950(昭和25)年に、中尊寺金色堂内におさめられている藤原氏の遺体4体が学術調査されました。その際、第四代泰衡の首桶から、80粒ほどハスの種が発見されました。

 当時の調査委員であった大賀一郎博士や門下の先生に、この種の栽培を依頼したところ、1993(平成5)年に発芽しました。1998(平成10)年には、開花にも成功しました。

 このハスは和蓮の一種で、花弁は淡い紅色、やや細身で「中尊寺ハス」と命名されました。「古代ハス」とか「大賀ハス」とも呼ばれます。

 2011(平成23)年3月に東日本大震災が発生、2012(平成24)年、犠牲者への鎮魂と復興推進のシンボルとして、極楽浄土に咲く花「中尊寺ハス」を広めることを目的とした「復興の花中尊寺ハスを広める会」(事務局:岩手県商工会議所連合会)が設立されました。

 この「復興の花中尊寺ハスを広める会」の株分け第1号として、2012(平成24)年、藤原氏に縁の深い安倍館町の保護庭園「一ノ倉邸」に移植されました。同年6月下旬から花芽が出始めて、7月7日に咲き始めました。爾後、毎年7月から8月にかけて開花するようになりました。

 

 

■ 岩手県盛岡市 一ノ倉邸庭園 築山泉水回遊式庭園

 「一ノ倉邸庭園」(いちのくらていていえん)は、盛岡市保護庭園の一つで、市街地北方2km強ほどの所にあります。敷地面積は約2600坪もあり、約145坪の木造平屋造、数寄屋風の建物には大小もの和室に加え、畳敷きの玄関や廊下等があり、畳数は140畳に及びます。欄間などの材料も吟味されていて、当時のしっかりした造りが伺われます。 

 明治後期に盛岡出身の貴族院議員や東京府知事を歴任した阿部浩氏の別邸として造られたお屋敷と築山泉水回遊式の庭園とで構成されています。現在は庭園に水が入っていない枯れ泉水ですが、東京から庭師を招いて造られたものです。かつては中島が3つ浮かぶ池泉式の庭園だした。

  また園内に植えられているモミジは京都の高雄から取り寄せたもので、樹齢100年以上の12種類の「イロハモミジ」が燃えるように紅葉します。これにアカマツなどの針葉樹が加わり、作庭の意図をうかがい知ることができます。現存する数寄屋風のお屋敷とともに楽しむことができます。

  「一ノ倉邸」は、盛岡市自然環境及び歴史的環境保全条例(昭和46年制定)に基づき、昭和49年に保護庭園に指定されね平成4年に盛岡市が取得しました。

  夏の中尊寺ハス開花や秋の紅葉、春の「ひな遊ぶ」など四季を通じて楽しむことができます。

 

■ 阿部浩

 南部藩士の子息として生まれ、苦学の末に、工部省や内務省の職員を経験の後、衆議院議員として政治の道へ進みました。その後、群馬県知事、千葉県知事、富山県知事、東京府知事、貴族院議員などを歴任し、1922年(大正11年)に71歳で没しました。

 

■ アクセス

 開園:10:00~16時(冬期15:00) 

 休園:月火  8/10~20、12/25~1/15は休 

 〒020-0126 岩手県盛岡市安倍館19-64 019-646-1817 

 盛岡駅からバスで安部館下車から徒歩5分

 入館料 無料

 

 

一ノ倉邸庭園  

正門

右に行くと一ノ倉邸宅、正面から左にかけて庭園が広がります。

蓮池は、門を入ってほぼ正面の池泉の右側に隣接しています。

一ノ倉邸庭園の池は、今は涸れ池泉になっていますが、

蓮池には水が張られていて、季節に花を咲かせます。

蓮池

庭に入りますと、ほぼ正面の涸れ池泉の一画に

水の張られた小さな池が見えます。

月の松の脇を建物に剃って直進しますと

左手に池に降りる階段があります。

階段を降りきったところに立て看板が立っています。

蓮池

池の畔に可愛いお地蔵様が、

朱色のスカーフをかぶって立っています。

ハスは7~8月にかけて咲くそうです。

私が訪れた時は、東北地方では晩冬の時期、

昨年の葉っぱが浮かんでいるだけでした。

そかし、ここにハスがニョキニョキと生え、

咲き誇る様子を想像できます。

ここでは、中尊寺ハス(大賀ハス・古代ハス)を

見ることはできませんでしたが、

東京近郊では、千葉市の千葉公園で見ることができます。

 

千葉公園の大賀ハス

 

 

岩手県盛岡市 一ノ倉邸庭園 建物と名残雛   

岩手県盛岡市 一ノ倉邸庭園 築山泉水回遊式庭園

 

 

  リスト http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmovie.htm

 

下記URLでは、警告文が表示されることがあります。予算の関係でhttpsになっていないことが理由です。悪用するような操作をしていませんので、ご迷惑をおかけしますが、信頼してクリックして下さい。

  ■ カシャリ! ひとり旅



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【 重要 】
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予算の関係でhttpsになっていないことが理由です。



悪用するような操作をしていませんので



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【 注 】 映像集と庭園めぐりは、重複した映像が含まれています


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【カシャリ!庭園めぐりの旅】 岩手県盛岡市 一ノ倉邸庭園 築山泉水回遊式庭園

2023-03-18 17:21:26 | 【カシャリ!庭園めぐりの旅】

  【カシャリ!庭園めぐりの旅】 岩手県盛岡市 一ノ倉邸庭園 築山泉水回遊式庭園

 

 

 若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。

 

 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。

■ 岩手県盛岡市 一ノ倉邸庭園 築山泉水回遊式庭園

 「一ノ倉邸庭園」(いちのくらていていえん)は、盛岡市保護庭園の一つで、市街地北方2km強ほどの所にあります。敷地面積は約2600坪もあり、約145坪の木造平屋造、数寄屋風の建物には大小もの和室に加え、畳敷きの玄関や廊下等があり、畳数は140畳に及びます。欄間などの材料も吟味されていて、当時のしっかりした造りが伺われます。 

 明治後期に盛岡出身の貴族院議員や東京府知事を歴任した阿部浩氏の別邸として造られたお屋敷と築山泉水回遊式の庭園とで構成されています。現在は庭園に水が入っていない枯れ泉水ですが、東京から庭師を招いて造られたものです。かつては中島が3つ浮かぶ池泉式の庭園だした。

  また園内に植えられているモミジは京都の高雄から取り寄せたもので、樹齢100年以上の12種類の「イロハモミジ」が燃えるように紅葉します。これにアカマツなどの針葉樹が加わり、作庭の意図をうかがい知ることができます。現存する数寄屋風のお屋敷とともに楽しむことができます。

  「一ノ倉邸」は、盛岡市自然環境及び歴史的環境保全条例(昭和46年制定)に基づき、昭和49年に保護庭園に指定されね平成4年に盛岡市が取得しました。

  夏の中尊寺ハス開花や秋の紅葉、春の「ひな遊ぶ」など四季を通じて楽しむことができます。

 

■ 阿部浩

 南部藩士の子息として生まれ、苦学の末に、工部省や内務省の職員を経験の後、衆議院議員として政治の道へ進みました。その後、群馬県知事、千葉県知事、富山県知事、東京府知事、貴族院議員などを歴任し、1922年(大正11年)に71歳で没しました。

■ アクセス

 開園:10:00~16時(冬期15:00) 

 休園:月火  8/10~20、12/25~1/15は休 

 〒020-0126 岩手県盛岡市安倍館19-64 019-646-1817 

 盛岡駅からバスで安部館下車から徒歩5分

 入館料 無料

 

 

 

一ノ倉邸庭園  

 

正門

右に行くと一ノ倉邸宅、正面から左にかけて庭園が広がります。

 

 

庭園入り口

月の松

左の松の枝が三日月のように円弧を描いています。

自然にこのような形状になったそうです。

 

石灯籠

日本庭園を強調するために

多くの庭園では石灯籠がやたらと目立ちます。

ここ一ノ倉邸庭園では、数えるほどしか立っていいないのが

奥ゆかしさを感じさせます。

 

一ノ島

もともとは築山泉水回遊式の庭園です。

現在は水が抜かれていますので、

一ノ島まで歩いて行くことができます。

 

二ノ島

 

三ノ島

 

一ノ島から大きく横に松が張り出しています。

右奥の松は「曲松」と呼ばれています。

 

曲松

月の松と同様に、自然に枝が曲がったそうです。

 

曲松

曲松も角度が違うと全然異なる形状に見えます。

 

築山に登り主屋を望む

 

築山からは岩手山が見えます。

岩手山は岩手富士とか南部富士とも呼ばれます。

 

御衣黄

緑色をした花びらの桜で

京都仁和寺に期限のある桜の品種です。

 

トトロの家

木の根元に大きな穴があいています。

 

岩手県盛岡市 一ノ倉邸庭園 建物と名残雛   

岩手県盛岡市 一ノ倉邸庭園 築山泉水回遊式庭園

 

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【カシャリ!ひとり旅】 岩手県盛岡市 一ノ倉邸庭園 建物と名残雛

