昨夜テニスに行って帰宅後、風呂を浴びた後に新聞を見ていたら、林忠四郎さんが亡くなったと新聞に出ていた。林先生は天体物理学での巨人であり、何年か前にノーベル賞をとって先年亡くなったChandrasekarと同じように天体物理学の分野での権威であった。私は天体核物理のことを知らないが、畑中武夫さんの岩波新書の「宇宙と星」で林フェーズという言葉を知ったように思う。
畑中さんの「宇宙と星」の内容をまったく覚えていないが、この本はロマンをこの宇宙物理学の分野に感じさせられた名著であった。その後星の進化において元素がどのようにつくられるかについて岩波講座「現代物理学の基礎」シリーズの「宇宙物理学」の一部で学んだことがあるから、もう少し内容がわかるであろうか。もっとも、この名著「宇宙と星」ももう内容は古びていることだろう。
宇宙物理の分野においてもその進歩はすばらしいものがある。特にこのごろは暗黒物質(dark matter)が具体的に話題に上ってきているらしい。これは新聞とかテレビとかのマスコミを通じてかすかに知るのみである。ニュートリノのスーパーパートナーである、ニュトラリーノとかがこの暗黒物質の有力候補らしい。
素粒子の世界においてはこのスーパーパートナーの確実な証拠が挙がっているとは聞いていないが、天体物理においてはすでに超対称性が現実味を帯びているのだろうか。