物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

週の始まり

2008-06-09 09:20:18 | 数学

月曜日である。アメリカ風なら、日曜から週が始まるが、ヨーロッパ風なら週は月曜から始まる。これからしばらくすれば、M大学に講義に出かける。昨夜も先週の授業のアンケートを読んで、今日何を話したらいいかを考えた。

あまり得意でない順列と組合せの簡単な説明をしようと思っている。プリントはつくっていないが、それは必要なら後でつくることにしたい。二つの部屋にN個の分子を分配する仕方の全数は2^{N}というのを二項展開から調べてみた。これは確率を計算するときに必要になってくるから。もっともこれは二項展開を使わなくてもわかることだが、二項展開を使ったものと結果が同じとなることがわかる。

いつでも一つの方法ではなくて、最低二つの方法でできるようにと考えている。これは大学院の頃に研究上で自分の計算結果が正しいことを調べるためにいつでも自分でそうしていたのを続けているだけである。

大学2年だったかの解析幾何の試験で一問しか解答できなかったのだが、そのときにその一問について二つの解答をしたのを覚えている。そのためだったかどうかはわからないが、一問正解で36点の素点で単位をもらった。その先生は森永覚太郎先生であったが、解析幾何では多くの学生が単位を落としていたから、一回でなんとか単位をもらったのは幸運であった。

森永先生は丁寧に講義されていたのだが、なんだかわからないという評判が圧倒的であった。「こんな感じがするでしょう」といわれるのだが、その当時は数学の講義でこんな感じがするなどと言われるとどうも数学のようでない気がしたものだった。なんというか頼りないという感じであった。だが、今になって考えてみると数学だって感覚が大事なのだと思う。

それでというわけではないのだが、私も感覚に訴えるような授業をしたいと思ってそれに精を出しているのだが、学生には頼りなく思えるかもしれない。若いときの私がそうであったように。