2023-03-18 16:03:00 | 【カシャリ!庭園めぐりの旅】

  【カシャリ!ひとり旅】 岩手県盛岡市 一ノ倉邸庭園 建物と名残雛

 

 若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間か、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅は、時間に追われる現実からの開放、明日への糧となります。

 写真は、自分の記録であるとともに、お節介焼き精神から、他の人に情報提供も兼ねてとり続けてきました。

 何を思って撮影したのだろうか? 自分も行ってみたい・・・

 他の人に、そう思っていただける写真を撮りたいと思って、ライフワークとして、続けられるだけ続けてまいりたいです。

 

名所旧跡  グロマコン 経営コンサルタントへの道

 

■■ 岩手県盛岡市 一ノ倉邸庭園 建物と名残雛

 「一ノ倉邸庭園」(いちのくらていていえん)は、盛岡市保護庭園の一つで、市街地北方2km強ほどの所にあります。敷地面積は約2600坪もあり、約145坪の木造平屋造、数寄屋風の建物には大小もの和室に加え、畳敷きの玄関や廊下等があり、畳数は140畳に及びます。欄間などの材料も吟味されていて、当時のしっかりした造りが伺われます。

 明治後期に盛岡出身の貴族院議員や東京府知事を歴任した阿部浩氏の別邸として造られたお屋敷と築山泉水回遊式の庭園とで構成されています。現在は庭園に水が入っていない枯れ泉水ですが、東京から庭師を招いて造られたものです。かつては中島が3つ浮かぶ池泉式の庭園だした。

 また園内に植えられているモミジは京都の高雄から取り寄せたもので、樹齢100年以上の12種類の「イロハモミジ」が燃えるように紅葉します。これにアカマツなどの針葉樹が加わり、作庭の意図をうかがい知ることができます。現存する数寄屋風のお屋敷とともに楽しむことができます。

 「一ノ倉邸」は、盛岡市自然環境及び歴史的環境保全条例(昭和46年制定)に基づき、昭和49年に保護庭園に指定されね平成4年に盛岡市が取得しました。

 夏の中尊寺ハス開花や秋の紅葉、春の「ひな遊ぶ」など四季を通じて楽しむことができます。

 

■ 阿部浩

 南部藩士の子息として生まれ、苦学の末に、工部省や内務省の職員を経験の後、衆議院議員として政治の道へ進みました。その後、群馬県知事、千葉県知事、富山県知事、東京府知事、貴族院議員などを歴任し、1922年(大正11年)に71歳で没しました。

■ アクセス
 開園:10:00~16時(冬期15:00)
 休園:月火
 8/10~20、12/25~1/15は休
 〒020-0126 岩手県盛岡市安倍館19-64 019-646-1817
 盛岡駅からバスで安部館下車から徒歩5分
 入館料 無料

 

 

一ノ倉邸 建物
 

 南部藩士の子息として生まれた阿部浩により、1907年(明治40年)頃から造れらました。阿部浩が50代半ばになった頃だ。木造平屋、数寄屋風の建物は面積約145坪(約480平方メートル)、大小14の和室に畳敷きの玄関、廊下などを備え、全体の畳数は約140畳あります。

 各部屋を仕切る襖の上の欄間は意匠が施されています。廊下には、10間通しの杉丸太の桁があり、建物の材料は贅を尽くし、しかし、華美にならないで品格あるように工夫されています。

 

 建築技術も最高水準のものを用いました。職人手作りであることを示す波打つ板ガラスなど、当時の建築技法の高さもうかがえます。

 建物内部には、明治期から大正期、昭和初期に至る時代を彷彿とさせる物品が展示されています。畳敷きの部屋にはグランドピアノが置かれ、大正時代のもので、鍵盤は象牙です。

 

 また、さまざまなイベントも開催されるようで、私が訪れた3月中旬には、まだ名残雛が展示されていました。

 

正門

右に行くと一ノ倉邸宅、正面から左にかけて庭園が広がります。

 

門を入って右

玄関は、右奥

 

玄関

 

玄関脇の手押し井戸

 

さまざまな物が展示されています

 

 

廊下にある10間通しの杉丸太の桁

建物の材料は贅を尽くしています。

しかし、華美にならないで品格ある造りになっています。

 

 

 

 

名残雛

 

 

 

 

大正時代のピアノ 象牙の鍵盤

 

 

玄関前には、雪が残っていました

 

扁額「独○明」

 

 

岩手県盛岡市 一ノ倉邸庭園 建物と名残雛   

岩手県盛岡市 一ノ倉邸庭園 築山泉水回遊式庭園

 

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  ■ カシャリ! ひとり旅




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【カシャリ!庭園めぐりの旅】 宮城県仙台市 輪王寺庭園10 伊達家ゆかりの北山五山の一つ池泉回遊式庭園 庭園6 東池白砂枯山水庭園 141101

2023-03-18 10:03:00 | 【カシャリ!庭園めぐりの旅】

  【カシャリ!庭園めぐりの旅】 宮城県仙台市 輪王寺庭園10 伊達家ゆかりの北山五山の一つ池泉回遊式庭園 庭園6 東池白砂枯山水庭園 141101

 

 

 若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。

 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。

■ 宮城県仙台市 輪王寺庭園10 伊達家ゆかりの北山五山の一つ池泉回遊式庭園 庭園6 東池白砂枯山水庭園 141101

 

 輪王寺は、仙台の寺町であります北町地区にある、室町時代からの歴史のある伊達家ゆかりの寺院で、「北山五山」の一つと数えられています。

 輪王寺は、伊達家第九世大膳大夫政宗夫人、蘭庭明玉禅尼の所願により、第十一世、大膳大夫持宗により嘉吉元年(1441)太菴梵守和尚を開山として、奥州伊達郡梁川に創建されました。

 その後、伊達家の居城の遷移に従い、西山、米沢、会津、米沢、岩出山を転々とし、慶長七(1602)年、現在の地に移りました。

 明治維新後、輪王寺は伊達家の庇護を失い、さらに明治九年(1876)北山に発した野火のため、仁王門を残し七堂伽藍を全焼してしまいました。

 曹洞宗大本山、永平寺と總持寺の意を受けて、明治三十六年(1903)、福定無外和尚により、復興に着手し、現在の本堂と庫裡を完成しました。無外和尚は、庭園の建設にも意を注ぎました。次の五峰和尚により、梵鐘、位牌堂、坐禅堂、開山堂が完成し、七堂伽藍の全てが整いました。

 庭園には、茶室「半杓庵」が建設され、東北有数の名園となりました。

 昭和五十六年(1981)道閑和尚の時代に開山五百回大遠忌を記念して三重塔が建立され、昔日の偉容を回復するに至りました。

 

アクセス

 

 JR仙山線北山駅から徒歩15分ほどのところにあります。

 仙台駅から路線バスで、近くまで行くこともできます。

 

 

庭園
 無外和尚は庭園の建設にも意を注ぎ、その晩年にはほぼ現在の規模を備えた庭園が出来上がり、今日の輪王禅苑の基礎が整えられました。

 無外和尚以来の伽藍の復興と庭園の整備は次の日置五峰和尚(1893-1972)に受け継がれ、梵鐘・位牌堂・坐禅堂・開山堂が次々と完成して七堂伽藍のすべてが整い、庭園も茶室半杓庵が建設され東北有数の名園となりました。

 さらに昭和五十六年(1981)日置道閑和尚(1926-2009)の時代に開山五百回大遠忌を記念して三重塔が建立され、輪王寺は昔日の偉容を回復するほどに至りました。

 

境内と庭園

 

東池白砂枯山水庭園

 

輪王寺庭園の池泉は、大きく西池と東庭園とに分かれています。

東庭園には東池、花壇、白砂枯山水庭園などが配されています。

白砂枯山水庭園は、本堂裏(西池側)にもあります。

 

花壇園前の東池

 

 

花壇園前から白砂枯山水庭園方向を見ると

石柱が並んで立っています。

 

右手に、白砂枯山水庭園が見えてきました。

 

白砂庭園全景

 

左手には白砂に負けぬ白い石灯籠

 

白砂庭園を引きだたせる石組みと

奥には雪吊りと石灯籠

 

庫裏側から見た白砂枯山水庭園

 

 

 

 

 

 

 

仙台市 輪王寺庭園1 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 山門と参道

仙台市 輪王寺庭園2 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 お悟りの道

仙台市 輪王寺庭園3 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 境内散策  

仙台市 輪王寺庭園4 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 本堂と周辺 

仙台市 輪王寺庭園5 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園1 はじまり 

仙台市 輪王寺庭園6 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園2 はじまり 

仙台市 輪王寺庭園7 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園3 飛び石堤  

仙台市 輪王寺庭園8 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園4 東池エリア 

仙台市 輪王寺庭園9 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園5 東池土橋  

仙台市 輪王寺庭園10 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園6 東池白砂庭園 

仙台市 輪王寺庭園11 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園7 本堂裏白砂庭園

仙台市 輪王寺庭園12 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 蘭亭堂と周辺  

仙台市 輪王寺庭園13 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 三重塔と周辺   

仙台市 輪王寺庭園14 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園8 白砂枯山水庭園 

仙台市 輪王寺庭園15 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 三重塔周辺物と朱橋

 




