美濃屋商店〈瓶詰の古本日誌〉

呑んだくれの下郎ながら本を読めるというだけでも、古本に感謝せざるを得ない。

死して後に已む、亦遠からずや(論語)

2010年01月06日 | 瓶詰の古本

  泰伯第八

   曾子曰く、士は以て弘毅ならざる可からず、任重くして道遠し、仁以て己が任と為す、又重からずや、死して後に已む、亦遠からずや。
  
   曾子が言つた。士たるものは、心ひろく忍耐つよくなければならぬ。任務は重く、道は遠いのである。仁といふ最高の徳を体得しようとするのだから、その任務は重い筈ではないか。死んで後はじめて任務が終るのだから、その道はまた遠いといふべきではないか。


   子曰く、狂にして直ならず、侗にして愿ならず、悾悾として信ならずんば、吾之を知らず。

   孔子が曰はれるに、志望は大きいのに正直でなく、性質は愚かだのに謹直でなく、何も出来ないくせに信義を欠いてゐるやうなものは、どう教へてよいか、何とも仕方がない。

(「平易に解いた論語講話」 杉田篤)

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