宮下橋から久我山駅前に架かる久我山橋まで、右岸の遊歩道に接して宮下橋公園、久我山中央緑地と、二つの公園が連続して設けられています。昭和50年代に神田川が直線的に改修された際、切り取られた区画を埋め立て公園として整備したもので、蛇行の跡を留めてその形状が三日月、ないし半月形になっているのが特徴です。もっとも、久我山駅にいちばん近い蛇行部分は、公園にするスペースが足りなかったのでしょう、幅の広い遊歩道の一部となっています。
- ・ 「昭和38年国土地理院撮影の空中写真」 ブルーで重ねたのは現行の流路で、右岸にはみ出した部分が久我山中央緑地などとして整備されています。
- ・ 久我山中央緑地 右岸段丘に食い込む半月状の公園です。左手奥にチラッと見えるのは都橋ですが、「豊多摩郡誌」(大正5年)では久我山橋がそうなっています。
- ・ 神田川 久我山橋手前で右カーブするところです。右岸の通常の遊歩道の奥に、植え込みを隔てて半月状のスペースがありますが、かっての蛇行の痕跡です。
- ・ 久我山橋 「東京府志料」に「板橋 新道橋長三間幅五尺」、「豊多摩郡誌」に「都橋 木造延長一間三尺幅員一間」とありますが、現在は人見街道もクロスしてかなり幅広になっています。