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【カシャリ!庭園めぐりの旅】 宮城県盛岡市 盛岡城址公園 内堀庭園 大規模な石垣城の南部藩不来方城

2023-03-18 09:58:21 | 【カシャリ!庭園めぐりの旅】

 


  【カシャリ!庭園めぐりの旅】 宮城県盛岡市 盛岡城址公園 内堀庭園 大規模な石垣城の南部藩不来方城


 



 


 若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。


 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。

■ 宮城県盛岡市 盛岡城址公園 内堀庭園 大規模な石垣城の南部藩不来方城 


 


 「盛岡城跡公園」(もりおかじょうあとこうえん)は、江戸時代、南部藩の城下町として栄えた南部盛岡の不来方城(こずかたじょう)を公園としています。関東以北の石垣組の平城としては、最大の規模を誇っています。公園の中には、岩手県ゆかりの偉人・宮沢賢治や新渡戸稲造、石川啄木らの歌碑・詩碑、また、多くの石碑も立っています。

 安土桃山時代から江戸時代にかけて、初代から三代藩主・南部信直、利直、重直によって築城されました。当時の建造物等は残っていませんが、石垣による城郭はほぼそのままに残っています。

 本丸、二ノ丸、三ノ丸にかけて和風庭園のような飛び石、板橋、植栽や芝生広場などが整備されています。

 明治維新・廃藩置県後の1906年(明治39年)に作庭された公園で、設計者は公園デザイナーのパイオニア・長岡安平です。国指定史跡だけではなく、日本100名城のひとつでもあります。正式名称の「岩手公園」で、日本の都市公園100選、日本の歴史公園100選にも選定されています。盛岡市の所有となり、開園100周年を迎えた2006年に「盛岡城跡公園」に改称されました。

 春には多くの桜が咲きほこり、秋には紅葉も見逃せません。梅林やバラ園など四季を通じて花木を楽しめます。

 長岡安平は、秋田市の『千秋公園』設計も担当していて、和風庭園に洋風の噴水を持ち込む作風は共通しているといえます。

 公園全体が「庭園」といえますが、とりわけ「鶴ヶ池」は、日本庭園といっても差し支えない造園となっています。岩手城の内堀に石を配したりして、日本庭園の手法で造りあげています。

 桜、梅、紅葉、啄木歌碑など上記の他にも、周囲の桜山神社や盛岡市歴史文化資料館も見逃せませんし、岩手城の外堀の役割をはたす、中津川沿いの遊歩道もゆったりと歩いてみたいです。晩冬には白鳥の飛来地としても知られています。

■ アクセス
 JR東北新幹線 盛岡駅より徒歩20分弱
 盛岡駅より路線バス「県庁・市役所前」「盛岡城跡公園」バス停下車 徒歩3分
 〒020-0023 岩手県盛岡市内丸1-37


 


 盛岡城址公園には、以前にも来ていますが、今回は、南昌荘庭園を巡った後で、ここを訪れることにしました。そのために、城址公園の南東側、毘沙門橋の入り口から入り、内堀庭園を北上する形となりました。


 



桜山神社による盛岡城址公園説明板


 



▼ 下が北


私が入った毘沙門橋の入り口は、左上(南東)に位置します。


 



毘沙門橋の入り口から入りますと


内堀公園の南東側から中津川に水が流れ落ちる位置になります。


この辺りは朝日谷で、


そこはまた螢の郷と呼ばれ、夏には螢が飛び交うそうです。


 



朝日谷・螢の郷を北上しますと大きな岩があります。


盛岡市内は他所にも、このような大きな岩があります。


「岩手」の語源も大岩にあるそうです。


 



その先に橋があります。橋の当たりが毘沙門清水跡です。


ここから城内(左方向)に入れます。


左方向に行きますと


二の丸から本丸に渡る朱色の「廊下橋」があるところに続きます。


 



橋の手前にも大は岩が横たわっています。


 



毘沙門清水橋から上流(北方向)を見る


 



この辺になりますと内堀の幅が広くなり庭園らしくなってきます。


昔は、水かさも多く内堀として機能していたのでしょう。


 



鶴ヶ池


さらに北上しますとお台所跡の広いところに出ます。


今は多目的広場になっていて、


私が行ったときには、メインテナンス用の石垣の石が


乾燥のために並べられていました。


 



ようやく庭園らしくなってきました。


右手の建物が「もりおか歴史文化館」です。


 



鶴ヶ池 北半分全景


 



下に下りて石橋の上から北方向を見る


 



石橋から鶴ヶ池南半分を見る


 



左:櫻山神社寺務所 右:もりおか歴史文化館


 



ここにも大きな岩がゴロゴロ


 



鶴ヶ池 最も北位置


この先、東に内堀がL字型に曲がっています


 



一番北から二番目の池


上: 一番北池


 



内堀庭園の北端池


 



北端池の中の島


 



北端池の北側から池の下方を見る


 



内堀


北端池の西側に続く


 



内堀


桜並木に囲まれる


 


 


 


盛岡3 盛岡城址公園を巡る (goo.ne.jp)



 


 


 





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【カシャリ!庭園めぐりの旅】 宮城県仙台市 輪王寺庭園9 伊達家ゆかりの北山五山の一つ池泉回遊式庭園 庭園5 東池土橋 141101

2023-03-17 14:32:19 | 【カシャリ!庭園めぐりの旅】

  【カシャリ!庭園めぐりの旅】 宮城県仙台市 輪王寺庭園9 伊達家ゆかりの北山五山の一つ池泉回遊式庭園 庭園5 東池土橋 141101

 

 

 若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。

 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。

■ 宮城県仙台市 輪王寺庭園9 伊達家ゆかりの北山五山の一つ池泉回遊式庭園 庭園5 東池土橋 141101

 

 輪王寺は、仙台の寺町であります北町地区にある、室町時代からの歴史のある伊達家ゆかりの寺院で、「北山五山」の一つと数えられています。

 輪王寺は、伊達家第九世大膳大夫政宗夫人、蘭庭明玉禅尼の所願により、第十一世、大膳大夫持宗により嘉吉元年(1441)太菴梵守和尚を開山として、奥州伊達郡梁川に創建されました。

 その後、伊達家の居城の遷移に従い、西山、米沢、会津、米沢、岩出山を転々とし、慶長七(1602)年、現在の地に移りました。

 明治維新後、輪王寺は伊達家の庇護を失い、さらに明治九年(1876)北山に発した野火のため、仁王門を残し七堂伽藍を全焼してしまいました。

 曹洞宗大本山、永平寺と總持寺の意を受けて、明治三十六年(1903)、福定無外和尚により、復興に着手し、現在の本堂と庫裡を完成しました。無外和尚は、庭園の建設にも意を注ぎました。次の五峰和尚により、梵鐘、位牌堂、坐禅堂、開山堂が完成し、七堂伽藍の全てが整いました。

 庭園には、茶室「半杓庵」が建設され、東北有数の名園となりました。

 昭和五十六年(1981)道閑和尚の時代に開山五百回大遠忌を記念して三重塔が建立され、昔日の偉容を回復するに至りました。

 

アクセス

 

 JR仙山線北山駅から徒歩15分ほどのところにあります。

 仙台駅から路線バスで、近くまで行くこともできます。

 

 

庭園
 無外和尚は庭園の建設にも意を注ぎ、その晩年にはほぼ現在の規模を備えた庭園が出来上がり、今日の輪王禅苑の基礎が整えられました。

 無外和尚以来の伽藍の復興と庭園の整備は次の日置五峰和尚(1893-1972)に受け継がれ、梵鐘・位牌堂・坐禅堂・開山堂が次々と完成して七堂伽藍のすべてが整い、庭園も茶室半杓庵が建設され東北有数の名園となりました。

 さらに昭和五十六年(1981)日置道閑和尚(1926-2009)の時代に開山五百回大遠忌を記念して三重塔が建立され、輪王寺は昔日の偉容を回復するほどに至りました。

 

境内と庭園

 

土橋

 

輪王寺庭園の池泉は、大きく西池と東庭園とに分かれています。

その境界は、飛び石で区切られています。

本堂対岸から花壇方向に行くには土橋をわたります。

土橋は木組みの橋の上に土を盛り

歩く部分に石板を敷き詰めてあります。

 

本堂対岸から花壇園方向に行くには

この土橋を渡ってゆきます。

手前が本堂対岸、右奥が花壇園

左が東池エリアの一番奥

 

右:本堂対岸 左:花壇園方向

 

一番奥から見た東池の一番奥エリア

土橋が趣を醸し出しています

 

東池エリアの一番奥(画面右)は

周囲が林になっています。

手前が花壇園側

 

上記写真の続き

 

花壇側から見た東園奥と土橋

 

 

東池エリアの土橋本堂対岸側のたもと付近に立つ石灯籠

 

花壇園側に立つ石灯籠

奥が花壇園

右手が土橋、本堂対岸

 

白砂枯山水庭園前から見た土橋

 

 

