美濃屋商店〈瓶詰の古本日誌〉

呑んだくれの下郎ながら本を読めるというだけでも、古本に感謝せざるを得ない。

畑鶴山、似而非識者を評す

2009年03月16日 | 瓶詰の古本

   似而非識者の説

   よろずの事、物知り顔する人は笑を招くものなり。或人其友がり招かれて行きぬ。壁間に土佐光信が画ける一軸あり。それを見て、此画は如何なる人の画にてあるかと云へば、かたへより土佐の画なりと云ふ。彼の物知り顔する人の云ふ。我去りし年、故ありて土佐の国に遊びぬ。其国の髪結ひ振なり、姿皆斯く有りしなり。能くも土佐の国ぶりを写せりと云ひければ、座にあるもの皆腹かゝへぬ。

(畑鶴山)

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