車で仕事場まで妻に送ってもらっているときに、横に止まった車の番号が1024だった。あれ、これは2の10乗ではなかったかなと思ったが、よくは覚えていなかった。
そこで、すぐに暗算しようとしたが、私は暗算が下手ときている。2の6乗が64(=8*8であるから)であることぐらいはすぐにわかったが、それ以上だともう暗算ができない(注)。仕事場について、2の倍数はなんかの数表の載っていたのではないかとまずは吉田武『オイラーの贈物』(海鳴社)を見たが、この巻末には2の倍数の表は載っていなかった。
しかたなく、林桂一(森口繁一増補)『高等関数表』(岩波書店)の巻末のほうを探したら、2の倍数が出ていた。これによると確かに1024は2の10乗である。
車の中で「にごろ」256を思いだしていたが、それが2の何乗だったかもその表でわかった。2^{8}=256であった。
パソコンをいじることが好きだった子どもから「にごろ」という文句を教えてもらったのも、もう何十年も前である。
(注)「物理学をやっていたのに暗算が下手ですね」とよく言われる。近代の優れた数学者と言われたポアンカレが暗算が下手だったとか、どこかで読んだ記憶があるが、定かではない。
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