仙台市 輪王寺庭園1 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 山門と参道

仙台市 輪王寺庭園2 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 お悟りの道

仙台市 輪王寺庭園3 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 境内散策  

仙台市 輪王寺庭園4 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 本堂と周辺 

仙台市 輪王寺庭園5 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園1 はじまり 

仙台市 輪王寺庭園6 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園2 はじまり 

仙台市 輪王寺庭園7 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園3 飛び石堤  

仙台市 輪王寺庭園8 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園4 東池エリア 

仙台市 輪王寺庭園9 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園5 東池土橋  

仙台市 輪王寺庭園10 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園6 東池白砂庭園 

仙台市 輪王寺庭園11 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園7 本堂裏白砂庭園

仙台市 輪王寺庭園12 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 蘭亭堂と周辺  

仙台市 輪王寺庭園13 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 三重塔と周辺   

仙台市 輪王寺庭園14 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園8 白砂枯山水庭園 

仙台市 輪王寺庭園15 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 三重塔周辺物と朱橋

 




ユーチューブで視る 【カシャリ!庭園めぐりの旅】

写真集は、下記URLよりご覧いただくことができます。

静止画: http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmeisho.htm
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【カシャリ!庭園めぐりの旅】 宮城県仙台市 輪王寺庭園8 伊達家ゆかりの北山五山の一つ池泉回遊式庭園 庭園4 東池エリア 141101

2023-03-16 12:03:00 | 【カシャリ!庭園めぐりの旅】

  【カシャリ!庭園めぐりの旅】 宮城県仙台市 輪王寺庭園8 伊達家ゆかりの北山五山の一つ池泉回遊式庭園 庭園4 東池エリア 141101

 

 

 若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。

 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。

■ 宮城県仙台市 輪王寺庭園8 伊達家ゆかりの北山五山の一つ池泉回遊式庭園 庭園4 東池 141101

 

 輪王寺は、仙台の寺町であります北町地区にある、室町時代からの歴史のある伊達家ゆかりの寺院で、「北山五山」の一つと数えられています。

 輪王寺は、伊達家第九世大膳大夫政宗夫人、蘭庭明玉禅尼の所願により、第十一世、大膳大夫持宗により嘉吉元年(1441)太菴梵守和尚を開山として、奥州伊達郡梁川に創建されました。

 その後、伊達家の居城の遷移に従い、西山、米沢、会津、米沢、岩出山を転々とし、慶長七(1602)年、現在の地に移りました。

 明治維新後、輪王寺は伊達家の庇護を失い、さらに明治九年(1876)北山に発した野火のため、仁王門を残し七堂伽藍を全焼してしまいました。

 曹洞宗大本山、永平寺と總持寺の意を受けて、明治三十六年(1903)、福定無外和尚により、復興に着手し、現在の本堂と庫裡を完成しました。無外和尚は、庭園の建設にも意を注ぎました。次の五峰和尚により、梵鐘、位牌堂、坐禅堂、開山堂が完成し、七堂伽藍の全てが整いました。

 庭園には、茶室「半杓庵」が建設され、東北有数の名園となりました。

 昭和五十六年(1981)道閑和尚の時代に開山五百回大遠忌を記念して三重塔が建立され、昔日の偉容を回復するに至りました。

 

アクセス

 

 JR仙山線北山駅から徒歩15分ほどのところにあります。

 仙台駅から路線バスで、近くまで行くこともできます。

 

 

庭園
 無外和尚は庭園の建設にも意を注ぎ、その晩年にはほぼ現在の規模を備えた庭園が出来上がり、今日の輪王禅苑の基礎が整えられました。

 無外和尚以来の伽藍の復興と庭園の整備は次の日置五峰和尚(1893-1972)に受け継がれ、梵鐘・位牌堂・坐禅堂・開山堂が次々と完成して七堂伽藍のすべてが整い、庭園も茶室半杓庵が建設され東北有数の名園となりました。

 さらに昭和五十六年(1981)日置道閑和尚(1926-2009)の時代に開山五百回大遠忌を記念して三重塔が建立され、輪王寺は昔日の偉容を回復するほどに至りました。

 

境内と庭園

 

 

 

輪王寺庭園の池泉は、大きく西池と東庭園とに分かれています。

その境界は、飛び石で区切られています。

この写真の真ん中、水平に並ぶのが飛び石と

池の縁取り石です。

 

 

東池(奥)と西池(手前)の境界

 

東園の本堂側

 

花壇・四阿エリア

前掲写真右手に続く

 

花壇

 

花壇奥から池泉方向を見る

三重塔や雪吊りが縦の線を

池や花壇が横の線を

見事にバランス良く配されています

 

前掲写真に続く橋のエリア

 

前掲写真に続く東池の一番奥

 

一番奥にはお地蔵様が立っていました

 

一番奥から見た東池の一番奥エリア

土橋が趣を醸し出しています

 

東池エリアの橋のたもと付近に立つ石灯籠

 

 

東池エリアに立つ石灯籠

 

東池エリア本堂近くに立つ観音像と地蔵像

 

 

仙台市 輪王寺庭園1 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 山門と参道

仙台市 輪王寺庭園2 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 お悟りの道

仙台市 輪王寺庭園3 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 境内散策  

仙台市 輪王寺庭園4 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 本堂と周辺 

仙台市 輪王寺庭園5 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園1 はじまり 

仙台市 輪王寺庭園6 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園2 はじまり 

仙台市 輪王寺庭園7 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園3 飛び石堤  

仙台市 輪王寺庭園8 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園4 東池エリア 

仙台市 輪王寺庭園9 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園5 東池土橋  

仙台市 輪王寺庭園10 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園6 東池白砂庭園 

仙台市 輪王寺庭園11 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園7 本堂裏白砂庭園

仙台市 輪王寺庭園12 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 蘭亭堂と周辺  

仙台市 輪王寺庭園13 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 三重塔と周辺   

仙台市 輪王寺庭園14 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園8 白砂枯山水庭園 

仙台市 輪王寺庭園15 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 三重塔周辺物と朱橋

 




ユーチューブで視る 【カシャリ!庭園めぐりの旅】

写真集は、下記URLよりご覧いただくことができます。

静止画: http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmeisho.htm
映像:  http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmovie.htm 

【 注 】 映像集と庭園めぐりは、重複した映像が含まれています


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【カシャリ!庭園めぐりの旅】 岩手県盛岡市 旧南部氏別邸(盛岡中央公民館)5 公民館と旧中村家住宅 池泉廻遊式庭園のある旧藩主邸

2023-03-16 10:57:59 | 【カシャリ!庭園めぐりの旅】

  【カシャリ!庭園めぐりの旅】 岩手県盛岡市 旧南部氏別邸(盛岡中央公民館)5 公民館と旧中村家住宅 池泉廻遊式庭園のある旧藩主邸

 

 

 若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。

 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。
 

■■ 岩手県盛岡市 旧南部氏別邸(盛岡中央公民館)5 公民館と旧中村家住宅 池泉廻遊式の大名庭園のある国登録記念物 

 

 旧南部氏別邸庭園は、盛岡市街地の北東、中津川の右岸(北側)に位置します。現在、中央公民館となっている建物も、もともとはこの別邸の一部として利用が始まりました。

 この地には江戸時代初期に盛岡藩の「御薬園(おやくえん)」が設けられていました。同園の廃止後に、御殿や庭園が造られ、代々の藩主の別荘地となりました。

 明治維新後、建物は取り壊され、庭園も荒廃してしまいましたが、明治41年(1908)に南部家第43代当主南部利淳(としあつ)により、現在まで残る木造建築と庭園が整備されました。

 愛宕山に隣接する平坦な土地につくられた庭園は、3つの中島が浮かぶ広い池を中心としています。池の周囲および中島にはさまざまな意匠の燈籠類やマツ、モミジなどの樹木が配されています。

 何度かの改修がなされ、第二次世界大戦後には庭園の一部が失われてしまいましたが、江戸時代の絵図などをもとに、復元されました。江戸時代以降の東北地方における造園文化の発展に寄与した意義深い事例といわれています。

 現存する庭園(原設計:長岡安平)は、木造の本邸建物(設計:葛西萬司、指導:原敬)や蔵などともに南部伯爵家の別邸の附属施設として明治41(1908)年に造営されました。造営当時の庭園は、戦後に北側約5分の1が失われました。しかし、園地周囲や浮島に山灯篭・春日灯篭・銀閣寺垣を配した庭園は、旧別邸大広間からの座視鑑賞を重視した回遊式庭園といえます。面積は、約1万平方メートルと広大です。

 特徴として挙げられるのが、書院造の大広間からの座視鑑賞を重視した廻遊式庭園ということです。別邸当初は借景庭園と考えられますが、周囲の環境が変化してしまいました。 江戸時代から昭和20年代には、岩山・桜山・高洞山・名乗山・姫神山などの山が眺望できたが、現在では岩山・桜山・名乗山・姫神山・蝶が森の一部だけが眺望できるのみです。

 池泉について、下小路屋敷当時は約8000平方メートル、別邸造営時に3170平方メートルに縮小されてしまいました。

 鑓水は江戸時代から別邸当初は北東側1カ所、現在と同じ西側1カ所から取水しています。鑓水を伴う北東側の取水口は、敷地縮小により現在では井戸水のポンプアップによるそうです。

 園路は、江戸時代の絵図にみられますが、別邸前の園路は新設されたものです。中島にかかる橋は、当初は土橋、現在は反り橋(太鼓橋)に掛け替えられています。

 植栽関連は、当初は五葉松、枝垂桜、松など常緑針葉樹に、芳野桜、大盃紅葉などの落葉樹が配されていました。現在は、柿などの有用樹のほか、ヒマラヤ杉、桜、山モミジ、白樺、垂れ桂、モミなどの高木や、ツツジ、紫陽花などの80種以上の低木が追加されています。

 睡蓮は、昭和20年代以降に見られるようになりました。明治41年~昭和9年にかけて、皇族・宮家による松の植樹が行われました。そのほかに南部家の植樹もあります。

 別邸前の広場はについて、長岡安平は全国の公園や庭園の設計にあたり「遊戯場を備えることは必要条件」とし、別邸と池泉の間に広い空間を設けました。原敬も大勢があつまる園遊会などに混雑をしないように、また乗馬や馬車自動車などがふえることを考慮し、正面と玄関前に広い空間を設けるように指導しています。

 別邸庭園の設計上の特徴について、下小路屋敷の池泉などの地形と、敷地の平面系を踏襲しつつ、中島・出島の配置を見直し、廻遊性を高めています。

 しかし、昭和10(1935)年に記録した「御別邸敷地沿革及び新規造営物等の説明」(南部別邸略記)によれば、長岡の設計は規模が広大すぎ、工事費もかかるため参考にとどめるという記録があります。この長岡の設計思想を受け継ぎ、池泉の縮小などして完成されました。長岡は、桜の植樹、池泉に護岸石の採用、園路の整備、運動場の整備、公園的要素を加味するなどの配慮をしました。

 廻遊性を加味し、御座の間(和室)からの山灯籠のある滝・土橋、姫神山などの借景を第一に重視しながら、(1)謁見の間(大広間)からの庭園全体の眺望を大事にしたこと、(2)愛宕山を借景とした東側からの眺望、(3)桜山や岩山を借景とし、松と杉を背景に、手前に山モミジを配した西からの眺望、(4)南昌山などの山並みを借景に、山灯籠の乗る丘から別邸を見越した眺望が考えられます。

 

■ アクセス

 JR東北新幹線 盛岡駅より約3km(市内複数箇所にレンタサイクルあり)
 JR山田線 上盛岡駅より徒歩約15分
 盛岡駅より路線バス「中央公民館前」バス停下車すぐ 盛岡駅 バス15分
 所在地: 岩手県盛岡市愛宕町267番 公民館:019-654-5366
 駐車場:   有り(無料)
 開園時間    午前9時~午後5時
 入園料     無料

 

【 コメント 】
 独自のウェブサイトが見つからず、中央公民館のサイトを斜め読みしたために、冬期閉園などの情報を見落としてしまいました。

 訪問前に確認をすることをお薦めします。

  中央公民館サイト

  https://www.city.morioka.iwate.jp/kankou/kankou/1037106/rekishi/1009335/1009338.html

 

 冬期は、雪が積もり、雪解け後も、土が湿っているために、人がはいることが好ましくないようです。
 私は、暖冬の3月に訪れ、雪は日陰などを除いてほとんどありませんでしたが、休園でした。楽しみに訪れたので、諦めるのはあまりにも忍びなく、残念に思い、隣にある公民館に掛け合いました。
 なんと、ありがたいことに、庭園に附属する旧藩主邸の建物から庭園を見せてくれました。それだけではなく、建物の内部を案内してくださいました。池泉廻遊式庭園を廻ることはできませんでしたが、鑑賞庭園として充分に楽しめました。
 隣接する公民館の敷地内に、国指定文化財である旧中村家住宅もあります。内部は見られませんでしたが、うだつの上がった建物を拝見することができました。

 なお、公共交通機関を利用して訪問する場合には、本数が少ないので、事前に時刻表で確認しておくことをお薦めします。

 とりわけJR山田線は、大変に本数が少ないです。

 


旧南部氏別邸は、盛岡市街地の北東、中津川の右岸(北側)に位置します。

この地には江戸時代初期に盛岡藩の「御薬園(おやくえん)」が設けられていました。

同園の廃止後に、御殿や庭園が造られ、代々の藩主の別荘地として利用されていました。

 

左の白い建物:中央公民館 右の木造建物が旧南部家別邸

 

明治維新後、建物は取り壊され、庭園も荒廃してしまいましたが、

明治41年(1908)に木造建築と庭園が整備されました。

近代に入り、公民館として利用されていましたが、

昭和55年に中央公民館が新築されました。

現在は、建物の一部が公開され、市民の活動に利用されています。

 

■ 中央公民館


 中央公民館は、盛岡市の地域団体やサークルなどの学習活動を支援するための施設です。学びの循環推進事業や地域社会促進事業などが行われています。

 中央公民館は、もともとは旧南部家別邸建物を利用し、その一部を改造してに1958年(昭和33年)に盛岡市公民館の名称に改められました。1980年(昭和55年)には「中央公民館」として増改築されて、現在の白と黒を基調とした建物になりました。デザイン的にも旧南部家別邸の雰囲気を残しています。
 

 

中央公民館

左手に、旧中村家住宅が、右手に旧南部家別邸があります。

 

左が中央公民館、右の赤瓦の木造建物が旧南部家別邸

公民館の前は、広い駐車スペースになっていて

公民館利用者や旧南部家別邸・旧中村家住宅を訪れる

観光客が利用しやすくなっています。

 

 

旧南部家別邸側から見た中央公民館

 

旧南部家別邸側から見た中央公民館

 

 

 

■ 旧中村家住宅


 中村家は、「糸屋」または「糸治」とよばれた城下町盛岡でも指折りの大きな商家で、呉服・古着などを主に商っていました。その後、盛岡藩の特産である紫根染を一手に商うなどして繁盛しました。

 現在の母屋は文久元年(1861年)に造られたもので、主屋は田の字型の4間取りからなる座敷部分に土間を付け、前面に店舗施設としての土廂を持ち、切妻屋根平入りで、防火壁「うだつ」も残り、藩政末期の完成された典型的な町屋建築として貴重な遺構です。

 主屋は田の字型の4間取りからなる座敷部分に土間を付け、前面に店舗施設としての土廂を持ち、切妻屋根平入りで、防火壁「うだつ」も残り、藩政末期の完成された典型的な町屋建築として貴重な遺構です。1階には雪国によく見られる「こみせ」のような土間空間が「みせ」前にあり、風雪に凌げるようになっています。

 表二階が発達し、戸棚押入れなどの収納が多く造られる江戸時代末期の特徴がよく残されています。増改築の多い商家が建築当初の形をとどめている例はきわめて珍しく、重要文化財の商家としては、東北では数少ないものの1つです。

 盛岡市では、昭和46年(1971年)に中村家から建物などの寄贈をうけ、重要文化財に指定されました。昭和48年に盛岡市が寄贈を受け、旧盛岡藩主の下屋敷であった現在地(愛宕町盛岡市中央公民館内)に移築された。移築工事は、昭和49年(1974年)3月に完成し、現在に至っています。

問合せ
教育委員会 中央公民館
〒020-0013 盛岡市愛宕町14-1
電話番号:019-654-5366 ファクス番号:019-653-3505

 

旧南部家別邸前から見る旧中村家住宅

 

旧中村家住宅 全景

旧中村家住宅は、現在の盛岡市南大通(旧町名新穀町)にあったものを

中村七三氏から寄贈され、

現在地の盛岡市中央公民館構内に移築された町屋建築です。

 

うだつが上がる建物

建物左外壁は隣家への防火対策として

この地方独特な「うだつ」が上がり

壁一面が土壁で仕上げられています。

 

うだつの裏側

2階屋根の上まで壁を延ばしたうだつがあがっています

 

土蔵

主屋に隣接する土蔵は、明治時代のものです。

この土蔵と主屋のはかりばを合わせて、

昭和46年(1971)に国指定重要文化財に指定されています。

 

旧中村家住宅の裏側に立つ「やまなしの木」

盛岡出身の俳人である山口青邨が

幼少の頃よく登って遊んだ
山梨の木です。

秋には小さな実をつけます。
この場所に、青邨が中学時代まで育てられた笹間忠一宅もありました。

その家は、現在、庭園に移築され「愛宕亭」と呼ばれていまず。

また、庭園には、青邨の句碑

遠山の くつかへるさま 郭公鳴く

もあります。
 

関連写真を下記でご覧いただけます。

 

旧南部氏別邸(盛岡中央公民館)1 外から見学     

旧南部氏別邸(盛岡中央公民館)2 別邸内部      

旧南部氏別邸(盛岡中央公民館)3  外から覗く庭園   

旧南部氏別邸(盛岡中央公民館)4 別邸広縁から見る庭園  

旧南部氏別邸(盛岡中央公民館)5 公民館と旧中村家住宅 

 

 

 

  「ナレーション付きカシャリひとり旅」映像をご覧いただけます。

 

  リスト http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmovie.htm

 

 

 

 

  ■ カシャリ! ひとり旅

 


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【カシャリ!庭園めぐりの旅】 岩手県盛岡市 旧南部氏別邸(盛岡中央公民館)4 別邸広縁から見る庭園 池泉廻遊式庭園のある旧藩主邸

2023-03-16 09:49:19 | 【カシャリ!庭園めぐりの旅】

  【カシャリ!庭園めぐりの旅】 岩手県盛岡市 旧南部氏別邸(盛岡中央公民館)4 別邸広縁から見る庭園 池泉廻遊式庭園のある旧藩主邸

 

 

 若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。

 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。
 

■■ 岩手県盛岡市 旧南部氏別邸(盛岡中央公民館)4 別邸広縁から見る庭園 池泉廻遊式の大名庭園のある国登録記念物 

 旧南部氏別邸庭園は、盛岡市街地の北東、中津川の右岸(北側)に位置します。この地には江戸時代初期に盛岡藩の「御薬園(おやくえん)」が設けられていました。同園の廃止後に、御殿や庭園が造られ、代々の藩主の別荘地となりました。

 明治維新後、建物は取り壊され、庭園も荒廃してしまいましたが、明治41年(1908)に南部家第43代当主南部利淳(としあつ)により、現在まで残る木造建築と庭園が整備されました。

 愛宕山に隣接する平坦な土地につくられた庭園は、3つの中島が浮かぶ広い池を中心としています。池の周囲および中島にはさまざまな意匠の燈籠類やマツ、モミジなどの樹木が配されています。

 何度かの改修がなされ、第二次世界大戦後には庭園の一部が失われてしまいましたが、江戸時代の絵図などをもとに、復元されました。江戸時代以降の東北地方における造園文化の発展に寄与した意義深い事例といわれています。

 現存する庭園(原設計:長岡安平)は、木造の本邸建物(設計:葛西萬司、指導:原敬)や蔵などともに南部伯爵家の別邸の附属施設として明治41(1908)年に造営されました。造営当時の庭園は、戦後に北側約5分の1が失われました。しかし、園地周囲や浮島に山灯篭・春日灯篭・銀閣寺垣を配した庭園は、旧別邸大広間からの座視鑑賞を重視した回遊式庭園といえます。面積は、約1万平方メートルと広大です。

 特徴として挙げられるのが、書院造の大広間からの座視鑑賞を重視した廻遊式庭園ということです。別邸当初は借景庭園と考えられますが、周囲の環境が変化してしまいました。 江戸時代から昭和20年代には、岩山・桜山・高洞山・名乗山・姫神山などの山が眺望できたが、現在では岩山・桜山・名乗山・姫神山・蝶が森の一部だけが眺望できるのみです。

 池泉について、下小路屋敷当時は約8000平方メートル、別邸造営時に3170平方メートルに縮小されてしまいました。

 鑓水は江戸時代から別邸当初は北東側1カ所、現在と同じ西側1カ所から取水しています。鑓水を伴う北東側の取水口は、敷地縮小により現在では井戸水のポンプアップによるそうです。

 園路は、江戸時代の絵図にみられますが、別邸前の園路は新設されたものです。中島にかかる橋は、当初は土橋、現在は反り橋(太鼓橋)に掛け替えられています。

 植栽関連は、当初は五葉松、枝垂桜、松など常緑針葉樹に、芳野桜、大盃紅葉などの落葉樹が配されていました。現在は、柿などの有用樹のほか、ヒマラヤ杉、桜、山モミジ、白樺、垂れ桂、モミなどの高木や、ツツジ、紫陽花などの80種以上の低木が追加されています。

 睡蓮は、昭和20年代以降に見られるようになりました。明治41年~昭和9年にかけて、皇族・宮家による松の植樹が行われました。そのほかに南部家の植樹もあります。

 別邸前の広場はについて、長岡安平は全国の公園や庭園の設計にあたり「遊戯場を備えることは必要条件」とし、別邸と池泉の間に広い空間を設けました。原敬も大勢があつまる園遊会などに混雑をしないように、また乗馬や馬車自動車などがふえることを考慮し、正面と玄関前に広い空間を設けるように指導しています。

 別邸庭園の設計上の特徴について、下小路屋敷の池泉などの地形と、敷地の平面系を踏襲しつつ、中島・出島の配置を見直し、廻遊性を高めています。

 しかし、昭和10(1935)年に記録した「御別邸敷地沿革及び新規造営物等の説明」(南部別邸略記)によれば、長岡の設計は規模が広大すぎ、工事費もかかるため参考にとどめるという記録があります。この長岡の設計思想を受け継ぎ、池泉の縮小などして完成されました。長岡は、桜の植樹、池泉に護岸石の採用、園路の整備、運動場の整備、公園的要素を加味するなどの配慮をしました。

 廻遊性を加味し、御座の間(和室)からの山灯籠のある滝・土橋、姫神山などの借景を第一に重視しながら、(1)謁見の間(大広間)からの庭園全体の眺望を大事にしたこと、(2)愛宕山を借景とした東側からの眺望、(3)桜山や岩山を借景とし、松と杉を背景に、手前に山モミジを配した西からの眺望、(4)南昌山などの山並みを借景に、山灯籠の乗る丘から別邸を見越した眺望が考えられます。

 

■ アクセス

 JR東北新幹線 盛岡駅より約3km(市内複数箇所にレンタサイクルあり)
 JR山田線 上盛岡駅より徒歩約15分
 盛岡駅より路線バス「中央公民館前」バス停下車すぐ 盛岡駅 バス15分
 所在地: 岩手県盛岡市愛宕町267番 公民館:019-654-5366
 駐車場:   有り(無料)
 開園時間    午前9時~午後5時
 入園料     無料

【 コメント 】
 独自のウェブサイトがなく、冬期閉園などの情報がなく(あるのかもしれませんが)、注意が必要です。訪問前に確認をすることをお薦めします。

  公民館サイト

  https://www.city.morioka.iwate.jp/kankou/kankou/1037106/rekishi/1009335/1009338.html

 

 冬期は、雪が積もり、雪解け後も、土が湿っているために、人がはいることが好ましくないようです。
 私は、暖冬の3月に訪れ、雪は日陰などを除いてほとんどありませんでしたが、休園でした。楽しみに訪れたので、諦めるのはあまりにも忍びなく、残念に思い、隣にある公民館に掛け合いました。
 なんと、ありがたいことに、庭園に附属する旧藩主邸の建物から庭園を見せてくれました。それだけではなく、建物の内部を案内してくださいました。池泉廻遊式庭園を廻ることはできませんでしたが、鑑賞庭園として充分に楽しめました。
 隣接する公民館の敷地内に、国指定文化財である旧中村家住宅もあります。内部は見られませんでしたが、うだつの上がった建物を拝見することができました。

 

 なお、公共交通機関を利用して訪問する場合には、本数が少ないので、事前に時刻表で確認しておくことをお薦めします。

 とりわけJR山田線は、大変に本数が少ないです。

 


 

旧南部氏別邸は、盛岡市街地の北東、中津川の右岸(北側)に位置します。

この地には江戸時代初期に盛岡藩の「御薬園(おやくえん)」が設けられていました。

同園の廃止後に、御殿や庭園が造られ、代々の藩主の別荘地として利用されていました。

 

左の白い建物:中央公民館 右の木造建物が旧南部家別邸

 

明治維新後、建物は取り壊され、庭園も荒廃してしまいましたが、

明治41年(1908)に木造建築と庭園が整備されました。

近代に入り、公民館として利用されていましたが、

昭和55年に中央公民館が新築されました。

現在は、建物の一部が公開され、市民の活動に利用されています。

 

建物内の大広間から庭園を見ることができます。

中央公民館の職員が、親切にもここにあけてくださり

庭園を拝見することができました。

 

池北西部半分

庭園に広がる芝の部分の雪は、かなり溶けて亡くなっています。

しかし、行くが積もっていたので水分をたくさん含み

ここを観光客が歩くと庭園が痛んでしまうそうです。

 

池 中津川寄りの半分

ここにはまだ雪が残っていました。

池は、ほぼ全面結氷していました。

 

中の島と手前の岸辺

右手には円弧を描く橋が見えます。

 

この角度からですと、円弧を描く橋がよく見えます。

橋の名前を伺うのを失念しました。

 

池泉廻遊式庭園ですので、散策路が整備されています。

この先が、円弧を描く橋のところに続きます。

 

散策路から円弧を描く橋へ

 

氷に囲まれた中の島

 

中の島

この辺りは氷が張っていません。

 

中の島の灯籠

近代的なデザインですね。

 

散策路を池の北側を廻ったところです。

小さな滝が右手に見えます。

 

池泉左手前

 

入口側から見た庭園

まだ、芝が茶色です。季節になると緑まばゆいのでしょう。

 

木の根元に石灯籠

 

関連写真を下記でご覧いただけます。

 

旧南部氏別邸(盛岡中央公民館)1 外から見学     

旧南部氏別邸(盛岡中央公民館)2 別邸内部      

旧南部氏別邸(盛岡中央公民館)3  外から覗く庭園   

旧南部氏別邸(盛岡中央公民館)4 別邸広縁から見る庭園  

旧南部氏別邸(盛岡中央公民館)5 公民館と旧中村家住宅 

 

 

 

 

 

 

  リスト http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmovie.htm

 

 

 

 

 

 

  ■ カシャリ! ひとり旅



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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【カシャリ!庭園めぐりの旅】 宮城県仙台市 輪王寺庭園7 伊達家ゆかりの北山五山の一つ池泉回遊式庭園 庭園3 飛び石堤 141101

2023-03-15 12:33:00 | 【カシャリ!庭園めぐりの旅】

  【カシャリ!庭園めぐりの旅】 宮城県仙台市 輪王寺庭園7 伊達家ゆかりの北山五山の一つ池泉回遊式庭園 庭園3 飛び石堤 141101

 

 

 若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。

 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。

■ 宮城県仙台市 輪王寺庭園7 伊達家ゆかりの北山五山の一つ池泉回遊式庭園 庭園3 飛び石堤 141101

 

 輪王寺は、仙台の寺町であります北町地区にある、室町時代からの歴史のある伊達家ゆかりの寺院で、「北山五山」の一つと数えられています。

 輪王寺は、伊達家第九世大膳大夫政宗夫人、蘭庭明玉禅尼の所願により、第十一世、大膳大夫持宗により嘉吉元年(1441)太菴梵守和尚を開山として、奥州伊達郡梁川に創建されました。

 その後、伊達家の居城の遷移に従い、西山、米沢、会津、米沢、岩出山を転々とし、慶長七(1602)年、現在の地に移りました。

 明治維新後、輪王寺は伊達家の庇護を失い、さらに明治九年(1876)北山に発した野火のため、仁王門を残し七堂伽藍を全焼してしまいました。

 曹洞宗大本山、永平寺と總持寺の意を受けて、明治三十六年(1903)、福定無外和尚により、復興に着手し、現在の本堂と庫裡を完成しました。無外和尚は、庭園の建設にも意を注ぎました。次の五峰和尚により、梵鐘、位牌堂、坐禅堂、開山堂が完成し、七堂伽藍の全てが整いました。

 庭園には、茶室「半杓庵」が建設され、東北有数の名園となりました。

 昭和五十六年(1981)道閑和尚の時代に開山五百回大遠忌を記念して三重塔が建立され、昔日の偉容を回復するに至りました。

 

アクセス

 

 JR仙山線北山駅から徒歩15分ほどのところにあります。

 仙台駅から路線バスで、近くまで行くこともできます。

 

 

庭園
 無外和尚は庭園の建設にも意を注ぎ、その晩年にはほぼ現在の規模を備えた庭園が出来上がり、今日の輪王禅苑の基礎が整えられました。

 無外和尚以来の伽藍の復興と庭園の整備は次の日置五峰和尚(1893-1972)に受け継がれ、梵鐘・位牌堂・坐禅堂・開山堂が次々と完成して七堂伽藍のすべてが整い、庭園も茶室半杓庵が建設され東北有数の名園となりました。

 さらに昭和五十六年(1981)日置道閑和尚(1926-2009)の時代に開山五百回大遠忌を記念して三重塔が建立され、輪王寺は昔日の偉容を回復するほどに至りました。

 

境内と庭園

 

 

 

輪王寺庭園の池泉は、大きく西池と東庭園とに分かれています。

その境界は、飛び石で区切られています。

この写真の真ん中、水平に並ぶのが飛び石と

池の縁取り石です。

 

本堂対岸から見た飛び石

 

東池(奥)と西池(手前)の境界

 

 

 

本堂対岸側の飛び石の根本には

形の良い松が植えられています

 

松横から見る東池

 

しっかりした飛び石

 

飛び石のふもとにある石

 

飛び石の麓に発つ石灯籠

 

 

仙台市 輪王寺庭園1 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 山門と参道

仙台市 輪王寺庭園2 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 お悟りの道

仙台市 輪王寺庭園3 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 境内散策  

仙台市 輪王寺庭園4 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 本堂と周辺 

仙台市 輪王寺庭園5 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園1 はじまり 

仙台市 輪王寺庭園6 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園2 はじまり 

仙台市 輪王寺庭園7 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園3 飛び石堤  

仙台市 輪王寺庭園8 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園4 東池エリア 

仙台市 輪王寺庭園9 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園5 東池土橋  

仙台市 輪王寺庭園10 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園6 東池白砂庭園 

仙台市 輪王寺庭園11 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園7 本堂裏白砂庭園

仙台市 輪王寺庭園12 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 蘭亭堂と周辺  

仙台市 輪王寺庭園13 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 三重塔と周辺   

仙台市 輪王寺庭園14 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園8 白砂枯山水庭園 

仙台市 輪王寺庭園15 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 三重塔周辺物と朱橋

 




ユーチューブで視る 【カシャリ!庭園めぐりの旅】

写真集は、下記URLよりご覧いただくことができます。

静止画: http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmeisho.htm
映像:  http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmovie.htm 

【 注 】 映像集と庭園めぐりは、重複した映像が含まれています


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【カシャリ!庭園めぐりの旅】 岩手県盛岡市 旧南部氏別邸(盛岡中央公民館)3 外から覗く庭園 結氷する池泉廻遊式庭園

2023-03-14 16:58:21 | 【カシャリ!庭園めぐりの旅】

  【カシャリ!庭園めぐりの旅】 岩手県盛岡市 旧南部氏別邸(盛岡中央公民館)3 垣根越しに覗く庭園 結氷する池泉廻遊式庭園

 

 

 若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。

 

 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。
 

 

■■ 岩手県盛岡市 旧南部氏別邸(盛岡中央公民館)3 垣根越しに覗く結氷する庭園 池泉廻遊式の大名庭園のある国登録記念物 

 

 旧南部氏別邸庭園は、盛岡市街地の北東、中津川の右岸(北側)に位置します。この地には江戸時代初期に盛岡藩の「御薬園(おやくえん)」が設けられていました。同園の廃止後に、御殿や庭園が造られ、代々の藩主の別荘地となりました。

 明治維新後、建物は取り壊され、庭園も荒廃してしまいましたが、明治41年(1908)に南部家第43代当主南部利淳(としあつ)により、現在まで残る木造建築と庭園が整備されました。

 愛宕山に隣接する平坦な土地につくられた庭園は、3つの中島が浮かぶ広い池を中心としています。池の周囲および中島にはさまざまな意匠の燈籠類やマツ、モミジなどの樹木が配されています。

 何度かの改修がなされ、第二次世界大戦後には庭園の一部が失われてしまいましたが、江戸時代の絵図などをもとに、復元されました。江戸時代以降の東北地方における造園文化の発展に寄与した意義深い事例といわれています。

 現存する庭園(原設計:長岡安平)は、木造の本邸建物(設計:葛西萬司、指導:原敬)や蔵などともに南部伯爵家の別邸の附属施設として明治41(1908)年に造営されました。造営当時の庭園は、戦後に北側約5分の1が失われました。しかし、園地周囲や浮島に山灯篭・春日灯篭・銀閣寺垣を配した庭園は、旧別邸大広間からの座視鑑賞を重視した回遊式庭園といえます。面積は、約1万平方メートルと広大です。

 特徴として挙げられるのが、書院造の大広間からの座視鑑賞を重視した廻遊式庭園ということです。別邸当初は借景庭園と考えられますが、周囲の環境が変化してしまいました。 江戸時代から昭和20年代には、岩山・桜山・高洞山・名乗山・姫神山などの山が眺望できたが、現在では岩山・桜山・名乗山・姫神山・蝶が森の一部だけが眺望できるのみです。

 池泉について、下小路屋敷当時は約8000平方メートル、別邸造営時に3170平方メートルに縮小されてしまいました。

 鑓水は江戸時代から別邸当初は北東側1カ所、現在と同じ西側1カ所から取水しています。鑓水を伴う北東側の取水口は、敷地縮小により現在では井戸水のポンプアップによるそうです。

 園路は、江戸時代の絵図にみられますが、別邸前の園路は新設されたものです。中島にかかる橋は、当初は土橋、現在は反り橋(太鼓橋)に掛け替えられています。

 植栽関連は、当初は五葉松、枝垂桜、松など常緑針葉樹に、芳野桜、大盃紅葉などの落葉樹が配されていました。現在は、柿などの有用樹のほか、ヒマラヤ杉、桜、山モミジ、白樺、垂れ桂、モミなどの高木や、ツツジ、紫陽花などの80種以上の低木が追加されています。

 睡蓮は、昭和20年代以降に見られるようになりました。明治41年~昭和9年にかけて、皇族・宮家による松の植樹が行われました。そのほかに南部家の植樹もあります。

 別邸前の広場はについて、長岡安平は全国の公園や庭園の設計にあたり「遊戯場を備えることは必要条件」とし、別邸と池泉の間に広い空間を設けました。原敬も大勢があつまる園遊会などに混雑をしないように、また乗馬や馬車自動車などがふえることを考慮し、正面と玄関前に広い空間を設けるように指導しています。

 別邸庭園の設計上の特徴について、下小路屋敷の池泉などの地形と、敷地の平面系を踏襲しつつ、中島・出島の配置を見直し、廻遊性を高めています。

 しかし、昭和10(1935)年に記録した「御別邸敷地沿革及び新規造営物等の説明」(南部別邸略記)によれば、長岡の設計は規模が広大すぎ、工事費もかかるため参考にとどめるという記録があります。この長岡の設計思想を受け継ぎ、池泉の縮小などして完成されました。長岡は、桜の植樹、池泉に護岸石の採用、園路の整備、運動場の整備、公園的要素を加味するなどの配慮をしました。

 廻遊性を加味し、御座の間(和室)からの山灯籠のある滝・土橋、姫神山などの借景を第一に重視しながら、(1)謁見の間(大広間)からの庭園全体の眺望を大事にしたこと、(2)愛宕山を借景とした東側からの眺望、(3)桜山や岩山を借景とし、松と杉を背景に、手前に山モミジを配した西からの眺望、(4)南昌山などの山並みを借景に、山灯籠の乗る丘から別邸を見越した眺望が考えられます。

 

■ アクセス

 

 JR東北新幹線 盛岡駅より約3km(市内複数箇所にレンタサイクルあり)
 JR山田線 上盛岡駅より徒歩約15分
 盛岡駅より路線バス「中央公民館前」バス停下車すぐ 盛岡駅 バス15分
 所在地: 岩手県盛岡市愛宕町267番 公民館:019-654-5366
 駐車場:   有り(無料)
 開園時間    午前9時~午後5時
 入園料     無料

 


【 コメント 】
 独自のウェブサイトがなく、冬期閉園などの情報がなく(あるのかもしれませんが)、注意が必要です。訪問前に確認をすることをお薦めします。

  盛岡市中央公民館サイト

  https://www.city.morioka.iwate.jp/kankou/kankou/1037106/rekishi/1009335/1009338.html

 

 冬期は、雪が積もり、雪解け後も、土が湿っているために、人がはいることが好ましくないようです。
 私は、暖冬の3月に訪れ、雪は日陰などを除いてほとんどありませんでしたが、休園でした。楽しみに訪れたので、諦めるのはあまりにも忍びなく、残念に思い、隣にある公民館に掛け合いました。
 なんと、ありがたいことに、庭園に附属する旧藩主邸の建物から庭園を見せてくれました。それだけではなく、建物の内部を案内してくださいました。池泉廻遊式庭園を廻ることはできませんでしたが、鑑賞庭園として充分に楽しめました。
 隣接する公民館の敷地内に、国指定文化財である旧中村家住宅もあります。内部は見られませんでしたが、うだつの上がった建物を拝見することができました。

 

 なお、公共交通機関を利用して訪問する場合には、本数が少ないので、事前に時刻表で確認しておくことをお薦めします。

 とりわけJR山田線は、大変に本数が少ないです。

 


 

旧南部氏別邸は、盛岡市街地の北東、中津川の右岸(北側)に位置します。

この地には江戸時代初期に盛岡藩の「御薬園(おやくえん)」が設けられていました。

同園の廃止後に、御殿や庭園が造られ、代々の藩主の別荘地として利用されていました。

 

左の白い建物:中央公民館 右の木造建物が旧南部家別邸

 

明治維新後、建物は取り壊され、庭園も荒廃してしまいましたが、

明治41年(1908)に木造建築と庭園が整備されました。

近代に入り、公民館として利用されていましたが、

昭和55年に中央公民館が新築されました。

現在は、建物の一部が公開され、市民の活動に利用されています。

 

旧南部家別邸庭園は、かねてより拝見したい池泉廻遊式庭園でした。

ところが、既述の通り事前にサイトで調べたのですが

この地に来て初めて「冬季休園」ということを知りました。

そこで、まずは、垣根の外から中を覗き込むことにしました。

その時の写真を以下にご紹介いたします。

 

旧南部家別邸 庭園側

真新しく見える建物は、玄関から続いているのですが

大広間のある部分です。

 

別ブログで紹介している庭園は、ここから拝見した景色です。

このブログで、以下に紹介する写真は、

上述の通り、境界越しに撮影した写真です。

 

池泉の中津川寄りの半分

 

上記残りの北西側の池泉

ほぼ全面が白く氷結していました。

 

中の島 南東半分(中津川より)

 

中の島の松と、そこに繋がる橋

 

中の島と繋がる橋

 

 

手前岸部に立つ松

中央部分の枝が円を描いていました。

 

 

旧南部家別邸玄関前の植え込み

 

 

関連写真を下記でご覧いただけます。

 

旧南部氏別邸(盛岡中央公民館)1 外から見学     

旧南部氏別邸(盛岡中央公民館)2 別邸内部      

旧南部氏別邸(盛岡中央公民館)3  外から覗く庭園   

旧南部氏別邸(盛岡中央公民館)4 別邸広縁から見る庭園  

旧南部氏別邸(盛岡中央公民館)5 公民館と旧中村家住宅 

 

  リスト http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmovie.htm

 

 

 

  ■ カシャリ! ひとり旅



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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【カシャリ!庭園めぐりの旅】 宮城県仙台市 輪王寺庭園6 伊達家ゆかりの北山五山の一つ池泉回遊式庭園 庭園2 141101

2023-03-14 12:33:00 | 【カシャリ!庭園めぐりの旅】

  【カシャリ!庭園めぐりの旅】 宮城県仙台市 輪王寺庭園6 伊達家ゆかりの北山五山の一つ池泉回遊式庭園 庭園2 141101

 

 

 若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。

 

 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。



■ 宮城県仙台市 輪王寺庭園6 伊達家ゆかりの北山五山の一つ池泉回遊式庭園 庭園2 141101

 輪王寺は、仙台の寺町であります北町地区にある、室町時代からの歴史のある伊達家ゆかりの寺院で、「北山五山」の一つと数えられています。

 輪王寺は、伊達家第九世大膳大夫政宗夫人、蘭庭明玉禅尼の所願により、第十一世、大膳大夫持宗により嘉吉元年(1441)太菴梵守和尚を開山として、奥州伊達郡梁川に創建されました。

 その後、伊達家の居城の遷移に従い、西山、米沢、会津、米沢、岩出山を転々とし、慶長七(1602)年、現在の地に移りました。

 明治維新後、輪王寺は伊達家の庇護を失い、さらに明治九年(1876)北山に発した野火のため、仁王門を残し七堂伽藍を全焼してしまいました。

 曹洞宗大本山、永平寺と總持寺の意を受けて、明治三十六年(1903)、福定無外和尚により、復興に着手し、現在の本堂と庫裡を完成しました。無外和尚は、庭園の建設にも意を注ぎました。次の五峰和尚により、梵鐘、位牌堂、坐禅堂、開山堂が完成し、七堂伽藍の全てが整いました。

 庭園には、茶室「半杓庵」が建設され、東北有数の名園となりました。

 昭和五十六年(1981)道閑和尚の時代に開山五百回大遠忌を記念して三重塔が建立され、昔日の偉容を回復するに至りました。

 

アクセス

 JR仙山線北山駅から徒歩15分ほどのところにあります。

 仙台駅から路線バスで、近くまで行くこともできます。

 

 

庭園
 無外和尚は庭園の建設にも意を注ぎ、その晩年にはほぼ現在の規模を備えた庭園が出来上がり、今日の輪王禅苑の基礎が整えられました。

 無外和尚以来の伽藍の復興と庭園の整備は次の日置五峰和尚(1893-1972)に受け継がれ、梵鐘・位牌堂・坐禅堂・開山堂が次々と完成して七堂伽藍のすべてが整い、庭園も茶室半杓庵が建設され東北有数の名園となりました。

 さらに昭和五十六年(1981)日置道閑和尚(1926-2009)の時代に開山五百回大遠忌を記念して三重塔が建立され、輪王寺は昔日の偉容を回復するほどに至りました。

 

 

境内と庭園

 

庭園入り口をはいるとまっすぐ踏み石が配されています

雪吊りは西池の対岸にあります

 

報道側から見た西池とその対岸

 

西池中央

 

西池西側

西池西側奥には、三重塔に繋がる朱橋があります

西池西端

 

西池の東端は飛び石が配されています

 

東池越しに見る西池西端

 

西池西端にある逆さ獅子

 

 

仙台市 輪王寺庭園1 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 山門と参道

仙台市 輪王寺庭園2 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 お悟りの道

仙台市 輪王寺庭園3 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 境内散策  

仙台市 輪王寺庭園4 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 本堂と周辺 

仙台市 輪王寺庭園5 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園1 はじまり 

仙台市 輪王寺庭園6 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園2 はじまり 

仙台市 輪王寺庭園7 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園3 飛び石堤  

仙台市 輪王寺庭園8 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園4 東池エリア 

仙台市 輪王寺庭園9 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園5 東池土橋  

仙台市 輪王寺庭園10 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園6 東池白砂庭園 

仙台市 輪王寺庭園11 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園7 本堂裏白砂庭園

仙台市 輪王寺庭園12 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 蘭亭堂と周辺  

仙台市 輪王寺庭園13 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 三重塔と周辺   

仙台市 輪王寺庭園14 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園8 白砂枯山水庭園 

仙台市 輪王寺庭園15 伊達家ゆかり池泉回遊式庭園 三重塔周辺物と朱橋

 



ユーチューブで視る 【カシャリ!庭園めぐりの旅】

写真集は、下記URLよりご覧いただくことができます。

静止画: http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmeisho.htm
映像:  http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmovie.htm 

【 注 】 映像集と庭園めぐりは、重複した映像が含まれています


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